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1962-04-20 第40回国会 参議院 農林水産委員会 第31号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年四月二十日(金曜日)    午前十時五十九分開会     —————————————   委員異動 本日委員西田隆男君及び仲原善一君辞 任につき、その補欠として古池信三君 及び田中啓一君を議長において指名し た。     —————————————  出席者は左の通り。    委員長     梶原 茂嘉君    理事            石谷 憲男君            櫻井 志郎君            安田 敏雄君    委員            植垣弥一郎君            岡村文四郎君            重政 庸徳君            田中 啓一君            温水 三郎君            藤野 繁雄君            清澤 俊英君            戸叶  武君            天田 勝正君   政府委員    農林政務次官  中野 文門君    農林省農林経済    局長      坂村 吉正君    農林省農地局長 庄野一郎君   事務局側    常任委員会専門    員       安楽城敏男君   説明員    農林省農地局参    事官      富谷 彰介君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○農地開発機械公団法の一部を改正す  る法律案内閣提出衆議院送付) ○参考人出席要求に関する件 ○農林水産政策に関する調査(中央卸  売市場に関する件)     —————————————
  2. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員異動について報告いたします。  昨十九日、古池信三君が辞任、その補欠として西田隆男君が選任せられました。また本日、西田隆男君及び仲原善一君が辞任、その補欠として古池信三君及び田中啓一君が選任せられました。     —————————————
  3. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 農地開発機械公団法の一部を改正する法律案(閣法第五三号、衆議院送付)を議題といたします。  昨日に続き、本案に対する質疑を行ないます。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
  4. 天田勝正

    天田勝正君 今回の法律改正政府から一億五千万出資する、こういうことになりまして、さらに国有機械の一部等、現在政府が所有しておる汎用性農地開発用機械公団現物出資する、こういうことになっておりますが、ここに「現物出資機械予定調」というのが出ておりますが、もちろんこれは金額もずっと明示してありますが、これを全部合わせますと、現在の公団の資産はその評価幾らになりますか。ちょっと補足しますが、これは簿価というのは、財産目録、これで明らかですが、通常私どもが言う今現在の時価による財産という意味で聞いておるのですが。
  5. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 今回の公団法改正につきましては、従来御承知のように出資金がございませんでして、これにつきまして政府から現金出資として一億五千万円、それから現物出資といたしまして、御指摘のように、政府手持開発用機械のうち、汎用性のあるものを出資することにいたしております。出資いたしますれば、評価いたしました額だけ現物出資として資本金に繰り入れられる、こういうことに相なるわけであります。なお、現在におきまする公団所有機械取得価格で二十三億円でございまして、ただいままで使用いたしまして償却いたしておりますので、償却額を引きますと、現在約十一億円、こういうことに相なっております。
  6. 天田勝正

    天田勝正君 そうすると、この一億五千万円を現金出資するのじゃなくて、現金部分だけはそのうち五千万だと、こういうことですか。
  7. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 一億五千万円は現金出資でございます。そのほかに政府手持汎用性機械現物出資する、こういうことに相なります。
  8. 天田勝正

    天田勝正君 これがこの資料に出ております、五億九千万、これですね。
  9. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 一応今予定いたしておるものが、御指摘のとおりでございます。
  10. 天田勝正

    天田勝正君 そうしますと、私ども理解ではこの一億五千万円と、それから従来ありました二十三億円と、今回の五億九千万、これを合わせたものが現在の財産である、こういうふうに見てよろしいですね。
  11. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 一億五千万はまだ出資になっておりません。法案が通りますれば出資いたすことに相なります。それと、現在持っております機械、その他の不動産の財産がございます。そういうものが公団財産、こういうことに相なります。
  12. 天田勝正

    天田勝正君 そこで、最初の質問に戻るのですが、少し答えにくいかもしれませんが、機械類取得価格はここへずっと出ておるわけです。そこで機械類取得価格がこうであるけれども、その後現在買えば高いものもあるだろう、同時にまた、古くなって償却してきわめて処分するにしても安くなっている、こういうものもあると思うのです。そういうものの整理は、一般営利会社であれば正しく償却すべきものは償却するし、ときによれば値上がっておる毛のは、それだけの償却をする、こういうことをやるわけですが、公団等ではそういう場合の処理はどうされておるのですか。
  13. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団のただいま所有いたしております機械につきましては、従来のとおりにこれを大体耐用年数を算定いたしまして、そうして使用時間によりましてこれを償却していく、こういうことに相なるわけでございまして、毎年取得いたしました日から以降償却いたしておりますから、それだけ価格が減っていく、こういうことに相なります。
  14. 天田勝正

    天田勝正君 そうしますとこの表をごらん下さい。「三十七年度機械公団への現物出資機械予定調」これは各農地事務局ごとにずっと計算されまして、一番最後のページにさっき答弁がありました五億九千万円というものが出ております。これは全部取得価格と書いてあります。これは取得価格とは書いてあるけれども、実際にはそれに応じて償却をして現在がこの価格になる、こういう意味ですか。そうでなく元の取得価格をそのまま記載した、こういうことですか。
  15. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ここに書いてございます五億九千十五万七千円、これは取得価格でございます。それでこれは一応こういう機械現物出資の対象にしようという予定のものでございますが、このうちから、出資いたします際には、評価委員会にかけまして今までの償却をいたしまして、そうして残存価格で、出資する、こういうことになるわけでございますが、それは評価委員会で現在の残存価格で幾らあるかということを評価いたしまして、そうして出資する、こういうことに相なります。
  16. 天田勝正

    天田勝正君 その点は評価委員会評価がえをしなければ不分明であるがゆえに、今回の法律改正によっても明確なる価格で示さずして大まかに承認を受ける、こういうふうに私ども理解してよろしいですね。
  17. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 大まかにという意味じゃございませんで、評価委員会で適正に評価いたしまして、それで出資いたしました場合に、その評価いたしました価格がそれだけ出資額に相なる、こういうことにこの法律改正で相なっておるわけでございます。
  18. 天田勝正

    天田勝正君 次に機械整備修理施設でありますが、これはどこかに表が出ておりますか。ここにもらった資料のうちにその「効率的な運用を図るため、公団業務支障のない限り、国、地方公共団体等から委託を受けて機械等整備又は修理事業公団が新たに行なうことができる」こういつておりますが、それは提示された資料のどこに出ておりますか。
  19. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団修理施設公団支障のない限り公団保有機械修理のほかに、県の委託を受けたりなんかして県有機械整備あるいは一般民間会社整備等を引き受ける、こういうことに相なるわけでございまして、それについてはこれからそういう業務を開始するわけでございまして、配付いたしました資料にはその数字的なものは入っておりません。
  20. 天田勝正

    天田勝正君 私は、もちろんこれは法律が通ってから業務を開始するのでありましょうけれども、今そういう施設のあるところ、現在なければ急に引き受けるわけには参らぬでしょうから、ですからおそらくあるのだろうと思う。ですから、そういうものがどことにありますが、あるいはこれから作るというなら作る、こういうことは、このいただいておる中にありますかと、こう聞いている。
  21. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま公団が現有いたしております修理施設の個所は、北海道につきましては札幌、それから東北支所盛岡でございますが、盛岡、こういうことに相なっております。それでただいまは公団手持ち機械整備をやる、こういうことになっております。今度民間の、あるいは外部の機械修理を引き受ける、こういうことに相なっております。
  22. 天田勝正

    天田勝正君 そういたしますと、今後においては、この法律が通った暁にはどこの土地であっても、それぞれの支所なりなんなり、そういう機関のあるところにおいては、すべて民間なりあるいは地方公共団体、こういうところの機械を引き受ける、こういうふうに承知していいですね、こういうことですね。
  23. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 先ほど申しました北海道あるいは盛岡、その他今後国の管理所修理施設等を引き受けるようにいたしたいと思っております。九州、そういったところを増設するこういうことでありますが、大体本来は公団保有整備ということに相なりますが、委託があれば当然引き受けて修理保守をやらせる、こういうふうに考えているわけであります。
  24. 天田勝正

    天田勝正君 各地の農地事務局からこれだけの機械現物で、公団のほうへ出資する、こういうことになりました場合、それはそれぞれの農地事務局における従来の業務に何ら差しつかえないのか、その分だけ仕事を農地事務局において減らす、こういうことなんですか、いかがですか。
  25. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 行管指摘にもございますように、建設用大型機械につきましては、これを国、公団等一元的に運用する要がある、こういうような御指摘もあるわけでございますが、われわれは国なり、公団なり、あるいは県段階にありますものにつきましても、こういう開発用機械が一元的、総合的に運用されることを公団において実現したい、こういうふうに考えておりまして、国がただいま持ってやっております汎用性のある開発用機械というものを、公団のほうに現物出資して、公団において一元的運用をはかる、こういうことに相なるわけでありまして、現物出資いたします国の機械の分だけは、国の事務としては減っていく、こういうことに相なるわけであります。
  26. 天田勝正

    天田勝正君 そういたしますとそこに剰員が出るのですか出ないのですか、農地事務局で。
  27. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 機械現物出資に伴いまして、管理所機構も縮小いたしていきますし、またこの機械管理に当たっておりまする人員につきましても、三十七年度において十四名を公団のほうに、希望によりまして移していく、こういうことに相なっております。
  28. 天田勝正

    天田勝正君 これはたいへんな機械ですけれども、それをわずか十四名を、公団のほうへ転換せしめるというだけでよろしいのですか、ちょっと常識的には理解しがたいのだけれども
  29. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 国のただいま保有いたしております分は、一般汎用性のある機械とか、試験研究用とか、あるいは特殊な機械でございます。国が依然として持ちますものは、試験研究用機械あるいは非常に特殊な機械は持つわけでございますが、汎用性のあるものは公団に移していく、こういうことに相なりまして、それも三年計画で移すわけでございますが、初年度は十四名程度で十分だとこういうふうに考えております。
  30. 天田勝正

    天田勝正君 それはですね、土木機械というものはまあレッカー一台ありましても、大体人員は二人くらい必要と思われるのであります。そうでないと交代もできない、こういうことなんです。それがこれだけ多種類のしかもこれは四百何十万円という機械ばかりでありますから、おそらく一台だって一人、二人あるいは三人ということになるかもしれない、そういうふうに普通考えられる。十四名ということを言われるからこれはえらいちょっと常識的には理解ができない、こうなるわけです。その人たちはただ管理者だけだ。これを操作するものは全然別だ。こういう説明があればわかるのです。そういうことですか。
  31. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 御指摘のとおり、十四名移そうという予定のものは、管理所人たちでございます。
  32. 天田勝正

    天田勝正君 そうしますと今まで農地事務局またこれが公団のほうに機械が移管されて向こうに残った機械、こういうものはそれを操作する場合には、なんかこの工事をする場合に請負者に貸すとかそういうことでやってこられたんですか。あるいはそういう機械操作人員も確保しておって、農地事務所でやってこられたんですか、いかがですか。
  33. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 国の保有している機械事業に使う場合におきましては、その国が直営でやるというんではなしに、工事においては工事を請け負わせる業者にやらせておるわけでございますが、その業者機械を裸で貸す。こういうような事業運営になっておるわけでございまして、国でオペレーターを雇っておるというものではございません。
  34. 天田勝正

    天田勝正君 そうですが。そうすると単に今までも農地事務局においては、機械を保有していつ何どきでも開墾事業等がかりに請負者に請け負わせてもそれがそちらに機械がないために工事ができない。こういうことは困るので、機械を保有することによってそれを貸し与えて、向こうオペレーターを連れてきさえすればその工事ができる。こういう仕組みですね。
  35. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 大体そういうことに相なっております。ただいまいろいろと工事国営、県営あるいは団体営、こういうような形で土地改良にしても開墾にしてもやっておるわけでございます。国営事業にいたしましても、国が事業主体になってやるんじゃなしに、直営ということで監督しながら工事自体民間業者にやらせる。こういう形でやっておるわけでございますので、機械をその業者に提供する。機械を動かすオペレーターはその請け負いました業者が雇ってきて動かす。こういうことに相なります。
  36. 天田勝正

    天田勝正君 そうしますと、今日まで農地事務局においてはこれが整備技術者は一切確保しておらないで・一々機械整備をする場合は外注に出しておった、こういうことですか。そういうことですね。
  37. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 機械管理所事務局で持っております。で機械管理所におきましては先ほど申しました試験研究用とか、あるいは特殊な機械もずっと残すわけでございますが、そういうものの保守管理整備、それから今度移そうと予定いたしておりますいわゆる一般汎用性機械保守なり管理なり整備もやる。こういうことになっておりますが、ものによりましては、外注整備に出すこともございます。
  38. 天田勝正

    天田勝正君 そうすると両方でやっておられるということですから、今現在各地域の農地事務局で確保されておりまする整備関係でも、事務の人もおりましょうが、そういうものを除いて純粋の整備技術者というのはどのくらいおるんですか。
  39. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま農地事務局機械管理所におりまする職員は、保守管理整備入れまして百二十八名でございます。
  40. 天田勝正

    天田勝正君 そうしますと、公団のほうにおいては今でも自分の機械整備されているようでありますが、そのほかに、今度は民間地方公共団体機械委託を受ければ整備をする、こういうことでありますから、相当数整備人員を持っておると思いますが、今、現在公団のほうで持っておるのと、それから今度新たにこの委託を受けたりする分がふえますから、事業量がふえますから、今後どのくらいふやして、総数どのくらいにするおつもりなんですか。
  41. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま整備機構整備いたしておりますのは、御指摘のように、公団手持ちのものだけでございます。大体今後も本則は公団手持ち機械整備というのが中心になろうかと思いますが、その余力等を見て、また季節によって余力もあるわけでございますので、そういう面において、地方なりの委託があれば、これも整備を引き受けるということも業務運用上非常にいいんじゃないかと、こういうことに相なろうと思います。ただいまオペレーターで百七十三名、それから従業員の中のいわゆる整備をやりまする関係が六十三名、こういうことになっております。これを運用しましてまあ地方整備を引き受ける、こういうことに相なりますが、今後もそういうものが非常に事業量がふえて参れば機構拡充整備をやりたい、こういうふうに聞いております。
  42. 天田勝正

    天田勝正君 整備は六十何名です。
  43. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 六十三名でございます。現在でございます。
  44. 天田勝正

    天田勝正君 これは、普通自動車の場合は、牽引車などは特殊の免許を受けなければなりませんが、これらのオペレーターはそうした免許はどういうことになっております、ないのですか。
  45. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 正規の免許証をみな所持いたしております。
  46. 天田勝正

    天田勝正君 そうすると、整備士は全部一級ですか。
  47. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 全部が一級とは承知いたしておりませんが、それぞれの、総じまして一級なり三級なりまである、こういうふうに承知いたしております。
  48. 天田勝正

    天田勝正君 三級、三級なんてないだろう。だめだよ。二級までしかないものを。
  49. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 失礼しました。一級ないし二級、こういうふうに承知いたしております。
  50. 天田勝正

    天田勝正君 これらのオペレーター、ないし整備士はこの公団の性格上、やや役所と肩を並べる待遇ですか。そういうことですか。
  51. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 大体公務員並みより少しいいような状態になっております。
  52. 天田勝正

    天田勝正君 六十三名で地方公共団体民間から委託を受ける、これは委託するのは普通の業者へ頼むよりも信用がおけたり安かったりする、こういうことで頼みに来ると思うのです。したがって、公団収入は普通の会社の場合よりも少ないということがどうしても見通されます。ところが、整備士やら、特殊のオペレーターというものは、御承知のとおり、えらく払底で、それはちょっと役所並みくらいのところでは、必要な人員を確保することは不可能だと思うんですが、大丈夫ですか。
  53. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま私御説明申し上げましたのが不十分でございましたが、一般事務職員役所並み、あるいは以上、多少いい、こういうことになっております。それからオペレーターとか、そういう整備工とかいう、いわゆる従業員の給与でございますが、これは大体民間土建会社等々とも比肩し得る程度のものでございまして、そう御指摘のような御心配はないかと存じております。
  54. 天田勝正

    天田勝正君 そうでなければおかしい。もうすでに質疑がされたと思いますが、私きのうの質疑を聞いておりませんから、答えられたらその旨を答えてくれればよろしゅうございますが、今度こういう政府関係機関における役員を実は総体的に数をふやしてくる傾向にあるのであります。これは議院運営でもしょっちゅう出ているものでありますが、今回のこの機械開発公団も今度は理事が二名が三名になった、これにはわけがあるんですか。
  55. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 理事は一名増員いたすことにいたしております。これは政府からも現金出資一億五千万出資いたしますし、また現物においても出資いたします。それから従来の欠損金等も補てんいたしまして、公団事業運営を整える、さらに今後の農地開発土地改良に従事させる、こういうことにいたしたい、そろいうふうに国の出資等もふえて、機械管理等も台数が多くなる、こういうことでございまして、公団執行体制管理体制を整える、こういうことで一名の増員をお願いしている次第でございます。
  56. 天田勝正

    天田勝正君 私はそれが不当だとかいう前提で議論しているのではないんですが、政府関係機関が全部こう役員が増員されているが、農林省関係でこの種の関係機関におかれまして、役員をふやされたのはどこどこでしたか。
  57. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) あまりほかの局のほうを、私担当いたしておりませんので、承知いたしておりませんが、畜産振興事業団がふえているかと承知いたしております。
  58. 天田勝正

    天田勝正君 今まで二名で不都合がありましたか、業務を運営していく上において。
  59. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 機械開発公団事業が、御承知のように、上北根釧の特定の委託事業から発足いたしまして、そういう事業量工事地区の完了とともにだんだん減りまして、基本営農類型地区開墾事業主体にして進める、各県、各地帯事業公団機械を貨し付ける、そういうふうに公団事業が全国的に展開して参ってきているわけでございまして、理事二人ではなかなか手薄であるというようなこともございますし、今後、先ほど申しましたように、公団執行体制管理体制整備していく、こういうこともございまして一名増員した次第でございます。
  60. 天田勝正

