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帆足委員 もう時間がありませんからこれで最後にしてやめます。
ただいまの御
意見を伺いまして、私は率直に申し上げますと
外務大臣はやや楽観なさり過ぎておりゃしないかと思います。もちろん、第一は
安全性、放射能の問題、第二が戦略上の問題。第一の点について現在も慎重な
態度をなされ、また研究を続けられるということに対しては敬意を表します。一そう
原子力学者が納得するところまで御検討願いたいと思います。第二の戦略的見地につきましては、一つにはわれわれは
国際緊張を激化すると思っておりますが、見解の相違とはいえ、
国際緊張が激化されるとするならば、貿易国として与党の方としてもそれは好まないことであろう、私はやはり耳を傾くべき問題であろうと思うのでございます。
第二には、これが
政府の
反対しておる核兵器導入の導火線になることをわれわれは心配しておるのでございます。特にサブロックが火薬、核兵器両用のものであるとするならば、将来そういう道程をたどって核兵器導入に至るおそれがありはしないか。
潜水艦ほどのものが、しかも
原子力潜水艦ほどのものが、単に火薬だけのものであって、普通の正常な昔の時代の
潜水艦のようなことではおさまるまいということを心配しております。幸いにこれが杞憂であるならば邦家のためにしあわせでございますけれ
ども、われわれが野党として言う言葉の中にもわれわれの心配と誠実さのあることは認識していただきたいと思います。
最後に一言だけ伺いますが、池田首相が沖繩に参る、また参らぬという報道を伺いました。私
どもはこの報道を見まして、施政権返還ということは差し迫った問題でありますし、
国会で決議した問題でありますし、六月には沖繩の戦争で死んだ方々の盛大な慰霊祭が行なわれることになっております。こいねがわくは、
外務大臣または池田首相がこの慰霊祭に出席せられ、そして沖繩の英霊と申しますか痛ましき魂を慰められて、そしてまた島民を激励されて、
基地の問題はいま直ちに問わぬとするも、
日本本土と同じように新憲法及び
日本の法律、
日本の沖繩県民としての恩恵が受けられるようにすることが私は当然の
政府の義務だろうと思います。
基地があるからといって島民が治外法権の状況にあるということは遺憾なことであのまして、最近また不祥事件がひんぴんと起こりまして、ジープで殺されたり暴行を受けたり、その他の事件を聞きますが、いずれも治外法権でありますから軍事裁判にかかり、そして彼らに軽く同胞に不利に裁判が行なわれておれますこと、これ軍事占領下のならわしでございます。したがいまして、池田さんが沖繩に行かれるという報道を聞いて沖繩の県民が大へん喜んだというような記事などを読みまして、
外務省がそれに
反対しておられるということを聞いて、
外務省は昔の戦争前の御殿女中であったときからあまり脱却していないのかななんて思ったりしまして、残念に思っておる次第でございます。
外務大臣の御
意見を伺いまして、私の
質問は終わります。