○
加藤(勘)
委員 そうしますと、
水上教授の御
研究は、
政府の命を帯びて特にというのではなくて、
学者としての立場からの
研究をなさる、こういうことでございますね。
——その結果は、もちろん最大限にこれを利用される。よくわかりました。
今
大臣がおいでになりましたけれ
ども、来年度
予算は、八千八百万円、
定員が二十二名、こんな貧弱な
程度で、この
火山国ともいわれる
日本の国において
火山研究がやられるということは、あまりに情けないじゃないかと思うのです。もちろん、ものには緩急重要の差がありますから、重要なものでまだ他にたくさん
費用を要するものがありましょう。ありましょうけれ
ども、少なくともこういう目に見えない、起こってからでなければわからぬというような
予防に関する
施設は、わずかな
費用ならば、ここにさくことを惜しんではならぬと思うのです。そういう点から申しましても、八千八百万円に、かりに
三宅その他予想されておる三十九年度のものを加えたところで、おそらくこれは二億円にはならないでしょう。こんなわずかな
——一方においては何百億円、何千億円というふうな
費用を
国鉄の方に使うというときに、
運輸省の
予算として、
国鉄は
国鉄としての使命があるから、それをさくということはできないでしょうけれ
ども、少なくともその基本をなす
気象現象の
観測であるとか、そういう
天災、
災害の
予防であるとか、
予報であるとかいうことの
設備のためには、もっとたくさん
——たくさんと言ってもたかが知れておる
予算だから、これは
気象庁もがんばって、私は、必要なものはやはり
要求されて、そして
運輸省においてもそういう点を考慮されて、目には見えないけれ
ども、これは非常に重要だと思うのですよ、現われてから、大きな
災害を受けてから、かれこれ言ったっておそいので、その前にできるだけ
被害を少なくするためには、
施設がよくなければならない、こう思いますので、この点は、
大臣も今度は有力な
大臣だから、
一つこの
予算関係においては、少なくともこういう
天災、人災を未然に
予防し、もしくは
予報し得られるような
施設については、時間を繰り上げて
施設をし得るような
程度の
予算——これは聞けば来年度は八千八百万円というのだから、これにプラスしたってどれだけのものでもない。これは
一つ政務次官も
大臣を助けて、有力な
大臣のもとに
一つ強力に主張して、そういう
災害に対しての
国民の不安を除くように努めてもらいたいと思います。
それから、これはここに
ほんとうは
自治省の方がおられるといいと思うのですが、きょうは
自治省関係は来ておられませんね。
——今度の
三宅島の
災害発生について、いち早く
災害救助法を発動されて、私は、その措置は非常に敏捷であったと思うのです。この点はけっこうだと思います。それからまあ
新聞紙だけですから十分なことはわかりませんが、大体
救助物資も順調に送られておる、こういうようなことでありまするが、御
承知のように、あの島は、
循環道路は六キロちょっとあるのですね。これがあの島の唯一の
交通機関であり、それからまた産業の動脈ともいわれるのです。ところが、あの
溶岩が流れ出ましたために、完全に
神着と
坪田の間の
道路は遮断されてしまって、
神着を目の前に見ながらそこへ行くことができないで、こういう工合に六キロも迂回しなければ
坪田に行けぬ、こういう
状態になっております。から、これは
一つ早急に
災害救助法を発動されて、
島民のそういう食糧その他の不安が除かれたと同様に、
道路に対しての
施設を急速に
——といっても、おそらく熱でそばへはまだちょっと寄りつけぬと思いますが、寄りつけるようになれば、道だけでも
——すでに海岸の方へ流れて出ているから、道も何もなくなっていると思いますから、できるだけ
道路を開拓していくようにやってもらいたい。これは
運輸省から、
委員会においてそういう強い
要望があったということを伝えていただきたい。