    天田勝正君 この理事はどういう方を予定されておりますか。名前はよろしゅうございます。私の聞く真意は、それは技術者であるのか、それは事務系統の人であるのか、事務系統といえば、要するに経理に明かるい人がいいと、そういう配分はどうされておるのか。いずれも必要だと思うんですが、いかがですか。
  61. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 技術系統の方で現場の事業等に非常に明かるい人を充てたい、こういうふうに考えております。
  62. 天田勝正

    天田勝正君 現に根釧原野の開墾につきましては、数々週刊誌等に取り上げられて、大体私は評判がいいと思う。いま現在このシステムがあっても、私は先行きの希望は非常にあるやに承っております。上北のほうはいかがですか。
  63. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 担当いたしておるものから申しましてどうかと思いますが、やはり根釧と同じような評判があると聞いております。
  64. 天田勝正

    天田勝正君 根釧のほうは、御承知のとおり、湿地帯土質はいずれも火山灰地だろうと思います。上北のほうは、私詳しく知らない。逆に遠いけれども根釧のほうは多少知っておるということなんですが、この土質関係等で非常に困難というようなことはありますか、上北のほうに。
  65. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 特に土質等で問題があるとは聞いておりません。
  66. 天田勝正

    天田勝正君 やはりそれは根釧と同じように酪農を主として営農をせしめる、こういうことですか。
  67. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 畑作地帯でございまして、やはり酪農形態中心でやります。
  68. 天田勝正

    天田勝正君 この公団経理は、おそらく事柄の性質上からいいましても、そう黒字が出てくるなどということはとても考えられませんが、それらにつきましては、政府においても今後低利資金を十分に供給するとか、そういう処置を講じられる予定ですか。借入金については特殊の低利資金を供給するとか、そういう御準備があるのかないのか。
  69. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の収益につきましては、やはり公共性の高い団体でございまして、特にもうけるとかということはいかがかと思います。やはり大体収支償うというところでいくべきじゃないかと、こう思っておりますが、これにつきましては、今までの欠損金等を含めて、そして今まで借入金ばかりでやっていたという点に従来の公団運営の問題もございますので、先ほどから御質問ありましたように、一億五千万円を現金出資して、それについて新規の機械も購入する、出資金によって運用資金も出していく、こういうふうな運用をいたしたい、こういうふうに考えているわけでございます。なお、機械等購入等につきましては出資金ばかりではまかなえないわけでございまして、必要資金等については、今後とも財政資金融資等も考えたい、こういうふうに考えております。
  70. 天田勝正

    天田勝正君 この種の業務は、当然みすみす普通の採算ベースからするならば引き合わないということを承知の上で、政府側開発をやらせなければならない場面もありますし、公団自体もそれを承知でやらなければならない場合もある、こういうことでありますから、資金面については出資もあり、また低利資金の供給とか、そういうことが私はおそらく必要であろう、こう思うんです。そういう場合は、今まで借入金でやってきたのであるから、むしろ借入金でなしに、今後は政府が資金を出資する、この一本でやっていきたい、こういう意味ですか。
  71. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 過去におきまして、全然出資金なしに借入金ばかりでやっていろいろ運用支障も不便もあったわけでございまして、今回現金出資をいたしたわけでございますが、なお現金出資の点につきましては、将来は今後の問題として特に必要があれば、これをふやすということを行なわなければならぬと、こういうふうに考えております。なお、現金出資がなくとも、低利融資の財政資金の借り入れができれば運用ができるという面もあろうかと思います。そういう面につきましては、今後の公団の運営状況をよく見まして、十分適切な措置をしていきたい、こういうふうに考えておるわけであります。
  72. 天田勝正

    天田勝正君 この公団の決算ですが、これは五月三十一日というふうにしてありますが、これは三月でなしに五月にするということについて、何か理由がありますか。
  73. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 従来七月ということに相なっておりましたが、国の公団はほかのほうも一般に五月ということになっておりましたので、二月繰り上げて五月にする、こういうことにいたしたわけであります。
  74. 天田勝正

    天田勝正君 話は少し唐突のように聞かれるだろうと思いますが、御承知のように積雪寒冷地においては、予算の決定等をば、ひとつ暦年にしてもらいたいという陳情が政府にもきておれば各党にもきておる。それはなぜかといえば、どうも予算が三月にきまる、これが配分になる場合はとかく五月六月、ことによると九月ごろになる。よってその年の工事がなかなかなしがたいのでやりたい仕事が処理いたしかねる、ですから予算の組み方を、これは政府も国会もですけれども、全部含めて暦年でひとつやってほしい、こういう希望が実はある。今後農地開発をするという地帯を想像いたしますれば、当然どちらかといえば関東から以西よりも悪いところ、普通の言葉でいえば悪いところと想像できます。それがかりに区域が関東にあろうとも中部にあろうとも、今までの平地よりもおそらく高いところを開墾する、こういうことになりましょうから、そういう点について、公団は予算執行上何か特別な配慮をいたされるんですか、いたされないんですか。
  75. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 御質問のように北海道あるいは東北、北陸の豪雪積雪寒冷地帯等の予算の問題、あるいは執行の問題について意見のそういう御要望もあって検討をいたしております。結論はまだ国として出ていないと思います。われわれとしても検討いたしております。それで、そういう制度的な問題として取り扱う面も多々あろうかと思いますが、運用においても、われわれが扱っておりまする土地改良あるいは開墾等の工事については、北海道、東北というところはできるだけ早く予算配賦をいたしまして、年度当初から工事にかかれるように、そういうふうな配慮を予算執行上もかねてわれわれやっておる次第でございます。公団におきましても、当然北海道、東北等に事業の重点はあろうかと存じまして、西のほうのいわゆる冬も仕事のできるところに比べましても、そういうところから先に事業態勢に入る、こういうような配慮をいたしていると思います。
  76. 天田勝正

    天田勝正君 私がその点を心配いたしますのは、まあ同じ土地において標高四百メートルぐらいまでは大体平地だ。気温においてはそう心配することは要らないわけなんです。ところがこれを越えますと、がぜん変わってくるということなんですね。おそらくその西南暖地といえども、今後開発しようというところになると、標高四百メートル以上でもなければおそらく残っておらないのじゃないか。平地であれば、おそらく積雪寒冷地、雪が降らないまでも、非常に寒冷のために、もう十一月以降の仕事は困難になる、こういうところだろうと思う。そこで、質問はいささか無理だというのは私も承知しております。国会も、政府も、まあ三月三十一日年度末ということで、その時点で予算をきめていくわけでありますから、そのときに特別の配慮をしろと言ってみたところで、これは限界がある。しかしそうならば、たとえば国の予算でいえば、国庫債務負担行為のごとき処置を講ずるなり、あるいは何か法律の一条に加えて、継続支出ができるとか何かやらないと、せっかく役所のしゃくし定木のほかに、自由にひとつ企業的なよい面も含めてやろうというのが、特殊な公社とか、公団とかを作るゆえんですから、そこに配慮がなければ、どうも画龍点睛を欠くのではないか、こういうふうに思います。でありますから、もしそれらの配慮が今十分予定されておらなければ、私も要望ということにするほか仕方がないのですが、これはひとつ別の機会でもよろしゅうございます、農林省の中で協議願って、これは他の公団事業団なんというのもありますが、そういうものも含めたらさらにいいのですが、ことに開発公団においては、ひとつおおよそのまとめた意見もいつか提示してもらいたいと思います。よろしゅうございますか。
  77. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 御指摘のように、この積雪寒冷単作地帯等の非常に自然条件の悪いところにおきまする工事施工ということにつきましては、端的に稼働時間あるいは稼働率というものが、公団事業成績に響く問題でございまして、公団といたしましても、そういう地帯事業執行につきましては、非常に最善の努力を払っていると思います。われわれといたしましても、予算年度によりまして工事費が支出されるわけでありますが、できるだけ早くそういう予算配賦の予定を立てまして、それによって公団事業態勢に入れるようにという工夫は、今後ともやっていかなければならぬと思います。なお、公団におきましては、余裕金等もございますので、そういう国の配賦方針が内定すれば、それによって公団でそれを予定して工事に入れるといったようなこともできるかと思います。そういう点は、今後とも十分よく検討いたしましてまた御説明する機会を得たい、こういうふうに思います。
  78. 天田勝正

    天田勝正君 もうあと二、三点であります。この余裕金の運用でありますが、これにつきましては、まあ一号から三号までありますが、農林中央金庫のほかに農林大臣が指定する金融機関、この指定する金融機関とは、今のところ予定されるのはどういうところですか。
  79. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 二十九条二号でございますね、「農林中央金庫及び農林大臣の指定するその他の金融機関への預金又は郵便貯金」この「農林大臣の指定するその他の金融機関」は、銀行法によります銀行を全部指定いたしております。
  80. 天田勝正

    天田勝正君 そういたしますと、これは金融公庫やあるいは相互銀行、信用組合こういうものは含まないのだと解するのですね。
  81. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 御指摘のとおりでございます。
  82. 天田勝正

    天田勝正君 またさっきの問題に戻りますが、農地事務局のほうにおいては、この公団業務拡大に伴いまして、配置転換を行なわれるけれども、冗員整理等そういうようなことは一切行なわない、こういうことですか。
  83. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 機械を移し、管理所業務を移していく段階におきまして、三十七年度において十四名を機械公団のほうに配置がえいたしたい、こういうふうに考えているだけでございまして、そのほか別に中の業務のほうの運営で、これはどこからというふうにきめておりませんから、希望する人の中から十四名を出していく、こういうふうにいたしたいと考えております。
  84. 天田勝正

    天田勝正君 それはその点は安心いたしましたが、必ずしも農地事務局のほうから、当人が希望されるにしても、その希望された人は公団のほうでほしいと希望する者と一致するかいなかはこれはちょっとわからぬというところですね。
  85. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) その点は御指摘のとおりでございまして、われわれといたしまして、やはり機械を移し、それから管理所事務をそちらのほうに移す、こういうことになりますので、そちらのほうの担当する能力、あるいは担当する経験のある人の中から希望を募っていく、こういうことになりましょうし、また希望された中でも、公団との問題でいろいろと折衝して、公団の御希望に沿う人でまたこちらのほうも希望している人、そういうことであまり無理のいかないようにしていきたいと、こう考えます。
  86. 天田勝正

    天田勝正君 まあ、無理はいかないように配慮しながらも、しかし公団において大いに業務の遂行に支障のないように人員配置等もやられる。そういうことによって今後まあ根釧上北のごときはもうやや完成に近くある。こういうことからしますと、その公団は今後最も大きな開発地帯としてはどこを予定されておりますか、人員は心配ないとして。
  87. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 上北根釧は逐次完了の域に進んでおります。上北根釧のような特定の事業としてでなしに、上北根釧方式を取り入れました機械開墾方式というのを、その後基本類型営農地区ということで国営なり、県営なりで進めて参る、そういう地区。それから三十六年度から開始いたしました。パイロット方式による開墾、これも国営、県営、団体営、こういうことに相なっております。で、これにつきまして三十七年度から軌道に乗って進んでいくわけでございまして、そういうところの国営地区は、もちろん県営等も県とよく連絡をとりまして、この事業量の大部分を公団にやらせるようにわれわれとしては指導して参りたい、こういうように思っております。  なお、従来から継続の開墾地区等も、やはり各年度ごとに予算等もございますが、公団でやらせるように指導、措置していきたい、こういうように考えております。  なお、構造改善事業等でもいろいろこれから事業が軌道に乗っていくわけでございまして、そういうところの農地の開発調整、あるいは改良といったような点にも公団の仕事をやらせるように措置したい、こういうように考えておるわけでございます。
  88. 天田勝正

    天田勝正君 それは、国営でも、県営でも、団体営でもよろしゅうございますが、代表的なところはいただいた資料のうちにありますかな。ないでしような。
  89. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 特に地区ごとの代表的なところは出してございません。一応全体の事業量程度でございまして、特に代表的なものは出しておりません。何か御要望がありますれば、また整えます。
  90. 天田勝正

    天田勝正君 いや、表でなくてもよろしゅうございますが、今予定されているのは、たとえば県営ならどことか、国営ならばどこという、何かもうすでにおきめになっていると思うのです、予算がもう通過している段階ですからね。
  91. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま新規の事業といたしましては、今後国営の。パイロット事業等開墾が進められますが、青森県の岩木山ろくの国営開墾、こういったふうなもの、北海道では勢雄第二湯幌とか、中央長都とか、いろいろございますが、そういうところを公団でやらせるように指導していきたい、こういうふうに考えております。
  92. 天田勝正

    天田勝正君 そのあとの営農の指導とかは、それぞれに今度は公団とは離れて、県なり、あるいは国営のものは国なり、そういうところでやられるわけですね。全然公団とは無関係である……。
  93. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) こういう国営事業事務局、それから県の開拓課、そういったところ、それから県営の事業はやはり事務局の指導によって、県におきまする開拓課、あるいは耕地課というところが連絡をしてやっております。そうしてその事業公団委託を受けて引き受けるなり、あるいは機械を貸して事業をやる、こういうことに相なるわけでございまして、当然事業執行の計画から事業執行の段階におきまして、事務局なり県なりの開墾工事をやる面と、その後の営農というものは常にマッチされた計画が国なり県なりに立てられておるわけでございまして、その中においてどの面まで公団がやるか。開墾だけやるか、開墾後の牧草まきつけまで公団がやるか、そういう点は公団事業の引き受けの契約によってきまるわけでございますが、営農はやはり大体県が中心になりまして、開拓地なら営農指導員、一般地区なら普及員といったところで営農指導をやって参る、こういうことになるわけでございます。
  94. 清澤俊英

    清澤俊英君 私はどうも、全く参るのだ。きのうからやっているけれども、実際こういう保有台数というものがつかめないのですね。それから国有のものが全部集まってきたりなどする保有台数の問題ですが、それがなかなかこの中で探し出せないのです。この表で見ますと、各農地事務局ですね、七事務局からくる分が大体総計ブルドーザーで七十九、ポンプドレッヂャで七台、こういう資料が入っております。そこで公団の現在所有する総数量というものがどういうふうになっておるか、それがわかりません。そうこうするうちに、何か調べて見ますと、三十七年度の業務計画、これは私のほうでお願いして出してもらったのですけれども、これで見ますと、公団現有の開墾建設機械百二十四台及び新規購入は、これは一億五千万円のうちから五千万円を投じて十台買うというのですから、この十台を対象として機械稼働力一〇〇%を最低目標としてこれからやっていくのだ、こう三十七年度は言うておられますが、そうすると、百二十四台の中に、現にこれから入るものとしまして大ざっぱに見て、七農地事務局北海道開発局から回ってくるものがブルドーザーで七十九、ドレッチャで七台、こういうふうになると、どうも数が、どれだけどうなって、どういくのかわからぬのです。それからいろいろ公団自身が持ちます機械資料をいただいておりますが、それで見ますと、これはこの前にもらいました分で見ますと、現在が台数で総数百十台と、これには出ておる、このちょうだいした年度別のやつには。これは三十一年度においては五十一台から始まって、三十二年度で六十三台、三十三年度で九十一台、三十四年度で百十台であり、三十五年度で百十台で、合計百十台、こうなっておる。そうすると、各年度のやつを締めて総計で出ておるのか、合算しつつ、三十一年度から三十二年度になれば、一年度で買ったものでありますから、それに加えたものが出てくるとすると、その数字も合わない。全くこれで参っておるのです。何台の機械を持って、これからどうするかということがどうもつかめないで弱っております。
  95. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) どうもいろいろな資料がたくさんございまして、御迷惑をかけておりますが、今最後に先生の御指摘になりました数字は、たとえば三十一年度五十一台、三十二年度六十三台の御指摘の数字は、これは見出しに書いてございますとおり、公団の保有の輸入機械のみでございます。輸入機械の稼働状況を調べるために調製しました表でございまして、公団の現有機械がどうなっているかという表はこれはだいぶ前、二月のこの前御審議いただきましたときに薄い四枚つづりの資料を、縦つづりの資料を差し上げました。それの三ページをごらんいただきますと、三ページに各年度ごとに取得しました機械機械の機種によりまして輸入と国産に分けて出てございます。この最後の欄の累計をごらんいただきますと、たとえば開墾建設機械でございましては、百五十二台で何がしと、こういうふうに内訳が出ているわけでございます。
  96. 清澤俊英

    清澤俊英君 百五十二台、三十年—三十六年計の最後の計ですか。輸入が二百十三、国産が三百十二、これなんですか。
  97. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) その一番上の例を今申し上げたのです。一番上の囲みでございますが、開墾建設機械というのは一番上の囲みになります。その計を今例に申し上げたようなわけでございます。
  98. 清澤俊英

    清澤俊英君 これは開墾機械だけで農機具はないとしましても、この一番最後のところにちょっとおかしなものが出ているのじゃないですか。八郎潟干拓事業機械というようなのもありますし、総数をひとつわかるようにしていただきたい。どうもつかむに弱っている。
  99. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) 公団の現有機械の総数はやはり二月に御配付いたしました資料の三ページに出ているとおりでございます。
  100. 清澤俊英

