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1962-08-31 第41回国会 衆議院 建設委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年八月三十一日(金曜日)    午前十時八分開議  出席委員    委員長 福永 一臣君    理事 加藤 高藏君 理事 木村 守江君    理事 薩摩 雄次君 理事 瀬戸山三男君    理事 二階堂 進君 理事 石川 次夫君    理事 中島  巖君 理事 山中日露史君       井原 岸高君    大倉 三郎君       正示啓次郎君    金丸  信君       服部 安司君    砂原  格君       山口 好一君    丹羽喬四郎君       兒玉 末男君    八木 徹雄君       坂本 泰良君    岡本 隆一君       日野 吉夫君    佐野 憲治君       田中幾三郎君    實川 清之君  出席国務大臣         建 設 大 臣 河野 一郎君  出席政府委員         建設政務次官  松澤 雄藏君         建設事務官         (大臣官房長) 鬼丸 勝之君         建設技官         (都市局長)  谷藤 正三君         建設技官         (河川局長)  山内 一郎君         建設事務官         (道路局長)  平井  學君         建設事務官         (住宅局長)  關盛 吉雄君  委員外出席者         議     員 井手 以誠君         専  門  員 山口 乾治君     ――――――――――――― 八月二十二日  委員日野吉夫辞任につき、その補欠として山  田長司君が議長指名委員に選任された。 同日  委員山田長司辞任につき、その補欠として日  野吉夫君が議長指名委員に選任された。 同月二十三日  委員田中幾三郎辞任につき、その補欠として  片山哲君が議長指名委員に選任された。 同日  委員片山哲辞任につき、その補欠として田中  幾三郎君が議長指名委員に選任された。 同月二十八日  委員田中幾三郎辞任につき、その補欠として  片山哲君が議長指名委員に選任された。 同日  委員片山哲辞任につき、その補欠として田中  幾三郎君が議長指名委員に選任された。 同月二十九日  委員兒玉末男辞任につき、その補欠として栗  林三郎君が議長指名委員に選任された。 同日  委員栗林三郎辞任につき、その補欠として児  玉末男君が議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 八月二十七日  地すべり等防止法の一部を改正する法律案(井  手以誠君外四十九名提出、衆法第九号) 同月十八日  国道一九号線木曾地区改修工事促進に関する請  願(井出一太郎紹介)(第八号)  同(唐澤俊樹紹介)(第七〇号)  同(中島巖紹介)(第七一号)  同(下平正一紹介)(第一三一号)  同(羽田武嗣郎紹介)(第一三二号)  同(松平忠久紹介)(第一九四号)  宅地建物取引業法の一部改正に関する請願(田  川誠一紹介)(第一六三号) 同月二十四日  一級国道新潟平線改修に関する請願八田貞  義君紹介)(第二五四号)  宅地建物取引業法改悪反対に関する請願(田  中伊三次君紹介)(第二九四号)  国道一九号線木曾地区改修工事促進に関する請  願(増田甲子七君紹介)(第三〇二号)  北上市の一級国道バイパス線新設に関する請願  (小澤佐重喜紹介)(第三五一号) 同月二十八日  公営住宅建築基準単価引上げ及び国庫補助増  額に関する請願江崎真澄紹介)(第三六五  号)  地代家賃統制令撤廃反対に関する請願田中榮  一君紹介)(第三九八号)  北海道東北地方道路整備促進に関する請願  (柳谷清三郎紹介)(第四二五号)  国土開発縦貫自動車道東北自動車道予定路線  を定める法律早期制定等に関する請願(柳谷  清三郎紹介)(第四二六号) 同月二十九日  宅地建物取引業法改悪反対に関する請願(坂  本泰良紹介)(第五四六号)  国道一九号線本曾地区改修工事促進に関する請  願(原茂君絡介)(第五五四号) 同月三十日  首都の交通緩和及び防火のため自動車国道建設  等に関する請願中村梅吉紹介)(第七九六  号)  沼津市道工区第七ブロック土地区画整理事業  計画変更等に関する請願田中武夫紹介)  (第八九一号)  札幌市南一条南四条間電車通り幅員拡張問  題解決促進に関する請願壽原正一紹介)  (第九七〇号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 八月十八日  国道改良整備促進に関する陳情書  (第九四号)  国道バイパス道路新設促進に関する陳情書  (九五号)  日本中部横断観光道路開発促進に関する陳情  書  (第九六号)  道路整備五箇年計画規模拡大等に関する陳情  書  (第九七号)  同  (第九八号)  輸送量増大に伴う道路立体交差に関する陳情  書  (第九九号)  東北地方道路整備促進に関する陳情書  (第一〇〇号)  東北縦貫高速自動車道早期建設に関する陳情  書(第一〇一  号)  同(第一〇二  号)  公営住宅建築基準単価引上げに関する陳情書  (第一五二号)  宅地建物取引業法の改正に関する陳情書  (第一五三号)  住宅金融公庫融資標準建設費改定に関する陳  情書  (第一八五号)  公共事業等に対する国庫補助単価引上げに関す  る陳情書  (第一八七号)  治水事業長期計画改定に関する陳情書  (第一八八号)  下水道事業促進に関する陳情書  (第一八九号) 同月二十七日  下水道事業費増額に関する陳情書  (第二二一号)  水資源の確保に関する陳情書  (  第二三一号)  道路整備五箇年計画予算増額に関する陳情書  (第二四一号)  防災建築街区造成のための住宅金融公庫建設  資金融資制度改善に関する陳情書  (第二四二号)  公営住宅建設に関する陳情書  (第二四三号)  公営住宅建築基準単価引上げに関する陳情書  (第二四四号)  治水事業早期完成に関する陳情書  (第二四五号)  公共事業等に関する陳情書  (第  二四六号)  地方道路整備促進に関する陳情書  (第  二五二号)  国、県道改良事業費地元負担軽減  等に関する陳情書  (第三〇  〇号)  一級国道仙台八戸線早期改修に関する陳情  書  (第三三七号)  中国縦貫自動車道建設促進に関する陳情書  (第三三八号) 同月二十九日  利根川水系水資源開発に関する陳情書  (第三六五号)  治水砂防事業拡大促進に関する陳情書  (第三六六号)  道路整備五箇年計画規模拡大に関する陳情書  (第三六七号)  国土開発縦貫自動車道早期実現に関する陳情  書  (第三九二号)  公営住宅建設費国庫補助増額に関する陳情書  (第三九三号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  閉会審査に関する件  地すべり等防止法の一部を改正する法律案(井  手以誠君外四十九名提出、衆法第九号)  建設行政基本施策に関する件 請願  一 国道一九号線木曾地区改修工事促進に関す    る請願井出一太郎紹介)(第八号)  二 同(唐澤俊樹紹介)(第七〇号)  三 同(中島巖紹介)(第七一号)  四 同(下平正一紹介)(第一三一号)  五 同(羽田武嗣郎紹介)(第一三二号)  六 同(松平忠久紹介)(第一九四号)  七 宅地建物取引業法の一部改正に関する請願    (田川誠一紹介)(第一六三号)  八 一級国道新潟平線改修に関する請願(八    田貞義紹介)(第二五四号)  九 宅地建物取引業法改悪反対に関する請願    (田中伊三次君紹介)(第二九四号)  十 国道一九号線木曾地区改修工事促進に関す    る請願増田甲子七君紹介)(第三〇二    号) 一一 北上市の一級国道バイパス線新設に関する    請願小澤佐重喜紹介)(第三五一号) 一二 公営住宅建築基準単価引上げ及び国庫補    助増額に関する請願江崎真澄紹介)(    第三六五号) 一三 地代家賃統制令撤廃反対に関する請願(田    中榮一紹介)(第三九八号) 一四 北海道東北地方道路整備促進に関する    請願柳谷清三郎紹介)(第四二五号) 一五 国土開発縦貫自動車道東北自動車道の予定    路線を定める法律早期制定等に関する請    願(柳谷清三郎紹介)(第四二六号) 一六 宅地建物取引業法改悪反対に関する請願    (坂本泰良紹介)(第五四六号) 一七 国道一九号線木曾地区改修工事促進に関す    る請願原茂紹介)(第五五四号) 一八 首都の交通緩和及び防火のため自動車国道    建設等に関する請願中村梅吉紹介)(    第七九六号) 一九 沼津市道工区第七ブロック土地区画整理    事業計画変更等に関する請願田中武夫君    紹介)(第八九一号) 二〇 札幌市南一条南四条間電車通り幅員拡    張問題解決促進に関する請願壽原正一君    紹介)(第九七〇号)      ――――◇―――――
  2. 福永一臣

    福永委員長 これより会議を開きます。  この際、去る八月二十七日、本委員会に付託されました井手以誠君外四十九名提出地すべり等防止法の一部を改正する法律案議題といたします。     —————————————
  3. 福永一臣

