○西村(力)
委員 誤解したって、誤解じゃなくて、それは何というか補助金を出したほかの必要なる人件費、そういうものを地方財政の裏づけをどうしているかということを聞いているんです、はっきりと。そうしたら特別交付税で出していますとはっきりあなた方答弁したじゃないですか。特別交付税もさっき言ったように大災害なんかの場合においては不交付団体だって交付になりますけれ
ども、こういう場合にはもうまるまる地方の負担、不交付団体はそのまま自分で全部出さなければならぬ。交付団体はそれを交付税でいくでしょう。そうなるのですが、ああいう答弁をされたから、私はちょっとあまりにひど過ぎると思ったわけなんですがね。
ところでさっも官
房長のお話ですが、一月一日から入校させたいという気持、それはわかりますよ。何も絶対なものではないということだけは認めてもらいたい。しかも一月一日から入れようとする努力は、
予算を組んで、補正
予算を出すんだ、このようにやるんだというぐあいであれば、その事前
指導によって相当県議会の活動ということもこれはでき得るじゃないか。政令でもってやらなければならぬという場合になるとするならば、これはもう
警察行政というものは、地方
警察というもの、都道府県
警察の性格というものはますます中央
警察、国家
警察の性格を強めているんだということを示している。あなたはこの席ではっきりそのことを言うているわけですがね。これは巡査だけだろうと思うのですよ。国家公務員である警視正以上はだれも入っていないだろうと思うのですね。この一万人
——二千人の中にはおそらく入っていないと思う。この巡査を
増員する場合においても都道府県は何らの自主的な権限がないというぐあいになるわけです。金だけは出さなければならないという。もう政令できまらなければ
増員一人もできないということになるのだから、これは大へんな話だということになるわけですがね。そういう内々の内面
指導によっても相当進捗をはかることは可能であったんじゃないか、こういうことがいえる。だから、あまりに急ぎ過ぎて
予備費にたよったということ、いささか行き過ぎじゃないか。
交通警察官だからいいじゃないかというような言い方は、私は許されないと思うのですよ。
交通警察官であるからいいんじゃないかということが許されないということは、これは
交通警察官だって、初めから
交通警察官というレッテルを張って採用するわけじゃない。これはやはり
警察官でしょう。だからそうなれば、今後必要によって、あなた方の必要によって機動隊を各府県に三万名
増員する、こういうぐあいにいって、余裕がないから
予備費でやっちゃえ、こういうようなぐあいにできないこともない。笑っていらっしゃるが、そんなことをやらないとも限らないのですよ。だから私はこの
予備費支出はそういう面から見て絶対に承認できない、そういう
考えを持っておるんです。一体そういうことをやらないという保証が
——あなた方の言明だけでは何ら価値がない。一ぺんこの
予備費支出を
警察官の
増員に認めたということは将来の危険性というものを私は非常に大きく、少し被害妄想狂的な
考え方に立ってこれを危険視しておるんです。あなた方はそんなことは絶対ありませんと言うに違いない。言うに違いないけれ
ども、それは保証にはならない。だからこの
予備費支出というのは非常な誤りをおかしておる、こういうぐあいに私は思われてならないのです。
時間がありませんから、
警察の関係はそのくらいにしておきます。
それから大蔵省にちょっとだけ。問題はたいしたことじゃないのですが、この問題は小川豊明議員がこの
委員会で何回か取り上げた問題であるわけなんです。それが和解が成立して
予備費支出、こういうことになったわけですが、その点は私たちは小川
委員の霊もこれを喜んでいるのじゃないだろうかと思っておるのです。
ただその場合に私、出してもらいたいのは戦後のこういう国側から提訴したあるいは民間側から提訴した争訟事件ですね、そういうものがどうなって、そしてその妥結は一体どうなっているかということです。私はそういうことを聞くのは、この事件でも八年間かかっておるし、この人はよくも耐えたものだと思うのですよ。国のほうがこれに応訴するということは、これはいとやすい問題です。だけれ
ども民間人が八年間にわたって訴訟を継続するなんということは、並みたいていのことじゃないと私は思うのです。たいがいの場合はそう長くできないからすぐおりちゃう、こういう結果になっておるのではないだろうかと思うのです。大体の傾向はそういうぐあいになっていないのかどうか、戦後のそういう例をずっと
資料としてひとつ出してもらいたい、こういうことだけをお聞きして終わりにしたいと思います。