    清澤俊英君 しかしね。そうすると、この数字と三十七年度業務計画の開墾建設機械百二十四台という数字は、これはもちろんこれが全部ここで使われるわけじゃないだろうと思うのですが、いろいろ貸付もあることだ、だからまあ、そういう形で出てくると、こう解釈していればいいんですな。大体はまあ、これで三十七年度はやっていくのだ。そこで問題は、私が誤解しているかもしれませんけれども、きのうもらいましたこの七農地事務局ですか、それに北海道開発局、これがまあ、一開発局、七農地事務局機械に大体入るとして、さつき言いましたとおり、ブルトーザー七十九、ポンプドレッヂャ七台というの、まあそのほかにもあるのだろうと思いますが、大体これらは三十七年度にはどういうふうにお使いになるつもりなんですか。
  101. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の保有機械につきましては、三十七年度の事業計画の四ページでございますね、そこの「受託事業」、そういうところに大体百二十四台を使う、こういう事業の運営計画でございますね。それから六ページをごらんになりますと、「機械貸付事業」というのがございますが、六ページの(II)でございます。「機械貸付事業」、そこの「機械貸付事業は、本来公団業務の大宗であるのみならず、受託事業に比して収益率も高いものであるが、従来の篠津、八郎潟の特定貸付以外に本年度からは国の出資ブルドーザー及び浚渫船を国営事業及び都道府県の土地改良事業等に貸付を行なう。」そういうふうになっておりますが、北海道開発局等から移って参ります機械は、貸付という方法で事業を運営する、こういうように三十七年度の計画になっております。
  102. 清澤俊英

    清澤俊英君 そうしますと、これは最終段階において一般貸付が出資ブルが七十九台、その他機械が二十二台、こうなっておりますと、北海道から回ってきたいわゆる事務局のものを全部そっちへ投入するわけですね。そうすると、今現在やっておるのが七農地事務局並びに開発局の仕事としておもだったものは何もないということなんですか。そういうことは要らないということですか、機械はみんな一つところに行ってしまって。
  103. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 毎年国の持っております機械については、予算で貸付をやるとか毎事業区分ごとにやっているわけであります。毎年の事業が進みましてやはり継続しているところは、現物出資としましても、そのままそこに使うということになりましょうし、その事業が完了しておりますれば、公団におきまして今度は自由にほかのところに転用する、こういうことになろうかと存じます。
  104. 清澤俊英

    清澤俊英君 そうしますと、今の八郎潟だけずっと集まりますね、ということよりは、この四ページの百二十四台のほかに今何台集まっている、使われるのが何台総体で残っているか、それから先に言ったほうがいいですね。
  105. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 百五十二台の現有になっておるわけでございますが、このうち受託事業に百二十四台、こういうふうになっております。あとの残りはどうなるかとこう申しますと、受託事業以外貸付事業等にも回される、こういうことになろうかと存じます。
  106. 清澤俊英

    清澤俊英君 ところが、二十八台じゃないですか、二十八台だのに今おっしゃいました資料の七ページを見れば、八郎潟だけで十三台、それから一般貸付が七十九台、なかなか機械もいろいろ——数字がとうしても読めないんですよ。これはわからな過ぎるほどわからねのですよ。
  107. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) この業務計画につきましては、ただいま認可するかどうかで私たち検討しておる段階でございます。もう少しわれわれも、公団から出ました資料でございますので、整理いたしまして御報告をわかりました範囲で御説明したいと思います。
  108. 清澤俊英

    清澤俊英君 公団を呼んで下さい。農地局のわからぬようなものを出して何を言ってるのだかわからぬ、ひとつ公団を呼んで下さい。これは後ほどお伺いするとして、それでどうも私の納得いかないのは、行政管理庁の勧告書というのですか、七ページ、これらを見ますと、公団は損していると言っているけれども、一番高く貸している。貸付料が一番高い。公団料金に対する比率と、こうなっているところを見ますと、公団を一〇〇にしますと北海道の国有貸付が八二%、内地が八七%、北海道生産農業協同組合連合会が——開発組織なんだろうと思うが、それが持っているのは九四%、その下へ参りますともう格段の差が出てきておる。七トンの分になりますと、公団一〇〇%としまして岩手が一二六になっておるだけで、あとは全部九一、六六、五〇、八七、愛媛県の農林水産開発機械公社のごときは五〇%という料率で貸しておる。国がこれだけめんどうして大騒ぎして一番高いものを貸しておるというのはおかしい。それじゃ公団をなくして、ちょっと考えてみても、地方事務局中心にした各県の機械開発をある程度整えて、そして適当の場所に国が中心になって機械センターのようなものを設けて、こんな大きいものまでどんどん集めることは要らぬから、各県はある限度のものを集めて、それ以上のものは国の方で集めて、相融通できる道を講じて、それらをしてやらしたほうが料金でも半分になってくる。何も公団がするのはおかしい。こうわれわれしろうとは考えるのです、その点ひとつ。
  109. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) 行管の御指摘の、ただいま先生のおっしゃいました七ぺージの表で、公団に比べまして格段に料金が安くなっておりますのは、それぞれ県が出資いたしました県の公社等でございまして、こういうところではその公団職員の人件費等は一切県の補助になっていると聞いておるわけでございます。したがって、その分料金が安くなっております。それならば公団の料金が一般民間の料金に比べて高いのか安いのかというわけでございますが、これは昨日膨大な資料を差し上げましたそのうちの表題でごらんいただきますと、一番最後に、公団民間料金との対比という表が一枚刷りで入っております。これは民間料金と対比しやすいように、公団の現在の貸付料金の中から消粍材料費——燃料でございますとか、あるいはグリース等の潤滑油、こういう毛のを差し引きまして、比較試算をしましたようなわけでございますが、これでごらんになりますとおり、公団の料金を一〇〇といたしまして民間会社は安いものは、たとえばある機種によりましては八四%というようなものもございますけれども、他の機種につきましては一〇一%とか、一〇二%とか、大体公団料金と何と申しますか大きな隔たりがない、こういうところにきておるわけでございます。
  110. 清澤俊英

    清澤俊英君 さっき私がお伺いしたのは、民間会社はまだ出ていない。各府県が持つ機械開発公社ですか、そんなようなものでだんだん各県が持っていると、こういう形が出ている。それとの対比において、やはり非常にあれが違っているのじゃないか、こうお伺いしたわけです。まだ会社のことは言うていないんです。
  111. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) その点は前段で申し上げましたとおり、県の出資によります公社等は、人件費その他事務費として補助が出ております関係で、料金がことさらに非常に低廉になっておるわけでございます。公団もそういう式で、人件費その他の補助をいただきまして、安くできれば幸いでございますけれども、なかなかそこまで参りませんので、今後大いに勉強いたしまして、極力安い料金で貸付ができますように努めたいと考えておるわけでございます。
  112. 清澤俊英

    清澤俊英君 それで、これを総体的で見ますと、この法案を作られるとき非常に基本的な参考にせられたのは、行政管理庁の指摘ですね。それを中心にして、ちょっとどころではない基本的なものがだいぶでき上がっているように私には見える、その点はどうなんです。今度の改正と行政管理庁の指摘との因果関係、これはどういうふうに……。
  113. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団にこの行管指摘がありましたのは三月に入りましてからでございます。われわれがこの公団の今後のあり方等の検討を始めておりましたのは、もう赤字が相当出ました——三十五年度に非常に大きな赤字が出たわけでございますが、三十六年度ごろから検討いたしまして、三十七年度予算を組む場合にどういうふうにするかということで、もう昨年の夏ごろに、今までのように事務費補助金にずっとたよっていてもいけないんじゃないか。それから借入金だけで機械を買っていたのでは、その借入金を完済した場合には、公団に、耐用年数が切れましてあとに何も残らないじゃないか、せっかくこういうふうに日本の開発につきまして、機械開墾方式でやるということで、大型機械を入れてそういう端緒を作り、また今後の開墾方式として、機械開墾方式を大いに進めていくことが非常に今後の開墾のあり方としても必要である、こういうようなこと、それから今後の土地改良におきましても、圃場整備等を大きくやるわけでございます。これは御承知のように、客土をしたり、あるいは暗渠排水を作ったり、揚排水を作ったりして圃場の整備をやるわけでございまして、そういう方面にも機械公団が非常に大きなウエイトをもってくるわけであります。そういう面から見ましても、この機械公団整備拡充いたしまして、そういう面における事業を担当させていくのが、今後のあり方として非常に重要なことであろうということを、三十七年度予算編成にあたりましていろいろ考えまして、出資金をやる、あるいは国との開発機械等の一元運用をやる、あるいは修理施設等につきましても、自分の機械修理、補修をやるという余裕がありますればその分も引き受けてやる。そういったことも今度の予算編成にあたりまして十分検討してやったわけでございます。その後におきまして、行政管理庁の指摘があったわけでございまして、たまたま機械運用を一元的にやる、あるいは機械の稼働率を上げる、そういった点が結果的には整備機構拡充と一致したということでありまして、今後とも機械公団整備とあわせて、公団に対しまする行管指摘事項等参酌いたしまして、これの能率的な稼働という方向に努力いたしたいと、かように考えております。
  114. 清澤俊英

    清澤俊英君 それで、ばらばらに置かれた農地事務局の現在持っているものを、これを整備管理するというのでしょう、これを一つのところに集めるのですか。
  115. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) これは、やはり今後の公団事業施行のあり方というものが、全国的に広がっております。発足当時は、上北根釧といったようなところに重点が置かれておったわけでございますが、逐次そういう事業地区の事業の進行完了とともに、全国的な広がりを持ってきているわけでございますので、この事業の地区別の事業計画を三十七年度もこれから立てつつあるわけでございますが、それによりまして、地区別に重点を置いて機械の配置をやっていきたい、かように考えるわけでございます。北海道、東北あるいは関東、西部のほうは九州、そういうところに事業量に応じた機械配置をやって、機械の稼働率を上げるようにいたしたいというふうに考えております。
  116. 清澤俊英

    清澤俊英君 それはわかるのですが、そうすると、余るものは全然ないということですね。超過機械は一台も出さないという前提に立っての御説明なんですね。
  117. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) そういう目標をもって努力いたしたいと思います。
  118. 清澤俊英

    清澤俊英君 そうすると、この三十七年度の事業計画を見ますと、相当国内の広範囲に散布せられると思うのですが、そうすると、今のところは、公団としては北海道に二ヵ所、東北一ヵ所、それから西部——長崎に一ヵ所、この四事務所で大体整備していかれる……。
  119. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 事業所につきましては、北海道についてはいわゆる根釧地区に一ヵ所と、それから西部におきましては西彼杵の開発事業の仕事をいたしております長崎に事業所が置いてございます。それから整備工場につきましては、北海道は札幌に一ヵ所の整備工場、それから東北につきましては、盛岡機械整備工場が一ヵ所置いてございます。それだけでございますが、今後は、それを三十七年度においては拡充計画を持っている、こういうことに相なりますが、現状はそういうことになっております。それで、今後の三十七年度におきまする実際の地区ごとの事業計画というものを、これは予算配賦を、県営なり団体営で国から事業費を配賦いたしておりますが、それを、事業を国から受託するか、機械貸付をするかということに相なるわけでございます。今事務局から県におろしたばかりでございますので、その中でどれだけの事業量公団がとってくるかということによりまして、また、計画を具体的にしていくということに相なります。
  120. 清澤俊英

    清澤俊英君 それで、今まで各七つの農地事務局北海道開発局の持っておったものを、全部ここへ入れるのでしょう。それが全国的にばらまかれるのですね。大体見ますと、そうなった場合に、この三つではちょっとやり切れないのではないかと思う。やり切れないことはわかります。それを言うているのです。そうすると、何かそういう管理事務所のようなものがまたふえてくるのじゃないか、こういう予想をしているのです。要らないなら要らないでいいのです。これは考えられるというわけです。
  121. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま予定いたしておりました分は、九州に整備工場を設置するということになります。それから御承知のように、北海道では根釧事業所、東北では今上北、北岩手等でやっておりますが、そういうところに配置することになると思います。全国的に配置といいまずけれども、大体北海道、東北、九州、大阪に支所がありますが、今度は九州に支所をふやすということで、大阪と九州と東北と北海道と、四カ所で大体管理するということに相なります。
  122. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  123. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 速記をつけて。  それでは、暫時休憩をいたします。    午後零時二十七分休憩      —————・—————    午後二時十二分開会
  124. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 委員会を再開いたします。  午前に続き、農地開発機械公団法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
  125. 清澤俊英

    清澤俊英君 ちょっと公団法とは縁が遠いようですけれどもね。機会がまたないといけませんから思いつきの際に一つお伺いしておきますが、農地の交換分合の際、交換分合したものをやっぱり譲渡と見て税金を取られる、はなはだどうも不都合じゃないか、こういう農民に声がありまして、そうして私も二回ほどその質問を受けているんですがね。御承知のとおり、交換分合は農林省が奨励して、法律にもあるのじゃないですか、交換分合をやれということは。それほどのものをやるに対して——何も損得はないのだ、ただ交換分合するだけで。それに両方が税金を取られるなんというのはどうもおかしいという農民の言うことは無理がないと思いますので、この点に対しまして局長さんの御意見を伺いたいと思います。
  126. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 交換分合につきましては、ただいま実施いたしておりますものは土地改良法に基づきます農業委員会が主体になりますを交換分合と、それから土地改良法に基づかないで、農業委員会があっせんをいたしまして行なっておりまする交換分合と二種類あります。それで土地改良法によりましていたしておりまする交換分合につきましては、この計画費等について国から助成をいたしております。こういうことに相なっております。  それで、税金の問題でございますが、交換分合におきまする農地の移動は、御承知のように権利移動を伴うわけでございます。それで、権利移動を伴いまする所有権の移転等のありました場合には府県税で、不動産の取得税というものと国税の不動産登録税というものが一般の権利移転の場合にはかかっておるわけでございます。権利移転に伴います国税としての登録税は、これは登録税法で、農業委員主体でありまする土地改良法に基づく交換分合については免税になっております。それから不動産取得税、これも土地改良法に基づきます分については地方税法で免除になっております。  それから、交換分合を行ないますには現物交換が主体でございますけれども現物交換でぴたりいかないときに金銭差額の精算をやることがあります。精算については譲渡所得税がかかっております。これは譲渡所得税は免除になっておりません。譲渡所得税はかかる。こういうことになっております。金銭による精算というのは例外的に行なうわけでございますが、そのときにはやはり譲渡所得があるということになりましてかかっております。それから交換分合のあっせんによります分は登録税はこれは減税になっておりまして千分の六と、こういうふうになっております。  地方税の取得税は今回の地方税法の改正で三十七年度からと承知いたしておりますが、免除すると、こういうことに承知いたしております。  そういうことで不動産の権利移転に伴う分は土地改良法によります分は原則として免税、それからあっせんの分は登録税だけ減税で、不動産取得税は免税になっておる、こういうふうに御承知願いたいと思います。
  127. 清澤俊英

    清澤俊英君 その土地改良法によりましてやる場合は、何のあとなんですか。耕地整理のあとの交換分合のことをさすんですか。
  128. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 普通、耕地整理のあとにやります分は換地処分、こういうふうに申しております。で、換地処分は権利の移転はございません。通常、現地換地ということになっておりまして、権利の移転はございませんが、これもぴったりと現地換地がいかない場合に金で差額精算をやる場合がございます。差額精算をやる場合は交換分合と同じに譲渡所得税が、その差益金だけについてかかる、こういうふうに承知しております。
  129. 清澤俊英

    清澤俊英君 その、土地改良法によってかからないという場合はどういうことですか、土地改良法によって交換分合をやった場合かからないというのは。その場合免除にするというのはどういう場合……。
  130. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 権利移転がございますので、当然名義人の変更を登録するわけでありますが、それには通常は登録税というのがかかっているわけです。それを、交換分合——土地改良法による交換分合にはその登録税法の特例で免除する、こういうことになっております。
  131. 清澤俊英

    清澤俊英君 それでは大体わかりましたが、これは、ある場合には免除がせられる、ある場合には全然免除がない。交換分合というそれ自身は土地の利用上有効である、こういう意味で農林省で推薦せられて、そして、これはまあ総体的に見ればそれを進められていくことが有効なんです。そうしてみれば、わずかなものですね。これは大蔵省に談判して、ひとつどれもないような方法はないんでしょうか。何ももうけようというんじゃないですね。土地を動かすことによってもうけようというんじゃないんだ。土地の利用度を高めるためにひとつやろうというだけの話で、これらは一つの考え方だと思うのです。農林省骨折れませんか。
  132. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 交換分合はやはり相当大がかりに、大がかりといいますか、ある程度集団的にやるほうが効果が上がるわけでございます。そのためには、やはり農業委員会が主体になりまして、国から補助を受けた金で計画を立てまして、そしてそれによって適正にやることが一番好ましいかと存じます。特に御承知のように、農地に対しまする農民の執着といいますか、その自分の土地を手放すということについて、新しい土地を、他人の土地と交換するということについては非常な危惧の念を持つわけでございまして、それで交換分合を円滑に進めるためには、相対ではなかなかむずかしい。やはり農業委員会が中心になりまして、土地の等級その他危険の度合いといったようなものをみなはかりまして、同程度のものの交換ということに相なろうかと存じます。そういうことにしないと実際の交換分合の効果は上がらないということになりまして、やはり土地改良法によって相当集団的に、そして円滑に、また農民に不平のないようにやるというのが好ましいかと存じまして、そちらのほうがやはり奨励に値するというふうなこともございまして、その土地改良法のほうが効果が上がるということで、この分が特に免除になっておるわけでございます。まあ、農業委員会があっせんするという場合には不動産登録税だけ減税して、あとの取得税は免税ということに、ことしからなったわけでございます。大体まあ農業委員会が相対でやっても、あっせんというような形でみな介入いたしておる場合がほとんどであります。
  133. 清澤俊英

