○海部小
委員 昨年の四月ごろだと思いますが、
通産省の
繊維局の方が全国の毛織工業組合の理事長を集められまして、無
登録織機をなくすように厳重な通告がありますと同時に、
監視官の方が現地に声もむきまして、実際に一軒々々たずねて回って無
登録の数を
調査しておられるはずあります。それから、四台以下のところは一応全部見のがしまして、四台以上の無
登録の織機を持っておった人を全部呼び出し状を出して
通産局へ来ていただいて、そして自粛といいますか、あるいは
格納するようにという強い勧告を書面でなされておるはずでありますけれ
ども、そのとき、一体どれだけの台数が発見されて、どれだけの台数にそういう勧告をされて、忠実に守ったのがどれだけあったのかということがもしわかりましたら、あとでけっこうでありますから、お知らせをいただきたいと思います。
それからもう
一つ一番問題になりますのは、そういうときにきぜんたる態度で言っていただきませんと、やはりこの
法律はあってなきがごとくであるし、
昭和四十年になれば今のままでいいのだというようなことを、無
登録織機を持っておる人々がムードのようなことで口から口へ言い伝えておりますので、やはりそういったことがありませんように、厳重に御注意をいただきたいと思うのであります。
それからもう一点、角度を変えて御質問いたしますけれ
ども、私
どもは、
繊維取引所のあり方というものにつきまして、これが相当病的な現象になっておるのではなかろうかということを日ごろから
考えておるわけであります。特にこれも全然町放しになっておるわけではなくて、たとえば毛の相場の問題にいたしましても、下がってきますと、毛振会の底入れが入ったり、上がって参りますと、二千円のストップ令が出たり、いろいろ
制限があるといえばいえますけれ
ども、納会期日寸前になって、一日に三百円も四百円も上下の変動がはなはだしくなりますと、中小機屋、特に加工度の高いことを要求される
輸出製品を専門に扱っておるまじめな機屋が、この糸の相場のために非常にしわ寄せを受けて苦労しておるというのが、
現実の声でございます。そういったときに、去年のことでありますけれ
ども、
通産省の
繊維局の方で、何か四八双糸の現状からいうと、そういったものを相場に置いておるのはどうも病的であるから、いっそ思い切って毛糸の相場は羊毛なりトップの段階に変えてみたらどうか。そうすれば、オーストラリアや
アメリカや
イギリスの毛糸の相場の制度とも一致してくるから、値段の上がり下がりがはなはだしいことがなくなって、それだけ
業界は安定し、糸によって
輸出業者が迷惑をこうむるということがなくなるというような
考え方が
通産省の中にできて、そうして、
繊維局長さんを中心にして、非公式なものだそうだと聞きますが、研究会がつくられておるということも承っておるのでありますけれ
ども、もしそのような研究会が
現実につくられて検討されておるといたしますれば、トップについてどのようなお
考えを持っておられますか、お聞かせを願いたいと思います。