運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1962-08-28 第41回国会 衆議院 災害対策特別委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年八月二十八日(火曜日)    午前十時四十九分開議  出席委員    委員長 稻葉  修君    理事 秋山 利恭君 理事 田中 正巳君    理事 古川 丈吉君 理事 坊  秀男君    理事 井手 以誠君 理事 岡本 隆一君    理事 角屋堅次郎君       池田 清志君    川村善八郎君       正示啓次郎君    壽原 正一君       谷垣 專一君    濱地 文平君       前田 義雄君    松田 鐵藏君       宮澤 胤勇君    淡谷 悠藏君       石橋 政嗣君    五島 虎雄君       中島  巖君    中村 重光君       安井 吉典君    渡辺 惣蔵君       玉置 一徳君  出席政府委員         厚生事務官         (社会局長)  大山  正君         農林事務官         (農林経済局長)坂村 吉正君         農林事務官         (農地局長)  庄野五一郎君         通商産業鉱務監         督官         (鉱山保安局長)八谷 芳裕君         建設技官         (河川局長)  山内 一郎君         自治政務次官  藤田 義光君  委員外出席者         議     員 岡本 隆一君         議     員 角屋堅次郎君         警  視  長         (警察庁警備局         警備第二課長) 土田 国保君         大蔵事務官         (主計官)   高柳 忠夫君         文部事務官         (管理局教育施         設部助成課長) 井内慶次郎君         農林事務官         (大臣官房総務         課長)     石田  朗君         農林技官         (林野庁業務部         業務課長)   片山 正英君         気象庁長官   和達 清夫君         建設技官        (道路局次長) 尾之内由紀夫君         自治事務官         (財政局財政課         長)      茨木  広君     ――――――――――――― 八月二十八日  委員倉成正君及び坂本泰良辞任につき、その  補欠として谷垣專一君及び安井吉典君が議長の  指名委員に選任された。 同日  委員安井吉典辞任につき、その補欠として坂  本泰良君が議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 八月二十七日  農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助暫定  措置に関する法律の一部を改正する法律案(角  屋堅次郎君外四十九名提出衆法第四号)  天災による被害農林漁業者等に対する資金の融  通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案  (角屋堅次郎君外四十九名提出衆法第五号)  公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部  を改正する法律案岡本隆一君外四十九名提出、  衆法第七号)  昭和三十七年七月及び八月の風水害による被災  者の援護に関する特別措置法案中村重光君外  四十九名提出衆法第八号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 八月二十七日  昭和三十七年七月の九州西北部集中豪雨による  被害対策に関する陳情書  (第三四〇号)  昭和三十七年七月の豪雨による長崎県の被害対  策に関する陳情書(第  三四一号)  昭和三十七年七月の豪雨による江迎地区ボタ山  崩壊及び復旧対策に関する陳情書  (第三四二号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件    閉会中審査に関する件  農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助暫定  措置に関する法律の一部を改正する法律案(角  屋堅次郎君外四十九名提出衆法第四号)  天災による被害農林漁業者等に対する資金の融  通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案  (角屋堅次郎君外四十九名提出衆法第五号)  公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部  を改正する法律案岡本隆一君外四十九名提出、  衆法第七号)  昭和三十七年七月及び八月の風水害による被災  者の援護に関する特別措置法案中村重光君外  四十九名提出衆法第八号)    災害対策に関する件      ――――◇―――――
  2. 稻葉修

    稻葉委員長 これより会議を開きます。お諮りいたします。  昨日本委員会に付託になりました農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案外三案について、趣旨説明を聴取するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 稻葉修

    稻葉委員長 御異議なしと認めます。  それでは、角屋堅次郎君外四十九名提出にかかる農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案天災による被害農林漁業者等に対する資金融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案岡本隆一君外四十九名提出にかかる公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案、及び中村重光君外四十九名提出にかかる昭和三十七年七月及び八月の風水害による被災者援護に関する特別措置法案、以上四案を一括議題とし、提出者から順次その趣旨説明を聴取することといたします。
  4. 稻葉修

  5. 角屋堅次郎

    角屋議員 ただいま議題になりました農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案及び天災による被害農林漁業者等に対する資金融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  本年七月の集中豪雨によりまして、二十八年の大水害、三十二年の諌早水害原形復旧を施しました中小河川堤防農地及び農業用施設は、一カ所も残さないほどに再度決壊災害を受け、関係者が深刻な打撃を受けたことはもちろん、国費のこの上もないむだ使いとなっておりますので、このような被害の愚を繰り返さないよう、この際、多年の懸案であります改良復旧に踏み切るとともに、早期完成をはかる必要があります。  以上がこの法律案提案いたしました理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。  まず第一に、原形に復申した施設で再度災害にかかりました個所、または原形復旧するだけでは災害防止に十分な効果が期待し得ない個所につきましては、それに必要な改良工事災害復旧事業とみなすことにいたしました。  第二に、緊急工事は三年以内を二年以内に繰り上げて、工事早期完成をはかることといたしました。  第三に、連年災害実情地方財政事情にかんがみまして、連年災害規定を三年間から五年間に改めることにいたしました。  一方あわせて御提案しております天災による被害農林漁業者等に対する資金融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案は、最近の物価騰貴にによる農業経営の実態と、被害農林漁業者の長期間にわたる復興の窮状にかんがみまして、経営資金貸付現行のそれぞれ倍額に改め、償還期間の五年を十年に、据置期間を三年以内に改めることにいたしました。  以上がこの二法律案提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重御審議の上すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。   〔委員長退席秋山委員長代理着席
  6. 秋山利恭

  7. 岡本隆一

    岡本(隆)議員 ただいま議題になりました公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  本年七月の四県集中豪雨によって、二十八年の大水害、三十二年諌早水害によって原形復旧を施した中小河川堤防農地及び農業用施設は、一カ所も残さないほどに再度決壊災害を受け、関係者の深刻な打撃はもちろん、国費のこの上ないむだ使いとなっておりますので、このような被害の愚を繰り返さないよう、この際、多年の懸案である改良復旧に踏み切り、その早期完成をはかる必要があります。  以上が、この法律案提案いたしました理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。  まず第一に、原形に復申した施設で再度災害にかかった個所、または原形復旧するだけでは災害防止に十分な効果が期待し得ない個所について必要な改良工事を施行するものを災害復旧事業にみなすことにしました。  第二に、緊急工事について現行の三年以内の期間を、二年以内に繰り上げることといたしました。  以上がこの法律案提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
  8. 秋山利恭

  9. 角屋堅次郎

    角屋議員 ただいま議題になりました昭和三十七年七月及び八月の風水害による被災者援護に関する特別措置法案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  従来、風水害によりまして生計の道を断たれ、家財道具を失い、また不幸にも死傷者を出すなどの、いわゆる個人災害に対しまして、国、地方公共団体生活資金貸付見舞金弔慰金等の援助は行なっておりませんが、地すべりや河川堤防決壊に見られますように、被害の原因が国土保全対策が不十分であったことにありますとともに、気の毒な罹災者を救う社会保障の立場から援護特別措置をとる必要があると存じ、この法律案提案いたしました。  まず第一に、市町村は、風水害によりまして被害を受けた世帯や、働くことができなくなった被雇用者労働者生活資金として、二十万円以内を無利子、無担保、十二年以内の償還期間により貸し付けることにいたしております。  第二に、被災者援護に要する資金を得るために、市町村が起こす地方債につきましては、国が全額を引き受けるとともに、利子を補給し、損失を補償することにいたしております。  第三に、国は、住居及び家財を全部滅失した世帯に対して十万円、一部被害には一万円から八万円までの見舞金を支給することといたしております。  最後に、国は、風水害で死亡した者に対しまして、一人について十万円の弔慰金、負傷、疾病にかかった者には医療費を支給することといたしております。  以上がこの法律案提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さいますようお願いいたします。
  10. 秋山利恭

    秋山委員長代理 以上をもって趣旨説明は終わりました。      ————◇—————
  11. 秋山利恭

    秋山委員長代理 災害対策に関する件について調査を進めます。  質疑通告がありますので、順次これを許します。中島巖君。
  12. 中島巖

    中島(巖)委員 質問通告者が非常に多い関係で、時間を十分に制限されておりますので、その制限内で質問をいたしたいと思います。  そこで、本日は、自治省政務次官大蔵省主計官農林省関係、みなお見えになって、いずれの各省とも関係のことでありますし、事務当局では現在の状態ではちょっと片がつかぬというように感じますので、政治的配慮をもって各大臣お話し願って、早急に打ち合わせて解決していただきたい、こういうことを前提としてお願いするわけであります。  昨年六月の長野県を襲った集中豪雨に対しまして、災害対策特別協議会をこしらえて、高率補助のいろいろな特別立法をこしらえたわけでありますが、その節、災害にあって、将来住居に不適当な場所から集団移住をいたしました場合、集団移住に対しては国家が生活再建の道をはかる、こういうようなことが骨子で、その生活再建の金といたしまして耕地災害復旧事業費を充てるというようなことをたしか言われたわけであります。その後、これを立法することを委員会としては決議したのでありますが、政府の方において立法は非常に困難だということで、立法せずに今日に至っておるのであります。その当時、生活再建のためには、一人当たり六十万円程度の金はやらなければ無理ではないかというような声があり、新聞でもそういうことを発表いたしたわけであります。そういうような関係で、集団移住諸君は、少なくとも一人当たり六十万程度生活再建補助をしてもらえるものと考えておったのでありますが、現在、県が内示した額によりますと、集団移住者に対して、一戸当たり十万円以内、家族一人当たり二万円以内、こうなりますと、五人家族の者が移住して二十万円以内の金しかもらえない。しかも昨年集中豪雨を受けてから一年二カ月になるのに、まだその要綱すらもできない、こういうような状態なのであります。それから水田などは、災害復旧限度額が、この地方は反当三十五万円程度であるのだが、これに対して十万円しか出さない、畑に対しては六万円しか出さない、原野に対しては坪十円しか出さない、宅地に対しては坪三百円しか出さない、こういうような状態でおるわけで、いろいろせんじ詰めまして、集団移住者の戸数は二百三十四戸、人員で千二百八十五名という数字になっておるわけでありますが、これを担当しておる自治省としてはどういうようなお考えを持っておるか、まず最初にそれを伺いたいのであります。
  13. 藤田義光