    清澤俊英君 簡単ですけれども、これは何というのですかな、金をつけることは、どういう表現になるか、金をおぶわせてですね。甲の地と乙の地をかえる場合に、乙の地がちょっと劣っているという場合に金で埋め合わせをするんですわな。その金に何か売買の所得のような税金取るというのはおかしいと思うのですがね、これは。そういった分配の際に、いろいろ場所などを分配する際にもそういうことは常に行なわれるんです。まあ、かりに山間部などで、山が一つありますわね、五町歩なら五町歩の山を、一つ行って、そして五人なら五人、十人なら十人の焼夫が入って、これを十なら十、十一なら十一に分けますがね、分けてやりますときは、とうてい同一のものはできないわけです。そこでみんなで相談して、一の場所は非常に地理条件がよろしい、材質もよろしい、こういうことで、この場所をとった者は幾ら出すんだ、今度は十で分けまして、かりに十番目のものは非常に材質もよくないし、それから焼く条件も悪い、そういうところには今出したほうのものをおぶわせる、加重するのです。そしてくじ引いてとるんですね。これはあながち私は俗にいう所得じゃないんだと思うのですがね。そういう均衡を保つために、まさか木を入れかえるわけにもいかぬし、自然条件を入れかえるわけにいかぬから、ただそれを金でちょっと埋め合わしただけのものじゃないかと思うのですが、交換分合の際に出てくる場合にそういうことをしなければ交換分合というものは実際問題としてできない、そういう金を何か所得として税金を取るというのはどうもおかしいと思うのですがね。これは何かひとつ大蔵省のほうへついでがありましたら話していただいて、そういうもの取らぬでいいようにお願いしたいと思います。
  134. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 国税でございまして、なかなかかねてからもそういう問題ございまして、努力いたしておる次第でございますが、むずかしい問題でございます。なお、この差益金の譲渡所得税についてはいろいろ特典もあるかと思います。一般の譲渡所得税並みではないと思います。特典があって軽減されていると思いますが、なお今後十分検討いたしまして努力いたしたいと思います。
  135. 櫻井志郎

    ○櫻井志郎君 きのうの私の質問の、研究してお答えしますというのを、締めくくりだけやっておかないと……。
  136. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) 昨日櫻井先生から御質問のございました、事業費で購入した機械で、当該事業では償却がまだ済んでいない、残存価格がある分が現物出資された場合の農民負担の点をどうするかという点でございますが、非常に法律問題としましてもなお研究を要する問題でございますので、よくひとつ調査をした上で、そういう出資を行なう際には、そういう調査をしました上で農民負担の公正な配分がきめられた後に出資をするというふうにいたしたいと考えております。
  137. 清澤俊英

    清澤俊英君 公団法関係でちょっとお伺いしますが、もう幾らもありません。この資料の行政管理庁の監察結果、その報告によりますと、振興局にも畜産局にもだいぶ機械があるんですね、これを見ますと。こういうような機械は入らぬわけなんですな。今までの御説明ならば入っていないですね。
  138. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいま国の保有いたしておりますもの、あるいは国から補助して県に持たしております分等につきましては、御指摘のように農地局にも国有機械がございます。それから農地局から県に補助いたしております分は、これは小型のトラクター等は開拓地に補助しておりますが、これは開拓地の所有になっております。それから振興局の分は、国有のこれは混層耕とか、そういった土層改良のトラクターが国有並びに補助機械で、補助は県有ということに相なっております。それから畜産局の国有機械は大体草地改良の機械、こういうふうに承知いたしております。補助機械県有が多い、こういうふうに聞いております。御指摘のように、ただいま公団現物出資します分は農地局所管の建設用の大型の機械、こういうことになっておりまして、建設用の大型の機械は大体公団で一本に所有する。それから振興局、畜産局の分は、御承知のように大体が主体が中型以下でございまして、営農機械等主体になっておろうかと存じますが、国の一本運営は公団におきまして、大型の建設用機械、ブルとか、レーキそういうものが中心でございますが、そういうものの一元的運営は公団において行なう、こういう方針で進めようと考えております。
  139. 清澤俊英

    清澤俊英君 畜産局の持っているのはわかりますが、振興局のはただ貸すだけなんでしょう。持っていて何か入り用のところに貸してやるだけのものじゃないですか。何か振興局自身が作業をやるところがあるのですか。
  140. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 振興局の国有機械は県に貸すということに承知いたしております。国有で持っています分については県に貨し付けております。
  141. 清澤俊英

    清澤俊英君 それで今までのお話聞きますと、私の一番心配した、これから県に補助を出して、県の開発公社等が振興に強化していくということはやめになるのではないか、こういう心配をしておりましたが、それは心配無用でありますか。
  142. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 振興局系統で県に補助して機械化促進をお進めになる、こういう機械はいわゆる農業経営の機械化に——営農中心機械である、こういうことに承知いたしております。それで御指摘のような公団のほうの関係公団のほうは農地の造成改良、それから振興局のほうは農業経営におきまする機械導入、いわゆる営農中心になる機械、そろいうところで種目が異なっておるわけでございます。振興局系統のいわゆる営農機械機械化促進で今後とも大きく取り上げられて進展する、こういうふうに承知いたしております。
  143. 清澤俊英

    清澤俊英君 さっき天田君もちょっと聞いておりましたが、非常に三十七年度の計画を見ましてもそうですし、これまでの御説明を伺ってきても、逐次農業基本法による高度改善で方々でいろいろな形で公団機械を使う場所が出てくる。それで、そうなりました場合に、さっきも問題になりましたのは、非常に大型の機械なんです。それをたとえば新潟でやった、富山でやった。ところが、機械がいたんだので修理するからといって、これを盛岡まで持っていかなきゃならない、大阪まで持っていかなきゃならない。そこがなかなか問題だと思うのですがね。そういうものに対して旧来ならば、それぐらいのものは大体各農地事務局の——全部修理工場があったと思うのです、機械を持っておったのだから。それがすぐ目の先に、金沢にあるのに、富山から岩手の盛岡まで持ってこぬでも、すぐお隣の県の金沢にある、そういうものとの関連はどうなんですか。
  144. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 機械修理補修につきましては、これは定期修理の問題と定期整備といいますか、定期整備の問題と、それから定期整備をいたしました機械を今度現地に送って作業をいたすわけでございますが、作業中にいろいろ故障も起ころうかと存じます。で、定期整備の問題は公団機械整備所においてこれを行なう。こういうことに相なって、整備されたものを作業地に運んでそこで作業をする、作業中に起こりましたいろいろな故障等につきましては、作業者をくっつけて出しまして、現地において作業整備ができるようにいたしたい、こういう程度でかねてからもそういう計画でやっております。また、そういう現地先で簡単に直らないような大故障が起こったというときには、これは機械整備工場に持ち帰るか、公団のものを出すか、あるいは御指摘のようなこともあろうかと存じますが……。
  145. 清澤俊英

    清澤俊英君 その場合、わざわざ盛岡のようなところに持っていったり、北海道に持っていったり、長崎に持っていったりしないでもいいのではないかと思うのですがね。そこで、先ほど来のお話を聞くと、そういう修理であるとか、あるいは甲地から乙地に大型機械を回すのですね、そうすると、貨車のやり繰りというものは近ごろは非常に困難ですから、そういうものは、かりにそういう運搬をするために、甲地から乙地に持っていくのに、かりに十日かかるとするならば、その十日間はやはり機械についていた人間も遊ばなければならないということになるのです。そういうことが今まで赤字が出ておったもとだと私ども思うのですが、それは弁明があったかどうか知りませんが、そうすると、もう少し現在ある農地局の修理工場等を有効に使うようなことが連絡的に考えられないのか。
  146. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) さように運営して参るように努力して参ります。
  147. 清澤俊英

    清澤俊英君 その次に、今度は公団のほうですが、機械のほうでなくて。ずっと安い金で借りてきて、乳牛をだいぶ入れてきているわけです。それは乳牛が非常に成績がよく、今のあれには出ておりますが、それについてですが、ちょっと畑違いのところで乳牛をいじっているせいかどうか知りませんが、四枚つづりの二の一の一番しまいのほうに六百二十頭の引き渡し不能の乳牛が出ておりますね。輸入頭数八千三百七十六頭、引き渡し不能数六百二十頭、これは何ですか。もう病気とか傷害とかで倒れてしまったのですか。
  148. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) そのとおりだと存じております。
  149. 清澤俊英

    清澤俊英君 これに引き続いて乳牛などを公団が入れる計画はあるのですか。
  150. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 三十一年度から三十五年度まで五カ年計画で入れてきておりまして、一応その計画は終わったわけでございます。ただいまのところでは、今後そういう導入計画をいたすという計画は持っておりません。
  151. 清澤俊英

    清澤俊英君 これは売り渡しと貸付と二通りありますね。売り渡しは大体年賦金で回収すると思っておりますが、貸付の条件は今までだと子牛を納めた場合に、畜産振興法でいうと子牛を借りて子牛をなした場合には終わりになると思うのですが、それはどうなりますか。
  152. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団で輸入いたしました分は、全部売り渡すわけでございます。それから御指摘のような貸付牛は国有貸付牛の貸付でございまして、畜産局独自の制度かと承知いたしております。
  153. 清澤俊英

    清澤俊英君 そう言われるとおかしい。貸付と売り渡しと二つ、前にいただいた資料のうちにあったと思うのですがね。それはいいです。それはいいとして、大体公団が牛を扱うというのはおかしい。三十五年以後はもうやめると、こういうことなんですね。
  154. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ジャージーを入れるにつきまして、世銀のお金を利用するということにおきまして、当時開発機械を購入して、その資金を世銀の融資に仰ぐと、こういうことで発足いたしておりました公団を利用した関係になっておりまして、この第一次の三十五年までの計画が進んだわけであります。今後のことは今考えていないということはさっき申し上げたとおりであります。
  155. 清澤俊英

    清澤俊英君 土方が博労のまねしたって……。
  156. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 関連。そうしますとね、局長。その三十年当時、公団の発足当時は世銀から借款をする場合に、そういう土地造成をするということだけでは借款ができ得なかった。そこで、その土地造成をして、それを活用するためにジャージーを導入していくのだと、こういうことで世銀の借款が一応成立したと、こういうことなんですか。
  157. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいまの御質問、私の説明多少不備だったと思いますが、世銀の借款は、政府それ自体が受けるというわけには参らなかったわけでございまして、世銀は公団事業団か、あるいはその他の政府以外の団体が世銀の融資を受けると、こういうことに相なっております。それで発足当時におきましては、緊急開墾時代におきまして、食糧増産ということにおきまして機械開墾方式によりまして、急速にそして大規模に開墾を進めるということが非常に当時の大きな懸案だったわけでございます。その資金を世銀から仰いだ、そうしてその機械整備して機械開墾を進める、こういう要望に沿いまして公団ができまして、公団が世銀から融資を受けた、こういうことになりました。それで世銀から融資を受けまして、輸入機械並びに国産機械整備して上北根釧のパイロット・ファームから手をつけた、こういうことになっておりまして、その段階におきまして、ジャージーも、やはり日本のホルスタイン一本の酪農につきまして、非常に草を中心にする酪農形態にはジャージーが向くのじゃないかということで、大量に輸入するという話がありまして、畜産局からの委託等もありまして、公団をトンネル機関という形で畜産局の計画に基づいて公団がその世銀から借りて、そして輸入業務だけを扱って、そうして輸入いたしますと、畜産局の指示によりまして県を通じて農民に売り渡す、こういう形になったわけでございます。
  158. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そうしますと、土地造成をして、そのために近代的な大型機械を入れるための借款に世銀を対象とした、しかしながら、ジャージーを輸入するということは、これは別問題のわけですね。そうすると、世銀から借款するときに、そういう土地の造成のための機械購入をするには貸すが、しかしながら、この日本の畜産の振興の一環としてジャージーをあわせて導入するために、それで両方とも兼備、備わったところで初めて借款が成立したと、こういうことになるわけですか。
  159. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団発足の当時は、機械開墾方式による開墾機械の導入ということを考えて公団が発足したわけでありますが、発足当時におきまして、また先ほど申し上げましたような事情もあり、また上北根釧地区等はやはり食糧増産の一環として酪農等もやるというようなことがあったわけでございます。それで、酪農等も畜産局自体において大幅にこれを増進していく、その場合にホルスタインばかりでなく、ジャージーも大量に入れていったほうがよろしいと、こういうような形になりまして、発足いたしておりました公団を利用してジャージーの大量輸入をはかったと、こういうことであります。
  160. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 ジャージーを輸入する場合には、公団が三十一年からこれを導入、輸入するいわば窓口になったわけですが、それ前には政府すなわち農林省の畜産局が中心になって入れたわけですね。ですから、世銀の借款とこのジャージーの導入とは、これは別のもんなんですね。そこで、結局ただ政府が、公団発足したから従来政府で直接輸入しておったものを公団に担当せしめたということで、ジャージーについては別に世銀との間において、そういうあわせて両方、土地造成とジャージーを導入しなければならないというようなことではなかったわけですね。
  161. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) そのように承知いたしております。
  162. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そうしますと、当時のことですけれども、やはり政府の方針でジャージーを導入するには政府のお金を出すことよりも世銀から借款して、そして公団にこれを担当せしめてやるほうがいいと、ただ世銀から借款する場合には公団でなければ借りられないから、それだからこれを肩がわりして公団でやらしたと、こういうことですか。
  163. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 当時の事情といたしまして、かねて畜産局はジャージーの導入を国の資金でやっておったわけでございますが、当時やはり外貨節約等の問題等もございまして、世銀借款によってこれを振りかえる、こういうことに相なりまして、その窓口として公団が利用された、こういうふうに承知いたしております。
  164. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 もう一つ関連。大体わかりました。そこで、このいただいた表を見ますとね、政府が三十一年度まで輸入しておった額、頭数は、交配数が四千八百九十一で、そのうち廃用牛ということになったのが大体二百三十五、四千六百五十八になったわけですね。そうして三十一年以降公団が輸入したものが八千三百七十三というので廃用牛が六百十七出たために七千七百五十六となった、そういうことですね。そこで、この政府のときの輸入と今度公団になってからの輸入の廃用牛の割合を見ますと、前のときは百頭について約四頭以上が廃用牛になったわけだ。ところが、公団になってから百頭について七頭以上が廃用牛になる。そうすると、公団になってからのほうがむだが多かったということになるわけですね。これはどういったことですか。
  165. 富谷彰介

    説明員(富谷彰介君) 一見お話のような数字になっておりますが、実際の交配は現地に畜産局の担当官が公団の嘱託になりまして参りまして、それで検収をいたします。それから輸送中は船に一緒に乗り込みまして、そして横浜に上がりまして、そして横浜に上がりますと検収の際はやはり畜産局の者が検収を行なうということでありまして、実態は全部従来畜産局が国で直接おやりになっていた時分と変化はないわけでございます。たまたまそういう数字が出ましたことは、私は実はどういうわけでそういう事故のパーセンテージが変わったのか存じませんが、実態は今申し上げましたように、昔と全然変わってないわけでございます。
  166. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 私たち数字だけから見ますと、何か今までは畜産行政上輸入する乳牛については公団に、六カ年間も、やらしたほうがいいのだということでやってきたことだと思うのです。そして政府のほうでやることのほうが不利益だ。さっきこれは世銀の借款とは別問題だと言いました。そういうことになってきて、ある経過年度やってさましたら、どうも政府の直接輸入のほうがロスが少ない。今度はロスが倍以上になった。これでは行く先が心配だから、公団本来の仕事に今度はすべきだということで、三十六年度以降はこの問題は取り扱わない、こういうことになったのですか。
  167. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 世銀の借款をいたします場合に、大体ジャージー輸入に必要な資金というものが五カ年計画で幾ら、これは今ワクがきまって、それで大体それを五カ年間に輸入する、こういうことになったわけでございまして、その計画が終了いたしましたので、その後も引き続きこれをやるということは打ち切っておるわけであります。事故がどうだこうだということで公団のやつを打ち切った、こういうことではないわけであります。
  168. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そうしますと、一応五カ年計画が完了したからやめたということ、しかし、これが完了したにしても、今日のこの農業の動向とすれば、畜産はなお伸ばさなければならぬ。ジャージーが非常に粗食で強靱だということで、あちらこちらにホルスタインを切りかえた地区も相当ある。そうしますと、今後ジャージーの輸入は続けなければならぬと思う。これでさっぱりおしまいということはない。そういう点、一応五カ年計画が終わったらこれでもうやめだということで、畜産局の要請か、あるいは話し合いで三十六年度以降はしなくなったかどうかわれわれにわからぬわけでございますが、今度はそれじゃ、三十六年度以降は畜産局においてこの輸入に当たるということになったのですか。
  169. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 三十六年度以降畜産局においてもジャージーの輸入はただいまやっておりません。今後成長農業といたしまして酪農を伸ばしていくという段階におきまして、さらに畜産局においてホルスタインか、ジャージー、あるいはその他の家畜の導入といった面について御計画になっておると承知いたしておりますけれども、ジャージーにつきましては、三十五年度で公団取り扱いが終った。三十六年度は畜産局において行なわれておりません。
  170. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 これは畜産局長にあとのことは聞きます。
  171. 清澤俊英

    清澤俊英君 これで終わりますが、三十七年度業務計画ですね。こういうところの予算書を見てみますと、大体この中にあるのをとられたのですか、これは大体においてこの予算に盛られた部分と、この公団で作った三十七年度事業計画という中では打ち合わせが済んでいるのですか。大体この場所は公団にやらせるのだという、そういう打ち合わせば済んでいるのですか。
  172. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の予算と、それの裏づけになりまする業務計画、従来は付属書類として、業務計画は予算の認可の際の付属書類でございまして、法律改正を御審議中でございますが、成立いたしますれば、予算と業務計画はいずれも認可事項に相なるわけであります。ただいま予算と業務計画を公団と打ち合わせながら検討中でございます。この予算の認可を農林省がいたしますについては、これは大蔵省とも協議の上で認可いたす、こういうことになりますので、ただいま公団と打ち合わせながらも、また一方大蔵とも下打ち合わせ中でございまして、早急にひとつ認可の運びに持っていきたい、そういうふうに考えております。
  173. 清澤俊英

