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田邊(誠)
委員 質問に入る前に、一言
関係者の皆さんに注意を喚起しておきたいと思います。
政府がいろいろな施策を進めるにあたって、
政府みずからの機関でその行政を行なうと同時に、
政府関係の機関を設置をいたしまして、
政府の施策はもちろん、国全体の仕事を進展させるための方策を講じておるのでありますけれども、いわゆる
政府の
関係をする諸機関、公社、公団、その他の法人でもって設置をされ、仕事をされておりますけれども、これらの
政府関係の機関に、当初の設置の
趣旨あるいは性格と相反して、仕事が順調に進んでおらないという部面がかなり存在をいたします。特に、実際に仕事をやる部面における労使
関係の円滑な運営ということが不可欠の要件でありまするけれども、ややもすれば、これらのところで労使問題が非常に数多く起こり、またかつ、非常に解決が延引をしているという
事態を私どもは注目もし、また遺憾に思っておるわけであります。本日、私はこれらの労使問題を取り上げ、国の行政の円滑な運営の一助としたいと考えて質問を予定いたしておるのでありまするけれども、先ほど来かなり長い問お待ちをいたしておりまするが、
関係者の皆さんでおいでになっていただけない方がかなりございます。私は以下の質問の中で明らかにいたしまするけれども、
国会がこれらの問題に注目をして、皆さん方の真意を明らかにし、また、われわれの意見も伝える中でもって、正常な労使の運行と、また事業の運営をはかってもらいたいと念願しておるにもかかわらず、
国会におけるところの審議に支障の起こるような、そういう
事態をあなた方の方でもって引き起こすことは、きわめて遺憾であろうと考えるのでありまして、ぜひとも
一つ定められた時刻においでをいただきまして、みずからの所見もお述べになると同時に、われわれの要望にもこたえてもらいたいと考えておるわけでありまするけれども、本日は質問の時間が今まで延びて参りましたことは、以上のような
状態の中で私はきわめて遺憾に思うわけでございます。なおかつ、科学技術庁の原子力の
当局なり、あるいは
日本原子力研究所の
当局についても、必ずしも私が要望いたしました方々がお見えでございませんが、私はこれに対する所見を承ることは一応抜きにいたします。特に本日参考人としておいでをいただきました原子力研
究所の副
理事長さんは、私は原子力研
究所の代表者としてお見えであろうと考えるのでありまして、私の質問の中には、昨年来の
国会の各
委員会におけるところの原子力研
究所の菊池
理事長の御答弁に対するさらに重ねての御意向も承りたいと考えておるのでありまして、その点に対する個人の御意見は別として、所を代表する立場のものとして統一的な
見解をお持ちであろうことを私は確信をし、その前提の上に立って
質疑を重ねまするから、もし食い違いの点がございますならば、あらためて菊池
理事長のおいでをいただくことを、私はお含みいただきたいと考えるわけであります。
最初に、科学技術庁長官がお見えでございますから、科学技術庁が非常に熱望いたし、そしてまた、日本の科学の先端をいく原子力研究の発展のために、昭和三十一年の五月、
日本原子力研究所法が成立をいたしまして、従前の財団法人の研
究所から特殊法人として再発足をいたしたのでありますが、その後、この成立の
趣旨にかんがみて、従事するところの所員はきわめて熱心に、誠実に仕事をされてきておると思うのでありますけれども、ここ七、八年ばかりの間にしばしば労使問題でもって紛争が起こっており、これはかなり解決が長引いておるという
事態がございます。特に、一昨年から昨年の春にかけての賃金引き上げの問題をめぐる労使の問題は、中労委のあっせんがあったにも一かかわらず、これが最終的に不調に終わっておるという
事態の中で、現在、労働組合の方から茨城県地方労働
委員会に対していわゆる救済の申し立てが行なわれて、その審査を重ねておるという
状況でございますけれども、この経緯と
事態に対して、科学技術庁といたしましては十分な関心を払っていらっしゃると思いますけれども、
一つかいつまんでこの
状態に対して、特に現在の労使の現状、この地方労働
委員会にかかっておる救済申し立ての問題に関するところの審査の現状に対して、長官からまずもって御
説明をいただきたいと思います。