    福永委員長 まず、提案者より提案理由説明を求めます。井手以誠君
  4. 井手以誠

    井手議員 ただいま議題になりました地すべり等防止法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  本年七月八日の集中豪雨地すべりによって佐賀県太良町大浦地区は死者四十三名、重傷者三十一名の大惨事を引き起こしたのを初め、九州各地地すべりによる被害が多かったことは、ぼた山崩壊とともに今次九州水害の特異の現象でありました。しかも現在なお徐々に地すべりが続き、地割れが広がって居住避難危険状態にあるものは、佐賀県下だけで六十六地区、六百八十二戸に上り一わずかな予算地表水排水水抜きボーリングを行なう程度では地すべりの危険を防止することは困難でありますので、国は国土保全のため緊急に切り取り工事等の大規模防止工事高率補助によって施行させる必要があります。また現に地すべりを続け家屋を解体しつつある地区も、国から防止区域指定を受けるには少なくとも三カ月以上を要し、特に住民は崩壊埋没の不安におののきながらも、費用がないため家屋等移転ができず、途方にくれる悲惨な実情に置かれておりますので、民生安定のため家屋移転等勧告、これに基づく補助融資等特別対策を講ずる必要があります。  以上がこの法律案提案いたしました理由でありますが、次にその要旨を御説明申し上げます。  まず第一に、この法律からぼた山関係を、別途ぼた山崩壊防止法案の立法に伴って削除し、名称を地すべり防止法に改めることにいたしました。  第二に、緊急に切り取り等の大規模工事を行なうため、防止工事に「地塊切り取り」を加えることにいたしました。  第三に、主務大臣は、防止区域指定について、すみやかにその手続きを完了しなければならないことにいたしました。  第四に、都道府県知事地すべり被害のおそれのあるものに、家屋等移転または除却勧告することにいたしました。  第五に、防止工事の国の補助は、現行渓流施工すなわち砂防については三分の二、その他二分の一を、ともに四分の三に引き上げることにいたしました。  第六に、都道府県は、関連事業計画移転等勧告に基づいて家屋等移転除却した費用の三分の一(畜舎、収納舎等は二分の一)、国はその三分の二を補助することにいたしました。  第七に、都道府県農業用家屋その他施設に要する資金を無利子で貸し付けを行ない、国は補助金を交付することにいたしました。  以上がこの法律案提案理由及び要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決下さるようお願いいたします。
  5. 福永一臣

    福永委員長 以上で提案理由説明は終わりました。      ————◇—————
  6. 福永一臣

    福永委員長 次に、本日の請願日程全部を一括して議題といたします。  これらの各請願につきましては、文書表等により委員各位もその内容は御承知のことと存じますが、先刻の理事会におきまして理事各位検討いたしました結果、日程第一ないし第六、第八、第一〇ないし第一二、第一四、第一五、第一七、第一八、以上の各請願は、いずれもその趣旨は適切妥当と認められますので、採択の上内閣に送付すべきものであるとの結論を得ましたので、そのように決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 福永一臣

    福永委員長 御異議なきものと認め、さよう決定いたします。  なお、以上の各請願に関する報告書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  8. 福永一臣

    福永委員長 御異議なきものと認め、さよう取り計らいます。     —————————————
  9. 福永一臣

    福永委員長 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしました通り三十二件であります。念のため御報告申し上げておきます。      ————◇—————
  10. 福永一臣

    福永委員長 次に、閉会審査に関する件についてお諮りいたします。  先刻の理事会におきまして協議いたしました結果、今国会が閉会となりました後も、  一、街灯整備促進法案  一、地すべり等防止法の一部を改正する法律案  一、国土計画に関する件  一、地方計画に関する件  一、都市計画に関する件  一、河川に関する件  一、道路に関する件  一、住宅に関する件  一、建築に関する件  一、建設行政基本施策に関する件  以上の各件につきまして議長閉会審査の申し出をいたしたいと存じますが御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  11. 福永一臣

    福永委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。      ————◇—————
  12. 福永一臣

    福永委員長 次に閉会中の委員派遣承認申請の件についてお諮りいたします。閉会審査案件が付託されました際、審査の必要上現地調査を行なわねばならない場合もあろうかと存じます。この場合の委員派遣承認申請の諸手続に関しましては、すべて委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 福永一臣

    福永委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。      ————◇—————
  14. 福永一臣

    福永委員長 建設行政基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、河野建設大臣より、建設行政基本施策に関する御構想について説明を聴取いたしたいと思います。河野建設大臣
  15. 河野一郎

    河野国務大臣 閣議の都合で少し時間がおくれまして、大へん御迷惑をおかけしました。  それでは、私、建設大臣に就任いたしまして、これから大臣としてどういうふうに仕事を進めて参るかという基本の点について、一言ごあいさつを兼ねまして御説明を申し上げます。  御承知のように、最近におけるわが国経済成長は著しく、生活水準向上もまた見るべきものがありますが、これに対し、道路等公共施設あるいは住宅及び生活環境施設等社会資本の充実が大きく立ちおくれ、これが今日の交通難住宅難、水不足あるいは水害等国力成長のひずみともいうべき現象となって現われているのであります。  このような社会資本の弱体は、今後の産業経済の発展あるいは国民生活向上を期する上にも大きな障害となっているのであります。  一方、振り返って、建設行政について見ますと、戦後から今日にかけて、建設省関係公共事業予算は、年々増加の一途をたどっていますが、最近に至っては、予算の多額の繰り越しを初めとし、行政運営の面において種々の問題が生じてきているのであります。従って、事態がこのまま推移すれば、建設事業を円滑に遂行していく上に、かなりの支障を来たすのではないかと憂えるものであります。  ここにおいて私は、今や従来の建設行政のあり方について謙虚に反省し、その大幅な改善をはかるべき時期に立ち至っていると考えるのであります。  われわれはまず第一に、一国民に立ち返って、現実建設行政を直視してみることが肝要であります。  今さら申し上げるまでもなく、建設行政は、道路住宅治水利水下水道等いずれも国民生活と密接な関係があり、これから遊離しては成り立ち得ないのでありますが、これまでその運営にあたって、とかく国民の利害が十分反映されなかったようであります。従って私は、この際、このような従来の弊風を一掃し、国民のための国民立場に立った行政という基本理念を徹底させる考えでおります。  次には、いたずらに理想に走ることなく、現実に立脚した行政を行なわなければならないと考えております。現在すでに建設事業に関し種々計画が立てられているのでありますが、いかにりっぱな計画も、その確実な実行がなければ無意味であります。これまで計画のみ先走りして事業がおくれたり、予算を繰り越す等、国民の期待に反し、あるいは貴重な国家の財源を有効適切に使わなかった例があったのでありますが、これからは、まず与えられた仕事を着実に実施していくことに力を入れたいと考えております。このため、いわゆる総花的な事業の執行を排し、事業緊急性経済効果等を考慮して、優先度の高いものから資金を集中的に投下して、事業早期完成をはかる考えであります。  また、ここで特に強調したいのは、事業の総合的、一体的な実施ということであります。  従来、道路住宅都市計画等各種事業個々ばらばら計画され、実施される傾向があったのでありますが、これは国家経済的に見ても大きなマイナスでありますから、今後は事業相互関連性を重視し、計画及び実施の両面にわたり、相互の調整を十分にとり、総合的な視野に立って事業を進めていく考えであります。  以上が建設行政に対する私の基本的な考え方でありますが、これに基づき諸般の施策を講じて参りたいと考えております。  まず第一には、抜本的な国土保全対策を推進する考えであります。  近年、激甚な水害が相次いで起こり、わが国産業経済あるいは国民生活に大きな打撃を与えているのでありますが、一方では、水需要増大が著しく、各種用水について供給不足現象が深刻化してきております。  このため、治水利水総合的観点に立って、この際、現行治水事業十カ年計画に再検討を加え、重要河川改修等重点を置いて既定計画拡充改定をはかりたいと考えております。  また、災害復旧事業については、工事施行期限を短縮する等、その緊念性に即応して事業促進をはかる考えであります。  次に、道路整備については、道路整備五カ年計画を積極的に推進するとともに、当面の道路交通の状況に対処する緊急事業を強力に実施して、その促進をはかる所存でありますが、特に全国的幹線道路大都市重要幹線等整備重点を置くとともに、立体交差等踏切道改良事業積雪地帯における道路交通を確保する対策等にも力を入れたいと考えております。  また、あわせて道路の管理を強化したいと考えております。すなわち、一級国道指定区間拡充交通安全施設整備共同溝の設置、街路樹整備等を強力に推進する考えであります。  第三に、宅地対策についてでありますが、最近における住宅用地工業用地等入手難地価の高騰は著しいものがあります。このため、日本住宅公団による住宅用宅地開発事業拡充等の措置にあわせて、住宅地開発方式についても再検討を加え、宅地供給を飛躍的に増大したい考えであります。なお、鑑定評価制度その他地価の抑制、宅地流通円滑化に関する制度についても、検討整備を進めていく考えであります。  第四に、住宅対策については、従来の量の政策から質の政策に転換すべき時期に到達したのではないかと考えます。従って、今後政府施策住宅建設にあたっては、規模の引き上げを行なうとともに、不燃堅牢化中高層化を一そう促進したい考えであります。また大都市における勤労者住宅需要等を勘案して、地域別住宅建設計画を策定し、都市計画に即応して政府施策住宅建設を推進する考えでおります。さらに農山漁村住宅改善についても力を加えたいと考えております。  第五点は、下水道整備が著しくおくれている現実にかんがみ、この際、下水道事業の強力な推進をはかり、下水道普及率を大幅に引き上げたいと考えております。  以上、当面の課題を重点的に取り上げてみたのでありますが、これらの建設事業は、長期的な見通しの上に立って、国民経済全体の立場から最も有効適切に実施すべきものであると考えます。すなわち限られた資金を最も効率的に投下して国づくりを行ない、今後の国際競争に打ち勝っていく国力の基盤を培養しなければならないと信ずるのであります。
  16. 福永一臣

