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三木(喜)
委員 やはり
青少年問題協議会から出てきておりますところの
青少年保護育成運動実施要領、こういうものをもとにして、各地では末端ではモデル地区をつくったりいろいろなことをやっております。しかし、それを主催してやってくれている人は、
中央からの要請、あるいは県からの要請、地方自治体からの要請、それは全部そこにしわ寄せされて、
青少年を集めることに、あるいは青年を集めることに非常に苦心をしておるのです。私も実際そのことに携わってきたのですが、末端に行きますと、活発に動いておるようなのは、あるいは旅行をしたり、集団的にバスで慰安旅行をしたりすることには、力を入れますけれ
ども、そうした問題の骨子に触れて必ずしも適切な
方法だということが言えないというような
状況で、ぼやけてきておるのです。それで
中央ではそういう
施策をやっておるからして事成れりという
考え方は改めていただきたい。
なお、今私がお聞きいたしましたのは、緊急に措置をせい、そういう要請があるんですが、それが満足されたかどうかということをお聞きしておるのです。そうでなかったら、やはりみなこの問題についてこれだけ膨大なものを御研究いただいておるのですからして、無にするということはいけないという観点から申し上げておるのです。が、おせきでありますので、そういう
意見だけお聞きしておいて、
一つ関係当局と手を緊密に結んでいただいて、緊急にとおっしゃっておる
意味を生かしていただきたい、そういう要請を強くしていただきたいと思います。大へんに時間をいただきましてありがとうございました。
文部省の方ですが、今
初中局長の方から答弁がありましたが、私は
非行の潜在的要因と顕在的要因に分けてやはり検討していかなければいけないと思います。それで、
長欠児童についてはあなた方の方ではこういうことをおっしゃっておるのです。
文部省は
長欠児童対策として福祉教員制度について検討している。これは教壇に立たないで
家庭を訪問し、こうした
非行の
子供たちの世話をする
先生、アメリカでは好成績をあげている。
日本でも各地でやっている。こういうことがあるのですが、そういうことをやっておられるかどうかということです。今はそういう個々のことはいいとして、私は
非行青少年に対しましては潜在的な要因と顕在的な要因が
文部省の
施策を持つ問題として前面に出てきていると思う。あなたは
長欠児童と
非行青少年とは必ずしも一致しないということですけれ
ども、私は現場におりまして、
子供たちを取り扱ってきて、それは一致する。完全な一致ではありませんけれ
ども一致しております。病気で休んでおりますのは仕方がありませんけれ
ども、なまけ休みしているような者には
非行青少年とは非常に関係があります。そういうものの
対策、
給食費の、食べられない
子供も、これは具体的に関係がございます。私も現在三百人ほど
給食費が納められない
子供があるので、全地域がこれに協力してそれを納められるように取り計らってもらいたい。なおそれに対してその長から十万円ほどの
補助金をみんなの拠金で出してもらって、出せない
子供の卑下感をなくしようということをやってきたこともありますが、これも一致しております。それで私は顕在的な
一つの要因としてこれを取り上げたわけであります。こういうような要因を、私が端的に申し上げて、そこまでいろいろなことを討議せんでおいて、きめつけてしまうのはどうかと思うのですが、いわゆる資本主義形態の中でもうけ主義的にやっている週刊誌にいたしましてもその通り、もうけ主義的にあくどいものを書いている週刊誌、あるいは映画にいたしましても、テレビ、ラジオにいたしましても、そういうものに対する
対策は立てられると思う。できましたらきょうは映倫からも来ていただいてそういう点もよくお聞きしたいと思ったのですけれ
ども、外部からはいけないということなので、きょうは遠慮さしていただいておりますけれ
ども、そういうもうけ主義からきているものに対しましては、これは国の規制は加えられると思う。そういう点を私は申し上げたいと思うのです。
それからこれについて
先ほどからるる聞いておりますと、
子供たちに
道徳教育をやはりやっていかなければならぬ、私
たちは
道徳教育はこれは
否定するものではございません。しかしながら
先ほどから申しますように、
犯罪を防止するためにいい
人間をつくる、従順な
人間をつくるというような、
子供たちを
手段に使うための
道徳教育だったら私
たちは賛成できない。それからこうした世間のいろいろな廃頽的な問題に対しましては、私は
道徳教育、
子供に徳をしいて以前に道といいますか、道をそこに立てる必要があると思う。よく野党の方から
国会で選挙違反が行なわれているとか、汚職が行なわれているとか、こういうことを政府の人がやっておきながら道立たずして
道徳教育を言ってもそれはあかぬじゃないかということを本
会議あたりでやかましく言われたのですが、私は第一それが先決問題ではないかと思うのです。その点について荒木
文部大臣がお越しになりましたから、あなたは
道徳教科書をつくるということをおっしゃっておりますが、どういうお
考えでつくられるのか、長くはけっこうですから、簡単に
一つ御
意見を承りたい。