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足鹿委員 先ほど申し上げました
市町村公営の問題で、数字を訂正しておきますが、六百八に達しておる。これは四千組合の六百八でありますから、これがまだ急激に進んでいくということになりますと、これは
制度自体の出発の姿と著しく変わった姿になってまいりますし、いずれにいたしましても総合性の問題もありますし、とにかく
果樹の問題、
畜産の多頭羽飼育の問題にいたしましても、問題になってから久しいのであります。四年以上たっておる。
果樹の問題について
大臣が踏み切ってやるのだとおっしゃったのは福田さんのときでありまして、もうあれから四、五年たっておると思います。いまだにこれが
制度化の
方向が具体的に打ち出されておりません。むずかしい問題でありますから、私は拙速をたっとぶわけではございませんけれ
ども、
農業の
情勢が今日のごとく急激に変わりつつあるときには、それにまた即応されることが行政の要諦であり、政治の要諦であろうと思う。それを私は申し上げておるのであります。
そこで、これに関連をしまして、この際農政補助機関的な一つの団体のあり方と、自主的な
農業団体のあり方というものをよく勘案をされて、そしてできるならばその二つの路線に基づいて、整理すべきものは整理し、強化すべきものは強化していく
——農業会議所が、内部的には
新聞は独立して出てしまう、今度は構造改善対策に首を突っ込っで、一部はそれにほとんど専念してしまうというような形になっておりますし、全く現在の末端における農地対策というものは大きな任務でありますが、農政に対する
農民の利益代表機関としての機能は著しく阻害されておる
現状でありますし、これを農協などと中央機関を一緒にするなどというような
考え方は、私
どもは本質をたがえておる
考え方だと思う。行政補助機関と自主機関を、たとえどの
段階であろうとも一本化するなどという
考え方は、これは全く議論をする余地のない問題だと思いますが、そういう点において、どれとどれをどうするということはございませんけれ
ども、そこに地方自治体の産業、経済活動、農政活動というものが、もっと末端においてあってよろしいと私は思っておる。そういう意味からも、
市町村公営の問題は非常に重要だと私は
考えております。これをやると官僚化するなどということを言う向きもありますけれ
ども、私はそういうことはないと思う。条例等をつくり、この組合
運営の経験者を条例に基づく
委員会等に吸収をして、最終的な
議決は
市町村議会がやりましても、その中身は、条例に基づく
市町村議会に置かれておる、現在
運営されておる各種の
委員会につけ加えて、別に
共済制度運営委員会というものをつくりまして、これに
市町村議会を代表する人も入り、学識経験者も入ってやれば、何ら官僚化などという心配はあり得ないと私は思っております。もうそういう
段階がきておる、私はそう思うのでありますが、まだそこまで踏み切るという
考え方になっておられぬようであります。しかし、調査会を設置することについては、その
方向で善処するということでありますから、よく御
検討を願いたいと思いますが、この際、この団体
関係でありますので、重要なことについて
農林大臣の
意見をただしておきたいと思います。
それは、自由民主党の全国組織
委員会において、今月の六日、いろいろの地方
選挙の反省を行なって今後の対策を論じた中に、
農林省の生活改善普及員の増員をはかること、普及員を通じて
政府、
自民党の政策を婦人層などへ浸透させていく、こういうことをきめております。
政府、
自民党の政策を婦人層などへ浸透さしていく、こういうことであります。
政府の政策を浸透さすことはわかりますし、生活改善普及員をふやすことはけっこうでありますが、それに
政府並びに
自民党の政策を特に婦人層へ浸透さしていくというようなことをきめておりますが、こういうことこそ弊害が起きる。いやしくも国の機関、国の法律に基づいて設けられた普及員、これは団体を形成しておりませんが、一つの全国的な大きな組織になっておる。たとえそれが地方公務員でありましても、たてまえとしては三分の二の補助金が出るようになっており、
損害評価等を通じて農災
制度との関連性はきわめて重要であります。そういう点にこそ、この人々の技術を生かしていかなければならぬのにもかかわらず、ある特定政党の政策を浸透せしめていくようなことを
議決されることは、これは他党のことを云々するわけでもありませんけれ
ども、いかに政党内閣とはいえ
ども、このような行き方は私はいささか行き過ぎであり、間違いだと思います。そういう
政府が補助を出しておるものに、どんどん
与党の政策を持っていくというようなことこそ、弊害こそあれ、問題が起きるのであります。農災
制度にいたしましても、われわれは国会の開会中全くつんぼさじきに置かれてしまっておる。
自民党の
決議事項というものがあって、そうして両団体の代表が話し合いをされ、
政府がそのあっせんをして、その結果が、この
制度の
改正案を早く通せ通せという声になってきておる。私は一がいにそういうやり方がいけないとは言いませんが、国会開会中であります。われわれ野党は、少なくとも三分の一近い勢力を持っておる。衆参
両院に、私
ども社会党は、二百名の力を持っておる組織政党であります。それが全く公式に何らこの問題については
発言の余地を与えられておらない。国会開会中に、いかに政党政治とはいえ、私はかかる
運営は
——御努力になった人々に対して、別にとやかく言うわけじゃありません。ですから誤解のないようにしていただきたいのでありますが、野党の存在というものを全く無視をして、どっかでその
検討が進められていく、こういう姿は、いままでかつて例を見ません。私は、国会
審議権という問題と関連をいたしまして、この点は
委員長にも伺っておきたいと思いますが、利害
関係者が寄って
相談をして、それが自由民主党の党議できめられた線に近づけるように
農林省があっせんをする、その結果が国会に何でも出てくる、こういう
運営が公然とこのたび行なわれて、この
制度改正で、任意
共済問題について、百二十三条でありますか、追加条項が出ております。私は、国会
審議権の上からいきましても
——処理をしなければならない
立場に追い込まれましたその事情はわからぬではありませんが、国会の開会中に、このようなことは、やはり本
委員会にいまこそ小
委員会等を設けて、少なくとも三分の一の野党の声もこれに入れるべきではなかったかということを
考えたものでありますが、これは
委員長の御
所信があれば承っておきたいと思います。第一問の、生活改善普及員の増員もけっこうでありますが、
政府の政策、
自民党の政策を特に婦人層に浸透せしめていくというようなあり方はいいのでありますか。
農林大臣としては、そういう方針を今後おとりになる、是認されるというお
考えでありますか。これは余談にわたりますが、団体のあり方、あるいは団体職員のあり方の問題でありまして、私はそういうことこそが弊害だと思う。公務員法の違反でもあります。こういうことはわれわれは見のがすわけには参りません。今後団体問題を
検討していく上において重大な問題でありますので、これに対する御
所信を承っておきたい。