    藤田政府委員 ただいま中島委員の御指摘伊那谷集団移住対策、大へんおくれていることを恐縮に存じます。御指摘通り、この問題に関しましては、当初、政府の間で単独立法をやるという計画ございまして、関係各省でいろいろ審議しました結果、とにかく急いで対策を完成するためには予算措置でいいじゃないかという結論に到達いたしまして、農林省農業施設災害復旧事業費項目自治省に移しまして、その項目から金を出そう、こういう結論に到達したわけでありまして、去る十八日の日にようやく計数が固まりまして、なるべく急いで現地に渡したい、かように考えております。
  14. 中島巖

    中島(巖)委員 今の答弁から、今までの経過から見まして、農地災害復旧事業費を主として集団移住費に充てておる、これははっきりしたわけです。そこで、あの当時非常に現地が混雑いたしておりまして、みな他村の親戚なんかをたよって逃げ出してしまった、こういうような状況で、農地施設災害復旧査定を受けなかったところが非常に多くて、これに対する陳情があるのですが、現在でもこれに対して査定ができるのかどうか、この点を事務当局からお伺いしたいと思います。査定漏れに対して査定ができるかどうか。
  15. 高柳忠夫

    高柳説明員 ただいま自治省政務次官からお答えいたしましたように、相当な月日がたっておりますが、一応この制度が、農地及び農業用施設災害復旧費にかえて集団移住の経費を国庫でめんどうを見る、こういう趣旨でございますので、まずその基礎になりまする復旧費の額がおおむねどのくらいになるかという査定はいたしております。先ほどの数字が固まったというお答えの中には、その裏側になりますところの復旧費概算額がどのくらいになるかということを査定した上のことでございますので、一応、手元にあります数字から申しますと、農地災害復旧関係で六千四百万円程度農業用施設関係で七千九百万円程度、その他若干の事務費がございますが、こういう復旧に要する費用が見込まれますので、これと同額集団移住対策費として国庫が一億四千八百万円程度考えておる。今一査定漏れがありはしないかという御質問でございますが、一応私たちといたしましては、農林省自治省並び長野県を通じて、ただいまのような数字が、少しおくれましたが、いろいろ努力した結果固めた数字でありますので、一応数字としては入っておる、こう考えておるわけです。
  16. 中島巖

    中島(巖)委員 今、主計官お話では、査定漏れはないと思う、数字はまとまった、こういうお話でございますけれども、事実査定漏れがあった場合においては、査定してもらえますか。
  17. 高柳忠夫

    高柳説明員 制度趣旨から、査定して計上すべきものを計上しなかったということでございますれば、当然計上すべきかと思います。ただ、制度といたしましては、災害復旧費同額を必ず国庫負担するという制度ではございませんで、災害復旧事業の施行にかえて、集団移住を促進するため、こういうように予算総則では書いてありますので、必ずしも同額になるかならないかということは、また別の問題かと思います。
  18. 中島巖

    中島(巖)委員 時間がもうないので、ごく簡単に申し上げますが、主計官は、同額集団移住に回すか回さぬかということは別な問題だと言われたのですが、そうすると、それを裏返すと、その額以上になってもいいというように解釈してもいいのですかという点が一点と、それから政務次官に特に配慮願いたいことは、私ただいま申し上げましたように、あの市町村災害復旧費が反当たり三十五万くらいになっておるのですが、これに対して十万しか見てやらないということはこの地方には、田畑は全然持っておらなくて、山仕事で生活しておる者がたくさんあるのです。今、大蔵省主計官説明のように、災害復旧費を充てるということで、そのほかの金は出さぬという政府の態度であるのですから、従って、農耕地を持っておらない者には一銭も出ないわけだ。それに対して県が一戸当たり十万円、一人当たり二万円を出すという金の出場がない。従って、災害復旧費の、人の持っておる限度額から差し引いてそっちへやって、三十五万円の限度を十万円しかやらないというのが県の実情なんです。だから、ここでさらに政府に対して再考を求め、そうして政務次官政治的折衝を願いたいことは、全然田畑を持っておらぬ者でも、いわゆる生活再建のための十分な資金でなくても、四十万でも五十万でもいいから、そういうものにはやって、水田を持っておる諸君災害を受けた諸君に対しては、やはり前にきめた通り限度額一ぱいにやって、それらの諸君には、生活再建資金の方はごくわずかでもいいから、そういうようにして、何とかここで政治的に早く割り切って、一年有余になってまだどうしたらいいかぐらぐら迷って、わずか五坪の仮設住宅で寝起きしておるというような状況でありますので、事務当局で上から指示した要綱だけで解決できぬ問題でありますから、どうか大蔵大臣お話し願いまして、早急に御解決願うように政治的にお骨折りを願いたい、こういうことをお願いするわけでありますが、政務次官のお考えだけちょっとお伺いしてみたいと思います。
  19. 藤田義光

    藤田政府委員 何と申しましても、この災害対策の金の出方が非常におそくなったことを、われわれとしましても残念に思っております。先ほど申し上げました通り、十八日に計数が固まりましたので、この固まった範囲内において一刻も早く金を出したい、これが第一の問題ではないかと思います。  それから今お示しの地元負担の差額の問題、あるいは五つの関係市町村地元負担問題等に関しましては、特別交付税等でも十分考慮したいと考えております。また、ことしから具体化しました辺地に対する特別の起債等の面におきましても、伊那谷特殊事情考えて十分考慮して参りたいと思います。農地のない罹災者等関係につきましても、いろいろ究究してみたいと思いますが、何はさておいても、せっかく計数が固まりましたから、これをまず急いで地元に流したい、かように考えております。
  20. 中島巖

    中島(巖)委員 お話よくわかりましたが、農地災害復旧費だけではどうしてもこれは片づかぬと思いますし、その他町村に対するいろいろな処置があると思いますから、その点を考慮していただいて、何とか早急に片づけるように御心配願いたい。
  21. 秋山利恭

  22. 安井吉典

    安井委員 北海道水害対策につきましては、すでに前後二回にわたりましていろいろな角度から質疑が行なわれておりますし、きょうの私の質問は二十分以内でやれというような決定でございますので、今まで繰り返されましたいろいろな問題点は、これはまた機会を新たにしてお尋ねすることにいたしまして、きょうは、私が直接見聞きした現地での問題点の数点を端的にお尋ねを申し上げる、こういうようなことにいたしたいと思うわけであります。  先ほども私、会館の部屋で空知支庁管内の南幌町の陳情を受けたわけでありますが、石狩川の増水が江別川にバック・ウオーターの形で入って参りまして、ちょうど戦争にぶつかってその地点だけが工事が放棄されておりました地点から耕地に大きく広がって、非常に大きな被害を与えているというふうな実情も今お聞きしたわけでありますが、災害対策の問題は、いろいろな角度から論議を進めて参りましても、最後に行きつくところは、やはり治山治水対策が完全でなくてはいけないというところに落ちつくわけであります。北海道の場合には特に原始河川が大部分だし、大河川におきましても、予算関係で今日まで当然やるべき仕事が放棄されているものがずいぶん多いし、ことに中小河川治水砂防対策は全く手がついていないというのが実際の姿だと思います。この治水の問題につきましては、この間、建設大臣からも、治水十カ年計画を今練り直す段階にあるのだという御答弁もありましたので、政府のそのような方策がもう少し明らかにされるに従いまして、さらに治水の問題につきましてはお尋ねをいたしたいと思い、きょうのところは、そういうふうな指摘だけにとどめておきたいと思います。  そこで、一点お尋ねをいたしたいことは、ダム放水の問題であります。今度の水害でも、ダム放水被害を増大させたのではないかというふうな言い方もされておりますし、さらにまた、つい二、三日前の東京におきましても、上流ダムが急に放水されたために、中州に自動車ごと取り残された人があって、その救助にヘリコプターが出た、こういったような新聞記事も見たわけでありますが、ダム放水というような問題が下流被害を大きくするのを防ぐために、その放水については一定の規制が行なわれる、特に法的な規制等が必要ではないか、あるいはまた、それの周知徹底方法等についても、もう少し法的な規制を設ける必要があるのではないか、こういうふうな感じもいたすわけでございますが、この点いかがでしょうか、建設省から一つ……。
  23. 山内一郎

