○三木(喜)
委員 処断しますなんてあなたおっしゃったけれ
ども、それは警察が処断するのだ。
文部省が処断するのじゃないのですよ。そんなことを言うたら困りますね。いかにも強気のように聞こえますけれ
ども、行政指導をやるのが当然だ、行政指導をやってもらわねばならぬ。行政指導が行き渡っておって、この通り
新聞に載っておるじゃないですか。どういう事態が起こっておるかということを現実に知っておる人はだいぶおりますよ。これは私は公正取引
委員会にもげたを預けてあります。あるいは、警察庁はまだ来てもらっておりませんけれ
ども、
文部省にもこれはげたを預けます。いま言うように、行政指導をいたします、三十六年のあの汚職でさえああいうようななまはんかな
文部省の態度で終わった。それは大手擁護をやっておるからですよ。私は大手の業者といえ
どもそこに従業員もあり家族もある、それらを取りつぶしてもらうというようなことを言っておりません。指定取り消しを強調しておるわけじゃない。しかしながらそういうことになるところの大きな
材料を
文部省は提示しておきながら、そうしててんとして恥じない。そうしてそこに今度は国家統制のきついやつを持ってきて、この教科書法をいま出そうとしておる。ここに問題があるのですよ。こういう法律を与党の間でどんな審議を経たかわかりませんけれ
ども、これは汚職に対して相当問題をはらんだところの法律です。汚職が起こりやすいようになっておるのです。いま泣き泣き業者は沈黙を守っておる。これはあとで諸沢さんにも私言いたいと思うのですが、業者はあなたのどうかつをかまされておる。十四社は電話がほとんどかかっておる。この法律のどこが悪いんだ、文句言うなという態度で出されております。私の聞くととろが真なりとせば……。
そとで、三十六年のあの汚職が起こったから、これは
局長にお聞きしたいのですが、私たちは今後深甚の注意を払い、行政指導をやります、荒木
文部大臣は、これは処断します、こう言ったのです。三十五年のときにも同じことを言っておるのですよ、あなた方は。それで三十六年のあの大きな汚職を起こした。今度また
材料を大きなやつを提供しておって、——汚職起こせなんて
材料を提供しないでしょうけれ
ども、そういうようなぐあいに
材料が出ている。ひるがえって、私は三十五年にあの問題が審議されているときに読売
新聞の社説を見ました。そうしますと、三十五年の四月二十三日にきちっと今次の三十六年を予言した。さらにまた今度読売
新聞は予言しておる。この事態が三十五年にやはりいわれておる。なぜこのような
新聞ないしは文化人の言うことを
文部省は率直に聞かないのか。まず読んでみます。読売
新聞の社説で、一番目は、「次第に広い領域の採択方法がとられ、」「ボスの介入を容易にし、スキャンダルの温床となりつつあることに注意すべきである。」これは三十五年のあのときに郡市単位が示されておるのです。あなた方がいう自然発生的に郡市単位の採択ができたときに、読売
新聞は、はやこれを言っておるのです。二番目は、「教師の教科書共同研究を奨励し、実績をあげているけれ
ども、」この実績が怪しいのです。私も県の役人をしておったことがあるから、指導課ではなかったけれ
ども、指導課でやっておることが実績があがったようにあなた方は見ておるのですけれ
ども、
新聞もそう見ていることは私は問題だと思いますけれ
ども、これはほんとうに受け取りましょう。「この研究の成果が、採択にあまり反映していない」「展示会と教科書研究の時間の関係についても再検討を要する」依然として時間は同じことです。これはあとでお聞きしたいと思うのですが、三番目、検定がきびしくなり、教育
関係者は、どの教科君を使用しても同じことだ、採択者が無
関心になっている。
二、三はおそらく今後問題があるだろうと思いますので、だれかまた
質問されると思いますから、私は一について……。広領域採択の問題がこのときに
指摘されている。そうして三十六年の汚職が起こった。まだこれも全部終結を見ていない。私たちの見たところでは、まだまだ残っております。公取は、金がない、人手がないということで、事例さえがあがればいいんだということで逃げました。荒木
文部大臣の言う断固として処断はできないのです。それなり放置されている。罪のまま放置されておる。そうして三十六年の汚職を起こしておるわけなんです。同じく四月の二十九日に慶応
大学の池田潔氏が毎日
新聞にまた書いておられる。「まとまった金の動くところには、必ず汚職がともなうといっていいほど、ひどい汚職ばやりの当今だが、教科書売込み競争にまでそれがあると聞いて、背筋が寒くなる思いだ。」これは三十六年の汚職前に言われたことなんです。三十五年四月二十九日です。
局長、なぜ
新聞、学者のこの説に耳を傾けて、広領域採択でなくて、教師の自由意思によって、そうして汚職の起こらない基盤をつちかおうとするそういう研究をされないのですか。私たちはあなた方が強引にやろうとするからには、そのことに対して問題は別といたしましても、しかし真摯に二回、三回と起こった汚職をもう少し研究し、那辺にその原因があったかということを研究すべきではないですか。
局長にお聞きします。