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若狭政府委員 外国船舶の
乗組員でございますけれども、これは国情によりましていろいろな
状況がございます。たとえば
イギリス船などにおきましては、中国人なりあるいは
インド人なりを使って
相当数の
乗組員を乗せておるというような
状況のものもございますし、過去のそれぞれの国の伝統なり、いろいろな
関係で、
乗組定数というものは非常にまちまちでございますけれども、代表的な
海運国をとって調べてみた表がございますので、これを申し上げます。
昭和三十七年八月中に横浜港に入港した
船舶についての調査でございますが、
アメリカ船は八隻調査いたしまして、その
平均の
乗組員数が四十六名でございます。それからノルウェーは六隻調査いたしまして、その
平均乗組員数は四十名でございます。それから西独は四隻調査いたしたのでございますが、これは四十八名。それからギリシャ船は六隻でございまして三十一名。ライベリア船は六隻調べまして三十四名。オランダ船は二隻で四十一名。
日本船は、これは横浜港ではございませんで、十七次船の定期
貨物船の
平均をとってみますと、十隻で三十九名。それから
日本船で三十七年四月一日現在の船員統計に基づく外航の
船会社六十九社の
平均の
乗組員数は、四十六名というような状態になっております。まだこまかい他の国々の
資料はございますけれども、この表を見まして感じますことは、
日本船は
平均の
乗組員数は四十六名でございまして、十七次の
貨物船の
平均は三十九名、最も少ないのはギリシャ船の三十一名、大体一万トン級の
貨物船でございますが三十一名。それからライベリアは三十四名というような
状況でございますので、現在の
乗組員数というものは、世界各国に比べてみましても必ずしも少なくはない。むしろ各国の
平均よりも多いのではないか。ことにギリシャあるいはライベリア等の
船舶に対しましては、
日本の船の
乗組員数は十五、六名も多いというようなことは、
海運業にとっては非常に大きな問題ではないかと
考えております。
それから賃金の問題につきましては、いろんな調査がございますけれども、また的確な調査ができないわけでございますけれども、いろいろな
資料によりまして、われわれの方で調べたところによりますと、アメリカでは、一九六一年の船主対
海員組合の労働協約による賃金表によってみますと、八千トン級の外航貨船で……。ちょっと失礼しました。これはこまかい
資料でございますので、後ほど
資料として提出させていただきたいと思います。