○二階堂
委員 ちょっと
関連して。
オリンピック関係の
道路の問題につきまして
東京都も非常に熱意を持って
事業の促進に当たっておられることは、僕もよくわかるわけなんです。先ほど
石川さんのお話もありましたが、
オリンピックは国をあげての大
事業でございますので、これは単に
東京都だけではなくして国全体が、言うなれば
政府が率先して
道路を初め
オリンピック関係の環境
整備の
仕事に努力いたすべきは当然であろうと思っております。思っておりますが、しかし先ほどの
石川委員の発言の中にもありました
通り、期限がきまっておる
事業だけに相当馬力をかけて
事業の促進をはからなければならないという
事情もありますでしょうが、
地方の
道路財源が
オリンピック関係の
道路事業につぎ込まれてきておるという事実も私はあるのではないかと考えております。先般来私もそういうようなこと等もありまして、また河野大臣のお考えに基づく、緊急な大都市を中心とする交通緩和
対策の
事業を進めなければならないというお考えからして、多少
地方の緊急でないとお考えになっておるような
道路事業を
オリンピック関係や大都市周辺の
道路整備事業につぎ込まなければならないというようなお考えが多少あったのではないかと思っております。そういう
関係もありまして、私は全国の
道路の
予算を府県別に
建設省の方に
お願いしまして
資料を求めましたら、その
資料によりますと、必ずしも府県の
道路財源が、
昭和三十七
年度の
予算が、先ほど申し上げましたような
事業に割愛されているというような顕著な事実は私は認めなかったのであります。また一面におきまして、
地方もそういうような声が出ましてからこの
予算の消化に非常に努力して、相当
地方の
道路の
事業も促進されておるやに私も考えるのであります。しかしながら、
道路関係の
仕事、
予算についてでありますが、あるいはその他公園等の
関係の
予算も
オリンピック関係の
事業にある
程度徴発されたという事実もなきにしもあらずであります。私はそういうようなこと等を考えてみますと、そういう事実があるならば
道路局長からあとで
説明をしていただきたいと思いますが、そういうことがあってはならないと思っておりますし、また
東京都が、先ほど
木村委員の御発言にもありました
通り非常に熱意が足らないというような御発言もありましたが、私は数年前からそういう感を深くいたしまして、いろいろと
東京都の方にも御忠告を申し上げたこともございますが、問題は私は財源であると思っております。私は
オリンピック関係の
委員会の
方々にも申し上げたことがございますが、これは
オリンピック事業というのは国をあげての大
事業でございます。しかも
道路とか下水とか、その他の
公共関係の
仕事、環境
整備の
仕事につきましては膨大な
予算が要るわけであります。従って、私はこの財源の捻出につきましては、今あるガソリンの財源とか、あるいは
一般の
道路財源というものをただ頼りにしておったのではなかなかうまく
仕事が進まない。そこでやはりこれは特別な財源というものの捻出については国も考えなければならないのだと思うが、同時に
東京都も私はこの
道路財源等の捻出については、別途の財源の捻出方法等を真剣に御検討になる必要があるのではないか、こういうことを今日まで申し上げたことがございます。先ほど
建設局長のお話等を聞いておりますと、やはり従来の
道路財源に頼っていくんだ、あるいは
東京都の
単独事業においてもなかなか財源難で非常に因っておるという言葉でございますけれ
ども、これは何といたしましても国をあげての大
事業でありまするが、一番やはり投資が多く行なわれ、また一番それによってもうかるといえば語弊がありますが、利益をこうむるのは
東京都なんです。何といっても相当な財産が残るわけなんです。あるものはやはり
オリンピックに便乗して環境を
整備しようというようなお考えも、これはあることは事実だと思っておりますが、それだけにまた
地方の
道路財源その他の財源が一部それは犠牲になるといたしまするならばなおさらのことなのでございます。
東京都自体といたしましては、あるいは
オリンピック関係の公債を発行するなりあるいはその他の財源の捻出等は頭をしぼれば何とか考えが及ぶものではないかと思っておりますが、そういうこと等について
東京都の方でも真剣にお考えになったことがあるかどうか。私は少なくとも先ほどから申し上げますように、一番大きな資産があとに残るのは
東京都なんです。また
東京都の
道路事業あるいはその他の
住宅、団地の造成等を考えてみましても、これはキロ当たりの投資というものは莫大なものなんです。大
へんな金が
オリンピックのために大
東京のために投資されるわけなんです。これは大
へんな
一つの犠牲なんです。であればであるほど、国民の
負担においてなされる
事業が大多数であればあるほど、
東京都自体におきましても財源の捻出についてはもっと掘り下げて、これだけの財源を
東京都自身にかけるんだということを私はお示しになってこそ国民の協力が得られるものと思うのです。そういうこと等について真剣にお考えが僕はあってしかるべきだと思っておりますが、そういうことをお考えになったことがあるかどうか。
それからもう
一つは、
神崎さんの
首都高速道路公団の
関係の
仕事ですが、これは
用地等がほとんど解決した、こうおっしゃるわけです。この
用地につきましても数日前に解決しました。漁業
補償のごときは金額にいたしまして莫大なものだと思っております。一戸当たり千万以上じゃないかと思っております。この
補償につきましてもいろいろ従来議論がありましたが、解決した以上は私はとや
かく言うべきじゃないと思っておりますが、これも非常に不合理な解決がなされておるようにも私自身は考えるわけなんです。そういうような莫大な
用地費等を含めて考えてみましたときに、あなたの方でお考えになっておりまする三十数キロですか、先ほどおっしゃったあるいはもっと少ないキロ数だったかもしれませんが、一体キロ当たりの
工事単価というものはどのくらいについておりますか。これが
地方の
一級国道なりあるいはその他の
道路等の
工事の単価に比べまして大
へん大きな開きがあると私は思っております。そういう事実をもし国民がよく知るならば、一体この大
東京の中を
オリンピックがあるからといって
道路が
整備され環境も
整備されますのにこのような莫大な金額を
東京都だけに集中して、しかもりっぱになった
東京にどんどん人口が集まってくる。ところが
地方はそれだけに開発がおくれてくるというような政治的な問題も起こってくるわけなんです。そういうこと等を私は
一つお答えを願いたいと思っておりますが、これは
神崎さんの方には一体どのくらいの単価でキロ当たり
工事ができ上がっておるものか。これは
道路の区間とかあるいは位置によって単価も違うところもありましょう。ありましょうが、一番高いところで単価は大体キロ当たりどのくらいかかっておるのか、平均してどのくらいかかっておるのか、大
へんなものだろうと思っております。そういうことを考えますと、
東京都自体におきましても私はもっと財源の捻出については真剣にお考えになるべきことだと考えております。先ほどからお尋ね申し上げております
通り、そういう財源の捻出について真剣に
一つ——別途な
オリンピックに
関係のある財源の捻出方法について御検討になったことがあるかということを、
一つお答え願いたいと思います。