    清澤俊英君 これは国の計画、全部公団がやるというわけには参りませんが、ある部分について手が出ている。畜産局関係の草地改良事業などでも三百町歩ぐらいのものはあてにしておられる。こういうものが出ておりまして、あなたのほうにしてみましてもパイロット地区、基幹工事開墾地改良工事——開墾地改良工事について見ますと、一億五千万円、重抜根五百町歩、暗渠排水千三百町歩、反転客土四百五十町歩というふうに出ておりますが、大体はこの場所というのはあなたの手元ではわかるのですね。
  174. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 予算の三十七年度の執行で、四月一日にこの事業のほうのおやりになる農地局の先ほど申しましたように、土地改良なり開墾なりの予算の事務局配分と府県配分をやっているわけでありまして、事務局配分は済みましたが、事務局が今度は県配分をやる、これも大体旬日中に終わるわけであります。それが終わると、県がそれによって事業計画を立てて公団と打ち合わせをしてやられる、こういうことでありまして、われわれのほうといたしましても、県等に公団活用方を指導して、この地区は公団でやる、公団もこういうところがあるから行ってよく県と折衝してされるように、両方の指導をやって公団事業を進めたいと思います。
  175. 清澤俊英

    清澤俊英君 それから最後にひとつ問題にして考えてみたいと思うのは、公団の最高責任者が自分でこの事業を終生の自分の事業としてやっていこうという熱意のない人が重要役職につかれる、理事長とか理事とか監事につかれる。こういう人が五年か六年かおりますとすぐかわってしまう。これは事業を遂行する人と事業というものの関係から見ますと、非常に弱いものじゃないかと思うのです。これは自分が一生の事業として何がしかの資本を集めて、たとえば何々開墾株式会社というようなものを作ったといたしますと、それは終生の自分の運命を賭けてやっているので、成功するかしないか、これはもう命がけの一つの姿がそこに人と事業関係に出ていると思う。ところが、公団というものになりますと、まあお前ひとつやってみないかと言われたからやってみましょうとかいうような形で仕事につかまっていくようなことで、はたして事業と人の関係が万全にいくものだろうか。これは私は重大問題だと思う。この資料の中にもありますが、六カ年間したならばもうやめていくのだ、やめるときには、これは衆議院段階で毛問題になったそうでありますが、衆議院の人たちが言うような意味合いで私は言うのじゃないですけれども、常時理事長は二十二、三万円の総理大臣級の高給を得ておって、そうして赤字の一億七千万円を出して、それがやめるときは規定によって一千ちょっと、何万円ですか、何百万円ですかの退職金をもらって出る。これじゃ私はほんとうの仕事というものが生きているわけはないと思うのです。だから、行政管理庁監察結果の報告から見ましても、どうもその点がうまくいっていない。監察機関といえども、よく監察して業務の推進もはかっておらない、こういうものが出ているのですが、そういう人事問題について、これは局長にあまりギャーギャー言うのもおかしいですけれども、これはどうしても大臣に出てもらわぬけりゃ一騎打ちの話もできないと思いますけれども、どう考えておられるでしょうね、こういう問題は。やはり最後までの責任をとって出るというだけの気組みのあるものを、やはり公団とか事業団とかいろいろ出ておりましても、なかなか効果が上がっていないと思う。まあ、わしら先般発足しました森林公団などの活用なども非常な注意をもって今見ているのですが、はたしてあれが官行造林や官行事業と同じだけの効果を上げ得るんだろうかどうだろうか。こういうようなことを考えますと、実際問題として公団というものに非常な一つの悲哀の感じを深くしているわけです。そういう点、どう一体お考えになっているだろうね、農林省部内としては。
  176. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の人事等につきましては、われわれといたしましても大臣とよく相談いたしまして、最も適した人材を立てるように最善の努力をいたして参っておる次第でございます。なお、今後の公団の監督にあたりまして、十分御要望の点、御指摘の点等を含めまして、遺憾なきを期するように十分指導、督励、監督を厳にしていきたい、こういうふうに考えております。
  177. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 速記をとめて。   〔速記中止〕
  178. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 速記を起こして。  この際お諮りいたします。本案審査のため、参考人の出席を求めることについて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  179. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 御異議ないと認めます。なお、人選等については委員.長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  180. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  速記をとめて。   〔速記中止〕
  181. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) 速記を起こして。     —————————————
  182. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) この際、農林水産政策に関する調査のうち、中央卸売市場に関する件を議題といたします。  本件につきまして御質疑の御要求がございます。御発言を願います。清澤委員
  183. 清澤俊英

    清澤俊英君 経済局長にお伺いしますが、先般、予算委員会で北村君が抽象的な形であなたに質問したと思うのです。というのは、中央卸売市場江東分場の墨田青果株式会社が去る昭和二十七年に同小松川配給所の権利を壁谷という人に土地、建物、什器、営業権一切を売ってしまった。これを売って、そうして東京小松川青果株式会社と改称して類似市場をそのわきに建てている。そうやっておりまして、この人が東京都の議会議員として当選して出てきた。まあ、都会において相当の力を持ってきた。そういう形を利用して、再びその墨田青果の配給所に向かって、いま一つは、おれに営業権を渡してくれと、こういう請求をしてきている。これは北村君は、私のように何の何がしという姓は出さなかったけれども、ところが聞きますと、こういう法律上はどうか知りませんですよ、どうか知りませんけれども、徳義上、市場整備という上からいったらほとんど問題にならぬ、こういう無意味なことが東京都において行なれることがあったとすれば、これはもう市場なんか要らないのではないかと思うのです。市場の整備だとか強化だとかというようなことは問題にする必要がないと思うのです。そこで経済局長にお伺いしますが、これに対してどう処置せられますか、それをまずひとつお伺いしたいと思います。
  184. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 中央市場の中におきまするところの卸売人の許可は農林大臣がすることになっておるのでございまするが、ただいまお話のような卸売人の許可申請はまだ農林省にきておりません。
  185. 清澤俊英

    清澤俊英君 認可申請がきた場合に、不許可にせられる御決心なんですか。
  186. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 東京都から認可申請が参りました場合に、これをよく実情を調査いたしまして、許可すべきか、あるいは不許可にすべきか、そのとき判断いたしたいと思います。
  187. 清澤俊英

    清澤俊英君 これと同じ問題が、ひとつ奥戸配給所というところにあるのですね。これは昔は奥戸配給所といわないで、何といっておりましたか、同じ問題が一つケースがあるのです。というのは、やはり墨田分場当時は、奥戸ではなく、葛飾かなんかの分場といったり、配給所といったり、今は奥戸配給所といっておりますが、墨田青果株式会社がその営業上小松川営業所同様に、昭和二十六年に中村さんという人に七百八十二万七千八百四十四円五十二銭で売却した。そして、現在中村という人は、そのすぐわきに奥戸青果株式会社を経営して類似市場を持っている。このときはだいぶ問題になりまして、そして私と北村君と東君と行って見ました。そしたら、ここにこれから奥戸の青果市場を作るんだというので、配給所を作るんだというので、敷地を定めて工事を始めておりました。そのわきに同じぐらいの大きさでやはり建っているのだ。だから、これは渡辺さんけしからぬじゃないか、こういう類似市場ができてなにするようなことでは問題にならぬではないかと、こういうことを話しましたところ、渡辺さんは——局長であったと思うが、それは絶対にさせないと、そうしているうちにその後菅さんにかわったのです。それで菅さんにも言ったらば、それは許しませんと、しかし、今は堂々とやっておる。そういう形の中に、また墨田が入り、糟谷が入るわけです。二つ入るわけです。墨田青果としてここに配給所を作ろうとしている。これは乱暴もはなはだしいじゃないかと思うのですがね、一都会議員の権力を利用して。そんなことを農林省が、監督官庁が聞かれるようなことがあったら、私はもう市場をあれほど大臣が一生懸命になって、いろいろ非難もありますがね、非難もあるけれども一生懸命は一生懸命ですよ。言うていられることがみんないいとも考えませんが、とにかくに勇敢に、まあ幾多、私は放言だとは言わない、まじめに一生懸命に出しているのですから放言ではない。大いに研究したらいいと思うのです。そういうふうな考え方でやっていられる中でこういうものを農林省が許すようなことでは、私はもう市場の何というのですか、完全な取り締まりやその後の発展なんというものは落第になってしまうと思います。先般の予算小委員会の際に、大臣から直接聞こうと思ったのですけれども、ひとついま一度あらためて局長の御決心を聞いておきたいと思います。
  188. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 農林省におきましても、市場の問題は非常に今大事な問題でございますし、今いろいろ現状におきまする監督の問題ばかりではなく、今後も東京、大阪というようなほんとうに中心的な市場については、十分ひとつ整備をしていくことで、いろいろ検討をいたしておる段階でございます。で、現状におきましては、市場の開設の認可であるとか、あるいは卸売人の認可であるとか、そういうようなものは直接農林省に参るわけでございますので、その他第一次の監督は東京都にも相当部分があるのでございまして、もし実態上そういう不明朗な非常にやはり問題があるといたしますれば、東京都に対しましても十分ひとつ厳重な話をいたしまして、そういうようなことのないようにひとつやりたいと思います。
  189. 清澤俊英

    清澤俊英君 それはそうですわね、市場法の細則の五条二項には大臣がちゃんと裁決する権限があるのですから、これは今まで使われたことはないですわ。一ぺんもないのですから、この際はひとつうんと使ってやって押えていただきたい。  時間のあれがありますからごく簡単に……。この次はバナナの問題ですが、バナナの統制といいますか、割当制は十月解けることになりますね、とれはどうなっていますか。
  190. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 十月から自由化をする計画で準備をいたしております。
  191. 清澤俊英

    清澤俊英君 そこで問題が二つあるのですけれどもね。一つは例の、あなたにもひとつ調べてくれと言っておきましたが、その後問題になっておりませんが、例のマル東ですか、マル東がその後ずっと毎年権利だけで二千万円ぐらいずつ入るのですね。権利を売っただけですよ。輸入割当権利を売っただけで二千万円ぐらいずつ入る財産を持っているのです。マル東の労働者との解決の際には財産が何もないのだ。ないのだから、千幾らの労働賃金のうち五百万円の涙金で、見舞金で一応片づいた。だが聞きますと、その当時労働省のほうでも中へ入って、もし将来財源が出た場合には優先的にこれにくれるのだ。あれからもう過ぎまして五年ぐらい前でしょう。そして一億からの金が入っている。そしてあれだけの迷惑をかけた人間がのめのめとそのうちのある部分を取って知らん顔をしている。そして業者的の賃借関係のあった者がそれを大体押えて、そして自分のものだけは決済に入る、こういう形が出ているわけです。これらはひとつやはり東京都に本腰に話して、五百万円くらいの労働者の賃金くらい払ってもらえないでしょうか。もうはや十月になくなるのです。今ここでは割当がきている。この額が大体二千万円くらいのあれになっている。
  192. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) マル東事件は、マル東事件につきましての跡始末の委員会もできまして、東京の中では東京都も中に入りまして、卸関係者、それから市場の関係者、生産者、そういうようなものが十分協議をいたしまして、相談をいたしまして、その結果一昨年でございましたか、金銭的にもいろいろ処理する案を考えまして、関係者がみんな納得の上で片づいたわけでございます。そういう関係でございまするので、今後また事あらためてマル東事件の問題で何かをしなければならぬという問題は起こらないんじゃないかというふうに考えます。
  193. 清澤俊英

    清澤俊英君 あんた当時いないからわからない。当時は、会社がもう解散して、割当権がなくなった。ところが、会社は存在していたのです。だから、こういう入ってくる財源があるとはだれも気がつかなかった。一年くらいこなかったのです、その割当が。その翌年になって、通産省が、どういう事情があろうと、マル東青果株式会社というものはまだあるのですから、現在清算中といえどもあるのですから、これが持っているのだからくれるのだといってあとでくれた。その当時は消滅しておった。あとでそういうマル東株式会社に割当が出た。それをある者が、おれが引き受けると言って引き受けて、それを持っていって、幾らかずつ重役には分けてくれて、あとは自分ら関係の債務関係にそれを横取りしている、こういう形が出ている。御承知のとおり、何も人に迷惑もかけない、あそこにいました東印にしてもマル東にしてみたところが、もう一つありましたが、名を忘れましたが、三会社というものは御承知のとおりマル東の市場売場の敷地を分けてもらったというので金を出しているでしょう。それで片づけたんです。そして同僚には迷惑かけ、労働者には半分しか金を払わない。たまたま何かのちょっと手違いで、当時は消滅した、こう思っておった、会社はだめなんだから、これはないと思っておった。ないと思ったところが、割当がきて一年たってわかった。そして見れば、ここでぶり返して、それをほかの力のある者はどうとしましても、労働者のところにくらいは返すくらいのことは考えるのがほんとうじゃないかと思うのです。
  194. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 先ほどお答えいたしましたように、マル東事件は、関係者のすべてが納得の上で処理が済んだのでございまして、現在もその関係者からぶり返して何かやらなければいかぬというようなお考えはないと思っております。  それからバナナの割当の件は、これは私のほうから割当を要請したというようなことはございませんで、これは通産省の権限でございますので、通産省のほうへお聞きを願いたいと思います。
  195. 清澤俊英

    清澤俊英君 それはあまり投げやりな話じゃないですか。あれだけで納得するということはない、納得させられたのですよ。農民もひどい目にあっているのですよ。ちょっと日がたったから量はわかりませんが、三分の一ですよ。納得したんじゃない、納得させられたのだ。ないそでは振れないのだから、まあやむを得ない、がまんしたというだけの話で、それはあるものはやっぱり取ってもらわなければならぬ。こういうことは、それはやっぱり経済局長が中に入って何とかするのがほんとうじゃないかと思います。これはやめます。これはもっとやってもらわなければだめです。  そこで、いま一つ問題は、この間大臣と、あなたにだけ言うておりましたね。バナナが十月から自由販売になる、自由貿易になる、それをきっかけにしてアメリカのユナイテッド・フルーツ株式会社ですか、これが一千億の強大な会社だけに、あすこでも読み上げましたとおり、大宅壮一君によれば、この会社はもうアメリカの政府といえどもなかなか手がつかないというのです。ドミニカのバナナ革命といわれるのもこの会社がやったというのです。それからキューバの反革命の上陸作戦もこの会社がやったというのです。一千億の会社だそうです。もうそういう外地に向かって、南米方面に大きなバナナ農場を持っておって、武装した飛行機で守っておる。それを使うのだからドミニカ革命でもできるわけです。その農場を守るために武装した番兵がおる、これはみんな兵隊と同じだというのです。機関銃も持っていれば何でも持っているというのです。そういうものが、今日本ユナイテッド・フルーツ・カンパニーというものを作って、そうしてたった百八十万の会社を作ったというのです。相手がだれかというと、日本の一流の貿易商社がほとんどでしょう、七つですから。まず三井物産、三菱商事、伊藤忠、丸紅飯田、日本食品、山口県の兼松というのですか、もう一つあるのです、これはちょっとわかりません。七つの大輸出会社が寄って百八十万円の会社を立てた。たった百八十万円で何するのだと言ったら、それは要らないわけなんだというのだ。大農場を持っておって、自分のところでどんどんそういうものを作っているのだから、したがいまして、それを持ってきて、日本に売ればいいのだ。仕入金などはびた三文も要らないのだ。それが横浜と大阪に広大な荷上げ埠頭を持つというのだ。大体先生方の計算によりますと、これから日本の国で要るバナナを、過去を中心にして勘定していきますと、一日に一船ずつ着くというのです。一日置きに一船ずつ神戸と横浜に着くというのだ。それを東京、大阪、名古屋、福岡、札幌五つの色づけ場を作って、そこに全部配給をして、そこで色づけしたやつを百円の袋と五十円の袋を作って、直接小売商にずっと回すのだという、そのくらいの実力を持った会社なんだ。そういうものが出てきてやりますれば、もう台湾バナナといっておりましても、それは問題にならぬというのです。輸送船から何からすっかり持っている。経済局長のところにその資料がいっていないということはないのです。私に言わせれば必ずいっておるのだ。そういうことをやって参りますれば、これは日本のフルーツ会社人たちが寄っていろいろ計算すると、もう一ヵ年でリンゴなどはまず来年は三%のもう食い込みをせられる。数年の間には、リンゴでも桃でも、日本でできているような果実類は相当被害を受けるであろう。台湾バナナといったってこんなのは問題にならないというのです。そうしてしかも最近は、何かごく暑い赤道直下と日本とのあいさのような南米地方でこれを作るとよかっだのだそうですが、最近は赤道直下が一番よくなっている、栽培法が変わって。そして現在ではアフリカに大きな地所を買い、それから何ですか、フィリピンのあっちのほうにも土地を買って、現にもうはや工事にかかり、農園のために開墾しつつあるというのです。こういうものをほったらかしておいて、日本の果実が成長農産物なんといって私はのん気な顔をしていたら、おかしなものができ上がりはしないかと思うのです。今にして何とか手を打たなかったら重大問題だと思うのですよ。これは大臣にどうしても聞きたかったのだけれども、この間は大臣は、なかなかそれはめんどうな問題で、ここでは簡単に説明ができません——登記はできているのですよ。日本ユナイテッド・フルーツ株式会社として、百八十億円でできているわけですよ  百八十億でない、百八十万円です。たった百八十万円で。局長、どうなんですか。
  196. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 先般の予算委員会の小委員会でそういう御質問がございまして、直ちに関係方面を調べてみたのでございますけれども、そういう事実がまだ現在まで関係方面でつかめないわけでございます。で、まあさらにどういう実態で、どういう会社ができて、それがどういう仕事をするのか、そういう点はもう少しさらに突っ込んで調べたいと思っておりまするが、今までのところまだ実態が把握できておりません。
  197. 清澤俊英

