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米田勲君
関連質問をさしていただきます。先ほ
ども委員長理事打合会で申し上げましたように、この
法案の主たる担当者は
豊瀬委員になっておるので、その出席がないので、
関連質問の立場でしかない私がきょうは二、三の点についてお伺いするのですが、
豊瀬君が再びこの
委員会に入って本案について
質問する場合に重複することがあり得るかもしれませんが、それはあらかじめ御了解を得ておきたい。
この
法案は参議院の本
会議で趣旨
説明があり、わが党を代表して
質問が行なわれましたが、教科書を
無償にしようという旗じるしに対してはわが党といえ
ども反対ではない。しかしあの
法案、今出されている
法案に社会党が双手を上げて賛成できない理由がある。それはこの
法案の陰に幾つかの重要な問題があって、その問題の処理の仕方いかんによっては重大なことになるということを懸念しておるわけです。そういう懸念がどうして出てきたかというと、かって、先ほど千葉さんが
質問している中にもありましたが、同じ保守党から、一応、一年生の国語、算数の教科書を
無償にするということが一年だけ行なわれたことがある。しかし、それはそれなりで終わってしまった。またも同じ保守党からこの
法案が出てきておる。ところが、
法案がわれわれの前に提示される経過を外側から見ておりますと、与党の中にはなかなか全体が簡単に賛成をして、
文部大臣なり、あるいは文部省なりの教科書を一せいに
無償にしていこうという大きな
考え方にはいろいろの理由があって賛成をしていない。
相当これは問題になって、最後には、この六月には参議院選もあるし、その選挙対策もあるので、せっかく上げた看板だから何とか格好をつけなくちゃならぬという狗肉の策である。今日、社会党から、教科書
無償法案だといいながら、中身は調査会を作る
法案じゃないかと、旗だけは上げておるが中身は調査会設置
法案と、こういうふうに言われるのも、私はこの
法案が立案される
過程の
政府与党内の動きを見ておると、われわれの
考えておることが当たっていないとは言えない。そういう観点から、いろいろこの
法案をめぐってわれわれは重大視している問題があります。きょうは時間がありませんから二、三の点についてだけ端的にお伺いしますが、この
法案が成立をした
あと、教科書
無償という旗じるしに基づいて、
文部大臣から諮問を受けた調査会が調査活動に入り、答申をするのであるが、諮問をする側の文部省、また教科書行政について責任を持っておる文部省が、この
法案を
実施していく
過程において、当面、ここ数年なりまた十年以内の近い期間に、現在の教科書の検定
制度を改正と私は言うよりも、改悪する意思はないのか、現在の教科書の検定
制度を改悪する意思はないのか、この点は非常にわれわれの懸念をしておるところであります。このことについて、端的に
文部大臣の
見解をこの
法案の
審議の
過程で聞いておきたいというのが前々からの私の
希望であったので、検定
制度を改悪するような
考え方は全くないということを明らかに
答弁してもらいたい。