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板川委員 質問の過程でも触れましたように、この
法律は、不十分な点が多々あると思うのです。本来なら附帯決議を付したいと思っておったのですが、都合上できませんから、賛成意見の中でひとつ要望を付しておきたい、こう思っております。
節一点は、
高圧ガス協会に対して、
自主保安という名前で
取り締まりをまかせながら、また、一方、国は
検査手数料等で大幅なもうけをしながら、義務を負わせながら、しかもこれに補助をしない、こういう形は、私は、結局は、この
高圧ガス協会は自主
取り締まりの手ぬるさ
——われわれの金で、われわれでやっているのだから、政府から別に一銭ももらっているのではないからということで、
取り締まりに対する手を抜くおそれがあると思うのです。そういう意味で、私は、
高圧ガス保安協会に
取り締まりをまかせるなら、やはり国もこれに出資なりして、資金的な援助をして、そのかわり国は十分これに注文する、こういう形をとらないと、私は、
取り締まり対策というものは十分にならない、こう思うのです。この点はひとつ、第一点ですが、今後御検討願いたいと思うのです。
第二点は、最近
プロパンを
燃料とする
タクシーが、非常に
燃料が安いということで普及化され、これには応急的な
措置として、
プロパンタクシーである、
プロパンを
燃料としておるものだということを表示したり、あるいはその配管を防護するというような
措置が行政的に
指導されるそうでありますが、しかし、これは、世界各国の情勢から見ても、そういう応急的な
措置じゃいかぬと思うのです。結論としては、固定タンクを備えつけて
——ガソリンでもこれは危険なものですが、衝突しても火災
事故が比較的起こらないというのは、安全な地帯にタンクが装置されているからなのであります。この
プロパンガスの場合には、ガソリンよりさらに
爆発性が強いわけですから、私は、固定タンクを備えつけるようなことを、日限を切って
指導する、これがほんとうだろうと思う。まきやガソリンの代用
燃料と違いまして、
プロパンの入手も安定してきておりますから、供給の安定もはかられつつありますから、私は、恒久的な
プロパンを
燃料とする
自動車の構造というものを、期限をつけてそういう方向に
指導していただきたい、こう思うので、これも要望いたします。
それから第三点は、
高圧ガスは、御承知のように、気圧十以上のものを
対象としております。ところが、都市ガス、この間深川で
爆発事故がありましたが、あのときに行って見ましても、大きな配管が都市の中央に縦横に張りめぐらされております。しかも、その気圧は十気圧を下回っておりますが、大体七、八、九得度であります。実質的には高圧のものと大差がない状態であります。この低圧ということで、現在のガス事業法によって
取り締まりというのは比較的ゆるやかになっておりますが、これはひとつ御検討願って、
高圧ガスに準じた
取り締まりの
方法をすべきじゃないかと思うのですが、この点もどうも不安な感じがするものですから、なお検討願っておきたいと思うのです。
それからLPG、いわゆる
プロパンガスが、非常に普及されております。これからも普及されてまいると思うのですが、これは保、安のほかに、問題点が多々あると思うのです。非常な過当競争になっておるとか、あるいは流通面、あるいは市街地の中で充てんをするというような問題等がありまして、
LPガスを
中心とする事業というものに、何らかの法的な
基準を設ける必要もあるんじゃないかな、そういう感じがするものですから、この点についても、ひとつ将来検討されて、善処を要望しておきたいと思います。
以上をもって要望を終わります。