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赤松委員 私は、間接的でありますけれども、
遺族の
方々のずいぶん不平を聞きますよ。さらに、
補償金が少ない。あの当時、
国鉄は、
金額は言わないけれども、誠心誠意やりますと言ったのと、実際示された
金額とは非常な隔たりがあるという不満をずいぶん聞くわけであります。この
新聞記事にも
副島さんが言っているように、金の問題ではないと言いつつも、なお係員がやってきて機械的に判こを押せ、こう言う。判こを押さなければ、またやって来て判こを押せと言う。こういう
本人が
納得のいくような、いわば道義的な話し合いというものが進められていない。頭から官僚的に判こを押せ、押さなければやらぬぞ、ほしければ判こを押せ、こういうやり方をやっておるということは、現に被害者
本人が
新聞に語っておるのですよ。これは非常に重大な問題だと思う。これは知らず知らず
国鉄そのものがサービス精神を忘れ、自己の
責任を忘れて、そういう押しつけによって物事を処理しょうという官僚主義の現われと思うのです。
そこで
委員長にお願いしたいが、
国会に対してその
資料を提供ができないというわけはありませんから、
一つ委員長において
——これは部外に出すなとおっしゃるならば、部外に出しません。われわれの参考
資料として、ぜひ
一つ配付願いたいということを希望しておきます。
なお、
運輸大臣の約束の時間が十一時半でございますが、
総裁ばかりに質問をしてあれですが、あなたに時間がないから一言言っておきますけれども、前の
委員会におきまして、私は、
日本国有鉄道法の第二十二条二、すなわち、
総裁の職務上の義務違反という点について、これを罷免する用意があるかどうかということをあなたと
官房長官に聞いたわけです。あなたは、その際、
本人の自発的な良心に待つ以外にない、こういうことをおっしゃった。これから
総裁の心境を聞きたいと思うのでありますけれども、その後、
総裁は
責任を感じて
責任をとろうというところの、どうも自発的な辞職の意思はないようであります。今も
総裁みずからおっしゃったように、
三河島
事件以後大
事故が
頻発している。しかも、新しく
汚職の問題が出ている。これは
あとで申し上げますけれども、たとえば岩手の問題、名古屋の問題、あるいはこの間の横浜の問題、大阪の問題とか、
汚職事件が
頻発しておる。こういう状態で
総裁がなお恋々としてその職にあっていいのかどうかということは、非常な問題だと思う。重ねてあなたに私は希望しておきます。もう
答弁は
要求しません。あなたは、当然
国鉄法第二十二条二によって、これは
総裁に対して適当な
措置をとるということが必要である、こう思います。しかし、
政府の方は依然そういう態度であるならば、この際、再検討していただいて、そして何らかの
措置をとってもらいたい。もしあなたがとられない、あるいは
政府がとらぬということになりますならば、私は、遺憾ながら党の決定に従いまして、
総裁がその
責任をとられるまで、私この
責任の追及をやらざるを得ないということをあなたに申し上げて、あなたに対する質疑は保留しておきます。
委員長、十月の二十七日に、盛岡工事局の
汚職の問題が発生をしております。これは業者が二人逮捕されております。それは東北本線の花券−二枚橋間の複線化工事の際に、さきに収賄容疑で逮捕された同工事局第三土木係長の林松一郎、これにそれぞれ数万円ずつ贈って、そのために逮捕をされております。それから同じく十月の十八日、これは名古屋の幹線工事局の者でありますが、この名古屋幹線工事局第一課の職員、これがやはり金銭の贈賄を受けまして、そして家宅捜索をされて、
本人は逮捕されておる。すでに起訴されておるようであります。それから横浜における、この間参議院の
決算委員会で問題になりました日本開発KK、この問題でありますが、この日本開発KKというのは、資本金がたしか八百万円の小さな会社です。この資本金八百万円の会社で、名前は日本開発ということになっておりますけれども、ただオフィスを持っているだけで、土地のブローカーのようなことをやっておるようです。これは、横浜で七千五百円で買った土地を一年たたない間に三万円から四万円で売って、一挙に何十億という 約二十億、この報道がはたして誤りであるかどうかわかりませんが、とにかく二十数億円の利益をあげたことがあるのです。八百万円の会社で、
国鉄が土地を買収するということを、これは聞いたか情報をとったかわかりませんが、土地の買収を七千五百円でやって、そしてこれを
国鉄に三万円から四万円で売り渡しておるという事実があるわけでございます。この男は、元
国鉄に勤めておりまして、
国鉄の内部には相当のコネクションがあるようであります。横浜地区の場合は、
昭和三十五年の夏までに測量が終わった。初めは三万坪を買い付けて、それから十万坪以上の土地を買い付けた。このために、この
事件について、すでに検察庁が乗り出しまして、
本人が逮捕されておるということも、これは事実であります。また、その裏には銀行と政界人がおるのではないか。つまり銀行は、八百万円の小さな会社に対して七億から八億の融資をしておるわけです。七億から十億の資金を担保物件もなしにここへ回しておるという事実、さらにその口添えについては政界のある者が動いておるという事実、こういうことが報道されておりますが、一体こういう
汚職事件が
頻発をする。ことに横浜の場合は、先ほど言ったように、外国からお金まで借りて
新幹線をつくろうというときに、一銭一毛たりといえども、これは
国民の
負担になるのでありますから、大切に使わなければならぬ。それをこの土地ブローカーに二十数億円一挙にもうけさせるということは、要するに、
国鉄が二十数億円損をするということになるわけです。この
事件に対して、
総裁はどのように考えられておりますか。