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田中(彰)
委員 総理もああいう小説はごらんになりましたでしょうが、やはり美智子妃というものを攻撃し、美智子妃が悩むというような問題を起こせば、これは夫たる皇太子殿下のことを言っていると同じことなんです。
総理の奥さんの悪口を徹底的に書き出す。
総理は妻だからおれは関係ないということはないでしょう。やはり
総理に影響してくる一連のつながった問題です。しかも今まだ小さいからおわかりにならないかもしれないけれども、やはり自分の母親のことを書かれれば、今の浩宮様だって、それに対するいろいろな問題が出てくると思う。それだから、
総理はそれは自分に関係ないとおっしゃいますけれども、私は関係あると思う。また
総理が、それを、おれはできないのだとおっしゃれば、
国民の中で幾らでもわれわれの代理になって告発する人もおるのだけれども、そういうことができないから、やはり内閣としてこれに対する断固たる処置をおとりになったらいいと思う。私は自分のうちの家庭のことをあれまで書かれれば、断固たる処置をとる。場合によっては
国会をやめても断固戦う。
総理だって
総理の奥さんとか子供に対するいろいろなことを書かれれば、これは女房のことだからおれは関係ないよとおっしゃれば
——総理はそういう穏やかな
考え方もけっこうだが、もうこの際、そういう穏やかな
考え方ではなく、たとえば天皇が証人に出られようが何しようが、これは
総理も御存じのように、一時わずかな週刊雑誌の漫画にまで書いて、そしてこんな細い足にまでさして漫画にまで書いたこともある。そういうこともあったのだから、堂々と証人に出て、そういうものは徹底的に法の上で処分する。
総理も断固引かぬぞという意気をお示しにならぬと、
国民の世論がどうとかこうとかいうことは全くおかしいくらいです。われわれ国
会議員という位置があるから何もしないけれども、なかったら、私は出刃ぼうちょうや刀とまではいかぬけれども、木刀の一本くらい持っていって、手の一本や足の一本くらいぶち折ってしまって、そのまま検事局に自首してもこれは何でもない。そういう
国民が今たくさんおるんだ。ただ
総理がどんなことに出てくるかといって、みんな遠慮しているだけで、そういう
国民は非常におる。これは皇室だけの問題ではございません。個人だってあれだけ書かれれば、やはりうちに相当いろいろな問題が起きて、告訴するとか善処しなくちゃならぬ。その点を
一つ総理も、十分こういうことをお考えなんでしょうが、あまり御遠慮なさらぬでやっていただきたいものだ。
総理は少し何というのですか、低姿勢とおっしゃるのですか、お利口とおっしゃるのですか、さっきの
社会党の方の質問にも非常に穏やかに言っていますが、何も
社会党の
知事が出たって
考え方が違えば援助せぬだっていいし、けんかしたっていい。政策、
考え方が違えば
社会党の
知事を援助せぬでもいい。
考え方が同じだったら、
社会党だって共産党だって、動員する。そういう点は
総理はなかなかお利口だからおやりになりますけれども、皇室の問題もそうだと思う。やはり
総理は断固としておやりにならないと、
国民からとんでもない不心得な者が出て、そうして大きな問題を引き起こすようなことがありますから、そのときに
総理に向かって、
総理さえしっかりしていれば、あのとき告発すれば、こんな問題は起きなかったのだということになれば何ですから、これは
総理に考えていただきたい。
総理の指導者吉田茂さんは、臣茂と言っているくらい、とにかく皇室に対する
考え方を持っているのですから、そのお弟子さんというわけではないでしょうが、やはり同志であり、そしてあなたの指導者ですから、そういうつながりからも、この際断固として
一つやってもらう。もしやれないなら、おれはやれないから、
国民、君らよろしく何かやれとおっしゃれば、それはだれでも立ち上がる。この点を
総理は
一つほんとうに考えていただきたい。
これで私の質問を終わりますが、
総理の考えを言っておいて下さい。