    清澤俊英君 それで私もここで、公のところで言うわけですから、会社の登記について聞いたわけです。何べんも聞いた。間違いなく登記は済んでいるというのです。これは私は一つあなたに上げましょう。これはおれが持っていたってあまりたいした用はないから、上げます。ひとつ研究して、日本の青果物に対する徹底的な方針を立ててもらわなければいかぬ。現実にそういうふうになっているのは許されないと思う。
  198. 田中啓一

    田中啓一君 私は、清澤さんのおっしゃるような意味においても非常に無関心でおってはならないので、十分今農林省がお答えになったように御調査を願いたいと思いますが、私は同時にまた、世界的規模で生産をやり、商売をしておるやつという一一まあ私は日本産業というのは国際的になっていかざるを得ないし、なりつつある。農業もまたそういうところに巻き込まれざるを得ないと思う。日本のくだものをヨーロッパなどへ持っていけないかというようなことをずいぶんいわれておるわけなんですが、まことに器局狭小で今までそういう大冒険事業を企てる者もないのですが、やはり今後はそういうふうに進まなければならぬのではないかと思う。くだものにしても、非常に日本が有利にできるものもあるのじゃないかということも考えられますので、そういう意味においてもひとつ、ユナイテッド・フルーツ・カンパニーですか、なんかはどういうふうなことで今日の世界的な経済の向上の中でやっておるのかというようなことはやっぱり調べて、日本もいろいろそいつを参考にして活躍することが望ましいだろうと私は思いますから、そういう意味でもひとつユナイテッド・フルーツ・カンパニーというものを、あるいはそれだけではないかもしれませんが、そういう世界的規模のものをお調べ願えませんでしょうか。
  199. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) おっしゃるとおりであろうと思うのでございまして、ただ今までどうも実態がまだつかめないものですから、実は私ども非常に困っておるわけでございます。さらにひとつ調査をいたしたいと思います。で、そういうような意味で、日本のミカンであるとか、あるいはリンゴであるとか、こういうようなものが外国と競争して負けるはずはないのでございまするので、こういう点は、ミカンなんかはアメリカ市場に対しましては御承知のように植物防疫の関係でこれは入れたくない、こういう事態にもなっておるのでございまするので、これは何とかその点を解決しようといって現在折衝中でございまするし、それからリンゴにつきましては、東南アジア方面に積極的にひとっこいつを出そうというので、本年からジェトロで東南アジアに対しまするリンゴの何といいますか、輸出奨励についても予算にも組んでおります。まあ、そういうようなことでできる限り、そういう日本の競争力のあるくだものはどんどんひとつ出ていけるように、そういう対策を講じたいと思っております。  それからつけ加えまして、もう一つ感じますのは、ドミニカの南米あるいは中南米のバナナと、それから台湾のバナナを比べますと、これはまあ想像でございまするけれども、現在までの状況でいいますると、中南米のものは非常にまずいわけです、あれは。それで柄は大きいけれどもまずいものですから、運賃も相当かかりますし、かりに私は自由になった場合にも、台湾バナナと競争してはたして日本の消費市場で中南米のバナナが伸びるかどうか、こいつは相当疑問があろうと思います。くだもの屋に行って聞いてみましても、中南米のバナナを一度買った人は次からバナナを買わなくなると、こう言っております。ですから、台湾バナナがこないとなかなかバナナの需要というものはふえないのじゃないか、こういうことをくだもの屋の小売店が観測しておるような状況でございますので、中南米のバナナについてはそれほど心配をする必要はないのじゃないかというふうな感じもいたしますけれども、この点は想像でございますので、つけ加えておきたいと思います。
  200. 清澤俊英

    清澤俊英君 この間大臣が神田市場を視察せられて、非常に狭い、こういうことを言われたので、市場内部でも反発が出てきました。そうして耳に入ったのですが、あの市場の前のほうに広場がある。あれが約七百坪といいますか、七百余坪ある。それを一万円で大体二十九年にある人にこれを売っているのです、東京都で。だから、ああいうものを売るときは農林大臣の認可が要るのだというので、これは局長の耳にも入れて調べてきてくれといったのですが、現在三十万も四十万もするものを二十九年の年に一万円で七百坪売ってしまって、市場が狭いなんておかしな話なんです。その後お調べいただいたと思うのですが、どうなっているのでしょう。
  201. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 非常に古い話でございますが、この前御指摘がございましたので、調査をいたしましたら、農林省に正式な認可の手続はいたしおりません。
  202. 清澤俊英

    清澤俊英君 あなたのほうへ手続をしておらなければ東京都は勝手にやったのですね。これはどういうことになるのでしょう。そんなものを取り返すわけにいきませんか。
  203. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 昭和二十八年か九年ごろかの話でございまして、どうもその後いろいろ事情を聞いてみたのでございまするが、何かその当時いろいろ神田市場の中にもごたごたがございまして、そういう点で農林省にきちんと手続も済まないでそういうことをやっていたようでございまして、今これを取り返すというようなことを農林省が言うのもどうかというような感じもするのでございまするが、その当時の、一だから手続の不備については、この間厳重に注意をいたしておきましたけれども、まあ十年も前の、七、八年も前の話でございまするので、どうにも、これを今それじゃ手続をし直せというようなわけにも参りませんし、それでちょっと困っておるわけでございます。
  204. 清澤俊英

    清澤俊英君 どうでしょう、これはひとつ東京都を呼んで事情を聞いたほうがいいのじゃないかと思いますが、何はいいとしていろいろまあ事情があったとしましても、市場開設に対しては農林省から相当金を出しているのだ。補助金が出ているのでしょう。その土地に出ていたか出ていないかということまでは問題ですけれども、市場開設の際には法律によってある程度の補助金が出ているのだ。そして市場ができているのです。そういうものを、だから処分するときは大臣に申請して認可を受けて処分する、こういうふうになっているやつをしないで、これはむしろ疑獄だといっても問題はないと思う。やはり六年間……(田中啓一君「一万円というのはほんとかね、坪。」と述ぶ)坪一万円で売ったという。今三十万から五十万なんだ。
  205. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 調査をいたしましたところでは、市場のそばにおりました市場の施設等をやっておりまするところの東京青果木工株式会社というところに払い下げたようでございます。その当時五百坪でございますが、これが大体七、八十万円の金でございまするから、大体坪当たり一万二、三千円というところじゃないかと思います。
  206. 清澤俊英

    清澤俊英君 いずれにしてもさっきの壁谷の問題もありますので、ひとつそういうことを何もわれわれかれこれ言う必要もないようですけれども、いずれ東京都というのは伏魔殿ですから、利権が非常に横行するところですから、一応くぎを打っておいたほうがいいのじゃないかと思う。それがどうなるというわけじゃないですけれども、やはり清純な市場というものを成立させるために、こういうスキャンダルに類する常識外の問題があったとしたならば、一応呼んで、こういうことがあるが将来気をつけろ、けしからぬじゃないかということを委員会として申し渡すことも、私は徒労じゃないと思いますので、お諮りいただきたいと思います。
  207. 戸叶武

    戸叶武君 さっきの清澤さんの関連質問ですが、 ユナイテッド・フルーツ・カンパニーの問題がたまたま出ましたが・それだけでなく、今後政府が選択的拡大という形で米麦から酪農、果樹への奨励をやっているときに、問題はこの価格のやはり変動というものが、新しい産業に取り組んだ人たちにとっては一番私は心配の種だと思うのです。で、特にたとえばバナナの問題なんかは、このごろ地方でずっとイチゴ栽培が盛んになっていますけれども、バナナが多量に入ってきた、入ってこないでがっとイチゴの値段が支配されるのです。台湾バナナのいろいろな暗い話も聞いておりますけれども、こういうことも無視できないのでありますが、そのドミニカの問題だけでなくて、もっと大きな資本でもって海外から入ってくる果実類の操作をやって、そうして貿易自由化の波に乗って、日本のせっかく芽を出した果樹園芸というものが打ち砕かれるようなことになってはたいへんだし、それに対してはバナナだけでなくて、ミカンなり、リンゴなり、あるいはイチゴなり、そういう日本で今伸びつつある果樹類に対する貿易自由化に伴う影響いかんということは、やはり大きな題目ですから、ひとつこれは農林当局で研究してやってもらいたいと思うのです。それからやはりこのアメリカからいろいろな果物や何か入ってくるときもギブ・アンド・テークですが、こっちのほうじゃ何だかんだと難くせつけてミカン一つ入れないで、向こうのほうは勝手に日本にまかり通るというような、今ガリオア・エロアの問題でも、あたかもアメリカのペースだけで日本の外交でも経済でもひっかき回されておるような感じがいたしますが、それだけはしっかり取りつけてもらいたい。それからもう一つこのミカンの問題ですが、私はいっかカナダの人々にアメリカ族行のときに訴えられたのですが、まあああいう日本の北海道がミカンの非常に消費地であるように、カナダあたりじゃ非常にこれを歓迎するが、えらく高い。日本であんな安いものがどうして高いか。そういう点はやはり私はこの間ミルクの問題で話しましたけれども、やはり流通機構の、生産地から消費地に達するまでのこの経路がどうなっているのか、そういうものを業者にだけまかせないで、やはり農林省でしっかり調べてもらいたい。  もう一つのリンゴの問題もそうですが、リンゴの問題は十年前までは香港まで日本は席巻して、シンガポールはまだ豪州リンゴが押していたのですが、この数年来はずっとバンコック、シンガポールまで青森リンゴその他が席巻しているのです。もっと伸びるのです。こういうものに対しましても香港なんかだと東京で買うよりリンゴは安いのです。香港はいろいろな形で東京で買うより日本のリンゴを安く買えるので、これもびっくりしましたが、これもリンゴだけでなくて、何でも値段が安い香港ですから、外国を回って香港で買物をするのが得だということになっておりますが、そういうなのがどういうふうにしてなされているのか、これは貿易奨励や何かいろいろな角度からそういった研究を——ジェトロでも今度リンゴの問題を研究するというのですが、これはどういうふうに伸ばしていくか。  それからミカンの問題では、ことしのミカンは倍くらいの値段です、去年あたりの。これはとれなかったという理由だけかどうか。どうもみんな自然のせいにするが、どっかで何かへんな操作をしているものがあるのじゃないか。すべて責任をお天気様のほうになすりつけていくのではかなわないと思うのですが、停車場あたりの今ミルクなりミカンの日本人の消費するあれはたいへんなものです。それに乗じてあのようなべらぼうな値段をしているが、はたしてその生産地をそれだけうるおしているかどうか、そういう実態をもう少しきょうは大ざっぱな質問ですが、一度じっくり果樹の問題と取っ組んでひとつ農林当局の話を聞きたいと思うが、とりあえずミカンの高い原因、それからリンゴをどういうふうに今伸ばしていくか、そういう状況をひとつ聞きたい。
  208. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) 本年のミカンの高いのは、私直接の所管ではございませんけれども、おっしゃるとおりで不作が最大の原因でございます。そういう状況で全体の生産量も減っておりますが、全体の物価が上がりぎみだというそういうことも、そういうところの刺激があったと思うのでございますけれども、そういう関係で実はミカンのカン詰の輸出というやつは、日本の農産物の輸出の一番大きな大宗を占めているわけですが、これが大体昨年が四百十万箱か二十万箱が出ております。しかし、本年の計画は四百三十万箱という計画でおったのでございますが、これはできませんで、ミカン不足、それから値段が高いのでできませんで、実際は三百六、七十万箱しかできていないと思います。その場合におきましては、たとえば昨年でいいますると、一貫目当たり百三十円から百四十円くらいの見当で原料を買っておりました。しかし、ことしは生産者の要求も非常に高くて、大体平均をいたしますと百七、八十円から二百円になっているのじゃないかと思います。そういう関係でロンドン市場等はなかなかそういう高い値でカン詰を作りましても売れませんで、そういうような状況でカン詰の業界のほうは非常に四苦八苦している、弱っているという状況でございますので、そういうあれにつきましては特別な農林中金から融資の措置を講じたり何かしていろいろな対策をやって、それでどうやら輸出のカン詰も作らしているというような状況でございまして、非常にそういう全体の品不足で値段が上がりまして、ですから国内需要をむしろここで国内の消費に回す分まで減っておるわけでございます。そういう関係で国内でも高いという現象になっているのじゃないかと思っております。  それからリンゴの問題は、日本の非常に大きな特産でございまして、外国へ行ってもあんなりっぱなリンゴはないのでございますから、幾らでも外国には出るのであろうと思うのでありますが、今まであまり出ていませんので、これが香港市場等には前から相当出ております。しかし、その場合に非常に安いのが香港であるということでございますが、そこら辺はどういう事情かわかりませんが、神戸あたりでいろいろ事情を聞いてみますと、いろいろ安値競争をやるというようなことが業者の中でもないでもない。安値競争といいますか、協定をいたしましても、協定を破って安値で売る、あるいはこっそり安く持っていくということで、そのためにかえって向こうの市況を混乱させてしまう。こういうような実態もあるのじゃないかというふうな感じもするのでございまして、これはやはり農産物の輸出を進める場合には、やはりこちらが、輸出業者がもう少しきちんとした態勢をとって、そうして売れる最高限度で統制をとって売る、こういう態勢を作らなければいかぬと思うのでございまして、こういう点も十分ひとつ輸出の問題に関連しましては指導して参らなければならぬというふうに考えておりますけれども、はなはだ残念でございますが、今の状況では、ものによってはそういうものがあるようでございます。いずれにいたしましてもくだもの等は、今後の成長農産物でございまするので、御指摘のように流通段階の問題が一番非常に大事な問題であると思うのでございますが、流通段階の調査も進めておりまするし、これについての対策等も、市場の問題あるいは出荷関係の問題、輸送の問題、そういうような問題を全部からめて総合的にいろいろ問題を考えていかなければならぬというようなことで私どもも一生懸命勉強いたしております。
  209. 清澤俊英

    清澤俊英君 レモンの問題ですが、バナナは今度自由販売になるというのですから、たいした問題はないのですが、それはいずれ考慮していただくことにして、バナナの場合は輸入税が二〇%でしたか、それに負担金が二〇%かかってきた。砂糖は何か今でも負担金のほかにまだ超過利得があるというので、それを取るとか取らぬとか言って騒いでいる。レモンの場合はガットの関係で無税だそうですね。負担金もない。そうして一箱大体六千円くらいもうかるというのだ。そういうものが一商社の手で約三割割当をもらって、そうして非常に販売網が確立しているというので、他の割当をもらった者は大部分下関の藤井商事、東京では藤井治商事、それがやっているというのです。大体七割、こういうのに膨大ななにをやらせぬでも、これこそある程度負担金なり何なりつけて果樹振興のために大いに使ってもらうことは、私は公平なものの取り扱いだと思うのですが、こういうのは局長ひとつ研究してそうして通産省とよく話をして、大臣とよく相談した結果を持ってきてもらいたい。何かの機会に、局長と顔を合わせることは、会期末まではあるだろうと思いますのでその際、また大臣にも出てきてもらって簡単に決心を聞きたいと思いますので、次官もひとつ大臣によく言うて下さい。そんなばかな話はないですよ。砂糖は負担金のほかに超過利潤があるから取る、これはけっこうな話です。バナナは今まで負担金のほかに輸入税は関税二〇%かけられていた。そのほかにもう一かご六千円から一万円もうけがあるというのだから、バナナは。レモンだけです、無税だというのは、無税で負担金も何もなくて、それはいろいろ外国税関の協定等があって負担金なども課せられないかもしれないが、それは一つの便法もその中から生まれてくると思う。そんな一人の者がばかもうけする、そんな不公平な話はない、何とか考えてもらいたい。
  210. 坂村吉正

    政府委員(坂村吉正君) レモンの関税が無税であったかどうか、ちょっと私は記憶がございませんけれども、幾らか関税がかかっておったと思います。しかし、現実問題はレモンはおっしゃるように消費者の面からいうと、これは高くて一個五十円なり八十円からもするという状況です。レモンの消費はどんどんふえておりますけれども、非常に高くて手が出ないという状況でございまして、これを何とかやはりレモンの消費、国民の需要はあるわけですから、安くし伸ばしたらいいじゃないかということを考ええられるわけでございますが、それは一面また自由化しろということになりますと、レモンの生産者の問題等がありまして、なかなかむずかしい問題になっておるのでございまして、実はアメリカのほうの話につきましては、レモンを自由化した場合には、とにかく、日本のなまミカンを買え、こういうことを言って、そうすれば生産地としても大体なまミカンが輸出されるということになれば、レモンがある程度影響は受けるかもしれませんが、これはがまんもできるだろう、こういうようなことで、そういう話し合いを現在いたしておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、ミカンの輸出のほうの問題は、今折衝している段階でございます。よくひとつ勉強いたします。
  211. 清澤俊英

    清澤俊英君 それは協定の関係上ちょっと負担金を取るとか課税するとかいうことができなかったら、国がひとつ安く入れて、量を多くして、そのかわり量を多くミカン買ってもらって安く指値で売らせる。そのくらいのことはやれるだろうと思う。少しばかりの外国との関係から障害があるからといって、ただ一人ばかうまいことをやっているというのは国民としてちょっと納得しかねる話です。実際レモンは高いですよ。こんな薄いの一つ入れて紅茶が一ぱい六十円だの百円だのというばかばかしい話はないですよ。
  212. 戸叶武

