○木村(公)
委員 学術
会議は、学術
会議法によって設立された
総理府の中にある一
機関でそうしてその中には公務員もあるし公務員にあらざる者もあります。会員の中には公務員がたくさんおられるようでありますが、この
総理府の中の一
機関であるものが、時の内閣の最高の行政に反対の勧告、反対の声明、意見というものを述べられるということは、私
ども自民党の内部においては、与党でありますけれ
ども政府の施政に対していろいろ批判をいたしますが、終局的には談合でそれをアウフヘーベンして、そうして
政府がこれを行なうというような形をとっております。しかるに
総理府の中にある学術
会議が、外に向かって
政府と反対の声明をお出しになるということは性格上どんなものですか。これは内輪において、
政府の間違いがあるとするならば、科学者の目から見て、内部的にわれわれがあたかも党内においていろいろ議論をするようにやるべきであって、
政府の一
機関であるものがお気に入らないと、すぐ天下に向かってこれを声明する、私
どものほうにも新聞社がたくさんいるので新聞記者を通じてそれをやると先ほどおっしゃっておるが、こういうような行き方は正常ですか。あなたは
総理府の国家公務員でしょう。その
事務局長さんがそのような事務をおやりになるのですか。そういうむちゃなことをやったら行政というものがスムーズにいきますか。もしもその考え方に対して学術
会議と内閣とが考え方が違う場合には、内部において内閣の閣僚諸君、あるいはその長であるところの総理大臣に向かって、いろいろ内部的の勘案をして、勧告をして、そうしてそれを理論的に克服する、アウフヘーベンするということなら話はわかるけれ
ども、外に向かって原子力潜水艦の寄港は大反対だというような、卒然たる、しかもそこに科学的の
理由も何も詳しい申し述べがなくしてそういうことが行なわれるということは、あたかもそれは内閣に対する
一つの不信だと思うのですが、そのようなことが
総理府の一
機関である学術
会議——一
機関ということばは間違っておるかもしれませんが、とにかく国費をもらって
会議が運営されておるんです。研究されておる、運営されておる。ことに選挙なんかの場合、二千万円の選挙費用を使ってあなた方は代表者を選んでおられる。しかも、その事務局には
総理府から出向しておるわけでしょう。国家公務員であるあなた方がその事務局におられる。そういう
機関でもってやるのですか。そんなことをやることが正鵠を得ておるのかどうか。先ほどの
委員の質問では、これは重大なときだから早くやりなさい、しっかりやりなさいという気合いもかかっておるのですが、しっかりやることもいいが、そのことが一体正鵠を得ておるかどうか。国から、池田内閣である現段階において、
総理府の一
機関であると私は思うが、そうして国費によって——国費の中には保守党の金だって入っておるわけです、社会党の
国民の金も入っておるでしょう、共産党の諸君の金も入っておるでしょうが、とにかく国費によって、まず選挙のときも数千万、それからちょっと出てごあいさつされれば一日四千円の日当が会長はもらえるというようなことになっておる。国費じゃないですか、全部。その場合にどうです、そうような
やり方は。これは朝永さんに来ていただいて私はゆっくりやりますが、朝永さんにも湯川さんにも来てもらって、いろいろ発言力の旺盛な人をこの中から選んで、あるいはまたアカハタの編集長をやっておった守屋典郎君にも来てもらうのもけっこうだ。けっこうだが、あなた方事務局としての考え方はどうですか。