    福永委員長 質疑の通告があります。順次これを許します。瀬戸山三男君。
  17. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員 ただいま大臣建設行政に対する御所信を承ったわけでありますが、率直に申し上げて、今大臣が表明されました各項目にわたっての御所信は、おおむね私は同感であります。ただ、私長いことこういう問題に携わってきておりますが、不敏にしてまことに至らないのでありますけれども、今表明されました所信の数々は、実は従来も常に唱えられ論議されておったことであります。実際は、今さらこれを問題にするのはちょっとこっけいではないか、こういうふうにも場合によっては考えられます。けれども、大臣御就任以来今日まで、あるいは新聞、雑誌その他非常に注目を引いて、大臣建設行政国民が見ております。これは一体どういうことか、私はこの際考えてみなければならないというふうに思います。  そこで御所信に対して多くの質問は、きょうはあまりいたさないのでありますければも、二、三の問題につきまして、私の私見を加えながらさらに御所信を承りたい。きょうは珍しいのでありますけれども、建設大臣が御就任されて建設委員会を始められる場合に、こういうふうにテレビやカメラというものが入ることは前代未聞のことであります。これはどういうわけか、私どもは考えてみたいと思います。先ほど申し上げましたように、今述べられました御所信なるものは、従来どなたもおっしゃり、またわれわれも常に問題にし議論いたしておったことでありますが、しかもこれほどいわゆるクローズアップされたということは、これは河野建設大臣そのものにかかっておる。ここに大きな意義があると私は思います。  そこで私はきょうは、河野建設大臣がきわめて奇抜な方である、こういう言葉を述べさせていただきたいと思います。というのは、なぜ今日こういうふうに話題になり、ジャーナリズムの取り立てるところとなったか、しかも国民の非常な注視の的となっておるかというと、この言葉が適当であるかどうかということはお許しを願って、奇抜な方であるからである、こういうふうに私は考えております。なぜ私がこういう言葉を使うかというと、大臣は非常に有力な方である、あるいは実力ある方である、こういうふうに普通ならば申し上げたいところでありますが、そうすると、従来非常に尊敬して参りました歴代の建設大臣が有力でなかった、逆に無力であった、力がなかったというふうに聞こえては困りますから、あえて私は、妙な言葉でありますが、河野建設大臣は奇抜な方であるから、同じ問題、同じことを仰せられても、非常に響きが違う、取り上げ方が違うので、今のお話を聞いて私個人としても非常に御期待申し上げておるわけであります。  最初に申し上げましたように、言い古されたことでありますし、そうしておおむね同感でありますが、そこに御期待申し上げるということは、そういうことでありますから、個々の問題に入ります前に、どうか一つこの国民の期待をほんとうに裏切らないように、確かに今おっしゃったように大いに活を入れて、いわゆる国民の側に立って国民のための行政をしてもらいたい。これは今日、建設行政のみならず、最近のいわゆる政府機関その他の行政の実態を見ておりますと、おやりになる方は何もそういうお考えはないでありましょうけれども、いわゆる国民の側から見ると、国民立場に立って国民のためにやっておられるということがそれほど感得されないという現実を痛切に感じておりますから、どうか一つ大臣は、閣内にあってそれこそ今度は有力と申し上げますが、有力な方でありますから、建設行政のみならず他の行政についても、こういう立場を一つ政府全体としてとっていただきたいということをまずお願い申し上げておきます。  そこでこの際、私がぜひもう一度念を押して承っておきたいことは、第一は、先ほどもお話がありましたが、国民の側、立場に立って国の行政をするというお話の次に、理想に走ってはならない、現実をとらえてやるのだという、その次には緊急性というお言葉を使いました。経済効果という言葉を使われました。それによっていわゆる重要度と申しますか、優先度を見て、そうして強力に推進する、これは今日まで言われておることでありまして、けっこうであります。ただ私はここで、この緊急性、経済効果ということは、御存じの通り常に財務当局が言うことでありますが、私どももその言葉自体には異論がありませんが、今日の日本の行政を、少なくとも政治的に見ますと、行政が不満足の状態になっておる、そういう感じを今日まで持ってきておるわけでありますが、それは別といたしまして、いわゆる緊急性、これはいかようにもとれますから、まずこれはどういう趣旨できょう大臣はここに仰せられたか、これを一つお伺いいたしたいと思っております。  そこで日本の政治全般から申し上げましても、最近は特にすぐ目の前の現象にとらわれて、政治がそれに引きずり回されておるというような感じを受けるのであります。従って、理想に走るということは、これはもちろん大いに注意しなければならないところでありますけれども、あまりに現実に追われて、現実の処理にほんろうされる、そして政治のほんとうの大本と申しますか、大方針が後退してしまう、従って、国の姿というものがますます不満足な状態になっていくような気がしてたまらぬ、こういう感じがいたしておりますので、この点をさらに御解明を願いたい、これが第一点であります。
  18. 河野一郎

    河野国務大臣 政治自体といたしましては、ただいまお話の通り考えます。ただ、建設行政は、他の政治の分野におきましても多少考慮すべき問題があると思いますことは、たとえば一本の道路、一つの橋にいたしましても、そこに理想で橋をかけるというわけには参らないのでありまして、どこまでも現実を離れて橋をかけるということは私はあり得ないだろうと思います。従いまして、そこに現実と理想とをどの程度にかみ合わせていくかという問題が起こってくると思うのであります。何さま、申し上げました通りに、公共投資がもう少し——すでにこれまでに十分であればよかったと思いますが、公共投資よりも民間投資と申しますか、一般私経済の発達、発展が非常に急激でありましたために、これに追いついていきかねておる面がある。勢い都市における今日の交通禍というような問題も起こってきておる、運送におけるネックも起こってきておるというような現実の面が起こっておりますので、これらに対処するに、私は緊急性という言葉を使っておるのでございまして、そこには国土保全全体の長期的なものに対する面についてもおろそかにするわけには参りません。大きな計画の中に緊急度を十分勘案して計画を立てる必要があると考えております。
  19. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員 大臣のお話の通りだと思うのでありますが、余談になりますけれども、大臣、御存じの通り、改造前の内閣で国土総合開発審議会に諮問されておりました、昭和二十五年以来懸案になっておりますいわゆる国土総合開発の全国計画というものをようやくまとめたと申しますか、審議会から内閣に答申をいたしました。その答申の内容を検討いたしておりますと、今大臣がおっしゃったように、理想と申しますか、全体の計画とさしあたり目の前にある問題との調整ということは、これはいろいろ異論もありましょうし、非常にむずかしい問題でありますが、政治の大きな考えと申しますか、いわゆる方針と申しますか、大筋と申しますか、そういう点から見ますると、あの国土総合開発の全国計画というものは、ここ終戦後と申してもよろしいでしょうが、日本の明治以来の国のつくり方、そこまではさかのぼりませんけれども、終戦後、今日日本全国土の姿というものを見まして、御説明申し上げるまでもなく、各種の議論が出ておる、そういう際に、将来をトするあの審議会の答申は十年を目途としておりますけれども、一応そういうものでありましても、その考え方の基礎が、どうしても私の目から見ますると、やはり従来のいわゆる役所の行政の惰性の上に沿って全国の計画を立てておる、従って、それは今日非常に問題になっております都市中心主義というとちょっと行き過ぎかもしれませんけれども、そういうにおいが強いというのは、もちろんこれは目の前の問題を解決しなければならぬわけでありますけれども、あまりにそれに目を奪われて、そして従来の惰性の残滓の解決にだけ集中するというような方向が私には見受けられる。それで、今日非常に問題になっております日本の各地の——これは言う通りにはできませんけれども、各地の開発あるいは都市過度集中の排除と申しますか、解決、こういう問題がどうしても二の次になるという格好になる。そういう意味で、私は前の内閣のときに、その国土総合開発全国計画の閣議決定をとめてもらって今日に至っている。その後私は個人として総理大臣その他閣僚の皆さんにそれに対する意見書を差し上げております。まあ、お忙しいのですから、ごらんになったかどうかわかりませんけれども、今日たとえば東京都の交通がきわめて逼迫している。これは眼前の問題であることは当然でありますが、これに追われるために——今地方で非常に意欲的に各種の開発をしようとしている、あるいはまた全国民が特に道路等については期待している問題がたくさんあることは申し上げるまでもない。そういう眼前の緊急対策と申しますか、これに非常な重点を置くということになりますと、どうしてもそれが二の次になる。これは全国民からすると、現在のわが党と申しますか、党は別として政府の唱えております地域格差の解消の問題であるとかあるいは所得格差の解消の問題、これが現在最も緊急な課題であろうと思いますけれども、それが言葉だけで実行が伴わない、こういうことを私は非常におそれている。大臣の先ほどのお話は、そういうことも考えているということでありますけれども、そういうことをおそれている。と申しますのは、これは言うまでもないことでありますけれども、今東京都の問題は、常に毎日論じられている。閣議においても、世間においてもそうであります。これは悪口を言う意味ではございませんが、交通閣僚懇談会なるものを開いて、東京都の交通問題についていろいろ御研究、対策を講じておられる。これが必要がないとは私は申し上げません。あるいはガードレールを作らせる、あるいは空地に駐車場を作らせる、これももちろん眼前の問題ではありましょう。しかし私は、こういうことは、失礼でありますけれども、まず事務当局にまかせておいて、この根本問題をどうするかということを少なくとも閣僚懇談会あたりで御検討願って、今日ただいまできなくても、その大方針のもとに計画的に進めるべきではないか。私は今日見ますと、東京都などというものは、地方はまた別でありますが、これはもうほとんど人間がゆとりを持って生活する状態になっていない。東京に住んでいる者はまるで毎日戦闘的のような顔つきで住んでいる。瞬時も安閑としておられない。これは過去から今日までの政治に大きな欠陥があるのではないか。これは私見でありますけれども……。これを今日解決するのには抜本的な方策を講じなければならぬ。今日自動車が輻湊するから、早く道路を広げる、これもけっこうでありますが、これはただイタチごっこになって、今後十年同じことをいたしましても、やはり十年先にはよけい窮屈になるという状態を私は憂えている。地方においてはどうか。逆に地方は今日人口の問題その他で疲弊と申すとおかしいかもしれませんが、比較すると疲弊の状態がだんだん続いている、こういう姿が今後十年も続くと、国内の社会情勢というものは、ますます私は今日以上に困難な状態を来たすんじゃないか、この際河野大臣のようにいわゆる有力なる閣僚は、そういうところを一つお進めになったらどうか、これが私の考えであります。それとこの緊急性との関係はどうなのか、この点についてお示しを願いたいと思います。
  20. 河野一郎