    山内一郎政府委員 災害が起きますたびごとに、ダム放水によってさらに災害がふえたのではなかろうか、こういう声が聞かれるわけでございますが、いろいろ徹底的に調査をやりますと、ダム操作規定というのがございまして、上流からダムに入り込む流量以上にはダムから下流に放流しない、この操作規定の大原則によりまして操作されておりますが、それには違反していないのがほとんどでございまして、そういう面からいきますと、やむを得ないのじゃなかろうか、こういうふうには考えられます。しかし、そういう原則ばかり守りましても、やはりどういう場合にどのくらいの放流によって水位が上昇するとか、あるいは何時ごろそういうふうになるかというような点についても、非常に技術的にもむずかしい問題でございますが、下流民への周知徹底といいますか、そういう点はまだまだ不十分な点があるようでございます。近ごろそういう整備を急がしておりまして、サイレンを取りつけるとか、あるいは連絡の系統を確立する、そういう面で努力をいたしておりますが、今後ともそういう面でさらに努力をして参りたいと思います。
  24. 安井吉典

    安井委員 そういう御努力は当然していただかなくてはならないことでありますが、どうでしょう、今の法制の中に、ダム管理者に対しまして、今局長がおっしゃったようなことを義務づけている規定はあるのですか。
  25. 山内一郎

    山内一郎政府委員 この点でいろいろ規則として入っておりますのは、現在ではダム操作規定というのがございます。ただ、これが届出制になっておるとか、最近はこれをいろいろ改善いたしまして、重要なものは大臣認可制にする、こういうふうにやっておりますが、古いダムにつきましては、操作規定届出を承認しておる、こういう格好でございます。こういう点をさらに法的に強化して参りたいというふうに考えております。
  26. 安井吉典

    安井委員 私は、やはりもう少し法的な規制が必要なのじゃないか、特に電源開発ダム、あるいはまた多目的ダム、そういうようなものがどんどんできておる現在の段階におきまして、その放水下流においていかなる事態を引き起こすか知れない、そういうようなことを考えるについても、そういうような問題を、単に指導や監督というようなことだけではなしに、その指導や監督にもっと法的な基礎を持たせる、こういうような配慮が必要ではないかと思います。この点さらに御検討を願っておきたいと思います。  次に、川成りになった農地があります。そこで河川改修が行なわれるといったような場合に、その川成りになったところに新しい水路が設けられる場合に、その用地の補償は、もとの農地の姿で補償されなくては、私はちょっと筋が通らないように思うわけでありますが、その点はどうなのですか。
  27. 山内一郎

    山内一郎政府委員 災害で従来農地でありましたところが川になった場合に、その川成りに治って工事をする場合のお話かと思いますが、その場合の買収補償価格といいますか、これは現在いろいろやっておりますが、もしこれが河川用地に使わない場合には、やはり農地災害復旧費が国から出るわけでございます。そういう点を考えまして、自己労力までは計算に入りませんけれども、そういう期待的な価格といいますか、それは考慮して買収のときに慎重にやっていく、こういうふうにやっておるわけでございます。
  28. 安井吉典

    安井委員 りっぱな耕地が、その川の改修工事が十分でなかったために流された、その被災者にしてみれば、国に対しまして、国が当然やるべき工事を怠ったということについての損害の賠償をしてもらいたいくらいな気持でいると思うのです。そこへ持ってきて、川原になってしまった美田が、その川成りのままで川原の値段で買い上げられるということになったら、これはもう踏んだりけったりということになるわけです。ですから、そのような際におきまして、今の御答弁もありますけれども、私はもっとあたたかな配慮というようなものがそこにあってしかるべきだと思います。この点、一つ要望をいたしておきます。  次に、今までのいろいろな質疑の中で特に繰り返されて参りました問題は、災害復旧工事改良復旧的な、つまり、レベルを上げる形で進めるべきだという論議であります。これは全く同感で、当然そうでなくてならないと思うのでありますが、これに関連いたしまして、私現地でいろいろ聞いて参りますときに、こういう問題があります。大蔵省の人が建設省等の査定官と同行されまして、そして査定のときに、同時に、査定ということではないのかもしれませんけれども、いわゆる立ち会いがあるわけであります。市町村の側でずいぶん苦心をいたしまして設計を持ってくる、それを建設省なり農林省関係官が査定をするわけでありますが、そばにいて、それは少しオーバーだから切れとか、だいぶ牽制的な作用をなさるそうであります。そういうようなことで、せっかくよりよい姿で復旧をしよう、特に地元市町村の人は実情をよく知っておるものですから、そこの工事実情に最も沿った姿で設計なされているということは、私どもも考えられるわけでありますけれども、そういうようなものを、一つの公式的な当てはめによりまして制約をつけてしまう、こういうような例が多くて、今度の水害の場合も、市町村側の要望の通り工事がもしできていたら、あんな大きな水害にならなかったのにというふうな話を現地でよく聞くわけです。その点、大蔵省主計官がきょうおいででありますが、お聞きしたいわけですが、その査定に際しまして、大蔵省から、これは財務局の係官のようでありますけれども、人を派遣なさる根拠は一体どこにあるのでしょうか。
  29. 高柳忠夫

    高柳説明員 災害復旧に際しまして、査定の立ち会いは、やはり予算編成の上から、迅速に、かつ的確に災害復旧費の計上を円滑にする、こういう建前から、各省の実地査定官と同時に立ち会うことによってその目的が達せられる、こういう趣旨から出ておると思うのであります。  それからただいま御指摘の、当該市町村と実施官庁の査定官とが大体意見は一致しておるが、大蔵省の出先の、もっぱら財務局並びに財務部の職員が当たっておるわけでありますが、いろいろと意見を述べるというふうな御指摘でございます。これはむしろ制度上からも、ある程度大蔵省的な立場から、その国庫負担のあり方という面から、適当か適当でないかという意見を申し上げておることと思うのでございますが、むしろ、そういう制度があることによって、国費むだ使いと申しますか、そういった面は相当防げるのではないかと私たちは考えているわけであります。ただ、災害復旧のことでございますので、あまりに細部にわたり、または常軌を逸したことのないように、この実地査定の立ち会いにあたりましては、一応基準らしいものを関係省庁と文書で作ってございます。立ち会い要領のようなものを作ってございまして、その線を逸脱しないように現地の立会官にも趣旨を徹底させておる次第でございます。
  30. 安井吉典

    安井委員 大体今の仕組みはいつごろから始まったものですか。さらにまた、どういうふうな工事に際して派遣をされておりますか。
  31. 高柳忠夫

    高柳説明員 ちょっと今記憶が正確でございませんので、調べまして後ほど御返事いたします。
  32. 安井吉典

    安井委員 そういたしますと、大蔵省のその立ち会いなるものは、関係省庁の査定と直接関係が私はないように思うのですが、その点いかがでしょう。つまり、関係省庁は、その工事査定についての権限や、あるいはまた責任を持っておるはずでありますが、大蔵省は権限なしに、ただ事務的な便宜というふうにただいまの御説明では受け取れるわけでありますが、そういう理由から一緒に立ち会っておる、そういうふうに理解してよろしいわけですか。
  33. 高柳忠夫

    高柳説明員 御承知のように、災害復旧費に対しましては、国庫負担法または暫定措置法で、国が負担するということになっている大原則があるわけでございますが、それらの額の算定につきまして関係所管省が一応査定して、その所要額を財政当局である大蔵大臣に要求するという形になっております。それで、予算編成の所管大臣であります大蔵大臣といたしましては、それがもちろん法律に該当しておるということが基本の原則でございますが、個々の工事費の内容については、一応所管省の説明を聞いた上に必要な調整を加えて、予算として予備費を支出するなり、または補正予算、または本予算を編成する、こういう立場にありまするので、そういう大蔵大臣予算調整という立場からの一つの末端の機能であると了解いたしております。
  34. 安井吉典

    安井委員 私の質問に対しまして、あなたのお答えは、問題の周囲をうろうろされているだけで、核心についてはお答えをいただけないわけです。現地に行ってその査定の中に入って、たとえば現地河川工事があったら、一緒に行ってその工事も見て、その図面にいろいろ手を入れたり、あるいはまた、設計書のいろいろな問題に対しましても口を出しておられる、その法的な根拠を私は伺っておるわけです。査定官は、その災害復旧査定そのものについて、これはもうはっきりした法的な責任をお持ちだと思うのです。しかし、今のようなことで大蔵省から行っている係官は、その査定の結果につきまして法律上の責任を負っておられる、そういうふうなことですか。
  35. 高柳忠夫

    高柳説明員 大蔵省としては、先ほどの御説明に基づきまして主計局から査定要領の通達というものを出して、下部機関の実施に当たらせておるわけでございます。その査定につきましては、もちろん各省災害査定官の査定が直ちに予算査定額そのものになるということでもないと同様に、大蔵省の立会人がいろいろ意見を申し上げて、その意見が即大蔵省のすべての査定の額ということにはむろんならないと思いますが、しかし、国費の使用にあたって、または、半面、災害復旧の迅速な処理にあたって、関係各省が協力して額の決定に努力するということは必要なことじゃないかと思っておるわけであります。
  36. 安井吉典

    安井委員 今のその論法からすれば、別に法的な責任はないのだけれども、しかし、現地で、たとえばこの護岸の二百メートルのものは少し長いから百八十メートルで切れ、そういったようなことを大蔵省の役人の人が発言をして、そういうようなことで建設省あたりの技術的な査定の方向が幾らか曲げられるというふうな実態もないわではないようです。あなたの耳に入っているかどうか知りませんけれども、実際はあるようであります。そういうような場合に、その査定そのものが悪いわけですが、悪かったということはあとでわかるわけでありますが、大蔵省はその場合も一緒に責任をおとりになるわけですね
  37. 高柳忠夫

