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北村暢君 いろいろな処置をしているようですけれ
ども、もっとも金融そのものは複雑で、いろいろな種類に分かれて、貸付
条件が違っているというので、非常に複雑しているわけです、それですから、三分五厘から六分、七分ぐらいまで公庫資金でもある。まあ今度の
近代化資金は七分五厘だというけれ
ども、しかしこの
近代化資金の七分五厘という場合にも、これは末端では県が利子補給をし、市町村がどうするとかいう形で、
近代化資金でも、七分五厘ではないわけですよ。末端の金利にいけばこれはもっと下で、五分か五分五厘というところをやっている県が
相当あることは御存じだと思うんです。そうすると、
政府で
方針としてきめる
近代化資金の七分五厘、それでも一分下げたじゃないか、七分五厘を六分五厘にするということで下げたことのようですけれ
ども、しかし実際にはやはり、実際の農民が使う場合にはそれでも高過ぎるというので、
地元で県が利子補給をするなり何なりしているという
実態はあるわけですね。ですからそういう点からいけば、一体この
農業金利というものが、根本的にどうだろうかということで、いろいろな種類に分かれて実際に対処してきていると、こう言うけれ
ども、もっとやはり根本的な金融というものを、制度金融と系統金融というものを通じて、
考え方というものを出すべきでないか。で、まあ今度の
近代化資金も五百億にした、あるいはそのほかの制度金融等も
政府の資金ですか、そういうものもふえてきたと、こう言っておるけれ
ども、しかしやはり農林金融全体からいえば、まだまだ、産業の
規模にもよるでしょうけれ
ども、十分に農林の金融がいっているというふうには私
どもは
考えられない。しかしながら、それで金がないんじゃない。系統資金としての資金源は
相当ある。それが系統外へ流れていっているという
実態からいっても、これはまだまだやはり金さえあれば
日本の
農業というものはもっともっと変わった形になるのだろうけれ
ども、この資本の投下の仕方が足りない。先ほど天田
委員が言っているように、一日米合弁会社のアラスカの一会社に対する
政府の低利資金の融資と
開拓全体の融資と、かえって
開拓全体の
政府資金のほうが少ない、こういうような
実態にあることはもう否定できないんですよ。したがって、もう
日本の
農業が今日このくらい立ちおくれているということは、金融面において投資をしていないということが
相当決定的な要素である、私
どもはそういうふうに
理解しているんです。もっとやはり思い切って金をつぎ込めば、
日本の
農業だって、今のような形ではなしに、もっと
近代化されているだろうということが言い得る。この立ちおくれを来たしている非常に大きな要素というものは、やはりこの金融面にある、こういうふうに思うんです。したがって、まあそのときどきに今言ったような結論を出してやっているんだと、こう言われますけれ
ども、これでは不十分だから私
どもは
質問もし、今まで論議もしてきているんですよ。したがって、やはり系統金融と制度金融というものに対する根本的な結論というものは、やはりまだ私は出ていないと思う。それはまあ出ているかのように言われると、これはあらためてまた
基本法の線に沿って一体どうするかという、この金融面について結論を出してもらわなければならぬ。それはまあもちろん
国内の一般の金利
体系とも関連するんだが、そこに
農業金融というものの特殊性なり何なりというものが織り込まれておるのがやはり出てこなければならない、こう思うんです。そういうような点からいって、どうも今の御高説では、私はあまりピンとこないわけですし、また
開拓資金等についての特別の場合を
考えた場合に、一体この系統資金等の短期の八分三厘九毛なり、あるいは中期資金の九分以内というものが、
開拓に適当なのかどうなのかというようなことは、もうそろそろ結論が出ていいんじゃないか。そういう点について、再度ひとつ学のあるところを聞かしていただきたいと思います。
〔
委員長退席、理事
櫻井志郎君着
席〕