    河野国務大臣 お説ごもっともに拝聴いたしましたが、ただ私は、御承知通り必然的に貿易の自由化九〇%というものが国際的にわが国に要求せられておることは御承知通りであります。これに対して、多少の期間のずれがあるといたしましても、わが国の置かれておりまする立場からいたしまして、貿易自由化の中にわが国が産業的に有利な地位を占めていくということが国是の基本であるということについては間違いないと思います。そういうことになりますと、これまでやって参りました、たとえて言うと、一例を石油、油のコンビナートにとってみましても、あれだけコンビナートばやりでそこに大きな施設をする、油を中心として大きな産業が興る。それがこの自由化にぶつかって、相当いろんな問題が起こってくると思うのであります。私はこういう大産業はさることながら、中小企業の面について考えてみましても、わが国の中小企業が、国際的に自由貿易化されたそのあとの世界において、どういう立場を日本の中小企業はとるべきか、どういう地位に置かるべきか、そこに私は日本産業の再編成、構造上の問題が起きてくると思います。これが基盤になりまして、そこに私は日本の国全体をあげての分布というようなものも起こってくるだろう、何と申しましても、産業の優位を保持するためには、立地条件が非常に重要であると思うのであります。対ソ貿易でありますれば、裏日本でございますけれども、対米もしくは東南アジアを対象にするものを裏日本にその基盤を求めてみても、これはなかなかむずかしいという点もあるだろうと思います。従って、日本の今後の産業の基盤というものが、どういう方向に安定していくかということが先決問題であって、それに裏づけて私はいくべきものだ。ただし誤解があるといけませんから、それじゃそれがきまるまでやっちゃいかぬのだ、それを待たなければいかぬのだということを私は申しているのではないのです。それを待たぬでも、およそ今の中小企業その他の面において、想定のできるものがたくさんあるわけであります。たとえば今の綿糸、繊維の関係のものが福井県を中心として裏日本に相当の基盤がある。そこに地方産業都市というものの施設をすることが可能であるというような、当然考えられる問題がありますことはもちろんであります。従ってこれら諸般の点を勘案しつつ、日本全体の構造図の推進を考えていくべきだ、こう思うのであります。従ってそこに緊急性と申しましても、それらの点を勘案しつつ緊急性を保持して、そうしてどうすることが国民諸君の経営にお便利か、どういうところに国民諸君が不便を感じておられるか、もしくは産業発達に対してどういう点にネックがあるかというような点を勘案しつつ、道路の問題を片づける、橋の問題を解決する、交通の重点をどこに置くというふうにいくべきじゃなかろうか。もちろん今お話しの通り大都市を地方に疎開する問題、これはもちろん緊急の問題で、東京都の今日の実情、もしくは六大都市の実情を見まして、これ以上ここに人口の集中することを避けるために、これはもうあわせて考えていかなければならぬことは当然でございます。私の言う工場の分散問題等については、従来にも増して注意をしていかなければならぬと考えております。
  21. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員 私が今日まで感得いたしました意見の出てくることは、大体二つに分かれておると思うのであります。  第一は今お話がありましたように、これは特に所得倍増計画からもきておる。そういう思想からもきておると思いますが、もう一つは資本主義と申しますか、個人主義の非常に悪い面が強く現われて政治に反映しておる点がある。これは私の感想でありますけれども、これがこういう問題の意見の分れ目の一つの要素になっておる。というのは、今の日本はもちろん経済を発展させて、国民全体の総所得をふやさなければ、幾ら議論しても各種事業が推進されない。これは前提でありますけれども、その前提に非常にとらわれると申しますか、重点を置き過ぎた考えと申しますか、いわゆる産業資本、こういう人々を背景とする——代表する一つの建設行政に対する考え方は、いわゆる便利なところ、資金効率と申しますか、非常に効用の早く出るところ、いわゆるもうかるところに……、これも一つの理論であります。そこでそういうところにどうしても集中したがる。それが今の日本経済発展のためには必要なんだ。——簡単に申し上げて恐縮でございますが、多くを大臣に申し上げる必要はないと思いますけれども、そういう議論が代表して、やはり地方開発などというようなものは、それはなるほど理想はりっぱでありますけれども、そういうものはあと回し、と言うと語弊がありますけれども、まずその次だ。まず便利なところに、そして早く何でも効果のあるところに、たとえば東京湾埋め立て、これは私は反対でありますけれども、そういうふうな、たとえば産業資本と申しますか、私から言うと、誤れる自由主義、もうけさえすればいい、極端な言葉ですが、そういう意見を背景としたものが現われておる。これはさきに申し上げました国土総合開発審議会の全国計画というものは、大体その意見を代表してできたものであると私は見ております。私はそれに反対でありますけれども、もちろんそういう意見に対して十分尊重する考えを持っておりますが、それだけにとらわれるということは、もしそれにあまり偏重するということは、現在問題になっております。発展するところとそうでないところとの差があまりに大きい。これは社会問題として将来日本の取り返しのつかない重大なガンになるのじゃないかということを私はおそれておるわけであります。その点について考えますと、これは余談になって恐縮でありますけれども、大臣もあるいは注意しておられるかもしれませんが、毎日やっております朝の五時からの農村向けのNHKのラジオ放送、たまたまきょうは岩手県の下閉伊郡の郡下のある村の問題が取り上げられて、そこの話が出ております。そこは今ヒエとアワからの解放ということで村人たちが一生懸命努力しておる物語りであります。今一生懸命にその村の発展の方策を努力し、はかっておる。その中に先般きまりました北陸のあの海岸地帯の鉄道建設が着工にきまり、それからあそこを通っておる小さな道が二級国道になった。それによってアワとヒエからの解放ができる。ほんとうに低生活をしておった人々が、これによってアワとヒエからの解放ができるんだと叫んで、今それを楽しみにしてやっておるというところもある。これは余談でありますけれども、道路一つとりましても、やはりこういう点も着目すべきじゃないか、当然にそうあるべきだ。ただ工場を作り産業を興し、そうしてもうかると申しますか、生産をふやすということ、これはもちろん重要問題でありますけれども、日本ではそういうところになかかなか及ばないという方が大多数でありますから、そういう点に道路を作って、そうしてその地域における特色を生かしてアワとヒエを解放するというような、国民に楽しみを持たせるというような——今日所得格差、地域格差といっておりますが、そう簡単にこんなものがなくなるということは、これはできないと思います。そういう意味に、私はこの建設行政と申しますか、道路政策と申しますか、そればかりとは申し上げませんけれども、これに相当のウエートを置く、こういう考えを持っておる。それと関連いたしまて、もうこれ以上申し上げませんから聞いておきますのは、現在のいわゆる国道整備五カ年計画と第二次五カ年計画と申しましょうか、二兆一千億は三十六年度から始まっておりますが、これと大臣の今の構想はどういう関連にあるのかということであります。もちろん今日ただいま東京を私が見ても、これは早くしなければならぬ、何をしているのかというところはたくさんあります。そういうところを一、二年で片づけようと思うと、五カ年計画との関係はどうなるのか、あるいは五カ年計画を、今日の情勢に合わないから、これは再改定あるいは拡充改定してそういう問題を急速にやるということをはかられるか、こういう点も触れて、一つもう一度御見解を賜わりたいと思います。
  22. 河野一郎

    河野国務大臣 私も東京を、埋め立て、その他でこれ以上膨張することには必ずしも賛成いたしておりません。先ほども申し上げました通りに、大都市においてはおのずから限界がある。それ以上はなるべく人口が集中しないようにしていくべきである。それに必要な施策はできるだけこれをやらなければいかぬという意見でございます。  次に、地方と中央との関係、しいて申せば従来の道路五カ年計画、十カ年計画、これらと私が今提唱いたします緊急三カ年計画との関係はどうなるのかということであります。私は、従来前大臣によって提案されました一級国道、二級国道等の全国的視野に立って引き上げを行ない、もしくは指定をされましたこの道路計画は最も妥当なものと考えます。これは強力に推進しなければならぬものと心得ます。ただその道路網の整備とまた別個の立場に立って緊急性が起こってきておる。たとえば東海道についてもどうにももう入らぬ。バイパス等によって消極的にやっておりますが、どうしても入らぬというようなものは、これとは別個の立場に立ってこれを緊急にまず片づけておいて、そうしてそれをやるからといってこれをほうっておくということではなくて、両々相待って、わが国道路計画基本としては従来ございます五カ年計画、十カ年計画で、それをなるべく財源のある限り短縮して、これを実行するということが一番あるべき姿であると思いますが、それとは別に今申し上げますように、その道路計画だけでは入り切れなくなっている面について、これを補足する意味において、ここに緊急なものを取り上げて補足するというような意味で考えていきたい、こう考えます。
  23. 瀬戸山三男

