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1962-05-07 第40回国会 参議院 建設委員会 第27号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十七年五月七日(月曜日)    午後二時二十二分開会   —————————————   委員異動 四月二十七日委員小沢久太郎君及び藤 田進辞任につき、その補欠として吉 江勝保君及び山口重彦君を議長におい て指名した。 四月二十八日委員吉江勝保辞任につ き、その補欠として小沢久太郎君を議 長において指名した。 四月三十日委員米田正文君及び村上春 藏君辞任につき、その補欠として郡祐 一君及び小柳牧衞君を議長において指 名した。 五月一日委員郡祐一君、小柳牧衞君及 び三木與吉郎辞任につき、その補欠 として米田正文君、村上春藏君及び野 村吉三郎君を議長において指名した。 五月二日委員村上春藏君、米田正文君 及び徳永正利辞任につき、その補欠 として館哲二君、鍋島直紹君及び木村 篤太郎君を議長において指名した。 五月四日委員館哲二君、野村吉三郎 君、鍋島直紹君及び田上松衞辞任に つき、その補欠として木島義夫君、三 木與吉郎君、米田正文君及び松浦清一 君を議長において指名した。 五月六日委員田中清一君、米田正文君 及び木下友敬辞任につき、その補欠 として鍋島直紹君吉江勝保君及び鈴 木強君を議長において指名した。 本日委員吉江勝保君、木村篤太郎君、 鍋島直紹君木島義夫君、山口重彦君 及び鈴木強辞任につき、その補欠と して米田正文君、徳永正利君、田中清 一君、村上春藏君、武内五郎君及び木 下友敬君を議長において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     大河原一次君    理事            田中 清一君            徳永 正利君            村上 春藏君    委員            稲浦 鹿藏君            太田 正孝君            後藤 義隆君            三木與吉郎君            米田 正文君            内村 清次君            木下 友敬君            田中  一君            松浦 清一君            小平 芳平君            村上 義一君   国務大臣    建 設 大 臣 中村 梅吉君   政府委員    大蔵政務次官  堀本 宜実君    建設省計画局長 関盛 吉雄君    建設省都市局長 前田 光嘉君    建設省河川局長 山内 一郎君    建設省道路局長 河北 正治君    建設省住宅局長 斎藤 常勝君   事務局側    常任委員会専門    員       武井  篤君   —————————————   本日の会議に付した案件 ○理事補欠互選の件 ○国民のための公共事業実施に関する  請願(第二八〇三号)(第二八〇四  号) ○建設業法施行令改正に関する請願  (第一七八二号)(第二九四四号)  (第二九六四号) ○宅地建物取引業法の一都改正に関す  る請願(第一八一〇号)(第二〇三  五号)(第三五五八号)(第三五五  九号)(第三五七六号)(第三五七  八号)(第三五七九号)(第三五八  〇号) ○東京都阿佐ケ谷駅南口改正道路を甲  州街道まで延長する等の請願(第九  六二号) ○福島県常磐市の立体交差橋建設場所  移転に関する請願(第二二〇一号) ○都市計画に基づく東京昭和通り横  断道路廃止変更に関する請願(第二  六八二号) ○熊本県鮎ノ瀬ダム早期実現に関する  請願(第八六号) ○岩手県四十四田ダム建設に伴う代替  地の補償等に関する請願(第八六一  号) ○災害応急対策費全額国庫補助に関す  る請願(第一五〇号) ○第二室戸台風による災害早期復旧  に関する請願(第一五一号) ○山梨県富士川等改修工事等に関す  る請願(第一五五号) ○茨城県久慈川改修工事等促進に関す  る請願(第三五八一号) ○公営住宅建築基準単価引上げ等に関  する請願(第一四九号) ○住宅建設促進に関する請願(第一五  六号) ○第二室戸台風等による被害対策に関  する請願(第二六〇号) ○公営住宅法の一部改正に関する請願  (第二五六八号) ○道路整備に関する請願(第二二〇  号) ○積雪寒冷特別地域における道路交通  確保に関する特別措置法に基づく除  雪作業経費国庫補助請願(第二五  九号) ○昭和三十七年度道路予算に関する請  願(第一一〇三号) ○二級国道一一〇号級と一一二号級と  の連結国道新設に関する請願(第一  六七号) ○門司駅、恒見間幹線道路建設促進に  関する請願(第三五三五号) ○一級国道二十号線整備促進に関する  請願(第七〇六号)(第七二三号) ○一級国道四号線舗装工事促進に関す  る請願(第八五九号) ○県道花巻六郷線改良工事施行促進に  関する請願(第八八九号) ○鹿児島県内の一級及び二級国道全線  早期舗装等に関する請願(第一二九  三号) ○佐野行田線館林寺岡線道路の舗  装工事等施行促進に関する請願(第  二六六六号) ○二級国道桜島鹿児島線鹿児島市、  西桜島村袴腰間橋りよう架設に関す  る請願(第一七六六号) ○府道福知山宮津線国道編入に関す  る請願(第五七八号) ○主要地方道盛岡毛馬内線等の二線国  道編入に関する請願(第八六〇号) ○岩手道大更停車場八幡平鹿湯線の  有料道路実施に関する請願(第八六  二号) ○標浜新道戸塚支線有料解除に関す  る請願(第一〇六一号) ○国土開発縦貫自動車道九州自動車道  建設促進に関する請願(第一一〇二  号) ○九州縦貫高速自動車道の都城市通過  に関する請願(第二六一一号) ○名神高速道路高架下空地貸与等に関  する請願(第二九六三号) ○一都事務組合工業団地取得造成の  ための土地収用権付与に関する請願  (第一〇八号)(第一〇九号)(第  一一〇号) ○建設事業並びに建設計画に関する  調査国土建設の推進に関する件) ○継続調査要求に関する件   —————————————
  2. 大河原一次

