○
足鹿委員 十分な御
答弁とは思いませんが、先を急ぎますのでこれ以上申し上げません。とにかく農業
委員会の
意見を徴するなどというようなことではこれは問題になりません。現在農業
委員会の
運営というものにつきましてはなかなか問題がありまして、そういった
程度では
市町村に移譲した場合に
農民の意思の反映の
措置として妥当とは考えられません。
検討するということでありますから十分御
検討願いたいし、また大分県知事からは何らの連絡がなかったということでありますのでいたし方がありませんが、しかしこういった
事例がどんどん出てくる。これに対する
考え方なり取り扱い
措置というものについては、十分御
検討になってしかるべきだということを御指摘申し上げて、最後の点を
大臣に
お尋ねいたします。先日も申し上げましたが、農政
補助機関的な農業団体、たとえば国の
補助、助成を基本として成立する農済
組合といったような農政
補助機関的な性格を多分に持っておるものに対し、特別職公務員がいわゆる長となるという場合が相当ございます。私は特定の
事例をさして言ったり、あるいは同僚議員にそういう方があって、だからといってこれをとやかく言っているわけではありません。
制度自体として申し上げておるのであります。自主的機関はおのずから別でありますが、そういうことの妥当性について、
大臣はいかように考えておられますか。むしろ専念をしていかなければならぬという立場からは、そういう兼職の問題等は、でき得る限り避けられれば避けるべきではないか、こういう
考え方も成り立つと思います。しかし
組合員の総意によって選ばれることを何ら妨げるものではないという立場からも、また何ら拒否すべきものではない。しかし非常にもつれたような場合には、やはり問題があるように私は思うのであります。これはしつこくは申し上げませんが、問題点として御指摘を申し上げ、
大臣に御所見があれば承っておきたいと思います。これは
制度改正協議会の際にも、兼職禁止問題については非常に論議のあった点でありますので、一応申し上げて、御所見があれば承っておきたい。しいてとは申しません。最後に、川島行政管理庁長官は、去る四月二十三日の朝日新聞によりますと、行政管理庁長官として、千葉県千葉市の市庁舎において記者会見をいたされ、それは四月二十二日のことのようでありますが、その際にこういうことを言っておる。「農業
共済制度は集金が強制的な性格を持っているうえ、加入者の数がふえているので未納金がどんどんふえている。これを
解決するには現行
制度を再
検討する必要がある。すでに政治問題にもなりかけている。」と語っています。この談話の趣旨は、これは行政管理庁長官の御出席を求めて、必要があれば真意を伺いたいと思いますが、昭和三十六年でありますか、行政管理庁は勧告を発しておる。この前の
審議のときにも、勧告は慎重に
検討して
実施するということを言っておられるけれ
ども、あまり具体的な進行がありませんが、すでに
政府提案としてこの本案が提出されておるさなか、四月二十二日ですよ、国会の
審議は始まっておりませんが、とにかく
審議を急いでくれ急いでくれというさなかに、行政管理庁長官がこのような見解を発表しておられる。そうすると、私
どもが不審に思うことは、この案が提案をされる場合には、閣議の決定によって提案をされたものだと思います。その閣議には川島さんも参加しておられるはずである。従来管理庁長官としてしばしば勧告も発しておられる。にもかかわらず、現在国会において
審議されんとしておるさなかにあって、現行
制度を再
検討する必要がある、すでに政治問題にもなりかけておると発言をされるということは、これは閣内不統一ではありませんか。私はこれを読んで実は驚いておるのです。一体
農林大臣はこのような重大発言について、川島行政管理庁長官の協議を受けられて、その協議の結果がこの発言となったのでありますか、これをひとつ明らかにしていただきたい。事ほどさように、川島発言は行政管理庁の監察結果に基づくものと私は考えます。こういうことを断言されるのは、ほかの閣僚は言えません。要するに監察結果からこういうことを言っておられると思います。したがって、一ぺん管理庁長官に御出席を願いまして、本日でなくてもけっこうでありますから、御所信のほどを承るように、
委員長のほうにおいてお含みを願い、お取り計らいを願いたいと思いますが、要するに、行政管理庁の勧告は、