    高柳説明員 特別な技術的または専門的なことにそう立ち入った議論というものは、大蔵省関係の職員ですと——何年かこういう制度が続いておりますので、いろいろ勉強して技術面についても相当明るくはなってきておる実情でございますが、しかし、何と申しましても、やはり専門の技術屋の意見が優先さるべきことは、申すまでもないわけでございます。ただいまお話しになりましたような議論を一つ例にとりますれば、おそらくその議論の考え方の中心になっておると思われますのは、原形復旧かどうか、または原形復旧を越えて改良復旧をするというような場合に、改良復旧をどこまで認めるのがいいか、こういう場合によく議論になるんじゃないかと思うのでございます。原形復旧の場合は、むろんこれは形式的にもわかりやすうございます。その際に、やはり現在の制度から改良復旧の建前が適当でないとか、著しく危険であるとか、こういう抽象的な概念規定になっておりますので、大蔵省の側からいたしまして、国庫負担その他を考えて、改良復旧限度はこの程度にとどめてしかるべきではないか、そういうような意見を出す場合もあるのではないかと承知いたします。
  38. 安井吉典

    安井委員 いろいろさっきから理由をおっしゃっておられますけれども、予算むだ使いがないようにしたいというふうな御意向も御発言の中にありました。その辺が私やはり本音ではないかと思うのです。つまり、現地における査定官の作業をあまり大蔵省が信用していない、あるいはまた、市町村あるいは都道府県側の設計やその他につきましてあまり信頼を置いていない、そういうようなところからこの仕組みが私は出てきているのではないかと思います。予算編成等の能率化というふうな、大へんきれいな名目をお使いになっているけれども、その本質は、私は、他省の仕事に対する不信感あるいは地方公共団体仕事に対する不信感、そういうようなものに根ざしていると思うのです。その点についてはいかがですか。
  39. 高柳忠夫

    高柳説明員 実行上にあたって、いろいろそういう御疑問を持たれることのないように注意して参りたいと思いますが、決して不信感を基礎にしてこういう制度を運用しているつもりはございませんので、御指摘のような点はできる限り弊害として除去して参りたいと思います。
  40. 安井吉典

    安井委員 主計官とだけ論議をしていても始まらない。これは主計局長にももう少し実情を知ってもらって、この問題をもっと改善してもらわなくてはならないのではないかと思います。とにかく、改良復旧改良復旧と、ここで各委員が発言するたびに口をついて出るのはそれです。私ども災害現地へ行きまして聞く声は、必ずそれであります。それくらい、今の日本の災害復旧工事原形復旧工事を主体としていることによって、また新たな災害を起こす準備をしている、こういうような実態にあるのです。そんなことはない、改良復旧に力を入れるのだ、こう河野建設大臣もこの間言いましたけれども、政府はよいことを言ってくれますが、実際の姿は、大蔵省のそのような態度によりまして改良復旧ができないような実情が生まれているのではないか、私はそういうふうに考えざるを得ません。今主計官から、現状を改善する方向にいきたいというふうな御発言があったので、これはぜひそうしてもらいたいと思います。しかし、それよりやはり根本的に現在の制度をやめてしまうべきではないか。各省査定官が現地へ行くのに、物見遊山で行くわけではないでしょう。しっかりした責任を持って現地へ行くのだと思います。また、市町村の段階におきましても、あるいは都道府県の段階におきましても、その災害をどういうふうにして復旧するかということについて精魂を打ち込んでいると思うのです。それに対して十分な信頼を置かないで監視に行く、そういうような態度は許すわけにはいかないと思うのです。どうでしょう。これは今度の機会に廃止するというお気持はありませんか。
  41. 高柳忠夫

    高柳説明員 先ほど来申し上げております現地査定につきまして、関係各省災害査定官も、法律趣旨に基づいた査定要領というものを持って参るわけでございます。自分独自だけでやるわけではございませんで、建設省なら建設省が、公共土木の国庫負担法の場合の改良復旧とは、どういうケースで、どういう場合に当てはまるかという、千差万別の態様に対して一応はかり得るものさしを用意して行くわけでございますが、その際にあたりまして、大蔵省の立会官も、建設省とあらかじめ十分な打ち合わせを遂げた上で動くわけでございまして、先ほど申し上げました大蔵省の通達は、その趣旨に基づきまして、建設省と十分打ち合わせた上、相当長文なものが出ておるわけでございます。お話の、原形復旧することが著しく困難または不適当というのはどんな場合であるかというのを、十数項目にわたってものさしを用意してございます。これは何も大蔵省が勝手にきめておるわけではございませんで、法律趣旨に基づいて建設省と思想統一しているわけでございます。その範囲を逸脱して、ただ削ればよいというふうな思想でやっておるとすれば、まことに恐縮でございまして、その点は改めなければなりませんが、そうでない、法律の執行の確保という面から大蔵省なりの意見を申し上げる制度というものが必要ではないかと考えております。
  42. 安井吉典

    安井委員 私は、この論議は、こればかりで持ち時間が終わってしまいますから、一応やめますが、今おっしゃったように、ものさしをつくる段階では、これは十分打ち合わせをすべきです。私はそれでいいのじゃないかと思うのです。そのものさしの当て方から、それを現地でどう当てるかを一々見ていなければ気が済まないという態度は、私は財政当局として行き過ぎではないか、それなら、工事を実際実施する、全国で何万という工事現場に大蔵省の係官が詰め切りでいなければいけないでしょう。実際の工事を施行して、請負人がもっこに幾つ土を運ぶかをごらんになっていなければ気が済まないということに通ずるのじゃないでしょうか。これは災害復旧工事だけじゃなしに、ほかの問題についても、予算全体の問題について言えることかもしれませんけれども、私は、特にこの災害復旧工事について常に疑心暗鬼で改良復旧をはばんでいるその原因の一つが、そこにあるような気がしてならないわけです。そういうような点から、これは他の実施官庁の方にも関係があることでございますが、実施官庁の方も、建設省とか農林省とか、ずいぶん信用のない仕事を今日までやってこられたということになるのではないかと思うのですが、ぜひ十分真剣な論議を遂げて、問題を解決していただくように一つお願いをしておきたいと思います。  それからこれは上川郡の山部村というところの災害を見に行ったときでありますが、沢からすごく水が吹き出してきまして、砂利を押し出してきている。ふだんは水も何もないような小さな川でありますが、それが猛烈に大きな災害を受けているわけであります。そういうような個所については、その地元の方は、谷どめ工から始まって、ずっとこの河川水路を改修していく、まあ一定災害の流路工ですか、こういうような工事を希望している実情を見て参ったわけでございますが、これも改良復旧的な考え方の一つであろうと思うわけでありますが、これについてはどうでしょう、建設省。
  43. 山内一郎

    山内一郎政府委員 具体的にどういう個所かよくわかりませんが、概括的に申し上げますと、非常に災害が激甚でございましてほとんど原形をとどめない、そういう区域につきましては、現在の国庫負担法によりましても、一定計画による災害復旧が認められているわけでございます。従って、そういうことをよく運用して善処したい、こういうふうに考えております。
  44. 安井吉典

    安井委員 既設の建設工事災害をさらに拡大しているというような例も現地で私見てきたわけでありますが、たとえば上川支庁管内の静内橋などは、川の幅が三百五十メートルくらいあるわけです。ところが、そこにかかっている静内橋は、百九十メートルの幅でかかっているわけです。ですから、今度の水害で橋でない部分は一ぺんに押し流され、その水は町の中に飛び込んできているというような例があります。全体的に河川工事の河口処理というものが不十分なような印象を受けるわけであります。ですから、私は、今度治水工事の全体的な考え方を改めようという際におきまして、単に河川工事だけではなしに、橋梁工事だとか道路工事だとか、そういった全体的な見地から問題を見直すべきではないか、こういうような気がするわけですが、いかがですか。
  45. 山内一郎

    山内一郎政府委員 河川計画をつくります場合に、やはり橋梁とか、堰とか、そういう点の障害の程度といいますか、これも検討の中に入れております。従って、そういう長さの不十分な橋梁がある場合には、河川工事の付帯工事でやるか、あるいは道路局とも相談をいたしまして、道路改良費をつぎ込んでやる、そういう点を十分考慮してやりたいと思っております。
  46. 安井吉典

    安井委員 それから、今橋の話が出た関係で、一つ申し上げておきたいのですが、北海道市町村の区域が非常に広いものですから、市町村費支弁の橋梁でいわゆる長大橋がずいぶんあります。私が今度回った範囲でちょっと記憶にあるものでも、静内町では、町費支弁の橋で、三百六十メートルの橋が二本もあります。それから百六十メートルの橋が一本あります。富良野町の五条大橋というものは、百八十五メートルもある橋です。これらがみんな流されておるわけです。これは今度の災害復旧工事そのものの問題であると同時に、市町村費支弁のこの種の長大橋につきましては、改修に対して特別な助成をするとか、そういうような常時の仕組みがなくてはならないという感じを私は特にいたしたわけでありますが、この点いかがでしょうか。特に日高などでは、牛乳の搬出がそのために非常におくれて、新冠の例では、二四百頭の乳牛が、橋が落ちたために出られなくなって、数日の間その牛乳を捨てたという例があります。紋別町でもそういう話を聞きました。酪農家では、とにかく牛乳の出しようがないものですから、牛乳ぷろを立てて入ってみたけれども、からだがべとべとするばかりで、ちっとも美人になれそうもないし、それでおとうふをつくって食べたけれども、そんなに食べられるわけはないし、穴を掘って埋めたという話であります。小さな橋でありますと仮復旧も楽ですけれども、長大橋になると、これは大へんなことだと思うのです。ふだんから対策が必要ではないかと思うのですが、いかがですか。
  47. 尾之内由紀夫

