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清澤俊英君 それはあまり投げやりな話じゃないですか。あれだけで納得するということはない、納得させられたのですよ。農民もひどい目にあっているのですよ。ちょっと日がたったから量はわかりませんが、三分の一ですよ。納得したんじゃない、納得させられたのだ。ないそでは振れないのだから、まあやむを得ない、がまんしたというだけの話で、それはあるものはやっぱり取ってもらわなければならぬ。こういうことは、それはやっぱり経済
局長が中に入って何とかするのがほんとうじゃないかと思います。これはやめます。これはもっとやってもらわなければだめです。
そこで、いま一つ問題は、この間大臣と、あなたにだけ言うておりましたね。バナナが十月から自由販売になる、自由貿易になる、それをきっかけにしてアメリカのユナイテッド・フルーツ株式
会社ですか、これが一千億の強大な
会社だけに、あすこでも読み上げましたとおり、大宅壮一君によれば、この
会社はもうアメリカの
政府といえ
どもなかなか手がつかないというのです。ドミニカのバナナ革命といわれるのもこの
会社がやったというのです。それからキューバの反革命の上陸作戦もこの
会社がやったというのです。一千億の
会社だそうです。もうそういう外地に向かって、南米方面に大きなバナナ農場を持っておって、武装した飛行機で守っておる。それを使うのだからドミニカ革命でもできるわけです。その農場を守るために武装した番兵がおる、これはみんな兵隊と同じだというのです。
機関銃も持っていれば何でも持っているというのです。そういうものが、今日本ユナイテッド・フルーツ・カンパニーというものを作って、そうしてたった百八十万の
会社を作ったというのです。相手がだれかというと、日本の一流の貿易商社がほとんどでしょう、七つですから。まず三井物産、三菱商事、伊藤忠、丸紅飯田、日本食品、山口県の兼松というのですか、もう一つあるのです、これはちょっとわかりません。七つの大輸出
会社が寄って百八十万円の
会社を立てた。たった百八十万円で何するのだと言ったら、それは要らないわけなんだというのだ。大農場を持っておって、自分のところでどんどんそういうものを作っているのだから、したがいまして、それを持ってきて、日本に売ればいいのだ。仕入金などはびた三文も要らないのだ。それが横浜と大阪に広大な荷上げ埠頭を持つというのだ。大体先生方の計算によりますと、これから日本の国で要るバナナを、過去を
中心にして勘定していきますと、一日に一船ずつ着くというのです。一日置きに一船ずつ神戸と横浜に着くというのだ。それを東京、大阪、名古屋、福岡、札幌五つの色づけ場を作って、そこに全部配給をして、そこで色づけしたやつを百円の袋と五十円の袋を作って、直接小売商にずっと回すのだという、そのくらいの実力を持った
会社なんだ。そういうものが出てきてやりますれば、もう台湾バナナといっておりましても、それは問題にならぬというのです。輸送船から何からすっかり持っている。経済
局長のところにその
資料がいっていないということはないのです。私に言わせれば必ずいっておるのだ。そういうことをやって参りますれば、これは日本のフルーツ
会社の
人たちが寄っていろいろ計算すると、もう一ヵ年でリンゴなどはまず来年は三%のもう食い込みをせられる。数年の間には、リンゴでも桃でも、日本でできているような果実類は相当被害を受けるであろう。台湾バナナといったってこんなのは問題にならないというのです。そうしてしかも最近は、何かごく暑い赤道直下と日本とのあいさのような南米
地方でこれを作るとよかっだのだそうですが、最近は赤道直下が一番よくなっている、栽培法が変わって。そして現在ではアフリカに大きな地所を買い、それから何ですか、フィリピンのあっちのほうにも
土地を買って、現にもうはや
工事にかかり、農園のために
開墾しつつあるというのです。こういうものをほったらかしておいて、日本の果実が成長農産物なんといって私はのん気な顔をしていたら、おかしなものができ上がりはしないかと思うのです。今にして何とか手を打たなかったら重大問題だと思うのですよ。これは大臣にどうしても聞きたかったのだけれ
ども、この間は大臣は、なかなかそれはめんどうな問題で、ここでは簡単に
説明ができません——登記はできているのですよ。日本ユナイテッド・フルーツ株式
会社として、百八十億円でできているわけですよ 百八十億でない、百八十万円です。たった百八十万円で。
局長、どうなんですか。