○
田口(誠)
委員 大臣は
文部大臣として中央におられて、そうして
地方自治体は、それぞれ
法治国家であるから、法に基づいて具体的な処理がなされていくというようにお
考えになってただいまの御答弁があったと思うのですが、それはそうでなければならないわけなんです。ところが、事実はそうでないから、私はただいまのような御
質問を申し上げたのであって、この点につきましては、これ以上私が例をあげて申し上げましても、
大臣の
お答えはもうわかっておりますから、私はこの問題についてはこれ以上追及した
質問はいたしません。
そこで、特に
大臣に関心を寄せていただきたいと思いますることは、現在、
教育に対する国の
予算にしても
地方自治体の
予算にしても十分でないがために
税外、
補助外の
負担をこの
住民がやるわけなんです。プールをつくる場合とか、
運動場を拡張する場合とか、これはまた
学校をつくる場合でもそうなんですが、
相当の
税外負担というものをやっておるわけなんです。そこで、これは特に良心的な
PTAの
会長ですけれ
ども、こういうビラが出ております。やはり
PTAの
会長さんだから、
教育の問題についてはずいぶん御熱心でしょうけれ
ども、現在の時代において
労働組合なり
教職員組合のあるということに対する
認識というものは、やはり昔ながらの
考え方で、十分御
認識を得てない方だと思いまするが、この
内容を見ますと、一口に申し上げますれば、とにかく
日教組という
団体から
脱退をして
教育に専念しなければ、プールをつくってやらぬ、
運動場も広げてやらぬ、運動の道具に金を出すこともやらぬのだということを常々とビラをまいて
圧力をかけてくる。そうすると、
先生方は、各
学校とも運動でもしかり、
教育の程度でもそうですが、あらゆる面において、他の
学校より優秀な生徒を多くつくり、それから運動の競技でも優秀な成績をおさめるというようなことで、プールの問題でも、あらゆる面でも、もう
先生方は
PTAの方に懇願をしてつくってもらっておるというのが実態であるわけなんです。そうして
先生方の熱心から、プールができたり、
運動場が広がったり、スポーツの道具が完備されたりしておるのが事実であるわけです。こういうような面からいきますと、やはり
PTAの方からそういうような
圧力がかかってくるから、
先生方もどうしても
PTAの言われるようなことに沿わなければ、
自分の
学校の生徒が運動競技でも優位なところで成績をおさめていくこともできないということで、あれやこれやの問題を
考えあわせて、
ほんとうに不本意であるけれ
ども、
組合を
脱退するというようなことが
岐阜県には出てきておるわけです。これは私は文書を持っておりますが、そういうこともあり得るわけでございまして、直接
PTAの
関係のことに対して、
文部大臣にどうこうということをお聞きして、いろいろお願いしても無理だと思いまするけれ
ども、これはやはり、全国各地に行かれた場合に、
PTAを前にしてのいろいろな講演なんかをされる場合に、ただいま申し上げましたことを
一つの基礎知識として持っておっていただければ、私はりっぱな講演
内容にもな
ろうと思いますので、そういう点につきましては別に答弁は求めませんけれ
ども、そういうことがあり得るということを
一つ御
認識をいただきたいと思います。
〔
委員長退席、内藤
委員長代理着席〕
そこで、これはあとで問題にいたしますが、ただいま申しましたのは、
加茂地区ということだけは
名前をあげましたけれ
ども、その他のところは
名前もあげておりませんし、
校長、
教頭その他いろいろな
名前もあげておりません。これは私はあげたくはない。
先生方の迷惑にな
ろうと思いまするので、また、
先生方でなくとも、
地方自治体の長という格におられる方の
名前をあげたくないので申し上げませんが、この
加茂地区の場合には、とにかく、先ほど申しましたようなことで、一部の者は
脱退をして第二
組合をつくったわけです。そうしたら、これは不本意で
脱退をした
組合員が大多数であるので、その
組合員にはかったというわけではありませんが、その第二
