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岡田(利)
委員 労働省からの答弁ですと、なるほど形式的にはそう言えると思います。しかし
労使の問題、特に
合理化計画に基づいて山が
閉山になるという場合には、そうあまり形式的にばかりものごとを
考えることは、私はどうかと思います。
労働組合の
態度というものが出ているわけですから、それに即応して、結局
話し合いが円満にきまった場合にはどういう手を打つのか、事前にやはりできるものならば、そういうものはある
程度方向づけられておかれてけっこうだと思うのです。私はいまここで、
労使を紛糾させるために質問しているのではないのです。いま言ったように、
大手のああいう大規模な山が一ぺんに
閉山になるというのは新しいケースですし、そういうような
重点施策を向けてある
程度できれば、
あとの
雇用転換はその分だけ解決するわけです。なくなるわけですから、そういう意味で
雇用が安定的に、
労働者が
理解して
転換できる
方向を望んで実は質問をしておるわけです。ですから結局撤収されて、残る者は逐次
転換すればいいわけです。
あとの約二三%
程度の人については、たとえば
就職あっせんについても、こういう点の求人開拓がいまのところ一応ある、それは別に
三井美唄の人のためにあるのではないけれども、一応ある、そういう点について優先的に
考えていく、あるいはまた
転換の相談については、山が
閉山になるわけですから、この場合は
重点施策はどういうような
考え方でおるのだ、これは別にこの段階にくれば、そういう
方向が明らかにされても私は問題がないのじゃないか。それと同時に、
三井鉱山が
提案している
内容についても
労働省が
十分把握しておかなければ、そして
指導しておかなければ、
労働者が
理解できないままにトラブルが起きてくる、これは不幸なことだと思うのです。そういう形式論ではなくて、実態を正確に
把握して、事実的に
対策を立てていくことが望ましいのだ、僕はこういう
考えに実は立っておるわけです。
それから、いま
通産省からお話がありましたが、なるほど、この
三井美唄については
重点的な
対策を立てる、あるいは
資金的にもその他についても
考えていくということは非常にけっこうな話だと思います。ただこれも私は
労使関係を紛糾させる、そういう前提ではありませんけれども、この問題は、
組合の
同意を得られないで一方的にぼんぼん強行せられて、七月一日というのを
会社側が強行する。強行してもすぐこれは買い上げるわけでもないでしょう。強行してやめた山、撤収した山を買い上げるかどうかという問題も、実際問題としては出てくるわけです。
組合が
同意しなければ、買い上げできぬわけですよ。それから七月一日という時点も、私は非常に疑問が実はあるわけなんです。ですからそういう意味で、これはやはり
雇用の問題に
重点を置いて、少なくとも吸収できるような産
炭地の振興や、そういう労働
関係についてサゼスチョンをやってやる、それなら
労働者が
理解でき、一番いいのじゃないか。
労働組合も
同意するでしょうし、スムーズにいくわけです。そしていま最も苦境にある
三井鉱山にとっても、スムーズにいけばいいわけなんですから、そういう意味で、
労働組合の
態度等から
考えても、私はもう少し積極的にものごとを
考えていくべきだ、こう実は思うわけなんです。ですから、なかなかこういう公式の席で、
労使の問題ですから明確なあれは出ないのじゃないかと思いますが、しかしながら、一方的に強行して買い上げるということはないでしょうね。これはいままでの約束から見ても、業務方法書から見てもそういうことはないのでしょう。買い上げはできないのでしょう。