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政府委員(
武田功君) お答えいたします。
この三十六年の八月二十九日に、
行政管理庁から
勧告が出ておりまして、これに対しまして、三十七年の七月十二日に省から
回答いたした次第でございます。それで
内容は非常に膨大なものでございますが、要旨をかいつまんで申し上げますと、その
勧告のおもな
内容は、第一に
郵便業務の
正常運行の
確保ということを
中心にいたしまして、
人事管理、
労務管理をしっかりやっていけ、それでその中につきまして、いろいろと
勧告の
内容といたしましては、
外勤者の
処遇をよくせいとか、それから
賃金の使用をもっと効率的にしろとか、第二には
労務関係につきまして
労使の
関係を
安定化せい。また、
労務管理の
体制を整備する、そして総合的な
労務政策を確立して近代的な
労務管理をやっていく必要がある。こういうような
内容でございます。また、
業務面におきましては、もっと
遅配の
原因をしっかり究明して、そして特に六
大都市を
中心とした
大都市に対する
対策が適切ではないから、もっとそういう点について適切な
対策を講ずる、
郵便の
機械化とか、あるいはまた、
郵便物の
規格等についても再検討する、あるいは
外務職員の
処遇は
——先ほど申し上げました。また、小包の
請負配達を
考えてはどうか、こういったようなことがおもな
内容でございます。これに対しまして、省といたしまして、大体そういったような
趣旨をくみまして、
要員対策につきまして増員の
措置をはかる、あるいは
非常勤者の
本務化をはかるというようなこと、それから特に
業務の
いろいろ点検制を実施しまして、職場の規律の
確保に努める。それから
郵便関係職員の
処遇につきましては、特に
外務職員の
処遇等についていろいろと
措置をしていく。次に
労務関係の、
労使の間の
安定化ということにつきましては、これは
勧告の
趣旨に沿いまして、特に
労使間の
意思の
疎通をはかるように心がけるとともに、できるだけ
省側も常に
組合と接触を保ち、また、
団体交渉にもよく応ずると同時に、この
勧告にもございますように、
管理運営事項というものがあまりはっきりしない、こういう点をもっとはっきりさせてやらなければならぬ、こういう
趣旨もございますので、そういう点も中央、地方を通じて、
管理運営の
事項にわたるようなことまで、団交というようなことでなしに、これはまた別な形でやる、そういうことについて
労使の
意思の
疎通に努めたい、そして省としてはできるだけ正常な
労使関係の確立をはかりたい、こういうふうな
回答をいたしております。また、
管理体制につきましては、これは近代的な
労務管理あるいは
総合的労務政策というのはなかなかむずかしい問題でございますが、いろいろ部外の
経験のある方等の御意見な
ども取り入れたりして、そうしてできるだけ省も勉強して、そういった
方向に持っていこう、そういう
努力をしております。また、
現場における
管理機構が弱体のうらみがある、こういう御
指摘もございますので、そういう点につきましては、それぞれ
現場の
管理体制を充実するようにいたしまして、常に各
現場におけるいろんな情報、情勢をキャッチできて、そしてまた、
組合との
意思の
疎通にも十分事欠かないようにそれぞれの
措置をとる、こういったような
回答をいたしたわけでございます。なお、この
回答は、
勧告あるいは
行政監察局の御
調査が今から参りますと一昨年のことでございまして、当時と多少現在は
事情が変わっております。また同時に、この
回答を作成いたします間において、いろんな問題から昨年は
郵便の
運行が一部よくなくて、
郵便の
遅配といったような事態も途中で発生しておりましたので、そういうことを解決しつつこれに対する
措置ということを
考えまして、作成いたしたものでございます。はなはだ大ざっぱでございますが概略申し上げまして、そういうことでございます。