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森本委員 この点でいろいろ今
答弁がありましたが、もう
一つ、これは前から私がこの
委員会を通じて言っておることでありますが、やはりそれは大臣が言ったように、
郵政事業においても、一部末端の
管理者の
諸君の士気の弛緩ということも、私はある
程度考えられると思います。
管理者の士気の弛緩ということは、これは
郵政事業の
人事全体が、私に言わせますならば、沈滞をしておるのじゃないか。もう持っていく場所がなくなって、同じような場所をぐるぐる回っておる。終戦直後課長であった者が、今も課長で、同じ郵便局の中で、ぐるぐる郵便課長から貯金課長、保険課長、調査課長、全部回ってしまってやるところがなくなって、またもとの郵便課長に回ってきた。そういう
人事は、
郵政省の至るところにある。四国なんかでも、この前私が忠告したように、高知の郵便
局長が、松山の郵便
局長、高松の郵便
局長、さらに徳島の郵便
局長、もう持っていくところがなくて、もう一ぺん高松の郵便
局長を現在やっておる。そして来年定年になる。こういう
人事をやっておって、その
管理者に対して、もう少し士気を高めろ、あるいはもう少し緊張して
仕事をやれなんて言ったところで、これは下の末端の
管理者は、その日その日を穏便に、しかも何事もなく済んでいけばよろしいという形になるのは当然であります。その一方、三十一才や三十二才の六級職の大学出が、どんどん
人事部長になってきておる。まるで自分から見れば子供のような者が、郵政局の
人事部長としてふんぞり返っておる。現場のことは何も知らぬ者が、指揮命令をする。大学を出ておるやつは、とんとん上に上がっていく。下の方におる者は絶対に上に上がりっこはない。幾ら努力したところで、いわゆる統括
局長どまりである。早く統括
局長になった者は、持っていくところがないから、同じ統括
局長をぐるぐる回っておる。そういう
人事をやっておるから、下の方はいわゆる課長、課長代理、主事、主任とさっぱりつかえてしまっておる。それで、あなた方はまじめに
仕事をせい、しっかりやれと言ったって、今言った大学出の三十一才や三十二才の部長クラスが声をからして号令したところで、言うことを聞くはずはない。表面ではへいへい言うておりながら、えいくそ、あんな者はまたすぐ本省に帰るからほっとけというようなものである。こういう点、現業職として二十六万人も従業員をかかえておる
事業体の
人事行政のあり方というものについては、私はもうここで八年間しょっちゅう言ってきておるけれ
ども、いまだに改善がなされておらない。こういう点について根本的に
考えてみなければ、清新はつらつとして、士気が沈滞しない形の
郵政事業ということにはならないと思います。百万だら郵政大臣が官房長の書いた訓辞を読んだところで、何にもならない。それでも
一般の世間に対しては、
郵政省はこのようにいろいろやっておりますと言っているが、その口の下から次から次へと犯罪が出てくる。こういう点を政務次官、あなたも政治家ですが、これは事務官僚ではとうていできませんが、政治的に大英断をもって画期的な改革を行なうという気はありませんか。私は、やはりここに
一つの大きな
郵政事業が今日沈滞しておる原因があると思います。まあきょうお答えになれなければ、これは次回に宿題として残しておいてもけっこうでありますが、そういうことが非常に多いわけでありますので、これは政務次官としても、ただ上層官僚の言うことだけを聞いてふうふう言っておるのではなしに、実際に末端に視察に行ったならば、末端の現業の
局長、課長、課長代理、主事、主任というように、非常に段階があります。あなたからずっと見ると、下まで三十くらい段階がある。そういう下の方の
諸君が、一体どういうことを
考えて毎日
仕事をやっておるか。これは大臣がいるといいのですが、大臣が来ておらないので、たまたまあなたに風当たりが行ってまことに申しわけないのですが、これは事実であります。そういう点も、
一つ政務次官として十分に御検討を願いたい、こう私は思うわけでありますが、最後に検討しますという回答があったら、これでやめます。