    ○尾之内説明員 北海道市町村の橋梁につきましては、道路整備五カ年計画に従いまして順次進めておりますが、一般的には、企業合理化促進法に基づきます路線あるいは開発道路というものにつきまして橋梁の整備を行なっております。しかし、ただいま御指摘がございましたように、北海道市町村道はかなりございますし、重要なものもその中にございますので、若干例外的に、道道の代替になります市町村道につきましては、橋梁の整備を行なっております。しかし、何分全体の道路整備計画の一環からいたしますと、財政的にそれに回りますものは、事業の量といたしてはきわめて僅少でございまして、制度的にはございますが、全体のワクから十分なことはできておらぬというような状況でございます。
  48. 安井吉典

    安井委員 三百六十メートルというと、国道でもなかなか大へんな橋ですよ。そういうものを市町村に預けてあるということ自体に私は問題があると思います。さらによく御検討を一つ願いたいと思います。  まだ問題がたくさんあるのですが、途中で時間を食ってしまいまして時間がなくなりましたので、簡単に一点だけ伺っておきたいと思うのですが、今度の北海道水害は、下流の増水による被害というものがあります。と同時に、上流では、山林の中におそるべき量の雨が一ぺんに降った、そういうような雨が沢から一ぺんに吹き出して、土砂を巻いて流れ出して河川を埋めてしまって、道路をずたずたに切ってしまった。そういうふうな例を、占冠村だとか、あるいはまた日高支庁管内だとか、各地で私も見て参ったわけであります。特に北海道の国有林の治山工事というのは、歴史的にもまだ日が浅くて、今日まで予算もまだ十分ついてないというふうな実情ではないかと思います。たしか、北海道の営林局の中に治山課というふうなセクションができたのも、例の洞爺丸の沈んだ十五号台風くらいからではなかったかというふうに記憶してありますけれども、特に最近では、どんどん林道工事が砂利の掘りぱなしという形で進められたり、あるいはまた、林力増強ということで、皆伐によって森林を更新しようというふうな営林方式がとられたりしているというふうなことも関係があると思いますが、国有林の治山事業というものを、治山事業の計画も改定しようというお考えもあるそうでありますが、この際徹底的に考え直す必要があるのではないか、そういうふうに思いますが、いかがですか。
  49. 片山正英

    ○片山説明員 国有林の経営につきましては、御承知のように、保安林等を中心といたしまして、長期の計画をもとにいたしまして、五カ年ごとに一つの経営案というものを作っておりますので——経営案と申しますのは、現地におきましてそれぞれ関係町村等と御相談をして、一つの現地審議会というものを作りまして、一応作りまして、かつ、それをもとにして、中央におきましての審議会を通して、農林大臣の認可によって国有林の経営を計画的にやっておるわけでございます。その際、治山でございますけれども、治山計画につきましては、これは三十四年の末でございますが、民有林と同じように治山十カ年計画というものを国有林で作ったわけでございます。そして現在は、その十カ年計画に基づきまして、本年度まで約十二億、計画通りの金額はそのまま現地に落としましてやっておるわけでございますけれども、当時の単価を現在若干上回っております。従いまして、十カ年計画の改定をいたしまして、現在要求を進めておる段階でございます。その際に、北海道は現在五つの営林局がございますけれども、御指摘のように、三つの営林局、北見、帯広、函館の営林局は治山課がございません。造林課でやっておるわけでございますが、この際それも合わせまして治山課の設置ということを要求しておる段階でございます。
  50. 高柳忠夫

    高柳説明員 立ち会い制度がいつから実施されておるかという御質問にお答えを留保いたしておりましたが、二十六年度から実施いたしておりまして、基本的には、先ほどお答えしました、財政法の十八条の、大蔵大臣予算調整の権限から発しておるわけでございますが、具体的にこの制度を開始するにあたっては、二十六年度に閣議の了解を得ております。それから二十九年に補助金等適正化法が制定されましたので、補助金等適正化法の施行にあたっても、この制度を存続する必要があるということで、二十九年に再び閣議の了解を得て今日に至っておる次第でございます。
  51. 秋山利恭

    秋山委員長代理 もう時間がだいぶ超過しておりますから、簡単に……
  52. 安井吉典

    安井委員 それでは閣議の了解そのものを一つ再検討してもらわなければならない段階にきておると思います。  それから、有線放送の施設に対して災害復旧の財政的な援助の手段はないかという質問現地でよく受けるわけでありますが、市町村営でやっておるもの、あるいはまた、農業協同組合等でやっておるもの、農業団体でやっておるもの、いろいろあるようでございますが、その点いかがですか。
  53. 石田朗

    ○石田説明員 お答え申し上げます。ただいまお話がございました有線放送施設でございますが、去年第二室戸台風のときその他にもそういう御質問が多かったわけなので、その点はっきりいたしておく必要があろうかと思います。農林省関係災害復旧補助施設として、共同利用施設に対する補助がございます。従いまして、これは農業協同組合の所有しております共同利用施設でございまして、この中にただいまお話しの有線放送施設等も関連しておりますので、その関係の手当、並びに公庫融資等におきましても、そのような関係の融資の手段がございます。それによってやっていただけばよろしいのではないかというふうに考えます。
  54. 茨木広

    ○茨木説明員 ただいまの有線放送の施設でございますが、市町村営の場合につきましては、単独起債の対象にいたしております。
  55. 秋山利恭

  56. 中村重光

    中村(重)委員 私は、江迎のボタ山の崩壊のことにつきまして、先回の委員会におきまして質疑をしたのであります。実は一昨日現地へ参りまして、ただいま帰って参りました。ところが、先回の私の質問に対して、大蔵省その他関係各省の意見が統一されていない、こういうことで、非常に現地は不安の念を持っておるようであります。目下のところは、あのような異常な災害でありますので、これを放置するわけにはもちろんいかない、しかし、国鉄は国鉄の責任において復旧工事をやっておる、県は県の責任において復旧工事をやっておるといったような現状であるようであります。先回井手委員質問に答えられたように、通産、農林、建設各省は、これは一般災害としてやるように意見が統一したという答弁があったのであります。私は、大蔵省に対する質疑がなかったようでありますので、大蔵省に対して質疑をいたしましたところ、政務次官が、通産省はそういう御希望があるようであるが、そういったような考え方というものは統一されていないということがそこで明らかになっておる、こういうことから、質疑をいたしたのでありますが、時間の関係等もありまして当日はそれ以上質疑をしなかったのであります。きょうは各省大臣が出ておられると思って、その他各般に対して基本的な考え方をお尋ねしたいと思っておりましたが、きょうは大臣が見えておりません。事務的な関係につきましてお尋ねをしなければならぬ点も多々ありますが、私が質疑をいたしました江迎のボタ山崩壊の復旧工事に対しましては、その後、事務当局は統一した見解をもってこれが復旧に当たる考え方を持っておられるのであるかどうか、まず、その点に対して、関係各省の当局の考え方を一つ聞かしていただきたいと思います。
  57. 八谷芳裕

    ○八谷政府委員 通産省としましての見解は、さきのこの委員会大臣並びに政務次官からお答え申し上げた通りでございます。目下、学術調査班によりまして、災害の直後に、この災害の原因がどうであるかということにつきまして調査を二回にわたって行なったわけでございまして、一応、このボタ山の崩壊は、異常豪雨に基づく地すべりが原因をなしておるということが明らかであるという報告を受けておりますが、さらに学術調査班といたしましても、それではどういう深さで、どういう規模で、いかなる安全率の場合でこういう地すべりが起きたかということを明確にいたしまして、本問題の直接的な解決、並びに今後の一般ボタ山の災害防止に努めなければならぬという見解に基づきまして、ただいまボーリングを実施中でございます。ボーリングも、その後の江迎のボタの動き——これは完全に普通の地山に打つわけでございませんので、いろいろな安定性等から若干おくれて参っておりますが、すでに一本のボーリングは完成いたしました。これは基礎をなしますボーリングでありまして、地山の方に打ったわけでございます。さらにただいま第二番目のボーリング、ボタ山を突き抜けまして地すべり面まで確認していくボーリングを実施中でございます。今後状況によりまして、一応は、当初三本とボーリングを考えたわけでございますが、あるいは四本打たなければ目的を達しないのじゃないか、こういうふうにも考えられますし、ボーリングの状態によりましてはさらに追加するというようなこともあり得ると思いますが、いずれにいたしましても、できるだけ早くこのボーリングの結果を学問的に技術的に究明いたしまして、この災害が起きました原因を明確にするということがきわめて大切であろうと思って、今せっかくボーリングを推進させているわけであります。  災害復旧につきましては、国鉄あるいは県におきまして、すでに国道は一応の完成を見たわけでございますが、国鉄につきましてまだ若干の時日を要するようでございます。それぞれの責任におかれましてただいま工事を実施していただいているような状況でございまして、このボタ山の監督省の側といたしましても、各省にいろいろお願いいたしまして、一日も早く応急復旧並びに基本的な復旧ができますようにお願いしている次第でございます。
  58. 高柳忠夫

