○
上林説明員 一般会計から
特別会計へ
繰り入れをいたします場合に、
制度といたしましては、
予算の定めるところにより
繰り入れることができるような場合と、
産投会計のように、従来
繰り入れを行ないますつど
法律的にも受け入れの権限を設けるようにして、本来の
特別会計にはそういえ
制度自体を期待していない
特別会計の場合がございます。
産投会計は、今申しましたような
制度そのもの自体としまして、受け入れのためにそのつど立法を要するというようにいたしましたゆえんのものは、御存じのように、これは
昭和二十八年につくられたわけでございますが、当初の
考え方におきましては、米国の対日援助見返り
資金というものから引き継ぎましたその資産を主として回転し
投資をしていきたい、また、その当時におきましては、その
投資の範囲も必ずしも恒久を
考えておらなかったと思います。しかしながら、その後の推移を
考えますと、国内の
財政投融資の必要性が徐々にふえて参りまして、現在ますます増加をいたしておる
状況であります。従いまして、
昭和三十一
年度にあの
資金を設けまして
資金の
繰り入れをいたし七から
一般会計より
産投会計への
繰り入れば、
年度を追うに従いましてますます要請がふえて参っておるわけでございまして、ある
意味におきましては、こういう
繰り入れが今後の
財政投融資拡大に従って恒常的な姿にさえなりつつあるのでございます。従いまして、この
一般会計から
特別会計への
繰り入れにつきましても、
特別会計本来の機能といたしましてそういう
制度の開かれることが妥当であろうと
考えるわけでございます。例を申し上げますと、食管の
特別会計におきましては、昔は赤字につきましてそのつど
繰り入れをやっておったわけでございますが、最近におきましては、御存じのように調整
資金というものを設けるようになりました。この調整
資金は、本来運転
資金に充てるため入れたわけでございますが、決算の結果赤字が出ますと、それを取りくずしまして赤字補てんに充てるということになってきました。しかもこの調整
資金の
繰り入れば、食管
特別会計をごらんいただきますと、
予算の定めるところにより
一般会計から調整
資金に
繰り入れることができるように
制度的になっておるわけでございます。従いまして、
制度といたしましては、こういうようにそれぞれの
実態に即応いたしまして
一般会計から必要に応じ——
予算の十分な御
審議を得ますことはもちろん必要でございますが、それの御
審議をいただきました暁におきましては、この
法律の定めるところに従いまして、それを執行し得るという道を開きます方がより円滑に運営される場合もあり得るわけで、そういう
趣旨によりこの
制度を設けたということでございまして、御
質問のような、
国会を軽視するとか、そういう
意味でこういうものを設けたのではないわけでございます。