    委員長大河原一次君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  速記をとめて。   〔速記中止
  3. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記をつけて。  理事補欠互選についてお諮りいたします。  先般の委員異動に伴いまして理事が欠員となっておりますので、この際その補欠互選を行ないたいと存じます。先例によりまして手続を省略いたしまして、委員長の指名に御一任願いたいと思います。さよう取り運ぶことについて御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 御異議ないと認めます。それでは委員長から、村上春藏君、徳永正利君、田中清一武内五郎君を理事に指名いたします。   —————————————
  5. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 次に、議事の都合により、この際お諮りいたしますが、建設事業並びに建設計画に関する調査につきましては、閉会中の継続調査要求を行なうことにいたしたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 御異議ないと認めます。それではさよう決定いたしました。要求書につきましては委員長に御一任願います。   —————————————
  7. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 次に、請願審査を行ないます。便宜上お手元に配付の付託請願一覧表によりまして審査を進めます。  まず整理番号一、二、二件を一括いたしまして、専門員説明いたさせます。
  8. 武井篤

    専門員武井篤君) 文書表の二八〇三号、二八〇四号でございます。件名は、国民のための公共事業実施に関する請願でありまして、請願趣意独占資本本位公共投資政策をやめ、真に国民のための公共事業実施するために、一、河川砂防重点をおいた完全なる治山治水計画立案早期実施、二、地元民の要求に基づき、水没住民との友好的話し合いによる治水計画に合致した多目的ダム建設、三、地方分担金なしの全額国庫負担による一カ年以内の科学的かつ完全に改良された災害復旧工事、四、独占資本本位特殊高速道路建設よりも国民のための地方道建設、五、土地所有者土地利用者立場に立った完全なる生活保障方式採用による土地収用、六、民間をたよりにしない国家による低家賃住宅早期建設、七、農市民を犠牲にし、独占資本奉仕水資源開発公団設立反対、八、国民を収奪、弾圧しようとする災害対策基本法改悪反対、九、国民のための公共事業実施事業量に見合った人員計画、十、建設労働者に首切りをもたらす請負化反対直営工事を守れ、こういう要求だと言っております。
  9. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 御質疑並びに御意見のおありの方は発言を願います。
  10. 田中一