    瀬戸山委員 大体大臣のお考えの模様を承りましたので、ほかにまだ質疑される方がありますから、私はこれできょうは終わりたいと思います。
  24. 正示啓次郎

    ○正示委員 関連して……。大へん飛び入りで失礼でございますが、私は今大臣と瀬戸山先輩、これは政治家として非常に老練な方々の問答を拝聴しておりまして、帰するところ大臣もいろいろおやりになりたいということでございます。また瀬戸山さんも同じ気持だと思います。  そこで私はだんだんお話のインサイドに入りますと、これは結局財源をどうするかということにくるのだろうと思います。そこで幸い河野大臣、それに田中大蔵大臣、総理大臣の池田さん、こう三位一体で、こういう先ほど来お述べのような社会資本充実の緊要性、また自由化を前に控え、オリンピックを控え、諸般の情勢が今日は社会資本の充実を急速にやり公共投資を充実する絶好の機会だと思う。そこで三人の最も有力な方々がおそろいでございますから、今大臣も財源ということにもお触れになったのでありますが、財源というものはつくればできるのだということで、この三者の協力によりまして、ぜひ一番肝心の点を解決していただきたいのでありまして、この機会に先ほどの所信表明に述べられた点を格段の実行性のあるようにやっていただきたい。この財源の点を大臣は異常な決意を持って打開する決心を持っておられるかどうか、この点を一つ私はお伺いしたいと思います。
  25. 河野一郎

    河野国務大臣 私も建設大臣就任の当初におきまして、建設大臣は金があるかないか、金さえあればだれでもできるが、金は一体どのくらい使えるのか、これの目標なしに案は立てられぬという立場で、当分の間は金のかからぬことだけやっていこうというつもりでおったのでございますがそうもしておられませんので、お話しの総理大臣、大蔵大臣御両氏立ち会いの上で、どうやったもんだろうか、どの程度にさいふをゆるめてもらえるのか、もうそろそろそのお話を承らぬとやりにくくなってきておりますというお話をいたしましたら、御両氏は金のことはまかしておけ、とにかく君のやりたいと思うことを考えてくれ、こういうお話も承りましたので、さしあたり今申し上げたようなことでして、現にこの所信の表明につきましても、こういうことを申し上げてよろしいかどうか知りませんが、大蔵大臣には前もって一応お見せをいたしまして、こんな程度のことを自分はしゃべるが異存はないかということで、御了解を得て申し上げたのであります。私としてはできる限りぬかりなくやって参りたいという所存でおるわけでございます。
  26. 二階堂進

    ○二階堂委員 ただ一点だけ、具体的なことにつきましてはまたいずれお考えを承り、また私の私見も申し上げたいと思っております。ただいま大臣がおっしゃいました道路に関する堅急三カ年計画、これは二兆一千億のワク内においてそういうことを別に考えておやりになろうというお考えですか、あるいはそれとも二兆一千億外において三カ年堅急計画事業に必要な財源というものを考えてやろうとお考えになっておるのか、この点はきわめて重大だと思っております。御承知通り大都市交通緩和の問題、踏切の問題、あるいは工事促進に伴う事業単価の助成の問題あるいは国鉄とのクロスの整備の問題、いずれも緊急ならざるものはないのであります。またオリンピックに関連する諸事業の推進にあたりましても相当の財源を必要とすると考えるのであります。そこで、従来から、中村大臣のときからも私はいろいろお尋ねをし質問いたしておったのでありますが、たとえばオリンピック事業の推進に必要な財源は別途に財源措置を講ずべきだという主張をいたしております。ところがどうもそれが通らなくて、一般の道路財源その他東京都の起債財源によってまかなわれておる。これは仕方がないと思います。しかし事は昭和三十九年度までに仕上げなければならぬオリンピック事業に関連するものが多いのであります。だからこれを二兆一千億のワク内で関連事業をやっていくといたしますと、地方の道路等にしわ寄せがくる。事実きているのです。そういうことではどうにもなりませんので、さらに大臣が御就任になってから緊急事業をお考えになりまして、しかも活発に期間を限ってやれと仰せられておる。私はきわめて妥当だと思っておりますが、これには先ほど正示さんも申しましたように財源が問題になると思います。そこで私は基本的にはこれは二兆一千億の五カ年計画のワク外にせずにこういう事業をお考えになっていくつもりか、それとも三カ年計画に必要な事業、これは国鉄、運輸省関係、あるいは厚生省関係あるいは電電公社の関係予算等は、相当別々にからまってくる事業であります。そういうものを河野さんの構想で、自分で道路をつくるのだ、クロスもつくるのだ、そのために予算を取ってくるのだ、こういうことなら別であります。各省にまたがる予算に関連してくるのでありますが、そういうような予算は別途にやはり予算をとって推進されるというお考えかどうか。いずれにしましても二兆一千億のワクは別にして、緊急三カ年計画事業は別にやるのだ、こうされても財源が問題になります。財源を考えます場合には、やはり結果においては二兆一千億のワクを改定せざるを得ないという結論にならざるを得ないと思う。私は少なくともそう考えておるのです。少なくとも所得倍増、高度成長の倍増計画と公共投資の果たしている役割、その公共事業の投資量をどう見るかということも基本的に考えていかなければなりませんが、また緊急性のある当面の問題を解決するためには、限られた財源内において恒久的な対策を緊急的な対策というものをあわせて解決しなければならぬところに当面の建設行政の非常にむずかしい、たとえば道路においてはむずかしい財源の問題が出てくると思うのですが、こういう点についてどういうふうにお考えになっておるか、その点をお伺いいたしたいと思います。
  27. 河野一郎

    河野国務大臣 お話しになりました通りに、二兆一千億の五カ年計画は、一応計画として財政当局との問で決定してある計画でございますが、たとえば治水五カ年計画にいたしましても繰り上げて実施いたしております。これらの建設事業につきましては国家の一般の経済、財政の諸般の問題と勘案して、民間投資が非常に旺盛であるから公共投資も一つ押えてみたらどうだとかいうような話があって繰り延べられる場合もあれば、繰り上げて実施される場合もあってしかるべきだろうと思うのであります。従って、これが五カ年間に二兆一千億と申しましても、繰り上げて実施いたします場合には、最後になって何もなしでいられるわけはない。そこで当然新しいものが起こってくる。私はわが国成長率から参りまして、一応の想定はいたしますけれども、どういう場合にでも、十カ年計画をやります場合には、これから先は七カ年でやる、もしくは八カ年で実施するようなことに国の経済は発展していくと思われるのでございます。従って、それを今ここで詰めて議論をして、お話のようにこれはどっちだ、どっちだというと、なかなか議論がめんどうでございますから、使えるものは使っておいたらどうだ、そしてそれが地方にしわ寄せにならないように、先ほどもお答え申し上げましたように道路計画道路計画、これは一級、二級国道を通じて、この年次でなるべく早目に一つやっていくのだ、それとは別個にこういうものがほしいのだということで、たとえばそこには起債の問題も起こってくる場合もあるかもしれません。私は大蔵当局でございませんから、起債の問題は大きなお世話で、私は議論をする必要はない。金さえくれればよろしいのでございますが、いろいろ議論は党の方においても出てくるだろうと思います。建設行政において、この年次におきましてはこの程度のもので、一応国民に御迷惑のないように、もしくは国家の将来に対して建設しておく必要があるという認識を皆さんに持っていただいて御協力いただき、そしてぜひでかしあげていきたいものだというふうに考えております。
  28. 二階堂進