組合の幹部が、知事、
教育長の立ち合いの中で、私
どもは第二
組合をつくったんだから、何かここでほめてもらうことがなければならない、褒賞がもらいたいんだ、こういうことで、二百万円をもらうということを取りつけたわけです。それで、こういう取りつけたことを何月の何日に協議会にはかったかとどうとかいうのはこのプリントに載っておりますが、私、そういうこまかいことを申し上げなくても、そのことだけわかっていただけばわかりますので、そのこまかい面については申し上げませんけれ
ども、そういうことをはかったわけです。それで、結局、その地域に対しましては、二百万円という金が他の
学校へいろいろ研修、見学に行きます場合の旅費という名目で渡されたということなんです。それで、これを按分する協議をしたときに、
先生の中では、そんなものをもらうべきじゃないのだと言って、ずいぶん主張をした第二
組合の良心的な
先生方はたくさんありましたけれ
ども、やはり一部の人の発言が非常に強力で、一人に対して二千五百円ずつ、それから、
学校に対しては、——
学校というと、
学校の代表一人ということですね、
学校の代表に対しては五千円、それから、あと十万円ほど金が残っておりますが、これは
校長会の方で適当に有効に使ってもらいたいというような配分を行なったわけです。そうして、二十校の代表は、とにかく
自分たちが
教職員組合を
脱退をして第二
組合をつくり、
言葉をかえて言えば身売りをして、身売り代としてもらうようなそんな金は絶対にいやだと言って、ずいぶん強い
意見を出しておったけれ
ども、やはりこの点も押し切られておる。これは、
組合は、ただ多数決々々々といってみても、事と問題によってはそういう
圧力に屈しなればならない
公務員の
組合員の弱さがあるわけです。非常に同情すべき点があるわけですが、そういうことがあったわけなんです。そうしますと、大体、旅費というものは、県で、一人に対して幾らというものは
予算に組まれまして、毎年どれだけかは研修、見学というようなことを行なっておるわけなんです。ところが、今度は特殊なところへこうした金が出された。このことは、初めのうちは、
岐阜の県議会の中でも、こういう項目、旅費ということになっておるから、
内容はこのようなものだということを知らなかったわけなんです。従って、そういうようなことから、研修旅費というような項目で出ておりますので、これはこれだけ要るんだというように
考えて、いろいろ書類なんかも県議会なんかでも見たようですが、実際にそういうことを知らなかったということです。それで、今度は、熱心な人が、いつどこへ行ったかということも調べてみたわけなんです。そうしましたら、十二月十二日、十三日、一泊二日で行ってきた。行ったところは、大阪、長野、静岡、愛知、幾つかありますが、行っております。行った先を調べてみましたら、行って、二時間くらい
学校の
先生とお話をしただけで、もう夜は旅館へ帰ってお夕食を食べた。夕食の
内容も、金額から割り出していただけばわかりますが、一泊二日で、普通の研修旅費と合わして三千三百円くらいになると思いますが、やはりお酒もつけて、悪口を言う人は、全く物見遊山でこういうことを行なったんだと言っておりますそうしてごちそうを食べてきたんだと言っておりますが、でも
学校へ行って二時間くらいはやはりいろいろ話をしてきておる事実があるわけでございます。今、労働
教育と学術研究とかいうことで、研修費というようなものが、それぞれ県では
予算に盛られておりますけれ
ども、ただいま申しましたような
内容は、県の
教育委員会の
指導課長あたりでも全然知っておらなかったということです。全く一部の者しか知っておらなかった。こういう事件があったわけでございます。全くの慰安旅行。ただいま申しましたように、第二
組合をつくった者だけにそういう恩典を与えておるというようなことが、
岐阜県に遺憾ながらできておるわけですが、この点につきましては、地方行政の場でやる面もございますけれ
ども、事
学校の
先生に関連をしたことでございますので、ただいま私の申しましたことから判断をして御感想をいただきたいと思います。