    田中一君 政府見解。それぞれ各担当の部局の見解を述べて下さい。
  11. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 建設省、自治省の見解をお述べ願います。
  12. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) 第一の河川砂防重点をおいた完全なる治山治水計画立案早期実施の点でございますが、これは、現在も御承知のように三十五年度から治水十カ年計画どおり進めているわけでございます。しかし最近の災害状況等、あるいは水資源開発促進の必要上から、さらに繰り上げとかあるいは抜本的な方法を講じなければいけないと思って現在努力をしている最中でございます。  それから第二の多目的ダム建設におきます水没住民とよく話し合ってやれという趣旨でございますが、この点も従来も努力をいたしましておりますが、さらに水没住民の方々と話し合いをしまして、円満な方法建設をやりたい、こういうふうに考えております。  それから第三点の災害復旧工事の点でございますが、全額国庫負担というのはこれは非常に無理があるのじゃなかろうか。それから一カ年以内という点につきましても、重要な個所は一カ年以内で現在もやっておりますが、これを全部ということになると、やはり問題点が相当あるのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。  それから次は水資源開発公団設立反対の点でございますが、これはすでに五月一日から公団が発足をいたしまして、今後大いに水資源開発をやる、こういうことになっているわけでございます。  河川局関係は以上でございます。
  13. 関盛吉雄

    政府委員関盛吉雄君) ただいまの請願のうち関係する、土地所有者なりあるいは土地利用者立場に立った、国民のための公共事業実施するにあたっての生活保障方式を、土地収用の場合に適用すべきものであるという請願になっておりますが、その内容はつまびらかではございませんが、現在の制度におきましては、財産権に対する保障と、さらに保障と相待って行なわれるような生活再建対策というものを、特別の事業については法律実施するということになっておりまして、かつその財産権対象に対しまして損失を補償すべきものの内容は、本年三月に補償基準に関する審議会から答申をいただきまして、その線に沿いまして目下提案を急いでおるわけでございます。その際におきましても、生活権保障というような補償項目をあらためて取り上ぐべきことの可否について、いろいろ議論が行なわれたわけでございますが、それは適切ではないという答申もいただいておりますし、ただいまの請願内容は、「生活保障方式採用による」という言葉内容がよくわかりませんけれども、目下のところにおきましては、この請願のような趣旨制度は、にわかには問題であろうというふうに考えております。
  14. 河北正治

    政府委員河北正治君) 四の「独占資本本位特殊高速道路」でございますが、私どものやっております高速道路は、これはやはり国民全体の輸送効率の向上のためにやっておるつもりでございます。それから地方道も同様でございます。  それから、十の建設労働者云々でございますが、私のほうといたしましては、事業効率的消化のために請負を活用しているつもりでございます。
  15. 斎藤常勝

    政府委員斎藤常勝君) 住宅局関係といたしましては六番目であります。民間建設をたよりにしない国家による低家賃住宅早期建設」ということでございますが、私ども住宅政策を推進して参ります場合に、その中核となりますのは、何と申しましても公営、公庫、公団のいわゆる政府施策住宅でございます。今後ともこういうものをさらに一そう推進したい、住宅業の十全を期したいと、こういうふうに考えております。
  16. 田中一

    田中一君 今の政府の答弁、いろいろ見解を伺いますと、国としてもまたわれわれとしても、取るべき請願も相当入っておりますけれども、何せごちゃごちゃいろいろな問題が入っておりますので、一つ一つ分離して請願された場合には受けられるものもあると思うんですが、このまま一括請願採択しても混乱があるのじゃないかというように考えますので、紹介者がもしいれば、紹介者から意見を聞いておくこともいいと思うんですが、どうでしょう。
  17. 大河原一次

    委員長大河原一次君) ちょっと速記を止めて。   〔速記中止
  18. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記をつけて。  他に御発言もないようでありますが、本件の請願取り扱いにつきましては、いかがいたしますか。改めてお諮りいたします。
  19. 徳永正利

    徳永正利君 先ほど来いろいろの御意見があったように、この二件については保留いたしたいと思います。
  20. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他にございませんか。それでは一、二保留と決定いたしたいと思います。さよう御承知願いたいと思います。  次に、建設局関係三、四、五を議題といたします。専門員説明させます。
  21. 武井篤

    専門員武井篤君) 請願文書番号は第一七八二号、第二九四四号、第二九六四号であります。請願趣意は、「建設業法施行令第一条に『建設業法第三条第一号の政令で定める軽微な工事工事一件の請負代金の額が五十万円に満たない工事とする』とあるが、右の五十万円を百万円に改正されたい。」という請願であります。
  22. 田中一

