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野原(覺)
委員 望ましくないでしょう。何かしら、あなたはきょうはほんとうのことを言ませんね。これはどう
考えても望ましくないでしょう。そういうことをするから、
PTAの
分裂だと一そう騒がれますよ。そして、その扇動役をつとめたのがあなたですよ。あなたは、そういうものを
認可したのですから、
日本PTAの
分裂のお先棒をかついだと攻撃されるわけです。私はいまここに参考のために持ってまいりましたが、
東京都の中
学校の
PTA協議会から三月一日に「
PTAの正常化について」という文書が出ておる。この文書を出した会長の篠原登さん、といえば科学技術庁の前次官です。これは
東京都の中
学校PTA協議会の会長です。「平素の
PTAの正常な発展のため格別のご努力をいただき感謝に堪えません。私どもは全国の心ある方々と協力して
教育の正常化と
PTAの健全な成長につとめております故に、昨年来
新聞紙上を賑わせている意図不明の新
団体」あなたが
認可した
団体は、篠原さんに言わせると「意図不明の新
団体」になっている。「意図不明の新
団体(
財団法人全国PTA協会)の動きに強い関心をもつものであります。私どもはかねてこのことについて充分検討し、新
団体関係者に反省を求めてまいりましたが、このまま推移すればわが国の
教育に、除き難い禍根を残すことになるものと
判断いたしました。」これは
東京都の中
学校PTA協議会の会長が全中
学校の
PTA協議会の
会員に配布した文書なんです。それから
東京都の小
学校の
PTA会長もここに文書を出しております。これは
東京都でございますから、私の手元にこの文書が入ってたのですけれども、近畿ブロックでは、つい最近全体の
役員が集まって、この
PTA協会を攻撃し、
自民党の
ひもつきでこのような
団体を
設立した
文部大臣の責任を糾弾する決意を示した。これは何も革新系の
人たちが示したのではない。
PTAの連合協議会会長といえば、思想的には、どちらかというと保守的な方々がたくさんいらっしゃるのでございますが、そういう人々が、
PTAの正常な運営を荒木
文部大臣が阻害するとは何ごとだと憤激している。
東京都の小
学校の
PTA会長も同じような
中身のことをいっておりますが、これは時間の関係で
読み上げませんけれども、そういうことになっておるのです。以上私の申し上げました
質問に対して、あなたはきょう初めてお聞きの点もあったろうかと思いますから、十分お
考え願って、他日の機会に御答弁をいただきたいと思うのでございます。
最後に、三月十六日、
全国組織委員長の
小川半次君がこういうあいさつをしている。これは
新聞記事によります。「今日の
PTAは
教育の
中立性という大義名分のために実質的には何の
政治的動きもしていない。だから、たとえば
日教組の勤評反対、学テ反対等の斗争は、大多数の父母、
父兄が反対意見を持ちながら意見を反映する場がなかった。しかし
協会はそれらの父母
たちに
PTAとしての意見を反映させ、盛り上がった率直な
PTAの気持を
政治的にも実践していく。」これは
政治活動です。
社会党も、
共産党も、
自民党も、創価学会も、いかなる思想の人も
PTAの
集団の一員であります。こういう
政治的な動きをしたら、
PTAはつぶれますよ。小川君がこのあいさつをしたと
新聞が報じている。ところが、文教
委員長、あなたは一体どういう資格で行かれて、どういうあいさつをされたのですか。あなたはこの種の
団体は全く大賛成だというのでどういう演説をされたか、承りたいのでございますが、時間がありませんから、これは他日おっしゃっていただきたい。そうして先ほど言ったように、肝心かなめの
PTA協議会に
寄付行為も送らないで、呼ばれた来賓は
自民党の
文部大臣、
自民党出身の文教
委員長、鈴木全教連の
委員長、こういうことで、拍手大かっさいて、目黒の迎賓館で三月十六日に総会を終わっている。これはどう
考えても
新聞の過去一年間報道してきたことが事実となってあらわれたことになる。私は
PTAの健全な発達のためにまことに残念でなりません。荒木さんは
文部大臣になられてもうこれで足かけ三年になると思いますが、あなたは
教育の
政治的
中立ということを非常にやかましく主張してきた。そのあなたが、三年目の今日、このようなぶざまなことをされるということは、私はあなたのためにも遺憾にたえない。これは私個人の声じゃないのですよ。あなたが
PTAの
役員に会って聞いてみなさい。この事実に対してどんなに憤激をしておるか。
寄付行為の
役員は先ほど
指摘したとおりだ。下からの盛り上がりもない。全く浮き上がった、
自民党系の
人たちだけでこのような
協会をつくって、そのようなものを
財団法人として
認可されたあなたの
政治的な動きに対する価値
判断というものは国民が下すでありましょう。きょう私の
質問に対してあなたはそういう答弁をされて糊塗されましたけれども、しかし、この速記は全国民が
読みます。私はきょうのあなたの答弁速記については他日問題にさしていただきたい。非常に無責任きわまる個所がたくさんあったことを最後に
指摘して、一応
質問を終わります。