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久保等君 この法
改正については、長い間の
経過があるわけですし、すでに三十三年の九月二十日の
運輸大臣官房企画課長のほうから郵政
大臣官房文書課長に出された文書の中にも、
気象業務の遂行に
支障を来たすことがないように所要の
措置を講ずべく鋭意
検討を重ねる所存でありますというような文書が出ておるんですけれ
ども、もうすでに四年近くなっておるわけですし、法
改正について特に従来から熱心かつ積極的だといわれておる
運輸大臣あるいは
運輸当局にしてみれば、私は今言ったような問題が少なくとも具体的な問題として
計画せられ、法
改正と少なくとも同時くらいに
措置せられるくらいの具体案を当然用意をしておられてしかるべきだ。もちろん私
ども法
改正に賛成する
立場じゃございませんが、もし推進しようとする
立場ならば、そういう重要な
気象業務の問題、これはもう私がここで、そう喋々と申し述べるまでもない。まさに国にとって
気象観測の強化こそ、従来からやかましく叫ばれておりこそすれ、若干でもそういったことについて疑義を持たせるようなことについては、非常に私は重大な問題だと思うのですよ。
劈頭にも申し上げましたように、
国会そのものが
台風による
災害のために
臨時国会が開かれておるというようなことも、ほとんど年々の例だといってもいいくらいの今日の
状況の中にあって、単に
船舶の要員合理化という
立場だけから
考えられるような
電波法の
改正は、まことに私は無謀な企てだといわざるを得ないと思うのですよ。今言われる、ことによったら八十回を百回にしてもいいんだと言われますが、
先ほど来の
気象庁長官の
お話をお聞きしても、現在の百二十回よりも百三十回になるほうがむろんいいでしょうし、あるいは百四十回になるのもよけいいいだろうと思うのですが、そうだとすれば若干でも
——まあ現在が理想的であるともいえないし、もちろんますますこれを強化していかなければならぬという現状に置かれていると思うのですが、しかし、少なくとも現状と比べても低下はしないのだという
程度の
措置だけは、最悪の場合としても考慮されるのが私は
運輸大臣の
立場からいって当然だろうと思うのです。ところが現在やっている
程度に何とか
一つ追い着く
程度のことというようなことは、これは私は非常に重大な問題だと思うのですよ。だから、ことによったら百回にふやしてもいいんだという今、
運輸大臣の御
答弁ですが、百回にふやしたからといって、じゃ現在とどうだということを比べてみれば、やっぱりその点は低下をする。だから全然その点については、現在よりも低下させるようなことは絶対しないのだという御
答弁ならば、まだこれは私も
理解ができないことはないのです。しかし
気象観測の問題については、現在でもいいわけじゃないのです。しかしせめて現状よりも若干でも低下させることは絶対しないという御
答弁がなければ、私
どもはとうてい納得できないと思うし、これはまあ国民の
立場から聞いたってやはり同じだと思うのです。そうでなくてもノイローゼになるくらい
気象問題については悩まされておる
日本の場合、これこそ
気象観測の面を国際水準から見てどうなのか私は知りませんけれ
ども、少なくとも
災害国だといわれる
日本の場合について、
電波法の
改正によって、あるいは
船舶職員法の定員の
改正によって、そういう事態が起こるとするならば非常に重大な問題だと私は思うのです。したがって何とか現在のところに近づくように努力をしようという
程度のことでは済まされない問題だ。
運輸大臣、その点いかがですか。