○渡海
政府委員 ただいま御指摘のありました当
災害対策特別
委員会で数次持たれました
懇談会における問題点の項目に従いまして、私
たち厚生省で
実施いたしております状況、対策等について、簡単に御報告さしていただきたいと思います。
第一点は、生活必需物資の確保でございますが、御
承知の
通り河野本部長が参られまして、主要幹線道路の確保並びに鉄道緯線の確保ということに全力をあげられまして、全般的な生活必需物資の不足を極力避けられたわけでありますが、特に、厚生省
関係の物資といたしましては、とりあえず二月の初旬に毛布七千枚を新潟ほか五県に対しまして、
災害救助用その他のために急送いたしました。また栄養欠乏のための
除雪人夫等に対する栄養剤としまして、ビタミン剤を、製薬団体の協力を得まして、大阪並びに東京から、延べ人員約三万人余りの分を送らしていただきました。また特に幼児について必要でございますミルクは、各税地におきましてほぼ確保できておる、かように考えておるような次第でございます。
第二点といたしましては、屎尿、塵芥、下水道終末処理施設の
整備拡充でございます。今回の
豪雪に伴いまして
地方団体の行なわなければならないこれらの
事業が非常に困難を重ね、しかもこれを行なうために多額の
費用を要したことは、小沢先生選挙区の
関係で十分御
承知のことと存じます。私
たちの方も、この
費用等に対しましては、あるいは
特別交付税、もし必要であれば清掃法に基づきます
ところの補助金をいただきたいと考えまして、目下
調査員を派遣し、それらの状態を慎重に
調査、
検討いたしておるような次第でございます。
なお、
豪雪地帯の屎尿処理、塵芥の始末がそのように困難であるという
実情にもかんがみまして、施設の完備が今後恒急対策として非常に必要であろうと存じます。この点につきましては、今
国会に提出を予定しております
ところの生活環境施設
整備緊急
措置法、あの五カ年
計画の運用に
あたりまして、ぜひともこういった地帯を優先的に取り上げまして
整備拡充を急ぎ、
豪雪時におきましてもそれらの
事業がスムーズに行なわれるように
措置いたしていくよう格段の努力をいたしたいかように考えておるような次第でございます。
次に、防疫並びに医療対策の早期確立でございますが、幸いにいたしまして、今次の
豪雪で一件、養護施設でございましたが、伝染病が平常時とあまり変わらない状態で、この
災害によりまして、これに伴う
ところの伝染病等が起こらなかったことは不幸中の幸いと申さなければならないのでございますが、これからの融雪時におきまして、こういったことが起り得る可能性も予想されますので、私
たちといたしましては、
関係各局の局長名をもちまして、それぞれの所管部門に対する厳重な手配をいたすように通牒を出しまして、各県に手配をしていただいておるような次第でございます。
なお、それらの事態を予測いたしまして、必要とされる
ところの血液の確保、あるいは医療用の器具の確保、あるいは酸素等の確保、または予防薬の確保等を各県にお願いしておりますとともに、これらが起こりました場合も予想いたしまして、日赤等を中心といたしまして緊急救急医療団を結成しまして、万全の体制をとっておるような次第でございます。
次に、生活保護の
関係でございますが、生活保護を受けておられる階層の方々が、今回の
豪雪で
除雪費あるいは家屋補修等が必要なことは、これは当然でございますので、
災害救助法を発動されておる地区に対しましては、直接現物給付と申しますか、その
災害救助をもってそれらの
除雪をやっていただくことといたしておるような次第でございます。
災害救助法の
適用されてない地区に対しましては、
除雪、家屋補修等に対しましては、生活保護費の中に実費を算入いたしまして、金銭給付をもってこれに充てておるような次第でございます。
なお、燃料費その他は冬季加算をもって充てさしていただいておるような次第でございます。
ボーダー・ラインの低所得層に対する
ところの世帯更生資金並びに母子福祉資金でございますが、これらの階層の方々が、あるいは平常についておられる職業を休まなければならない、あるいは
除雪もやらなければならないというふうなこともありまして、非常に資金に困っておられるのではなかろうかという点を考慮いたしまして、極力世帯更生資金並びに母子福祉資金の活用をいたしまして、
災害に伴う例の十万円以内の貸付という点を活用いたしまして、万全を期しております。これに伴いまして資金の増額ということが必要になってくるのでございますが、この点につきましては、要望に応ずるようできるだけ
国庫補助の増額も行ないたいと思いまして、現在はそれぞれ手持金でこれらの
措置をやっていただいておりますが、予備金を今大蔵省に要求して、目下その交渉を進めておるような次第でございまして、各府県におきましては、その手持金をもって万全を期しているような次第でございます。
社会福祉施設の
復旧措置につきましては、施設の重要性にかんがみまして、それぞれの状態に応じまして
災害の
復旧等につきましては万全を期していきたい、かように考えておる次第であります。
以上、非常に簡単でございますが、なお細部の点につきましては、御質問に応じまして述べさしていただきたいと思います。概略以上でございます。