○森八三一君 渡辺君の質問で
相当聞きました。残された問題で六点ほど質問したいと思っておりましたことを、
委員長の質問と
戸叶委員の質問で二、三は尽きましたので、その点は省略をいたします。
私は、
結論的に、学校給食の問題で、やはり残乳
処理という感覚を改めなければいかぬと思うのです。これは純真な子供に余り
ものをくれておるのだという感覚が非常にそぐわないということですから、学校の
先生方でも、余り
ものを当てがわれているという感じでは、まじめな、子供に給食制度を開くというわけにいきかねるということが
一つ、それから時によると乳はいただけるが、時によるともらえないということでは、設備が二重になるというような問題ですね。ですから、これはどうしても通年供給をするということを制度化していく。残乳
処理という感覚を根本的に改めなければ、このことは解決しないと思うのです。その点はひとつ、
予算に関連いたしまするが、強く
考えていただきたい。
それから、
委員長お話しの加工乳の問題は、これは実は野放しにしておくのはどこに理由があるのか私にはわかりません。これは自由だっていうが、どういうことで自由なのか。公共の福祉に反することは、これは制限してもいいはずなんですから。確かに私は公共の福祉に反している行動だと思う。利益追求だけの
ものだと思うのですから、これは立法措置によってああいう
ものは販売を禁止するというところまで強く行ってもいいと思う。もしそれがどうしてもいかぬということでございますれば、生乳の入っておりません
ものは入っておらぬということをはっきり表示させるということにいたしますれば、これは消費者もばかではございませんから、そういう
ものは飲まない、こういうことになる。ですから、もう少し加工乳の取り締まりについて徹底したことをやっていただきたいと思います。
それから、高温殺菌の問題は、これはこの
委員会で草葉隆圓氏が厚生大臣のころにもかなり論議をいたしまして、しぶしぶこれは認めるということになったのです。が、一向進んでおりません。
局長は二、三の例があるようにおっしゃいましたけれ
ども、それはあるでしょう。けれ
ども、ほとんど申請いたしますると県の衛生部のところでもうつかえてしまって、これは実行に移されないというのが現状なんです。私のところへも具体的に、よろしいということを聞いたから申請をしたけれ
ども、なかなか保健所のほうで認めてくれません、そこで県の本部のほうへ行けばだめだということで進行しておらぬが、これが実情なんです。ですから、もう少し簡単にこれが認められるということをやりませんと、ただ抽象的にそういうことは阻止いたしませんという
程度では、実効はあがっておらぬということをもう少し強く
考えていただきたいと思います。
それから、乳の夏季の奨励金の制度ですが、こういう制度が一体いいのかどうか。奨励金のあるときは、工業生産品なら現金出して作れますけれ
ども、お乳のほうは奨励金がつくからといってぽっと牛をふやすわけにいきませんし、ふやしてしまった牛は今度は処分するわけにいかぬ。こういう長年月にわたって管理飼育しなければならぬ動物に対して、その価格が時期別に上がったり下がったりということでは、これは畜産ということを本気にやる気にはならぬのじゃないかと思うんですがね。ですから、この奨励金制度という
ものについて根本的にひとつお
考えいただかなければいかぬのじゃないかという感じを持っていますが、これに対する御
意見はどうでしょう。
それから、今渡辺
委員からも御
指摘になりましたように、乳価の引き下げが非常に強く打ち出されている。これに対して好ましいとは思わぬとおっしゃいましたけれ
ども、好ましいと思わなければ、これに
政府は行政的にいかに介入するかということなんです。これはかつて小麦の価格が上がったというときに、直ちに小麦粉を上げようとしたときに、
政府は、民生に及ぼす影響大として、その小麦粉価格の引き上げはやっちゃいかぬということを、非常に強く介入して、これをとめた例がありますね。ですから、今回の乳価の引き下げにつきましても、引き下げてはいかぬというようなところまで強く介入すべき時点にきているのではないかと思う。ただ好ましいとか好ましくないとかいうような感じを述べているだけではいかぬので、乳価引き下げと、そういう実際の動きに対して行政的に強度に介入をするということが必要であると思いますが、それに対していかにお
考えになっておりますか。
それから、最後にお
伺いいたしたいことは、かつて飼料の特価売却をいたしたことがあります。飼料は日増しに高騰を続けているのが現状で、御
承知のとおりであります。そこで、
政府手持ちの麦を、かつて行ないましたように、特価売却をいたしまして、この飼料の異常な高騰を正常に戻すという措置を緊急に講ずべきであると思いますが、この措置に対していかにお
考えになるか。
以上希望を述べた三点と、
あとにお尋ねいたしました奨励金乳価制度という
ものをどう
考えるかということと、それから飼料の問題、それから乳価引き下げにいかなる
態度で介入するかという三つの問題はお答えをいただきたい。学校給食の通年化の問題と、それから加工乳の販売制限の問題、高温殺菌を簡単にできるようにするという三つの問題は、これはひとつその
趣旨に沿って具体的に行動を起こしていただきたいという希望を三つ述べておきます。