    ○二階堂委員 私も、大臣おっしゃる、ワクに必ずしもとらわれる必要はないと思う。これで一兆という計画を立てましたけれども、これは五カ年の計画でありますが、五カ年に至らずして私どもは昭和三十六年度に二兆一千億の改定をいたしたわけであります。事務当局は往々にしてワクにとらわれて、ワクはこれだけですから計画はこれだけである、そのワク内に入っていないから仕事はやらないということを言う。私はそういうことでは政治にならぬと思う。ですからワクに入っていようがいまいが、国民が真に迷惑をこうむっている——たとえば河川にしましても五カ年計画に入ってないからここはやらないとよく申します。しかし農民や漁民が毎年災害のために苦しんでいるところは、入っていようが入っていまいがやるのが政治じゃないかということ、そう考えましたからだいぶ仕事をしてもらっております。またそうあるべきだと思っております。私は必ずしもワクにとらわれる必要はないと思います。しかしながら現在の道路計画は、二兆一千億のワク内において地方の道路計画なり中央の道路計画なり都市計画がきまっておるのです。ですから、今大臣が新たに緊急三カ年計画をお立てになって、これこれをやるのだ、特に第二阪神とか東京都の関係あるいは中京地区の産業交通上必要な道路を相当思い切ってやるのだ、あるいはまた東海道線小田原方面に行く道路も、先ほどの新聞で見ますと、二百億くらい金が要るのだ、出せと言ったら、大蔵大臣も了承した、こういうことなんですが、その辺のところは私はよくわかりません。わかりませんが、これは思い切っておやりになることはかまいませんが、そのために、せっかく地方に割り当てられておる計画道路がおくれてくるというようなことは、これは現在の政治の上からいってもまた大へんな問題です。私は南九州、鹿児島ですが、御承知通り、おくれておる。鹿児島と北九州を結ぶ大動脈をつくるということは、九州各県民の世論であります。あるいは地域的に考えてみましても、四国、山陰、北陸、北海道、こういうところに——単に中央道のみならず、東海道のみならず、そういう地域に大動脈をつくって、国の経済活動を旺盛にして、その地域の格差を是正するということを私ども政治の一大方針として打ち出しておるわけです。そういう大きな大動脈をつくるのだという既定方針に狂いがあってはならぬと思います。これは国民大衆にとっては、特に大日は農村の関係のことをしておられましたが、農村の物資の流通対策を考えてみましても、そういう道路はきわめて必要な緊急な問題だと私は思います。単に大都市の交通対策を考えることだけが緊急ではないと思っております。そういうものも、政治の上からいうと十分緊急を要する問題だと考えております。そこに、瀬戸山君もお尋ねしましたように、緊急性ということについていろいろどのようにでもとれる音心底があると思うのですが、そういうようなことをお考えになるならば、私はやはり緊急に必要な、大臣のお考えになっておるような、たとえば大都市を中心とするような交通対策の問題、踏切の問題、交差の問題は、これはやるとおっしゃるならば、何かそこに財源を求めて、財源はこれでやるのだ、こういう決意があるならば、これは国民が納得すると思う。私は、そういうことを政治の上から考えて、大臣が、ワクはどうでもいいんだ、繰り上げてやるのだ、こういうことをおっしゃる——それでも私はかまわぬと思います。しかしながら地方の大部分の地方民が望んでおる地方道がおくれておる。地方のいなかの人なんかが舗装道路を見るのには百年、二百年もかかるという現状なんです。よく勉強してみて下さい。いまだに荷物を背負って供出をするとか、あるいは肥料をかついで運ぶという人が、大隅地方ですが、私のいなかにたくさんおります。そういうところにりっぱな道をつくって——りっぱな道といわずとも、バスくらい通る道をつくってやることは、政治の大きな使命だと考えております。そういうところが日本全国に非常にある。特に最近一級国道整備されて参りますと、そういう道の悪さが目立っておる。そういうところに住んでおる人間は早く道をつくってくれと言って政府に迫り、私どもに訴えてくる。これは国民の偽らざる感情だと思っております。これも世論だと思っております。しかもそれは緊急だ。自分が生きている間にりっぱな道をつくってくれぬかという、六十、七十、八十のおじいさん、おばあさんの肥料をかつぎながらの訴えを聞くことが再三あります。私はそういうところも緊急性のある道路整備事業だと考えておりますが、そういうこともあわせお考え下さいまして、何とかして一つ、たとえば緊急三カ年計画に必要な財源は別途にお考えになるのが至当だと私は政治の立場から考えますが、もう一ぺんその点をお聞かせ願いたいと思います。
  29. 河野一郎

    河野国務大臣 ただいまも申し上げました通りに、財源については、大蔵省にどういうふうな出し方をしていただけるか、今御注意のありましたように、十分心いたしまして、これから大蔵当局と折衝いたしたいと思います。
  30. 福永一臣

  31. 中島巖

    中島(巖)委員 私は、去る十七日に具体的な問題を七項目ほど大臣に質問いたしたのでありますが、会期末まで待ってくれ、こういうようなお話を伺ったわけであります。そこで、本日大臣所信表明を伺ったのでありますけれども、緊急度の高いものからやるとか、あるいは幹線道路の改良の推進をはかる、こういうようなことで、ただその中で具体的にわかったことは、治水十カ年計画改定するお腹がある、こういうことがわかっただけで、われわれが非常に期待いたしておりましたところの河野建設行政というものに対して私は一沫の不安を感じたということを、大へん失礼でありますけれども、率直に申し上げるわけであります。  そこで時間もあまりありませんので、私は具体的にこの前質問いたしましたる七つの項目についてお尋ねいたしたいと思うのであります。  道路整備五カ年計画は昨年度始まって今年度で二年目でありますけれども、この二兆一千億の道路整備五カ年計画の大きな骨となっておるのは、一級国道は昭和四十年までに舗装を完了する、それから二級国道、地方道においては五カ年計画の一つの区域を設けて、ワクを設けて、そのワクの中をする、こういうことになっておりまして、その他膨大な二級国道、地方道はわずかな特殊改良だけでやってきたのであります。私どもも最初はその案に賛成したのでありますが、一年半経過した現在を見ますると、一級国道あるいは五カ年計画に入っておるところに重点が入りまして、そうしてその他の場所は非常な悪い道路になって、終戦当時の悪路以上の状態に現在なっておる。従いまして、具体的に申し上げますれば、これは三十五年まででありますけれども、二級国道においてある点は百%できておりますけれども、秋田がわずかに舗装は五%しかできておらぬ、山形は八%しかできておらぬ寸福島は六%しかできておらぬ、こういうような状態で、実にこの道路整備五カ年計画は現在に至って考えてみれば一将功成りて万骨枯れる式の道路政策です。実に極端なひずみがここにできておるわけであります。  最近河野さんの動静を新聞でお伺いすると、大阪や京浜などずいぶんお回りになって、そういうお感じになるかもしれませんけれども、やはり現地のこの道路も御視察願わねばならないと私は思うのです。そこで私はこういうような状態になったから、結局ここで道路整備五カ年計画の内容を修正いたしまして、そしてただいま申し上げましたような悪路に対して改良舗装というようなことはとうていできない話でありますので、新しく路面補修費を設けて、そして応急の立場で路面補修をするのが一番適当な方法ではないか、この費目は現在補助事業の費目にないのでありますけれども、路面補修費を三十八年度から新たに新設してもらいたい。そうして今申し上げましたような、終戦末期ですら見られなかったような悪路を早急に手直しをすべきである、こういうように考えるのでありますが、路面補修費の補助事業の費目を新設されるお考えはあるかないか、この点をお伺いいたしたいと思うのであります。
  32. 河野一郎

    河野国務大臣 御説の通り路面補修費を相当に明年度は要求をして実現いたしたいと考えて、大蔵省の方に予算の要求をいたしております。
  33. 中島巖

    中島(巖)委員 第二の問題といたしまして、現在道路整備緊急措置法によって決定いたしまして、二兆一千億の道路整備五カ年計画を遂行中であることは、これは御承知だと思いますが、最近新聞で三カ年計画とかなんとかいうことが盛んに出ておるのでありますが、道路整備五カ年計画と、いわゆる新聞でいう三カ年計画とはどういう違いであるのかということと、それから道路整備五カ年計画はもう建設委員会の常識としてここ一、二年のうちに改定してもっとワクを広げねばならぬ、こういうことに意見がほぼ一致いたしておるのでありますけれど、大臣のお考えはどういうお考えであるか、この点をお伺いいたしたいと思います。
  34. 河野一郎

    河野国務大臣 ただいま瀬戸山君その他の諸君にお答え申し上げました通りに、道路計画の五カ年計画につきましては、これを従来通り堅持して参る。できるだけ早目にこれを実行するように努力するとは別個に、私は道路五カ年計画、一級、二級国道の全国的配分、配置等につきましては一つの大きな一貫した構想のもとにこれが打ち立てられておると思うのでございます。これはこれをくずし、これを変更するということは適当でない、これはどこまでも堅持してやって参る。が、しかしそれとは別個に今はバイパス等によって多少の手直しはいたしておりますけれども、それとは別個に地方の事情等によって道路の使用量が急激に増加してきておる場所があるわけであります。こういうものを補正する意味において新しく考えなければならぬ点ができてくる。これは当然私は全国的に各地にそういう問題が順次起こってくると思います。国道一本通しておけばよかったところに二本通さなければいけなくなってくるというような問題が、大なり小なり起こってくると思います。そういう補正を一方五カ年計画につけ加えていかなければならぬ点が起こってくるのじゃなかろうかと思いますので、これらを緊急性によって別途三カ年計画を立てたのでございます。ただ問題は、先ほどもお話がありました通りに、問題は財源の問題であります。財源は、私は今ここではっきりとこの財源はなんでございます。かんでございますということは、大蔵当局の方にもいろいろ金のやりくりもございましょうから、私の方としてはこれについては今申し上げましたこれを従来の五カ年計画の中から繰り込んでやるとかやらぬとか、それに支障のある点は極力これを推進して、そして別個の財源を他に求めてこれをやるような方向でいきたい。一部はむろんこれは繰り上げしようというような点にも及ぶかもしれぬと思いますが、できるだけ皆さんの御意思のあるところを十分承りまして予算の編成に努めたい、こう考えております。
  35. 中島巖