    高柳説明員 この前の御質問に大蔵政務次官からお答えいたしましたように、原因の究明と、あわせて地元民の要望に対処するための恒久復旧工事につきましては、国庫負担の件はまたいずれ結論を出すにいたしましても、建設省の方でやっていただくことになっております。原因につきましてのいかんが、国庫負担の対象になるかならないかということの分かれ目になるわけでございますので、その原因の究明の方法といたしまして、関係各省ができるだけすみやかにその実施に当たるという御答弁を申し上げまして、それ以来、通産省の方で専門家に委嘱して、今御答弁のような調査をしていただいております。それから建設省の方にも、応急復旧と同時に、原因調査の担当官に現地でいろいろと実情を調べていただいております。大蔵省といたしましては、それらの結果を待ちまして、また関係各省と御相談の上、原因をはっきりさしたいと考えております。
  59. 中村重光

    中村(重)委員 原因の究明をやられることは当然のことだと思うのであります。しかし、先回の委員会におきまして、少なくとも建設、農林、通産三省は、一般災害としてこれを実施するという考え方で統一をしておるという責任ある答弁各省政務次官はされたわけで、少なくとも実施に当たる各省が、しかも各専門家が、これをどうするかということについて話し合いをされてその方針を確定された、このように了解をしなければならないのであります。それに対して大蔵省が相談にあずかられたのか。まあそういう御希望であるようであるがといったような答弁は、まことに了解できない不可解な答弁であったわけであります。しかし、その点に対しましての追及は、きょうは政務次官大臣もいないことでありますし、私はいたしません。しかし、少なくとも現在県が県の責任においてこれの復旧工事に当たっておる。県は公共団体であるということに間違いはございませんが、あの災害の規模からいたしまして、国がその衝に当たることは当然でなければならぬと私は考えます。従いまして、あのような井手委員質問に対して、見解が統一しておるという答弁をされた以上は、建設省、農林省、責任を持って積極的に応急工事あるいは恒久的な工事の準備に当たっていく、このような態度が私は当然なければならないと考えるのであります。大蔵省大蔵省としての立場はありましょう。しかし、ただいま主計官答弁では、建設省がそのような応急工事をやることを了解をしておるといったようなことでございますので、その後、事務当局といたしましては、大蔵省を含む関係各省において、原因の究明は究明としても、これを一般災害という考え方の上に立って応急工事、さらには恒久的な復旧工事、そういう方向へと取り組んでいかなければならぬ、こういうように見解が統一されたものであると解釈して差しつかえないかどうか、また、そのような取り組み方をされる考え方であるかどうか、まず伺ってみたいと思います。原因の究明をされて、その結果、かりに鉱害であるといったようなことが判定された場合におきましては、従来の例等もございますし、それはそれなりの方法もあろうかと思う。私は先回の委員会におきましても指摘をいたしましたが、有権者のボタ山が危険であっても、これを危険防止のための指定ができないといった法的な欠陥も率直に認めなければならないでありましょうし、あるいは保安法九条の二、あるいは施業案等に対しての許可の面において、あるいはその後の監督の面において遺憾なきを期していない、私はその面に対する責任も通産当局としては免れない、このように考えるのであります。従いまして、法の不備は直し、行政的に欠陥があるならばこれを直していくという態度でなければならない。政府があまり用心をし過ぎるというのか、あのような異常災害に対して、法的な面のみにこだわってこれの復旧をおくらしていくというようなことになるならば、地元民に対し、あるいは相次いで災害が発生しておるというこの状態の中におきましては、国民に対する大きな不安を与える結果になろうかと思うのであります。従いまして、その点に対し各省統一した見解のもとに積極的に取り組んでいく意思である、このように了解してよろしいかどうか、その点を伺っておきたいと思います。
  60. 高柳忠夫

    高柳説明員 ただいまの応急復旧につきましては、先ほどお答えいたしましたように、当面の問題として処理いたしておるわけでございますが、各省が一致した見解のもとにこのボタ山の処理をすることは当然でございますので、できる限りすみやかに各省の間にそのボタ山の災害復旧に対する国の態度というものの考え方を統一して参りたいと思っております。ただ、お話のように、その建前が一般災害として統一していくのか、こういう御質問でございますが、これは先回政務次官からもお答えいたしましたように、鉱業権者の負担の問題、国が税金で負担すべき分野というふうな、非常に根本的にむずかしい問題もありますし、現行法から申しましても、鉱業権者の当然に負担すべき事項もございますので、原因の究明とあわせましてこれらを解決しなければならないと思っております。従いまして、お尋ねのように、統一することは必要でございますが、一般災害として統一するのかという御質問には、あらかじめそういう考え方で統一するということは、ちょっとお答えしかねるかと思うのであります。
  61. 中村重光

    中村(重)委員 先ほど保安局長答弁したように、ボーリングを目下やっておる、こういうことでありますし、また主計官が、原因の究明は究明としてやらなければならぬ、そのことに対しましては私は異論はありません。しかし、現在県の責任において応急復旧工事をやっておる、これは事実であるわけであります。原因の究明をなし、その結論が出てくる、これに対しては積極的に取り組んでいくのだという態度でなくてはならないのだ、原因の究明は究明としてやるが、ともかく復旧工事に遺憾なきを期していく、実施庁であるところの建設、農林各省におきましては、これを県の責任においてやっておるというようなことで安易な態度をとるのではなくして、当然応急復旧工事に対して積極的にこれに取り組んでいくという態度でなければならないはずだということを私は指摘いたしておるのであります。そういう考え方でやっていかれるかどうか、その点を申し上げておるのであります。このことに対しましてはこれ以上追及いたしません。いろいろとらわれることなく——くどく申すようでありますが、原因の究明は究明としてやらなければならないでしょうけれども、ともかく、ただ単に県にまかせるというような態度であってはならない、少なくともあのような異常災害に対しては、国自体が取り組むところは積極的にこれに取り組んでいく、こういう態度をもって臨んでいただきたい、そのことを強く要望いたしまして、この点に対する質問はこの程度でおきたいと思います。
  62. 井手以誠

    ○井手委員 ちょっと関連して。今の江迎のボタ山の被害について、先般、通産大臣、いな国務大臣から、関係各省連絡の上に一般災害として取り扱うことにいたしておりますという確たる答弁を得ておるのであります。また、ほかの省からも、通産大臣、国務大臣と同じ方針でやっておりますという答弁をなさっておるのであります。公約があっておるのであります。何かそれに大蔵省の方で異見があるのですか。すでに通産大臣から、いな国務大臣から公約されておる問題に、何か異見があるのですか。
  63. 高柳忠夫

    高柳説明員 当時私も傍聴いたしておりましたので、その間の事情を若干承知いたしておりますが、通産大臣は、一般災害として各省と協議して処置したいというふうにはお答えしたようでございますが、農林省並びに建設省としては、必ずしも通産大臣のお言葉通り答弁はしていないと了承いたしております。  それから、大蔵省といたしましては、こういう重大な問題でもございますので、通産省との間に十分問題の所在を討議した上で、その結論を待って政府の統一見解としてなすべきだということを、事務当局としては連絡申し上げておったところでございまして、当日の通産大臣のお言葉を大蔵省として承知しておったというわけではないことを政務次官からお答え申し上げたような次第でございます。
  64. 井手以誠

    ○井手委員 ここに当日の速記録があります。「福田国務大臣 お答え申し上げます。」ということで答弁があっております。「私といたしましては、お説の通り、」——「お説の通り」とは、いろいろな原因の究明があるかもしれぬけれども、この重大な災害については一般災害として取り扱うべきではないかという私の質問に対して、「お説の通り、一般災害としてこの問題を処置して参るようにいたすべきである、そのような考えを持っておる次第であります。」福田国務大臣としては、この問題を一般災害として処置して参る方針でございますと、ここで約束をなさっているのです。権威のある答弁であると私は承りました。あとで政務次官からどんな答弁があったか知りません。あとで政務次官から私にはいろいろなお話がございました。しかし、これは個人間の問題でございますから、ここでは公にいたしません。私はさらに国務大臣の裏づけとして政務次官の話を承ったのであります。もうここでとかく申し上げようと思いませんが、この一般災害にしなくてはならない理由というのは、あまり公式の席上では申し上げたくないのでありますけれども、もしそうでないならば、災害復旧というものは、とてもとてもここ三年、五年、十年でできるものではないということを私は申し上げておきたい。それはいかに大蔵省でもおわかりのはずだと思うのです。だから、そういろいろなことをお考えにならぬで、これはもう大へんな災害ですから、一つ国務大臣答弁が権威あるように御処理が願いたいと思う。いかがでございますか、高柳さん、福田大臣のおっしゃったように、国務大臣の約束を尊重して、すみやかに解決したいという御答弁で進んではもらえませんか。
  65. 高柳忠夫

    高柳説明員 先ほど来御答弁申し上げておりますように、問題が重大でもありますし、ただいまお話しのように通産大臣としてのお言葉もございますので、至急政府部内で相談いたしまして、問題の処理に対処いたしたいというふうに考えます。
  66. 井手以誠

    ○井手委員 問題の処理に当たりたいということはわかりました。そこで、私が先刻申し上げたように、通産大臣のお約束を尊重してすみやかに処理したい、かように解釈してよろしゅうございますね。
  67. 高柳忠夫