制度の
市町村移譲の
方向であります。
農林省も公営化の
方向に進むことに賛成しておると伝えられておる。しかるに与党の一部に
——一部と私はあえて言いたい。既存の組織を、これをなるべく現状にしておきたいという意図がありまして、そして
制度改正協議会が苦心惨たんをしてまとめ上げたものが、一番冒頭に述べましたような経過をもってむざんに切り刻まれて今日の結果になった。要するにその裏話をここで申し上げるようなことは、私は慎みたいと思いますが、これは理外の理によって
判断されておる点があるのです。現在の
市町村の場合、県連の場合は、これは労働者としての組織もできますまいし、ほとんどあっても職員会
程度である。これが
市町村に移譲されたりあるいは
事業団になった場合には、いわゆる労働者としての自覚がこわい、こういった
制度とは全く
関係のないことからゆがめられたと世間では伝えられておる、そういうことも私
どもは聞いておるのであります。この
委員会に席を連ねておられる同僚の与党の諸君には、そのような人はおられないと私はここで明言をしておきますが、少なくともそういうととが
審議の
内容として伝えられておる。要するに
市町村公営化が進んだり、
事業団化が進んでいくと、労働
組合の組織ができる、これは自分たちの組織基盤に
一つの大きな変動を起こすというような
——これは表向きには理由にはなりませんから、これはどこにも文章はございませんが、そういうことが伝えられておるのであります。これは理由外の理由として本
制度がいろいろもつれた
一つの理由、経緯の一端を示しておりますが、私は勤務年数の通算制等の
実施によって職員は熱烈に
市町村公営を望んでおると思います。この事実は、すみやかに自治省あるいは財政
当局と本協議をされて、公営化に対するところの具体的に
解決すべき諸問題、たとえば
市町村が財政支出をしております
金額が、きのうの
資料によれば、三億円弱ということであります。まだまだこれはふえていくでありましょう。
市町村固有の事務ではありませんが、少なくともこれは
農民にとっては重大なことであり、
市町村の産業経済活動の
災害対策の分野においては大きな比重を占めるものでありますから、これはまじめな
市町村長であれば、進んでこれを
市町村公営に求めたい。がしかし求められない
原因は、金がかかってしょうがない、しかし交付金の
基準算定、財政需要額の
基準算定に入っておらない、そういうような点が出てくると思います。これは特別会計主義でありますから、その利害得失というものは、交付金の場合より特別会計主義の方がいい、
補助金で特別会計あるいは国から受けていく農林系統からくるものとしては、その行き方が一応考えられる。しかし
市町村のいわゆる固有の事務とは言いがたいけれ
ども、固有に準ずる大きな性格を持つ意義ある仕事でありますから、当然これは
基準財政需要額は算定をせしめて、さらに
市町村が固有の財源をこれに投じた場合にはその裏づけをしてやる、こういうことにしていきますならば、公営化も進み、また職員も喜んでこの仕事に専念をし、そして人材がどんどん農業団体から去っていくような悲しむべき現実もこれを未然に防止し、進んで人材を求めていくということも可能でありましょう。要するに、こういう
対策を自治省なり財政
当局とも協議をされ、そして今後大きな
制度の抜本
改正に備えられるべきであると私は思うのであります。今次
改正は抜本
改正に値しないということを私は冒頭に申し上げましたが、
大臣は、重要な点に一応触れたという御
答弁でありました。あながち全面的にこれを否定するものではありませんが、重要な点に触れた
程度でありまして、
農民が期待しておる抜本
改正とはわれわれは
判断しがたい、きわめて今回の
改正については
不満であります。農相の再考を求め、さらに
質問を終わるにあたって御決意を御表明願いたい。前述いたしました、川島行政管理庁長官が四月二十二日、千葉市役所において、現行
制度の再
検討をする必要があるということについて協議を受けて、このような発案となったのか、あるいは協議は受けないけれ
ども、この行政管理庁長官の発言を妥当と認め、あるいは私
どもの指摘を妥当と認めて、将来の抜本的
改正にいかに対処されるか、この問題を最後に
お尋ねをいたしまして私の
質疑を、一応
大臣に対する
質疑は終わりたいと思います。この点誠意ある御
答弁を要望いたします。