    中島(巖)委員 それから、先ほど所信表明の中に治水十カ年計画に対しての御発言があったようでありますが、御発言の趣きだと改定せねばならぬというように受け取られたわけであります。これは国会の中といたしましても、建設委員会で前の国会で自民党の田村君が治水十カ年計画改定を要望決議をされまして、私は賛成演説をしたのでありますけれども、たしか前期五カ年計画で三千八百億程度でありまして、すでに初年度において高潮の防潮堤などは四年分も、五年分も食い込んでおったと思うのであります。そこで非常に端的な質問でありますが、昭和三十八年度に治水十カ年計画を解消して、新たなる五カ年計画、もしくは十カ年計画を立てるのであるかということが一点と、もう一点は、これは今度の閣議においていろいろお話をした結果でなければわからぬと思いますけれども、建設大臣の大体の大蔵省の要求予算と申しまするか、構想はどのくらいの額を考えておられるのか、この二点をお伺いいたしたいと思うわけであります。
  36. 河野一郎

    河野国務大臣 これは御承知通り、閣議におきまして明年度予算の要求は前年度予算の五割増し以内におさめることという総括的な申し合わせがいたしております。従って、私といたしましても前年度の五割増しの範囲内程度で一応要求はいたしております。しかし、これはどこまでも要求額でございまして、これをこれからどういうふうに大蔵当局の了解を得つつまとめ上げるかということは、これからの問題でございますが、なるべく御期待に沿うように努力いたしたいと考えます。
  37. 中島巖

    中島(巖)委員 東京都の問題については先ほど瀬戸山委員からもお話があったわけであります。この前も書類でもって質問要項を提出してあるわけでありますが、ごく簡単に申し上げて、今川島さんが、三十万の官庁都市をこしらえるとか、他へ移すとかいうようなことを言っております。しかし、このようななまぬるい政策でもってとうていこの膨張する東京都の人口を、過大都市を抑制するわけにはいかない。そこで抜本的な、革命的な案を立てねばならないと思うのであります。それがためには調査会を設けて、学識経験者や政治家を入れて、そして拘束されぬ立場でこの東京都をどうするかという問題の調査会の設置をすべきである、こういうように考えて、この前に要綱でもってお知らせいたしておいたのでありますが、建設大臣のお考えを承りたいと思うわけであります。
  38. 河野一郎

    河野国務大臣 私も建設大臣になりましてつくづく考えさせられる問題は、東京都の問題であります。明日も、できることなら東京都の建設関係のお役人さんになるべく多数お越しをいただきまして、十分建設行政について腹を割った話し合いをしてみたいと思って、その会を実は計画いたしておるのでございます。いずれにいたしましても、今お話しの通り、将来の東京のあるべき姿というものにつきましては、各方面の意見を総合して、一つ何とか明日の東京のあるべき姿について考えなければならぬだろう、川島首都整備委員長もせっかくそういう意味において御努力のようでございますが、これはもちろん首都整備委員長立場においてやっておられます。今お話しの通り、抜本的に行政地区として一千万の人口を擁するものが可能であるかどうか、これでいいか悪いかという問題からまず私は入って、そうしてこの首都のあるべき姿について考えることが緊急中の緊急事であると考えておりますが、何分大臣就任以来、この国会を控え、予算の編成等、実は間がありませんで、先ほどもお話がありましたが、東京や大阪ばかり歩いていて地方へ行かないじゃないかというお小言をちょうだいいたしましたが、国会が済みましたら、さっそく地方の方に出向きまして、長野県にも十分回ってみたいと思っておりますので、御了承願います。
  39. 中島巖

    中島(巖)委員 私は、くどいようでありますけれども、河野さんのような実力者が建設大臣になって一番期待いたしておりますのは、東京都をどうするかというこの問題を割り切られるのはあなたよりほかない、こういうように期待いたしておるわけであります。それで首都整備委員会なんかは一つの行政機構でありまして、今河野さんは役人を集めて腹を割って話してみると言いましたけれども、やはり役人は行政機構の中に縛られておる人間で、こういう人から革命的な抜本的な案が出るものではない。従いまして、いわゆる野にあるところの学識経験者を集めた別個な調査会をこしらえて、これによって新しい角度で抜本的な革命的な案を出させて、その案をまとめるというような方向に持っていっていただきたい、こういうことをぜひ実現していただくように要望いたしておくわけであります。  それからこれはちょっと小さい問題でありますけれども、河野さん御存じないかと思いますが、この国会で長く紛糾いたしておりました例の中央自動車道が本年度二百億の予算がついておるのでありますが、来年度はどの程度の予算をつける予定であるかどうか、お伺いいたしたいと思うわけであります。
  40. 河野一郎

    河野国務大臣 予算の具体的数字につきましては、大蔵当局と折衝いたさなければなりませんので、しばらくの間御猶予をいただきたいと思います。
  41. 中島巖

    中島(巖)委員 それから次に、この前も文書でもって、質問要綱で出してありますけれども、河川の管理権の問題なんです。これは当然地方行政庁の部分については知事が管理権を持っておるわけでありますが、これは河川監督令からいえば、第一次において建設大臣、第二次において知事ということになっておって、当然建設大臣がこの責任に当たらなければならぬわけです。そうして河川法によってこれらの管理に対する、あるいは河川警察に対する規定がはっきりいたしておるのです。ところがこれは具体的な例でありますけれども、天竜川なんかにおきましては、あの日本有数の大河川において、穀倉地帯において十七メートル、六十尺の河床が上がっている。これがために各年ごとに災害救助法が発動されるというような大災害をこうむっている。これはしろうとが見ても、河川法二十条によってダムを撤去すべきである。いわゆる河川における工作物を撤去すべきものである。ところがこれを撤去した場合は、発電所がどうだとか電力事情がどうだとか、こういうことを言って、なかなか建設省がこれに踏み切れぬ。そういうようなよけいなことを建設省は考える必要がない。これは内閣総理大臣が内閣法第八条によって、もし建設省が命令を出した場合に、それが不適当だと思えば、取り消すこともできるのでありますから、従って、通産省だとか、電力事情だとか、そういうよけいなことは考えずに、建設省は建設省として河川法の命ずるところに従って、規定するところに従ってこれを撤去すべきものである、こういう命令を出すべきものである、さらにそれが不当であるとすれば、総理大臣は内閣法八条によってそれを取り消すことができる、こういうふうに考えるのですが、建設大臣のお考えはどうか、承りたいと思います。
  42. 河野一郎

    河野国務大臣 前会もそうしたお尋ねがありましたが、重大な問題でございます。私一ぺん拝見しまして、自分の決意をまずきめてからお答え申し上げることにいたしたいと思います。
  43. 中島巖

    中島(巖)委員 それからこの前もお尋ねいたしましたが、本年度の建設省関係の公共事業費は、公団なんかを集めまして、私の調査では大体六千八百億に上っている。こういう六千八百億というような公共投資をつかさどるところの建設省は、工事の調査とか監査ということだけでなしに、先ほど申し上げましたような道路整備も非常な不均衡である、こういうような監査も兼ねたり、あるいは先ほど申しましたような門島ダムのような監査も兼ねたり、そうしてこの六千八百億使うところの請負あるいは不正工事あるいは業者間の談合、こういうようなことも兼ねたりして、いわゆる建設大臣直属の監督機関を、これだけ膨大な金を使うのには設置すべきである、こういうふうに考えますが、大臣にその御意思があるか、承りたいと思います。
  44. 河野一郎

    河野国務大臣 私も全く同感でございまして、すでにそれぞれ準備をいたしておりまして、各地方建設局にも監査機関を設けて、地方建設局から中央を通じて一貫した監査機関を拡充して、人間も相当ふやして、厳重な監査を進めて参りたい所存でございます。
  45. 中島巖

    中島(巖)委員 次に、これはこの前質問しなかった事項でありますが、災害復旧予算関係であります。これは災害対策委員会その他におきまして、河川局長の答弁は、本年度を通じて全国で昨年度災害に対して約六八%の進捗率だ、こういうことを言われているわけです。ところが激甚災害地は三・五・二で大体三カ年間で終わるというような考えでおったわけでありまして、ことに私の地方は昨年度集中豪雨を受けたわけでありますが、昨年度は建設省の方で非常に御苦労願いまして三五%程度の進捗率を見たわけでありますが、ことしの内示額を見ますとわずか二〇%か二五%というような状態でおるわけでありまして、予備費やいろいろの関係もあるだろうとは思いますけれども、緊急災害に対しましては、従来建設省がしばしば言明いたしておりました三・五・二の率で、ぜひ本年度も昨年を上回るところの予算づけをしてもらいたい、こういうように考えるわけでありますけれども、予算その他の関係についてどうなっておるか、もし大臣でおわかりなければ河川局長でもけっこうであります。
  46. 河野一郎

    河野国務大臣 従来の方針を堅持いたしまして、災害地に御迷惑をかけないように努力して参る所存であります。
  47. 福永一臣

  48. 坂本泰良

    坂本委員 本日大臣所信表明をお伺いしました。もちろん所信表明の中には治水十カ年計画もちょっと入っているようでありましたが、従来建設省のいき方は、予算面だけからいたしましても道路重点を置いて河川が第二になっておる。もちろん住宅関係を入れられたのはわれわれとしても大へんいいことだと思っておりますが、治水についてもやはり道路と同じような重点と申しますか同一なウエートを置いて考えなければならぬ、こう思うわけです。従って道路については今後県道を二級国道にするとか二級国道を一級国道に格上げするとかこういう点が相当ありますね。ところが河川におきましては、今度の九州あるいは北海道集中豪雨被害を見ましても、今までほとんど顧みられなかった中小河川によって非常な災害が起きておるわけであります。従って河川について、いわゆる中小河川を準用河川といいますかそれに格上げする、さらに準用河川を直轄河川に格上げをいたしまして、そしてその完全を期する、こういう点についての御抱負を承りたいと思います。
  49. 河野一郎

