○三木(喜)
委員 いろいろお聞きしたいわけなのですが、時間もありませんし、すでにお昼も過ぎておりますので、
一つだけお聞きしたいと思います。
それは去る二月二十日に予算
委員会第二分科会で滝井分科員の方から
質問されました入学金の問題です。また当
委員会で同僚の
村山委員からこの問題が提起されております。それにつきまして入学金の問題は何とか早急に
考えなければいけないということを
文部大臣の方から答弁されておりますが、
考えておるうちに入学金の問題はいろいろ論議を呼んで参りましたし、
措置がとられて参りました。この機会に一体具体的にどのような
措置をとってこの問題を解決されようとしておるかということが私の
質問の要点でございます。
まず、
村山さんの聞かれた、入学しない場合でも納入する例が多い、それはもうけ主義で道義的に許せない、それに対して
文部大臣は、傍観できないので早急に検討する、このように言われておりますが、その間におきまして種々論議が出て参りましたことを私たちがつぶさに検討いたしてみますと、これは借家の契約で言うと権利金と同じだというような
意見も出ておりますし、また汽車に乗る場合に切符を予約する、その切符代であるというような
意見も私学側から出されておるわけでございますが、これに対して反対する側としましては、切符ならばキャンセルすることができるというような工合で、いろいろこの間で
意見が戦わされて現在まで進んで参りました。今現実問題としては、これを没収することは違法であって、これを訴訟するというような
段階にきておりますが、この問題について私学側からそうした論議が出、そして
父兄が非常に問題にしておる中で、入学金は返さない、
法律的に問題でないということで、
日本私立中学高等
学校連合会の久保金三郎事務局長は、二十日、入学金は授業料とともに私学のおもな財源であるので、返還要求があっても返さないことを申し合わせた。申し合わせただけならいいのですが、加盟千百私立高校長あてに通達をする、こういうように事態が
発展して参っております。入学金の性格というようなものもいろいろあると思いますけれ
ども、これは明らかに世論に対するところの私学側の
一つの反発である。それからその中に、入学金をとやかく言う人は
学校のあり方を知らない人たちだ、国立は
文部省令、公立は
地方自治体の条例できめられ、また私立はそれぞれの学則によっている、こういうようなことをいっている。こうなってくると、私学の入学金問題をめぐって、
父兄そして私学側、いわゆる入学金問題を否とする者の側と是とする者の側において感情的に対立する事態に至ることを私は非常に心配するわけであります。これが大臣が早急に解決をしなければならないと言われておる間に進行しておる問題であって、入学金の問題は単に訴訟するとか訴訟しないとかいうような問題でなくて、
文部省、
父兄側、そうして私学側も前向きになって解決をしなければならぬ問題ではないか、こう思うのです。私学の助成金と言いますか、財投から私学協会に融資するところの問題について竹下さんの方から
質問があり、私学側に対しての問題として非常に
文部省は
考えておられる点を聞いたわけですが、幸いそういうことになっておる。私学側といたしましても、
科学技術者養成とかあるいは高校
急増に対してはそれぞれ使命を果たして、国の文教政策に対しまして、国是に対しまして協力しておるのです。そこに、こういう問題が軽々にほっておかれるというところに問題があると思います。一体これに対して早急にどのように解決をつけようというような
考えに立っておられるか、またどういうように解決をつけるように進めておられるか、これをお聞きしたい。