    高柳説明員 通産大臣の御意向もありますので、その辺を各省それぞれ頭に置いて御相談したいと思っております。
  68. 中村重光

    中村(重)委員 この問題はこれ以上追及はしない、とにかく誠意をもって当たってもらいたいということを申し上げたので、これ以上は申しませんが、先ほども申し上げましたように、国務大臣が責任を持って一般災害としてやるのだ、しかも建設、通産、各省とも意見が統一しておるということを責任を持って答弁したことが、大蔵省といえども、事務当局によって簡単にその答弁が修正され、否定されることは、あってはならぬ、このように確信をいたします。その点に対しては十分一つお考えになって事に当たってもらいたいということをはっきり申し上げておきます。  先ほど、原形復旧改良復旧かということに対しまして質疑があっておりますが、このことに対しましては、河野建設大臣も、原形復旧というようなことが再災害を起こした、従って、従来のようなことが繰り返されないように改良復旧という方向で進まなければならぬ、そのような答弁がなされております。ところが、先ほど来繰り返されました質疑を通して考えてみますと、事務当局の間においては従来より少しも前進はない、このように考えられます。私は、原形復旧改良復旧かという問題は、もう今日の段階では法律論ではないと思う。観念論であってはならないと思う。原形復旧をすることが著しく困難である場合、それを改良復旧にするのだとか、あるいは数十名の査定官がこれに当たって原形復旧ではいかぬという場合は、これを改良復旧にするようになっておるのだ、現にそういう形でやっておるのだ、こう主計官は御答弁になりました。ところが、そのような法律にのっとって、あるいは主計官を動員して査定を加えて原形復旧をしたものが、ことごとく再び災害によって河川決壊、そして大きな災害をもたらしておるというこの現実の上にのっとって、従来の法の面あるいは行政指導の面において不備があるということは明らかである。これは否定できぬと思う。従いまして、この後従来のやり方をどう改めていくのか。原則的に原形復旧でやるというこの法の内容を、原則として改良復旧でなければならぬ、これを中心とするというように是正するとか、あるいは行政的な措置を従来と異なった態度でもって取り組むということにするのか、このことに対しては、大蔵省並びに関係各省において、これまた、これからの取り組み方に対しての意見の統一というものがなされなければならぬと私は思う。それにもかかわらず、建設大臣はお聞きのような答弁をしておりましたが、きょう繰り返された原形復旧改良復旧かという議論に対しましては、一歩も前進がない、私はこれではいかぬと思う。従いまして、これから先、大蔵、建設、農林各省はどのような取り組み方をしようと考えておられるのか、まずそのことに対して伺っておきたいと思う。
  69. 山内一郎

    山内一郎政府委員 現在の公共土木施設国庫負担法におきましては、原形復旧原則になっておりますが、原形復旧が著しく困難また不適当、こういう場合には改良復旧ができる、こういうふうになっております。従って、どういう場合に改良復旧をやっていくか、その基本的な考え方は、やはり再度災害の防止、こういう点にあると思います。従って、堤防の護岸を復旧する場合には、そういう点の状況、特に災害の原因をよく把握いたしまして、たとえば根固めが不十分であったためにやられた、こういう場合には、根固めを復旧にあたって十分考慮する、橋梁の場合も、木橋では再び流れることは明らかであるような河状の場合には、これを永久橋にすべきだ、こういう点に十分意を用いてやって参りたいと思います。
  70. 庄野五一郎

    ○庄野政府委員 農地及び農業施設災害復旧につきましては、御承知のように、ただいまは国庫補助暫定措置法という法律でやっております。それにつきましては、ただいま建設省からもお答えがありましたように、公共負担法と同じ原則に立っております。しかし、これについても、やはり災害復旧を、そのまま原状において、あるいは原形において復旧することが困難あるいは技術的にできない、こういったような場合には、改良復旧、またはそれに関連いたしましての関連復旧をやることができるようになっておりますが、衆議院を通過いたしました激甚災法によりましては、特に災害関連事業については、再度災害の防止に十分な効果が期待できないと見られるときは、新設または改良の工事をやるように、こういうふうに書いてございます。そういった点を勘案いたしまして、再度災害の発生防止については、改良復旧なり関連復旧を十分取り入れまして、そういったことのないように努力いたしたい、こういうふうに考えております。
  71. 中村重光

    中村(重)委員 いろいろ答弁がありましたが、そういうことになっておるというだけで、現実には、原形復旧原則とするというこの条文がネックとなっておる。それで、改良復申しなければならぬのが、大蔵省が金を出さぬとか、会計検査院がやかましいとか、いろんなことで原形復旧という形になっておると私は思う。いろいろな要素はあったにいたしましても、そのようなことがネックとなって再災害が繰り返されておるというこの現実を無視する段階ではないと思う。従いまして、このことに対しては、政府としては、法文を改めるところは改めていく、そういった積極的な態度があってしかるべきだ、私はこのように考えます。  まだいろいろお尋ねしたいこともありますが、きょうは時間がないようでありますから、一応質問を保留いたしまして終わりたいと思います。      ————◇—————
  72. 秋山利恭

    秋山委員長代理 この際、三宅島の噴火による被害状況につきまして、関係当局より順次説明を聴取することといたします。和達気象庁長官
  73. 和達清夫

    和達説明員 本年八月二十四日の午後十時二十分、三宅島が噴火をいたしました。噴火は、同島の中央にある雄山の東の山腹で最初起こりまして、次第に海岸に移って、十数個の火口から間断なく火柱を上げ、溶岩を流出いたしました。噴火の活動は、二十五日には非常に活発で、赤熱の溶岩が二百メートルの高さに噴出し、海に流下しました。噴煙の高さは約五千メートルに達して、そのための灰は島の東部及び北部に降り、厚さ一センチメートルに北部海岸では達しております。翌二十六日から次第に活動は弱くなりまして、噴火に伴って起こった鳴動もだんだん衰え始めましたが、この間、二十六日の午後三時四十九分に強い地震がありまして、この地震によって、地割れが起こったり、石垣がくずれたりいたしました。  さて、今後の噴火活動の推移の見通しでございますが、現在の観測施設をもってしましては明確に予想を立てがたいのが非常に残念でありますが、過去の多くの噴火の例から見まして、多少の消長はありますが、数十日以上は活動は継続するという懸念が多いのであります。
  74. 秋山利恭

  75. 土田国保

    ○土田説明員 被害の発生状況につきまして申し上げます。  負傷者は、二十六日午後六時までに判明したところによりますと、三十名、民家の全焼が四むね、それから非住家の全焼が三むね、道路の埋没が約一キロ、がけくずれ四カ所に相なっております。その後被害はふえております。  避難者の状況を御説明いたしますが、三宅島では雄山の東側が危険でありますために、神着部落、坪田部落などの住民は、噴火後約一千六百名が、雄山の西側にあたります坪田公会堂、坪田保育園、伊豆小学校、青年団館、不再院等に避難いたしております。今朝現在、避難者は一千三百四十三名でございます。  救護活動の状況について申し上げますが、三宅島警察署に災害対策本部を設けまして救助活動に当たっておりまして、三宅島では、全署員十九名、うち一名は御蔵島勤務でございますが、出動させまして、住民の避難誘導、救護活動に当たっております。警視庁では、本部警備課から幹部二名、機動隊を一個小隊派遣いたしまして、警備、警戒活動に当たっております。
  76. 秋山利恭

  77. 石田朗

    ○石田説明員 農林水産関係について御報告申し上げます。  ただいまお話ございましたような大噴火でございまして、私どもの方では、島内の農林漁家の被害につきまして目下調査中でございます。場所柄でもあり、また大噴火の直後でございますし、なお今後の再噴火のおそれもございますので、なかなか調査活動も進まないといったような現状でございます。三宅島におきましては、全島で耕地が六百六十町歩ばかりございます。その中で今回被害が一番大きいと思われます神着村にその約五分の一の耕地があるわけであります。この神着村の耕地は、ほとんど全面的な被害を受けておるのではないかというふうに思われますが、これにつきましても精確な計数等はまだ十分に把握されておりません。その他の島内の耕地につきましても作物被害等があるというふうに考えられますが、これにつきましても、まだ計数的には十分に把握されておりませんので、現在それらの調査を急いでおるわけでございます。  ただいまのところは、人的な被害を回避いたしますための緊急避難その他の問題になろうかと思いますが、今後農業被害に対する手当、それからただいまの爆発等の落ちつき工合によりまして、耕地復旧その他の問題等が出て参ろうかと思いますので、ただいま私どもでは実態を十分に把握いたしまして、今後対策を逐次立てて参りたいというふうに考えておる次第でございます。
  78. 秋山利恭

  79. 山内一郎

    山内一郎政府委員 建設省の関係でございますが、まだ噴火中でございまして、十分の調査はございませんが、都からの報告によりますと、道路関係では、都道百六十二号線が一キロ半にわたって埋没しておる。それ以外に、地震による亀裂個所も相当ある模様でございます。なお、河川にも若干の被害がある様子でございます。それから住宅関係では、焼失したものが四一尺以上が東京都からの現在まで入っておる報告でございます。     —————————————
  80. 秋山利恭