    河野国務大臣 北海道集中豪雨もしくは北九州の豪雨等の例にかんがみましても、ただいまお話しになりましたような点を今後も十分検討して参らなければならぬだろうと私考えます。それを今回の治水緊急五カ年計画にどういうふうに盛り込んでおるかということにつきましてはまだ研究中でございますけれども、私も全く同じような意味において考える必要があるだろうと考えております。
  50. 坂本泰良

    坂本委員 どうぞ一つ格上げのお願いにいった場合はぜひ入れてもらうようにお願いいたします。  そこで次に承りたいのは、先ほど来、この大構想を実現するためにはやはり財政の裏づけがなければならぬ、その点についてはたくさんの人の質問もあって大蔵大臣承知しておる、だから大丈夫だ、こういうふうに言われるのですが、少なくとも計画を立てる以上はどれくらいの財政措置、いわゆる予算の構想を持っておられるか。先ほど二階堂氏が道路五カ年計画ですか、二兆一千億のワクの問題を言っておられましたが、それより以上のものがあってもやれる、大丈夫だ、こういうような御答弁のように承っております。もちろん実力者ですからできると思いますが、しかしながらわずかな額ではありませんから、現在の日本政府の大蔵省の予算だけで河野構想の道路計画、さらにそれと同じような河川計画を実現するための大まかな予算と財政的裏づけがどういうものであるかという御計画があるかどうか。  さらに私は、相当膨大なものであるから、現在の政府の予算だけではこれはできぬじゃないか。これをほんとうに実現するには——まあ計画だけで実現しなかったら別ですが、実現するには相当困難じゃないかと思われるわけです。そういたしますと、今度は起債とかあるいは新聞にちょっと出ておりました民間からの借入れとか、こういうようなことも考えられるようですが、そういう点について大臣はお考えになっておるかどうか、承りたい。
  51. 河野一郎

    河野国務大臣 先ほど申し上げました通り、財源につきましては、これはまず大蔵当局の御意見を尊重いたしまして、もしいろいろ話し合う必要があれば、私は私なりに意見がありますが、しかし私の意見は、財源に関する限り大蔵大臣のおっしゃることを主にして考えまして、私の方は要するに金をもらいさえすればよろしいので、何の金でも金に注文をつける必要はなかろうと考えますので、その点については大蔵大臣に一応おまかせしておるというつもりでございます。
  52. 坂本泰良

    坂本委員 今のお話を表面から受け取りますと、おそらく、まあわれわれもそういうふうに思いますけれども、しかし物事は、だれでも計画を立てたらやるのだと言わなければ立てられないわけでしょうが、しかしながら財政の問題は、建設大臣一人がいかに計画を立てていかれてもこれはできないわけですから、やはり計画を立てるときにはそれに対する大まかな財政的の計画を持っていて、そうしてその実現については、大蔵省が国の予算措置でこれができないというような場合はまた別途の方法、いわゆる起債を戦前にはやりましたが、こういうふうなことも考えて、大臣の雄大なるこの構想を実現される自信と申しますか、自信があるのだと言えばそれまでのことですけれども、物事というものは、自信があるといっても、やはり一番その基礎になる財政の問題の打開の見通しと確信がなければできないと思うのです。だから本日御発表になりました以上は、その計画が大まかであるにしてもいわゆる抽象的な構想を私どもお持ちと思うので、もしその点がありましたら承りたいと思います。
  53. 河野一郎

    河野国務大臣 およそ国の政治をやる上において、特に私は建設大臣として、現下これだけのことはどうしてもやらなければいかぬというものを持つことが必要でございます。それを各省大臣がそれぞれの立場においてみな大蔵省に持ち出される。それが、国家的見地から財源とにらみ合わせて、その緊急度もしくは重要度によって査定される、話し合いがされ、結論が出てくるというべきものだろうと思うのであります。従って、私はここに私の所信を申し上げたからといって、全部これが言う通りに実現するとは保証できない。しかし、私の所管におきまして、今日のわが国の現状においてぜひこの程度の事業をやる必要があるという立場に立っておりますから、その意味におきまして、私は大蔵大臣にあらゆる御努力を願ってこの財源の裏づけをしていただくようにお願い申し上げる所存でございます。もちろん今お話のように、まるきり見当なしにやったわけじゃないだろう、その通りでございます。私が先ほど来申し上げますように、まるきり無見当外、どんなものを持っていってもいいのだというつもりでやってはおりません。おりませんが、詰めてお話しになりますと、今申し上げたようにお答え申し上げなければならぬようなことになるわけでございます。大体におきましては、私は明年度の予算を編成するにはどういう方針でなさるかというようなことも承らないことはございません。もちろん私は私なりの立場におきましていろいろお話し合いいたしております。しかし、それはそれとして、建設行政を進めて参ります上におきましては、今申し上げましたように、一応の緊急度においてこういう予算の編成をして、仕事をする上において予算の裏づけを目下大蔵省の方に提出いたしておる、こういうことをお答え申し上げ、その裏づけの度合いにつきましては、大蔵省の方でお考えいただくという御答弁を申し上げる以上にはお答えしにくいということで御了承いただきたいと思います。
  54. 坂本泰良

    坂本委員 わかりました。そういたしますと、大蔵省と折衝されてやっていれば、結局予算措置でこの構想を実現する、こういうことで私了承したいわけです。そういたしますと、もしも大蔵省が承知せずに予算措置ができなかったような場合に、形式はどうなるか、これはいろいろ法的の裏づけというような問題もあるでしょうが、今いろいろ民間資金の借り入れで予算のない場合は実現をするとか、あるいは国債と申しますか、国の財源等の道路起債とか河川起債とかそういう考え方に立ってその構想を実現される御意思はない、こういうふうに承ってよろしゅうございますか。
  55. 河野一郎

    河野国務大臣 ただいまお話の財源について民間起債、たとえば国家として公債を発行するかしないかというような問題は、これは財政当局のお考えになりますが、党もしくは政府の一つの財政政策基本に関する問題でございます。これを一建設行政立場から財源は起債でいくのだというわけには参らなかろうと思います。従って、公債政策をとるかとらぬかという問題から議論すべき問題で、これを今道路の裏づけが起債になるかならぬか、これはガソリン税とは違う。ガソリン税を上げてやる場合、ガソリン税を上げずにいこうというような場合とは違う、こう思いますので、今ここで私がお答えを申し上げるのは適当ではないと思います。
  56. 坂本泰良

    坂本委員 最後に一つ承りたいのは、今度の豪雨災害等で九州、北海道調査に参りました。私その他はよく知りませんが、やはり本州の河川もそうだと思います。建設省の直轄河川河川改修が行なわれる、これが十カ年計画とかあるいは二十カ年計画とかで行なわれておりますが、大体今までの成績を見ますと、一割か二割しか実現せず、そして河川にすれば大きく洪水が出る、こういうような過去の現実があるわけです。さらにまた予算関係がありますから、せっかくの直轄河川の工事も下流と中流から始めて、その下流と中流の問が中途半端になっておる。詳しく申し上げますといろいろありますが、大まかなことを申し上げますと、下流の方を計画してそれから中流をやる。ところが、予算措置が伴わなくて、せっかくの計画も一割か二割しか実現されていない。従って、今度の災害は北海道の石狩川は大したことはないのですが、九州の菊池川あるいはその他の河川にいたしましても、計画ができておるところは災害はほとんどないこともありますし、ありましても非常に少ないわけです。ところが、その工事が進んでいない中途半端なところ、また計画に入っていないところが非常な災害をこうむっているわけです。ですから、計画に入っていないところは計画にこれを入れてやらなければならない。そして総括的には十カ年計画を、今三年きておりますから、七カ年計画をさらに五カ年計画に上げていくとか、要望はもっと短くしてもらいたい。たとえば菊池川のごときもまだあと九十億円の予算が要るわけです。そこで現在のように二億程度のものであればまだ四十年ないし五十年かかるわけです。それをやはり十五カ年計画にして、そして十カ年でやる。それからまたそれをさらに五カ年計画でやる、こういうようなことになるわけです。今度の道路の大きい構想に加えてさらに河川に対する構想も、先ほど大臣の御答弁のようにやはり同じ考えである、そういうことですから、具体的措置としては計画にないところは計画に入れる、そして計画を早急に実現する、こういう点について直ちにこの構想に入れて来年度の予算からこれを実現されるのであるかどうか、その点を承りたい。
  57. 山内一郎

    ○山内(一郎)政府委員 ただいま菊池川の問題でございますが、これも直轄河川として昭和三十五年度から十カ年計画でやっておるのでございます。御承知のように繰り上げてはやっておりますが、まだ不十分である、こういう点で今度新しく新五カ年計画改定したい、こういうことで現在準備中でございます。その際、ただいま御指摘のございました新しい区域を入れる問題、この区域につきましても現在調査をやっておりますが、その区域も新しく必要があれば入れて、新五カ年計画でさらに促進をして参りたい、こういうように考えております。
  58. 坂本泰良

    坂本委員 終わりました。     —————————————
  59. 福永一臣

    福永委員長 本国会も明後日をもって終了いたしますことになっておりますが、委員各位には熱心に御審議下さいましてどうもありがとうございました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時九分散会      ————◇—————