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杉浦武雄君
名城大学の問題について
文部省にお伺いしたいわけなんですが、
学校法人紛争の
処理調停等に関する
法律ができたのが御
承知のように本年の四月四日であります。それが実施せられたのが五月一日、引き続いて
学校側の
日比野学長から
調停の申し立てがあったのが、日は忘れましたが間もなくであります。そして
調停委員の任命を見たのは七月十日であります。そうしますと、
法律ができてから今日に至るまでの間にもうすでに七カ月になんなんとしておるというような
状況であります。元来、この
法律ができる当時の
状況を顧みますれば、そんなつもりじゃなかったと、みんな賛成した
人たちは思っておるわけであります。何しろ当時の
名城大学は
紛糾に
紛糾を重ねまして、地方の名士やらあるいは心ある
人々が寄ってたかってこの
再建に
努力したのであります。しかるに、数年にわたってその
解決がどうしてもできない、できない間に何がゆえにこの
解決ができないかということがはっきりわかってきたんであります。
文部省は、いざという場合には
学校法人を解散してしまうという手を持っておりまするけれ
ども、
学校法人を解散してしまえば実もふたもないことになってしまうので、そうせずに、それまでの手を使わずに、何とかもう少し一段やわらかなところで
解決する道がないかということで骨を折られたんでありますけれ
ども、ついにその
方法は発見せられなかった。現在の
法律上は
文部省はこれ以上立ち入ることはできないんだというような
立場におられたのであります。おそらく議員の諸君もその
文部省の
立場を了とせられて、これを
解決するには、その問題に触れたる新しい
法律を作る以外に道はないんだと、こういうことになってこの
法律ができてきた、かように信ずるものであります。したがって、この
法律に対する期待というものは非常なものでありまして、この
法律さえできさえすれば
学校紛争は直ちにいける、
学校紛争と広く銘を打っておりますが、実際は
名城大学を
一つ目ざしておったわけであります。これで
名城大学問題は
解決するのだというくらいに
考えておったのであります。ところが、予想せられたところと違いまして
解決の緒についておりません。いろいろやって下さったと思いますけれ
ども、さっぱり
進行いたさないのであります。そこで、私は
文部省にお伺いいたしたいわけなんです。一体、
調停が始まってから、
調停委員が任命せられてから、今までどんなような経過をとっておったのだろうか、どういう点がめんどうな点であったろうか、そのめんどうな点は乗り越、すことができるものなのか、それとも乗り越すことができないものなのか、今後の見通しについてお伺いいたしたい。まずこの三点をお伺いいたします。