    戸叶武君 今やはり物価の値上がりの問題で一番市民の間から文句が出るのはくだものと野菜が高くなっていることです。これは病院にわれわれは見舞いに行くときに、もとは五百円で済んだのが今は千円ですよ。それで内容的には悪いくらいですよ。これは一つは食生活が大きく変化してきて、一般の人は果実なりなま野菜なんかをとる需要が多くなった。そうすると、伸びかかると値段を高くしてしまうというので、大衆の嗜好に応じて生産と価格が結びついていないところに一つの問題点があるのでして、たとえば、今店頭にあるところの蔬菜類でカリフラワー、セロリというものもなかなか売れぬ。私はもっと伸びると思うのです。アメリカのカリフォルニアの農場で、日本人で一番金もうけているのはイチゴ栽培よりもセロリなんかの苗を作っている、大規模な昼夜兼行で生産をやっているような農場です。そういうものが私は、日本の東京のような大消費地の近郊にできることもまじかだと思うのです。想像以上に私は伸びると思う。伸びるものは伸ばすべしで、それを非常に阻害するのは、私は値段の問題だと思う。なお、この関係をどうぞ農林省では今後、ただ奨励というのじゃなく、奨励というのは大衆のやはり需要と結びついて供給ができる。それには大衆の嗜好に応じて安く物が流れなければならぬので、流れ出したときにいつも阻害するのは値が高いからですから。なま野菜それから果実の問題に取り組むのには、やはり河野さんも言っていますけれども、値段の問題を中心として流通機構のいろいろな矛盾をひとつ調べて下さい。この問題はまたじっくりこまかく私は検討して参りたいと思うのですが、それからやはり日本の果実の中で、たとえばわれわれがカキの味なんかすばらしいものだと思っていても、まだこれは大衆消費にまではいっていないと思いますけれども、これは数年前シカゴ大学の大学教授の夫人連中とティー・パーティを持ったときに、偶然話したところが、そこの著名な教授の奥さんが日本に来て、いきなり帝国ホテルから電話をかけてきて、カキを食べさしてくれと言ったが、カキなんかの味の趣味というものが、ほんとうに外国人にそれがわかるかという疑問を抱いていたのに、日本のカキというのはすばらしいという実話が出ている。そういうものはやはりどんどん海外に出て行くようになれば、日本は私は果実王国だと思う。日本ほど条件の備わったところはないので、もっともっと私は畜産以上に日本の果実は伸びると思うのですよ。そういう点でひとつ食生活の革命と、日本の農業におけるところの構造が大きく変化しているときですから、どうぞ大ざっぱな題目を叩いているだけじゃなく、そういう一つの流れを正確に把握して、それに対して具体的に対処してもらいたいと思うのです。これをほんとうにお願いします。それはもう東京の近郊なんかでどんどんこれから温室もできるだろうし、そうしてそういうことをやって安く入ってくると日本人の体質も変わるし、食生活の革命というのは、今後日本においては一番大きな革命だと思いますから、ひとつ農林省は先頭に立って行くような方法を講じていただきたい。
  213. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) それでは本件につきましては、この程度にいたします。     —————————————
  214. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) また再び農地開発機械公団法の一部改正案を議題といたします。  御質疑のおありの方の御質疑を願います。
  215. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 私は今度の一部改正案が、新しく政府から一億五千万円を出資する。これと並行いたしまして農林省の保有する農地開発用の機械等公団現物出資して、今後、今まで複雑化しておった機械の運営管理法律的に一元化しよう、こういうことで提案されておるわけでございます。そこでお聞きしたいのは、はたして過去累年発足以来赤字を出してきて参りまして、行政管理庁の報告によりましても、累計一億一千二百三十五万余の欠損額を計上してきた、こういうことになっております。そこでやはり新しくこの公団を育成して、真に構造改善の事業の一端に役立たしめるためには、過去のこういう赤字を出したところのいわゆる公団に、はたしてまかしてよいかどうかということが問題になろうと思う。  そこで過去の一応実績等についてお聞きしたいと思うわけでございまして、これはあるいは場合によっては人事の問題にも触れるかもしれませんけれども、そのことはその個人の問題でなくて、やはり公団の今後に期待するために、以下私は質問申し上げたいと思うわけでございますが、そこでまず昭和三十五年度のこの決算検査報告書を見ますというと、ここの農地開発機械公団の決算報告書を見ますと、種種赤字になった原因が究明されておるわけなんです。特に受託工事においては、山梨県の韮崎の災害復旧工事その他十一件についてのこの決算報告書には韮崎しか載っておりませんけれども、行政管理庁の報告には十二件ばかり載っておりますけれども、そういうことでどうも受託工事に大きく赤字が起因しているということがあるわけです。そこでこの韮崎の工事は、私は山梨県出身でございますが、確かに災害のあとの復旧は完全に行なわれました。しかし、それは山梨県の受託工事費が少なくて、そうして公団のかけた費用、経費が多過ぎたということのみではないだろうと思われるわけであります。そこにはいろいろな不備な条件が備わっておると思うわけでございます。そこで、この工事を行政監察の結果としては不当工事だ、こういうふうにきめつけておるわけなんですよ。こういうことについて、おそらく不正工事あるいは不法工事ではないけれども、不当工事だということについては、公団も農地局も認めておるわけですか。
  216. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 三十五年度におきまする公団の決算におきまして、この山梨県の韮崎におきまする災害復旧工事の受託工事が、一つの赤字の大きな原因になっておりまして、御指摘のとおりでございます。これにつきましては、行管からも指摘があったわけでございますが、結局県営工事を受託いたしますに際しましての見積もりに、公団といたしましても十分な点がなかったわけでございまして、いわゆる見積もりました以上にかかりがあったというようなこともあり、また県におきましても、県の受託に際しましての工事の単価等におきましても、県といたしまして不十分な点がありました。結局公団の欠損、こういうことになった次第でございます。県も予算の範囲でしか工事費が払えないというような面もございまして、結局今申しましたように公団の赤字、こういうことになったわけでございまして、必ずしも公団自体の不慮の災害、赤字、こういうわけにも参らないかと存じます。
  217. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 この行政管理庁の報告書を見ても、この決算書を見ましても、一応その工事の見積もりが誤ってあったとか、あるいは下請業者の選定が適切でなかったとかいうことについては、一応指摘をしてあります。しかしながら県の単価が不十分であったというような点については、これは全然指摘していないわけですよ。ですから、そういう点は、今答弁されましたけれども、もう一度お願いしたいと思います。
  218. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 結局、今申しましたように、公団で受託いたしまして工事を施工いたしまして、そして引き受けましたとおりの災害復旧いたしましたところが、これだけの増額の費用がかかったわけでございますが、それに対しまして、県に対しましてこれだけ要ったからということで支払いの要求をいたしましたけれども、県といたしましては見積もり予算等にしばられてそれができない。こういうことになりまして、公団の赤字ということになったのでございます。
  219. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そろしたら、公団が、県の予算がなかったということならば、見積もりに対して誤まりはなかったわけだ、そういうことになるでしょう。しかもこういう工事をする場合に、公団が、大体山梨県から受託費が約一億六十万ですか、で受託しているわけなんです。しかもその工事の規模あるいはその他の必要な計画、そういうものについて、公団に全然まかしっぱなしでおったかというと、しかもこれは三十四年なんです。それ以外に、三十一年度あたりから、当初以来ずっと赤字が出ておるわけなんです。そういう赤字のある公団が受託工事をする場合には、当然これは監督の衝に当たるところの農林大臣、すなわち農林大臣の命を受けて監理官が行っておるだろうし、または農地局等においても、十分そういうような赤字のあるものが、さらにその予算が少ないからといって、少ないものを受託した場合に、なぜそれを調査しなかったか、ただその県の単位が当時としては低かったから赤字が出たのだということだけでは、これは了承できないと思う。そういう前提が、いわゆる監督不行届きあるいは調査不行届きの前提というものがそこになければならないと、こう思うわけなんです。
  220. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 災害復旧の受託工事等につきまして、公団といたしましてもふなれな点がありまして、当初の契約で事業が施工できる、こういうような想定のもとに契約いたした、こういうことに承知いたしております。それで実際に工事にかかってみましたところ、ここに書いてありますような事情等もありまして、非常な歩掛り増になった、こういうことになっておりまして、歩掛り増につきまして、公団といたしまして県にも要求いたしましたが、初めの契約どおりの金しか払えない、こういうことになりまして、公団で赤字となった。こういうふうに私たち承知したのでございますが、この公団事業につきましては、御指摘のように三十年発足し三十一年から上北根釧等の特定の受託工事をやって参ったわけでございますが、だんだんと事業が完成に近づきまして機械の稼働率等が落ちていく、こういうようなことで、公団並びに農林省といたしましても、公団機械の活用、こういうことにつきまして、非常に仕事の能率を上げることに万全の努力をいたしておったわけでございまして、そういう面におきまして、また、その段階において災害復旧の工事を引き受ける、こういうことになったわけでございます。結果から申しますと、まことに赤字を出して申しわけない次第でございますが、引き受けます際にはこれで十分やれる、そういう想定のもとに工事を施工した次第でございます。
  221. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 公団が発足した当初の目的の事業が、かなり先の見通しがついて工事が完成してきた。したがって、全国各地においての一般的な工事にも公団が手を出すようになってきた。特に災害についてもなってきた。ですからなれないためにこういう赤字が出たということだけでは私は済まされないと思うわけです。少なくとも監督的立場にある農地局等においても、そういうような事態が、必ず一つの事業をやれば、いつかはこれが片づくわけです。その事業の継続中に、まだ竣工しないうちに、すでに公団のこの次の仕事が、明後年あるいは三年後にはこういうような方向へ全国的に切りかえて機械の稼働率をよくしていかなければならぬというその対策指導、そういうものが欠除しておったところに、こういう原因があろうかと思うんですよ。ですからただいまの答弁だけでは私としては受け取れないわけです。しかも、この行政管理庁の報告書を見ますと、災害の復旧工事で三十五年度のこの調査によると、三十五事業年度竣工清算済の受託工事中の表を見ますと、災害復旧としては山梨県の韮崎だけ、あとは一般開墾営農それから開田、こういうようなものをやっておるが、これが十二地区全部赤字になっておるわけです。十二地区全部赤字、たしか韮崎のが約四二%ぐらいの赤字ですが、その他二三%ぐらいの赤字が河合ですか、それと東浦というんですか、こういう工合に十二カ所全部赤字なんです。ですから単に災害復旧ばかりでなくて、他の一般のものまでも全部赤字になっていくところに、どこかにかその原因が究明されていかなければならないと思うわけです。こういう点はどうですか。
  222. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の赤字が出ましたことについては、監督官庁といたしましてまことに遺憾に存ずる次第でございます。で、三十五年度の赤字につきましては、山梨県の韮崎の災害復旧もその一つの大きな原因である、こう申したわけでございます。なおその他の地区事業につきましても赤字が出たことは、まことに遺憾に存ずる次第でございます。これにつきましては、韮崎の分については特に災害復旧という事業につきまして、いわゆる見積もりいたしました歩掛りに対しまして、さらに事業を施工いたしましたところが、歩掛り増になったというような点が大きな点だろうと思いますし、また一面災害復旧といったような、従来の開墾、建設といったような工事と違いまする工事を、やはり公団でやった点において見積もり等において間違いがあったんじゃないか、こういうふうに考える次第でございまして、その他の機械の貸付なり稼働率が落ちた、そういうことについては、機械の料金等の点においても、従来発足いたしております当時から、機械料金等の問題は、その後の物価増に対しまして即応して引き上げてないといった点もございまして、機械料金の適正な改定、あるいは機械が遊休することによりまして生ずる収益減、そういったものをできるだけカバーするということで、三十五年度はまことに遺憾でございますが、三十六年度以後におきまして、十分そういう点は改めるように努力して参っている次第でございます。
  223. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 その改めて努力をするということは、三十七年度以降の問題なんです。で、私はこの新しい業務計画その他については、またそのあとで聞きたいと思うわけでございますが、そういう点が心配になるから、過去の問題について一応お聞きするわけです。しかも新しい任務を課していかなければならぬ、公団に対して。そこで三十五事業年度を見ますと、三億一千万事業収入に対して、事業費が三億八千百万、しかもそのうち十二地区でもって七千万円以上の赤字を生じているわけです。これは行管の調査です。しかも物価の値上がりとか何とかという問題もあろうかと思いますが、そのうち最も指摘されているのが、事前調査不十分ということなんです。事前調査不十分、これが一番件数が多いわけです。しからば事前調査不十分ということは、その公団の態勢が不備のためにできない場合もあるだろうし、あるいはそのときの情勢も、何ら計画に対して具体的に農林省と公団が連絡がないために調査の不十分の場合もあるだろうし、いろんな原因があるわけなんです。しかし、事前調査不十分ということは、少なくとも私は公団のあり方としては、これは納得のいかないことだろうと思うわけです。これはもう率直に認めたほうがいいと思う。県の予算が少なければ少ないだけに、そういう予算についての事前調査というものがもっと完璧を期さなければならぬわけなんですよ。ですからこういうような点でまあとにかくこれも決算報告書が指摘しておる、行管でも指摘しております。そこで、三十七年の二月十六日でしたか、これは何ですか、決算委員会か何かで、いわゆる行政管理庁の長官談で、少なくとも該工事、韮崎の工事が不当工事であったということが指摘されております。談として出ております。違いますか。このときの速記録を見ればわかるだろうが、私はそういうように承っておる。それをはっきり農地局が認めているかどうか、もし局長が不当工事でないというならば、行政管理庁長官の出席を求めて問いたださなければならぬと思う。
  224. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) その行管のほうの長官の発言内容というのは、私もまだよく承知いたしておりませんので、調査してお答え申し上げたいと思います。
  225. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そこで、実は赤字が非常に一番大きく三十五事業年度はなったわけですが、これについて何か理事が二人免職になったというようなことを聞いておりますけれども、これはどういうことですか。
  226. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の運営につきましては、理事長と理事お二人、それからそれを補佐いたしまする職員の方で運営されております。なお理事等につきましては、役所からお引きになりました方等もいっておられるわけでございますが、この業務を担当しておられました理事のお一人が、三十五年度発生いたしました赤字の責任を負われて引責辞職されたと、こういうふうに承知いたしております。
  227. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 この資料を見ますと、そのときにやめた方は、土屋さんという方が三十五年の六月十五日にやめた。和田さんという方が三十五年の十二月十五日にやめた。ところが、土屋さんという方には退職金の支給が三十五年の七月九日に行なわれておる。ところが片方の和田さんのほうは、三十六年の四月の三日で非常にまあ取り扱いがきわめて、片方は期間が長いのですね。半年間で退職金を支給されている、資料を見ますと。これはどうして同じ取り扱いにしなかったですか。
  228. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 土屋理事は、日本海外移住振興会社のほうに移られるということでおやめになったように私承知いたしております。具体的にお名前をあげることはどうかと思いますが、和田理事が引責されたように私聞いておる次第でございます。なお、退職金の支給の期限等につきましては、よく調査してお答え申し上げたいと思います。
  229. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そうすると、この退職金の支給状況からいきますと、片方のほうの和田さんというのには、何か問題が介在しておったということで五カ月近く期間がずれておったということになるわけですか。この人のほうが退職金の非常に期間がずれているわけですよね。表を見ますと、ほかの人のほうにはたいてい即刻みんないっている.わけです。たとえば理事長の成田さんにしても、十月の一日にやめて三十六年の十月の十日には退職金が支給されておる。土屋さんも比較的一カ月足らずで支給されておる。で、まあその他の人たちもみんな大体早いわけですけれども理事の間では、まあそれだけ理事ですけれども、和田さんのだけは期間が長くかかっておる、資料を見ますと、支給月日が。ですからこういうのを見て、土屋さんと和田さんがやめて片方のほうの取り扱いがこうなんですから、和田さんという方だけがひとつ免職されたか引責されたか知りませんけれども、そういう取り扱いになっているわけです。
  230. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) よく取り調べて御答弁申し上げたいと思います。
  231. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 私は特にこれはまあ行政管理庁の報告を見ますというと、非常に公団の何というのですか、その運営はなっておらぬですよ。しかしながら、行政管理庁はやはり相当同情心を持ってその文を書いている。きわめてやわらかに書いているわけです。しかし、内容は非常に多岐にわたっておりますが、これは悪く解すれば非常に問題にならぬというような工合にも解されるように書いているわけですよ。特に機械の利用等につきましては、要するにすべてがみんな国の行政の一環なんですよね。県の公社がやるにいたしましても、国が農林省の農地局で今までやってきたことを公団がやることでも、こういうものは全部ばらばらなんです。そういうことが指摘されておるわけですよ。こういう点はどうですか。どうも局長、首をかしげているけれども、これを読んでもいいですよ。ちゃんとすべてもう……。
  232. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団発足いたします当時は、先ほどいいますように、上北根釧地区ということで発足いたしまして、これに公団が主力を集中いたしまして機械開墾、そうして入植営農ができる状態にまで急速に従来人力的開墾で五年もかかってやったものを、早急に進めていくと、こういうことで、非常な業績を上げて参った次第でございますが、上北根釧のパイロット地区を、その後ふやしていくかどうかというような問題では、相当農林、大蔵等とも折衝がありまして、そして北岩手等もふやしていきまして、また北海道地区等でも、多少は事業量をふやしたわけでございますが、こういった方式による特定工事委託というような工事が、今後は、基本営農類型地区機械力を導入した開墾方式で進むというふうに、開拓の方式が変更して参った次第でございまして、基本営農類型地区につきましては、初めから、法律でこれを機械公団にやらせると、こういうふうにはならなかった次第でございます。そういう面において、機械公団をして、これを十分やらせるという行政指導の面において、遺憾な点もあったかと思います。そういう点で、事業量が不足しているというような点もあったかと思いますが、公団におきましても、そういうために、不なれな、宮崎等の災害復旧等も、事業として引き受けざるを得なかったという事情もあろうかと存じます。そういう点については、今後、われわれといたしまして、十分注意して、国の事業、県の事業等の指導監督をいたしまして、公団とのタイアップで、事業量の確保ということをやっていこう、こういうふうに三十六年からできるだけの指導をやって参った次第でございます。今後とも一そうの指導をして参りたいとこう思います。
  233. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 この行管の、漁業機械の総合的運営についてというところを見れば、三本立になっているわけなんです。ところがすべてこれらはみな国の仕事であるけれども、結局三つが何らの連関性を持たないで、統一的な運用がされてないために、いろいろの不合理が生ずる、農家負担が平等に行なえないというようなことも書いてある。で、さらには農林大臣の監督指導が、全然これはなっておらぬというようにも書いてある。そうしてさらに予算の認可状況も、今度の改正案ではその点は大きな要点でありますけれども、きわめてこれがおくれておって、そうして大蔵省の回答の前にすでに事業を開始しているというような問題もあげております。さらに原価償却の不合理性もあげてあるわけです。もうあらゆる点に、公団経理がきわめてずさんであるということをあげてあるわけですよ。こういう点が、今後三十七年度以降は、おそらく直さなければならないというように思いますけれども、そういうことであって、一体それでは、従来の公団自体に、はたしてそういう責任を反省して、新しく再出発する気があるかというようなことについて、どうも私としては受け取りがたいものがあるわけですよ。たとえば人事の問題に入りますけれども、すべて人事の問題は運用上重要な要素を占めているわけです。そこでこういうように、六年間も累年の赤字を出してきたが、そのときの理事長は何というのですか、今愛知公団へ行った成田さんでしょう。
  234. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) そのとおりでございます。
  235. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そうですね。この人はこういう一億幾らというような赤字を出して、二人のうちの一人が責任を負って免職じゃないまでも引責辞職したというにもかかわらず、むしろこの人は愛知用水公団へ栄転で行ったというようなこと、これはきわめて不合理なんです。こういう点について、どうでございますか。
  236. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 公団の赤字につきましては、まことに遺憾だと存じております。これにつきましては、公団自体の運営による面もございましょうし、また国の指導監督において足らざる面もあろうかと存じます。そういう点については、十分今後の点において、運営については指導監督を高め、また行政とタイアップして事業を進められるわけでございますので、農地局におきます事業も、公団とタイアップして、これが施工されます。また草地改良につきましても、畜産局と農地局とよく連絡を密にいたしまして、畜産局の草地の造成等の事業も、公団において最も適する仕事でございますから、今後受託せしめる、そういう方向で指導して参りたいと思います。なお、人事の問題等につきましては、われわれといたしまして、やはり機械公団理事長として、上北根釧その他各地区について、業務の点について赤字が発生いたしました点は、まことに遺憾でございますが、その機械開墾方式によりまして、機械開墾の大幅な緊急な農地の造成、そうして入植者が入って農業を安定する、そういう面においても、多々功績があるわけでございまして、そういう経験を買われて愛知用水のほうへ移られた、こういうふうに私は承知いたしております。
  237. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そこで、このいただいた資料を見ますというと、理事長の成田さんは六年間勤めて、毎月月給というか報酬を二十二万いただいているわけなんですね。それでもって退職金を六年間で千二十九万六千円いただいているわけです。これは想定がそうできているから、やむを得ないと言えば言えますけれどもね。少なくとも一人の理事は、赤字によって引責辞職をしたのだ。他の一人は人に転出するために辞職をしたけれども、いずれにいたしましても、赤字の責任を負ったことは事実なわけです。ところが、この人だけが、政府の直接の機関じゃありませんけれども、そういうところへ、六年間で膨大な退職金をもらって行ったということ、どうもわれわれとしては、一体公団というものはこういう性格のものかと、こう思うわけなんです。これはなかなか一千万円の退職金などというものは、これは普通のサラリーマンじゃ幾年勤めたってもらえません、三十年勤めても、四十年勤めても。六年ぐらいで、これは株式会社だって、一千万円以上退職金出すなんていうところはありませんよ。最高学府を出て、日本で一流の会社へ入ったって、三十年勤めても、一千万円退職金もらう人なんてそんなにいない。わずか六年間ぐらいでこういう退職金、それも功労があったというならいいですよ。ところがあなた、赤字を累積ざした一番の責任者じゃないですか。一体この人は、六年間のうちに、毎月々々どのくらい出勤しておったか、資料で出してもらいたい。
  238. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 土屋理事が退職されたのは、三十五年六月十五日でございまして、まだ宮崎等の決算期の前でございますので、赤字の責任ということよりは、海外移住振興株式会社のほうにお移りになるということでお移りになったように私承知しております。  なお、成田理事長の退職金でございますが、これは政府関係公団共通でございまして、俸給の月額の百分の六十五に在任月数を合算して支出する、こういうふうになっておりまして、政府関係公団の共通の退職規程によって同公団の退職規程ができておるわけでございます。それによって支出されたと承知いたしております。
  239. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 それで、行政管理庁のやはり報告を見ますと、末尾のほうに従業員の退職金について書いてある。これを読むと、「公団と同労働組合との間に締結せられた労働協約書において、従業員には退職手当支給規程を定め、退職手当を支給することとしているが、いまだ退職手当支給規程の定めがなく、仮払しているので、早急にこれを制定して正規に退職手当を支給する要がある。」、こういうことになっています。従業員については、まだほとんど退職規程がないのですよ。仮払いの形式でしょう。ところが役職員についてはきちっときめて、百分の六十五とはっきりきめているわけですよ。しかも一カ月に対して百分の六十五だ。まあほぼ報酬の倍になる。役職員に対してそういうふうに優遇しておって、肝心の前線で働く人にはまだ仮払いだというようなこと、これは済まされぬでしょう。
  240. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 従業員の退職規程につきまして整備がおくれている点は、まことに遺憾だと思います。このこともありますし、従来から仮払いして非常に不備な点もございます。十分早急にこれを作るように指導、監督したい、こういうふうに考えております。
  241. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 こういうことをしておるから、現場の人たちが結局その日暮らしになって、そして勤労意欲が盛り上がらない。役職員のほうだけはもう退職規程をぴしっときめておって、そして微に入り細にわたりきめてある。遺族にまで支給するようになっているわけです、現職でなくなった場合には。しかもこちらのほうは事故でいつなくなるかわからぬ。そういう者について、前線で働く人たちに対しての優遇方法が少しも、仮払いということでは、これじゃやはりそういうところから赤字の原因が出てくる。私はそう思いますよ。仕事がおざなりになってしまう。まあどうでもいいと、予算の範囲内でやればいいんだ、受託行為の範囲内でやればいいんだけれども、そうこうしているうちに期間が長くなり、収拾のつかない状態になって赤字が累増するという原因も考えられるわけなんです。だから、こういう点については至急整備する必要があると思うからお聞きしたわけであります。ただいまの答弁では一応整備するということでございますので、三十七年度以降早急にこの問題は確立すべきであるということをつけ加えて申し上げておきます。  それから、やはり資料に「農地開発機械公団顧問嘱託一覧表」というのがある。これは顧問、嘱託というものは法律ではきめてないんですよ。これはどういうことで顧問は二名出ておるんですか。顧問と嘱託とは二名と五名というふうにいかなる根拠できめたんですか。まだこれ以外にあるのですか。さらに今度新しい仕事を増加させれば理事も一名ふえるわけですよ。したがって、このままおきますというと、おそらく今後も嘱託もまたふえていくだろうというようにも推測できますが、こういう点はどうなっていますか。
  242. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 顧問、嘱託につきましては、公団事業運営上必要ということでただいまお二人に顧問をお願いし、また五名の方を嘱託にいたしておる次第でございます。これにつきましては、人件費の全般的な節約といったような点も行管から勧告が参っておるわけでございます。今後の問題といたしまして、人件費の冗費節約という面からも顧問、嘱託という問題につきましてよく指導して参りたいと、こういうふうに考えております。なお、公団のほうからも顧問なり嘱託なり、今後の事業運営と照らしまして、必要な方は場合によっては職員として職員の定員の中に組み入れるとか、そういう措置をいたしますし、またそういう運営上嘱託事項等の済んだ人は御遠慮願う、こういうような方針も出ており、ただいま打ち合わせ中でございます。
  243. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 この顧問の中には、もう赤字が累増してから任命している人が多いわけですな。四人いるわけです、嘱託の中に。三十六年、三十七年、三十六年、三十六年というような工合にね。ですから公団の赤字が累増する中で、こういうような嘱託の人を任命する。この人たちが幾日出勤するかどうか、それは私はわからぬが、しかも給料が不ぞろいです、月の定額が、支給する定額が不ぞろいでもって、最高は八万円、それから最低が二万円、どこが基準になっているのか少しもわからぬ。これは二万円以上という規定になっているのですか。
  244. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 特にそういう、二万円以上という規定はございません。嘱託いたしまする事務の量、あるいは質によりまして公団で決定しておる、こういうふうに承知いたしております。
  245. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そうしますと、腰だめであるということですね。そういう場合の監督はどうなんですか。
  246. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 特に腰だめというようなことじゃないと存じますが、一般職員の給与等ともにらみ合わせて決定されておる、こういうふうに承知いたしております。なおこういう問題につきましては、一般的な予算の認可の範囲内でなされておることでございますし、また行管からも具体的にこういうような指摘も参っておる次第でございますが、今後はよく注意して参りたい、こういうふうに存じております。
  247. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 いや、私は今後のごとはまたあらためて聞きますからね。業務計画や何か、三十七年度があるわけですが、ただこういう任命をして、月額の支給額を定めて、そしてその嘱託なり、顧問にした場合に、一体これは、監理官が行っているわけでしょう、本来は。その監理官を通じてその意見が、理事長がこういう人を任命しても、監理官を通じて意見が農林省当局へ具申されないのですか、報告されるだけですか。
  248. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 監理官は農地局の中に監理官室がございまして、そこに常勤いたして公団業務の監理に当たっております。なお、こういう顧問、嘱託等の任免につきましては、報告を受けております。
  249. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 そういう場合に、まあ適格であるとかどうとかいうことは別ですが、こういうように支給額に非常に差等があるというような問題については、過去何ら問題にならなかったのですか。
  250. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 報告のときにはこういう仕事を担当していただくというような何か報告がありまして、過去において特に問題はなかった、こういうように承知いたしております。
  251. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 おかしいね、特に公団の金を、嘱託を任命して支出する際におきましては、少くとも一定の基準があって、たとえば三万円以上とか五万円以上とか、こういうようなことにならなければならないと思うわけです。これはその人を悪く推察すれば、この人はよそにもこれだけの収入があるから少くていいだろう、この人は他に収入がないから高くやろう、こういうことで腰だめ的に支給されておると言われてもやむを得ないような資料なんですよ。事実無給の人がいる、顧問で。よくこの人は不平を言わないですね。ほかの人は五万もらっている、この人は無給、よく不平を言わないですね、おかしいとは思わないのですか。
  252. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 顧問の平川さんはこれは常勤していらっしゃいません。いろいろ御相談することがあるときにきていただいておる、こういうように承知いたしております。植松顧問は常勤していらっしゃいます。それから嘱託の方についても常勤しておられる、こういうように承知いたしております。
  253. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 常勤というのは、大体何日くらい出勤しておられるのですか、実績として。
  254. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 大体毎日登庁されておる、こういうように承知いたしております。
  255. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 これはあるいは特に、最近生産性の向上であるとかというようなことで、民間会社でも出勤の問題は重役から何からやかましいのですよ。そのくらいにしなければ生産性なんか向上しない。ですからそういう例もあるので、一応今後公団のあり方として重要な問題で、これは資料にもなるわけですけれども、今の、前の成田理事長以下一体どのくらい毎月出勤しておるのか、こういう嘱託、顧問の方はどれだけ出勤しておるのか、それからこういう顧問、嘱託、こういう方が他にどのくらいの収入があるのか、ちょっと参考までに資料として出していただきたいと思います。それはわかるでしょう、理事長が何日公団に出勤したくらいのことはわかるはずです、理事にしてもしかり、わからないのですか。
  256. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 出勤のほうはわかると思います。ただ、嘱託の方につきましては、他にどういう収入があるかという点についてはわかりかねる点もあろうかと存じております。
  257. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 しかし、嘱託の人を任用するときには、その人の経歴書なり、そういうようなものがあるはずなんです。それで兼職もあるはずです。それは収入はわからないまでも、大体どの会社にどのくらい勤めておるということになれば、どのくらいの地位にあるという人であるならば大体わかるわけですね。
  258. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) わかります範囲において御報告いたしたいと思います。
  259. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 この顧問の無給というのは、非常勤だからこれは無給ということなんですか。
  260. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 平川さんは全国の拓殖連の副会長をなさっておられるわけでございます。世銀の借款等につきまして元農地局長をされまして愛知用水の外資導入等について非常に経験の深い方でございますが、そういう外資導入等の経験の深い方でございまして、いろいろ御相談を申し上げたいこともあるということで顧問にお願いしておるわけでございます。非常勤でございますので、無給ということに相なっております。
  261. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 いろいろその人の御意見を聞いて公団の完全な運営をするというならば、むしろ無給で置くということがおかしいのですよ。無給なんていうことがおかしいですよ。ですから、かえってそういうことだから、どうもこれを表で見て、こりやだれもずいぶんおかしな支給をするものだなという、これはだれでも不思議がるでしょう。無給の人もあれば八万円の人もあるわけですから、だから、こういうところに経理のずさん性が出ているわけですよ。少なくたって給与を給するときには、ちゃんと基準があって、年令でもよろしいし、あるいは経歴でもよろしいが、一定の基準をきめて、そうして支給すべきなんです。個人の金じゃないのだからね。政府で作る公団というのはみんなこういう運営をしているのかと不思議がる。まあこういう点はなおお聞きしたいと思います、あとで。  それからもう一つ、現理事長は松本さんですね、今、松本さんでしょう。
  262. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) ただいまの理事長は松本理事長でございます。
  263. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 これは東北開発株式会社理事長をやっておりましたがね。
  264. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) そのように承知いたしております。
  265. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 東北開発株式会社は、これは新聞紙上、大きな報道によると疑獄が出ておって、いまだにその問題は解決しておらない。まあ東北開発ということで、土建の問題から土地造成、セメント、それから、最近は青森県の上北ですか、あそこの砂鉄、あれは投資会社を作っていろいろやっているわけでしょう。そういうところの理事長をやって、たまたま、あそこのところに疑獄が出ているわけです。これは相当衆議院の決算委員会でも追及されているわけなんですけれども、何かそのときの政府側の、経済企画庁ですか、菅という人がいますね、そのときのその人の話によりますと、決算委員会、二月十五日の、松本さんも含めて当時の総裁、理事は全部引責辞職した、こういうことになっておるわけなんです。そうして、そういうことのためにいまだに、まだ退職金が支給されておらぬ。一体そういうような疑獄の渦中にあって引責辞職をしたというような方が、一体またこの過去赤字を累積したところのこの本公団へ来て、私ははたして完全な業務運行が指導監督できるかということ、非常に疑問に思うわけなんです。これは大臣に聞かなければわかりません。ですから農地局長にはその点は答弁も無理かと思いますけれども、しかし、こういうような、これは農地局長が見てもきわめて不合理ではないかというように私は思うわけなんですよ。あなたそう思わないですか。
  266. 庄野五一郎

