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鈴木強君 私はこの問題については、これ以上質問はいたしませんが、私の
考え方を多少この際申し上げて御参考にひとつ願いたいと思いますが、結局、私はまあこういう結果を招来したということは、だれの責任という、そういうことではなしに、
電電公社自体が少し反省をしてみる必要があるのではないか。なるほど
電信電話事業というものが、同じ体系の中で
運営されておりますけれども、最近は
電話のほうが非常に進んでおります。これは設備拡充その他たいへんな仕事をしていただいておるので、勢い電信というものに対して手が抜けていくという結果になるのが、私はものの必然と思いますけれども、しかし今百三十億ないし百四十億の赤字をかかえている電信に対しまして、できるだけ経費の節約をして、できるだけ合理化を進めていくというその必要は私は認めます。しかし、そのことが行き過ぎによって、かえって
事業を圧縮するような結果になりはしないか。だから電信に対する負担の、
予算の問題にしても、あるいは研究費の問題にしても、あるいはその技術の練磨と申しますか、そういうふうな総体的な問題に対して、多少取っ組み方が足りなかったのではないかというような気が私はするのであります。ですから、まあ大阪の改式等もまだ残されておりますし、再びあのようなことのないようにするためにも、私はもう少し——よく
委員会で私が電信電信というのですけれども、
大橋総裁も、いつかはお認めになったように、あまり電信のことについてやらなかったということをあなたは認めましたね、正直に。そういうふうに、やはり電信に対する
公社、総裁全体としての反省が私は欠けているのではないか、こういうふうに思います。だから、責任というようなことよりも、なおこういうような面について、一そう
努力をされることが私は大事であって、そういう方向に、ひとつ皆さんが最高の幹部を含めて取っ組んでもらいたい。
それから電信
事業改善会議ですか、こういうものも持たれて、
大橋総裁みずからその会長になって御研究いただいているわけでありますけれども、私は、この
委員会がどういう結論を出されるか、非常に関心をもっている一人でございますが、幸いそういう
委員会も持たれているさ中でありますから、なお一そうひとつ電信問題について、なお残りの大阪、岡山、熊本、静岡、下関、大分、こういうふうな問題を完了し、さらにまた
加入電信等についても、二万三千ですか、これは
昭和四十一年までに予定されておりますようですが、こういった一連の電信
施策に対して、なお積極的な御研究のひとつ態勢を作っていただくように、私は特にお願いしておきます。
それから
最後に伺いたいのは、第三次五カ年
計画が来年からスタートします。で、特に今せっかく
予算の編成途中だと思いますが、いろいろ問題はあります。しかし私
一つだけ、きょう伺っておきたいのは、
公社の第三次五カ年
計画を拝見しますと、第一次、第二次と違いまして、要員の面について、かなり困難な問題が出てくるようであります。
公社の資料によりましても、約六千名の要員が、第二次五カ年
計画中に余る。こういうことになっているようであります。それから特に第三次以降は、郵政局に委託をしております
電話業務のほうに、かなり影響を与えてくるのは、これは当然だと思いますが、皆さんのほうの資料によりますると、たしか三万三千名の、
公社直轄局と郵政委託局を含めて三万三千人の、いずれにしても配転、職転というような
措置をしなければならないような計算になるようであります。したがって私は、過去第一次、第二次十年間の、
公社発足以来の設備
近代化に伴う合理化政策、拡充政策というものについては、いろいろな困難もありました。しかしそれを乗り越えて、よくまあここまでやって来たものと思うわけであります。この際特に郵政委託等の
関係もありますので、できるならば、私はこれらの問題も含めて、
計画の事前における
協議とか、あるいはその長期の要員
計画とか、またその余剰人員を、どういうふうに配転、職転していくかというような、そういう問題につきましても、できるならばこれは委託
業務がありますので、
郵政当局、それから全逓、それと
電電公社の当局と全電通ですね、そういう労使間の四者が英知を集めて、真剣にこの問題に取っ組む態勢を作ることが、だいじだと思います。特に第三次以降の合理化については、もしかりに労使間の
協力というものがないとするならば、私は完全なる
計画の遂行は不可能だと思いますが、そういう見地に立っていくならば、できるだけの
努力をすることが当然でありましょう。そういう点からいって、私は具体的なことは別として、そのような気持をもって今後
電電公社はいかれようとする気持があるかどうか。ひとつとの点を、
大臣がいないので
監理官ひとつ、結論でなくていいですから、
考え方だけで……。