    秋山委員長代理 質疑通告がありますので、これを許します。角屋堅次郎君。
  81. 角屋堅次郎

    ○角屋委員 三宅島の火山噴火による災害状況について、関係各省から簡単な御報告があったわけですが、私は現地状態を直接参りまして視察したわけではありませんけれども、当面の二、三の点について御質問申し上げまして、またいずれ今週末に災害の特別委員会が開会されるわけですから、関係委員の方々の希望等も承りまして、さらに御質問願う運びにいたしたいというふうに考えております。  なおまた、この機会でありますので、次回の災害対策特別委員会の際には、数日前の台風十四号の災害状況等についても、各省それぞれまとめておいて、特別委員会の冒頭に御報告願うような手配を希望いたしておきたいと思います。  ただいま気象庁長官からお話があったわけでありますが、その中で、今後の見通しの問題について、現在の観測施設状態にこれありというふうなお話で、ちょっとお話が出たわけでありますが、今度の台風十四号は別といたしまして、それ以前の数個の台風についての観測というふうなものが、必ずしも当初報道されておったような方向でいかずに、雲散霧消とはいいませんけれども、状態が変わったというふうな問題もあり、また、最近の火山の活動状況から見て、関東の大震災もあるかどうかというようなことを週刊誌等でも書いたりして、気象の予報あるいは最近の火山の活動状況からする今後の予測というような問題については、非常に国民の中にも関心が高いわけであります。  問題の焦点をしぼって三宅島に限定をすれば、やはり臨時の移動班というか、調査班というか、そういうものも動員して住民の不安を解消するような対策というか、そういう機動的な活動というものができるのかできないのかというふうな問題ももちろんありますし、気象庁のようなきわめて地味な官庁というのは、ややもすれば、予算の折衝の過程で万全の対策を講じたいということでいろいろされても、バック・アップがなかなか十分されないという点もあって、大蔵省から場合によってはまっ先に切られてしまうという危険性というものが私は必ずしもなくはないと思うのでありますけれども、そういう泣き言を気象庁として言っておってもしょうがないわけでありますし、必要なものは当然予算的な措置を当面並びに明年度予算において講じていかなければならぬかと思うのであります。今若干散漫的に申し上げましたけれども、三宅島の今後の見通しというようなものに対し、現在の観測体制から見て不十分であれば、機動的なそういう措置を講ずるようなことはできないのかどうかという問題と、最近の火山の活動状況というものから見て、当面の全国的に配置されておる観測体制というものはきわめて不十分だというように過般の委員会でお伺いしたわけですけれども、これもやはり来年を待ってというようなゆうちょうなことでなくて、最近の火山活動の状況から見て、必要なものから、やはり予備費の流用——近く補正予算も、災害の問題を初め、公務員の給与改定、石炭の特別対策、各般を通じて当然これは次回の国会には俎上に上るわけでありますから、来年を待たずに、必要な問題については、積極的に本年度の補正の中でも措置するように努力されねばならぬかと思います。  さらにまた、最近の火山活動の状況から、相当な規模の地震というふうなものが世上伝えられておるわけでありますけれども、こういうふうな問題について、気象庁長官からお考えを承っておきたいと思います。
  82. 和達清夫

    和達説明員 いろいろお尋ねがございました。台風につきましては、毎年参るものでございます。私どももできるだけ的確なる予報、警報を出したいと努力いたしております。今年もまだ台風期でございますので、できるだけ努力したいと存じております。  三宅島の火山の爆発につきましては、三宅島に測候所がございまして、地震計が一台ございます。これによって火山の活動を監視し、毎日火山の噴煙の状況等を望見し、また年に数回は見回りをしておるというやり方でございました。この程度では、今回の大爆発を十分に予想し、一般に注意を申し上げることができなかったことは、はなはだ残念でございます。爆発が起こりましてから、気象庁は、昨日気象庁の観測船を出しまして、それに火山の観測員、その他の応援の人を乗せまして、さっそく今後の推移についてできるだけの観測等をいたしたいと思います。また、東大地震研究所の水上教授を初めとして、学者が、この機会に十分に研究するために、相当の施設をもって今後の噴火の推移を観測、研究されつつあります。これらの資料もできるだけ私どもの方で役に立つものをそちらからもらって、一般の今後の推移の御注意に役立てたいと存じておる次第であります。  気象庁におきましては、全国の火山に対する観測施設の整備を昨年から計画を立てて実行に移っております。まことに申しわけない次第でありますが、わが国の活火山がこのように多いにかかわらず、火山観測の設備は非常におくれております。ほとんど十分でない状態でありましたのを、活火山の中から十三の活火山を特に注意すべきものと指定し、その中でも、間断なく活動しておる四つの火山をまず十分なる整備をする、そうして十三のうちの他火山につきましては、それほど十分でなくても、一通りの火山観測をし、その活動状況が監視できるようにするという計画で、本年もその予算を計上いたしておる次第でございます。三宅島は三十九年度に整備いたす計画になっておりましたのが、不幸にいたしまして、その整備を待たず今回の噴火となったものでございますので、私どもとしては、できるだけ早く三宅島は特別に整備いたしたいと考えております。
  83. 角屋堅次郎

    ○角屋委員 この際、大蔵省の方に少し希望かたがた申し上げておきたいわけなんですが、これは伊勢湾台風の際にも特別委員会の際に私強く申し上げた点でもありますけれども、気象観測の体制整備の問題は、日本のように災害国の場合には、毎年大なり小なり災害が起こっておりますし、また同時に、年間押しなべて言いますと二千数百億円に上る大きな被害額に達する問題であって、気象観測の予報の適切かどうかということが、被害額の多寡に影響するところきわめて大きい。やはりこれは気象庁は専門的な立場から持ってきて要求するわけでありましょうけれども、また同時に、気象庁としてももう相当綿密な気象観測の体制整備の計画というものをつくってやっておられるのですが、ややもすればこういう地味な関係仕事というものは、予算がそう大きな規模でないにかかわらず、血も涙もないとは言いませんけれども、きわめて微々たるところで査定をされるというふうな感が非常に強いわけであります。これは今後十分配慮して、今度の補正ないしは明年度予算の場合には画期的な充実をはかるようにしなければならないと思いますが、その点、大蔵省はいかがでありましょうか。
  84. 高柳忠夫

    高柳説明員 お話のように、気象観測等につきましては逐年整備をいたして参っております。今後もこの方向で進めて参りたいと思っております。
  85. 角屋堅次郎

    ○角屋委員 時間がありませんので、数点お伺いするつもりでありましたが、一、二点にしぼって御質問をいたすことにいたします。  文部省関係の方に簡単にお伺いしたいわけですが、御承知の通り、まだ余震が続いているわけですし、今、関係省からもお話のようなことで、千六百名近くの者が坪田の公民館あるいは小学校等に避難しておる。これは現在千三百四十三名という厳密な数字お話になりましたが、そういう状況に現実にあるわけです。従って、児童の関係も、三百三十九名ですか、避難をしておるやに承っておるわけですが、もう九月早々から小学校、中学校の授業再開を控えておるわけで、今後のこの余震の状況がどうかということ、あるいは現地の住民の心理がどういうことになっておるかという問題も十分承って考えられることだと思うのですが、新学期の授業再開という問題に対していろいろ検討なさっておられると思うので、そういう今後の方針についてこの際お伺いしておきたいと思います。
  86. 井内慶次郎

    ○井内説明員 現在、三宅島には小学校五校、中学校三校ございます。ただいま御指摘がございましたように、二学期の新学期を目前にいたしまして、新学期の授業の開始をどのようにするかという点は、ただいま都教育庁を中心として検討中でございますが、今月の三十日に、都の災害対策本部と現地の出張所側とで現地の事情を勘案いたしました具体案を持ちまして東京都教育庁に指示を受けに参りまして、文部省といたしましては、東京都教育庁を通じまして、現地実情に即応いたしました態勢をとりたい、かように考えております。
  87. 角屋堅次郎

    ○角屋委員 農林関係の問題で一点お伺いしておきたいのは、災害復旧の全般的な問題はいずれまた機会を見てということになりますけれども、天災融資法の発動関係の問題についてはどういうお考えで現在進めておられるか、この点を簡単にお伺いしておきたいと思います。
  88. 石田朗

    ○石田説明員 お答え申し上げます。  先ほどお話し申し上げましたように、現在まだ被害額その他十分に判明いたしておりません。天災融資法は、国民経済に重大な影響を及ぼしますような大災害につきまして、政令によって災害を指定いたしまして発動いたすものでございますので、十分に災害の実態を調査いたしまして、このようなものに適合するかどうか、今後検討いたして参りたいというふうに考えております。
  89. 角屋堅次郎

    ○角屋委員 特に厚生省その他避難対策の問題についても、当面の問題としては非常に重要な問題でありますが、時間の関係もありますので、この程度でとりあえず終わりたいと思います。      ————◇—————
  90. 秋山利恭

    秋山委員長代理 次に、閉会中審査案件申し出の件についてお諮りいたします。  角屋堅次郎君外四十九名提出にかかる農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助暫定措置に関する法律の一部を改正する法律案天災による被害農林漁業者等に対する資金融通に関する暫定措置法の一部を改正する法律案岡本隆一君外四十九名提出にかかる公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の一部を改正する法律案、並びに災害対策に関する件につきましては、閉会中もなお調査いたしたいと存じますので、議長に対しその旨の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  91. 秋山利恭

    秋山委員長代理 御異議なしと認め、さよう決しました。     —————————————
  92. 秋山利恭

    秋山委員長代理 次に、ただいまの閉会中審査の申し出の件に基づき案件が付託され、その現地視察を必要とする場合におきましては、委員を派遣し調査を行ないたいと存じます。つきましては、その派遣委員の人選、期間、派遣地その他所要の手続等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 秋山利恭

    秋山委員長代理 御異議なしと認め、さよう決しました。  次回の委員会は、九月一日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十四分散会