    政府委員庄野一郎君) 松本理事長が東北開発をおやめになりましたのは、たしか昨年の九月ごろだと承知いたしております。東北の理事長に御就任になったのは昨年十月一日でございますが、八月末か九月中にはおやめになった、こういうように承知しております。なお詳細私承知いたしておりませんが、疑獄の問題等が起こりましたのは昨年の暮れ、あるいは本年に入ってからと、こういうように承知いたしておりまして、疑獄のために東北開発を引責辞職された、そういうふうには私承知いたしておりません。
  267. 安田敏雄

    ○安田敏雄君 どうも当初の不当工事の行政管理庁の証言、それからただいまの決算委員会における菅という政府委員の発言、これと、その何の局長の答弁とは食い違っておるわけですよ。ですから、やはりその速記録なりを調べるなり、そういう、その当時発言した人のやっぱり出席を求めて聞かないといけない。その中に、松本さんも引責辞職の中に含まれておるというふうに私承っておるわけです。これはおそらく局長としても、こういう人事は、これは大臣には言えないかもしれませんけれども、ひそかに不合理だと思っていると思います。ですから、こういうような人事で、はたして新しく発足する公団の将来の運営に、赤字をなくなして完全な農民の利益のために、さらに今農用地の拡大強化のために、はたしてその役割ができるかどうかということを非常に心配するわけなんです。個人の問題じゃないのです。少なくとも国民の税金を使って、しかも国会の議決を経て、この法案が初めて運用されるわけなんです。そういう立場から見ましたときに、きわめて人事の問題というものは非常に重要なんです。そういう意味から聞いているわけです。まあこの問題につきましては、いずれ今度の議会中大臣に、かなり委員長、法案を出しておりますけれども、一度も出席しない。これは政務次官どうかこの問題について、委員長と政務次官相談して、一度大臣に来て、当時の状況を明らかにして私はもらいたいと思う。国民の疑惑を避けるためにも、やはり大臣が来て、こういう問題について、問題点を明らかにすることのほうが、かえっていいと思うわけですよ。そういう意味で、次の火曜日でもひとつ御足労を願うようにお願いしたいと思います。
  268. 梶原茂嘉

    委員長梶原茂嘉君) それでは本件につきましては、本日はこの程度にいたします。これにて散会いたします。    午後五時三分散会