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内海(清)小
委員 もう時間もないようですから、簡単に一、二質問いたしたいと思います。
現行法の
踏切道改良促進法は、三十六年度に制定されたわけです。これが制定されますときに、この
委員会でもずいぶん論議いたしました。われわれとしてもこの
法案には多くの問題を持っておったのでありますが、ちょうど
予算編成期前でもあり、いままでよりも大きな前進ではないかということでこれに賛成いたしたのであります。そしてこの
促進法によりまして昨年度からいろいろと
踏切の
改良が行なわれ、これは大きな
成果をあげたと思うのであります。
原因ははっきりわかりませんが、いずれにしても昨年度において多少
踏切事故が減ったということは、きわめて喜ばしいことだと思うのであります。しかしこの
促進法を制定される前に、おそらく
政府、与党にしても、もっと完全なものをつくりたいとお考えになったと思います。今日
議題になっております
踏切道の
改良促進及び
踏切保安員の
配置等に関する
法律案、こういうようなものは
内容的に私はおそらくこれは与党としても同様にお考えになったと思うのであります。こういう
踏切の
事故防止等の問題につきましては、もちろん与野党ございません。少しでもそういう
事故を少なくしようということはお互い国民の念願なのであります。でありますから、今日提案されておりますこの
法案について、おそらく
内容的には反対の方は一人もないと思うのであります。しかし、それは
予算の問題でありますと、その他いろいろな制約が出てきて、
促進法というものが成立するような運びになったのだと思うのであります。今回のこの
法案につきましても、たとえば
踏切の
保安要員の訓練あるいはその他配置の問題につきましても、
運輸省なりあるいは
国鉄のほうにおきましてもそうあるのが好ましいという御発言もあったようであります。これはひとつ十分話し合いの上で、できるだけこの問題については進めていかなければならぬ問題だ、こういうふうに考えるのであります。特にこれは
提案者からもお話がありましたが、いまの
促進法では、これは
改良個所を
運輸大臣が指定をしまして、そうして
鉄道事業者と
道路管理者にこれを
改良実施さすということである。この
経費の問題などが大きくかかりまして、特に地方の公共団体等においてはなかなか思うにまかせないという実情が多くあるわけであります。昨年度は多少交通
事故が減っておりますけれ
ども、この
交通量はもう年々
増加して、
道路も狭隘になっておる。こういうことで、交通の混乱を起こす
状態は今後ますますはなはだしくなると思いまするし、また
鉄道等におきましても、これはもう
列車が増発される、あるいはスピードがアップされるということで、今後これはよほどお互いが考えなければ、この
事故はますます
増加するものだから、これは考えなければならぬと思うのであります。したがって、現在の
促進法で満足してはいけない、できるだけこれをりっぱなものにするということによりまして
事故をなくすということに持っていかなければならぬと思うのであります。そういう意味合いから申しまして、現在のは時限立法でありますが、この間におきまして、既成の
踏切というものが全部何かの
措置がとられるというならけっこうだけれ
ども、いまの情勢ではなかなかそういかぬであろう。これは当然恒久立法として進めていかなければならぬ。国としても、政治の上からいっても大きなことではないか、かように考えておるのであります。
そこで、この
法案につきましては、私
ども内容的には非常に賛成する面が多いのでありますので、これを実施するとしてどうかという行政庁のほうの意見を聞きたいのでありまするが、きょう御出席になりました方では、
法案の
内容をほとんど御
検討になっていないということが多いようでありますので、この点はたいへん遺憾に存じまするが、いずれまたの機会に御意見をお伺いいたしたいと思います。したがって、きょうは時間もありませんから、とりあえず
国鉄当局に御要望のようなことでありますが、私の気づいた点でちょっとお尋ね申し上げたいと思うのであります。
第一番は、私特にお願い申し上げたいと思うのは、いなかに参りまして、そうして
踏切を渡って学校に登校、下校する、
踏切の近くに学校のあるようなところがだんだんあるのであります。ところが、これは登校と下校の際に生徒が通る
程度で、しかもいなかの小さい学校でありますので、そうたいした
交通量でもない、したがって
踏切としては重要に見られないわけなんです。ところが、こういうところでとかく小さい生徒などの
事故が起きる。そういたしますと、これは父兄からいうと、
国鉄に対して非常なあれを持つわけです。こういうことは非常に考えなければならぬ。もちろん
保安設備などいたしますにつきましてはそれぞれ順序があると思うのであります。しかしこういうふうな特別なものは特に留意して考える、この点があってしかるべきじゃないかと思うのであります。こういう点につきましての今日までのお考えについて、ちょっとお伺いいたしてみたいと思います。