    田中一君 これは私が紹介者になっておりますから説明しますが、政府見解としては……。
  23. 関盛吉雄

    政府委員関盛吉雄君) ただいまの御審議になっております請願は、いわゆる建設業登録を受けることを要しない軽微な工事金額を定めることについて、現行五十万円を百万円に引き上げろという趣旨でございます。もっとも物価関係から見ますと、ただいま行なわれております一件五十万円という基準は、昭和三十一年に改定されたのでございまして、三十一年当時から見ますと、若干の物価関係上昇を見ておるのが現状でございます。しかしこの現在五十万円になりましたのは、昭和二十四年の当時に定められておりましたものを、三十一年に引き上げられまして五十万円になったのでございまして、その当時から見ますと、二十四年と三十一年とは建築材料が二三二%という日銀調査もございますし、経済企画庁におきまする調査におきましても、総合物価指数昭和二十四年を一〇〇といたしまして昭和三十一年が一四五%という指数を示しておるのでございます。ただいま申しました指数を三十一年と三十五年とを比較してみますと、建築材料におきましては、日銀の調べによりまして三十一年を一〇〇といたしますと三十五年が一〇九%という指数を示しております。また経済企画庁総合物価指数におきましても、三十一年を一〇〇といたしました場合に建築費指数が一〇三・二%、こういうようなことでございますので、必ずしも請願で御主張されております点とは見解を同じくしないわけでございます。かりにそれが同じといたしましても、この問題は昨年の二月に中央建設業審議会におきましていろいろな角度から検討されまして、五十万円という基準小規模建設工事保護という立場からするならば、五十万円という金額基準としてはなお維持する必要があると、こういう各方面の詰まった議論がこのような形となって全会一致答申が行なわれておりますので、将来にわたりまして検討はすべきものとは考えておりますけれども、今われわれのほうといたしましては、直ちにその時期ではないのではないか、こういう考え方でございます。
  24. 徳永正利

    徳永正利君 私は、ちょっと説明しますけれども請願趣旨には賛意を表しまして、採択が適当と思います。
  25. 田中一

    田中一君 昨年三十六年の予算編成にあたっての公営住宅単価から、十月補正予算の際に少なくとも学校建築あるいは公営住宅住宅金融公庫法融資住宅等、すべて二割以上の単価の更正をしているわけです。この現実というものをもしも認めるならば、少なくとも三十七年の新予算がこれを踏襲しているということになるならば、零細企業云々という政治的な配慮ではなくして、実態そのものが二〇%の値上がりを示しているということを政府は容認したものである。もしかりにこれが建築材料において一〇九、それから労銀において一〇三、どっちが三か九だかわからぬけれども、というならば予算そのものが不当なる予算を計上しているということにならざるを得ないのです。どういうところからその指数を持ち出してきたかは知らぬけれども、今説明されているような問題はみずからが予算編成内容というものに対して否定をしていることになるか、あるいは収集された資料というものが不十分なものか、私はこれは受け取れないわけです。その点はどちらが正しいのですか。
  26. 関盛吉雄

    政府委員関盛吉雄君) 私が申し上げましたのは、本請願の要旨に掲げておりますところの、物価関係の時期につきましての上がり率見解を申し上げたのでございます。最近の物価年度別のスライドの状況につきまして触れたわけではございません。そこでこの建設業者登録を受けることを要しない工事範囲についての議論が行なわれましたときは、むしろ小規模の工事といえどもいわゆるそれを実施するということにおいて、適正なる工事実施を確保するということにおいて、いわゆる請負を行なう人の資格審査して、施工者立場から保護すべきのがその法の建前じゃなかろうか、こういう意味におきまして小規模工事保護という立場から、やはり金額は小さくても登録要件にすべきじゃないか、というのが察議会の総意であったということを申し上げたのでございます。
  27. 田中一

    田中一君 建設業法の制定は昭和二十四年です。この立法精神を受け継いで政令によって、小規模請負事業というものは事業税非課税対象となるが、これは三十万円ときめております。三十一年にそれが改定されて五十万円となったわけです。この立法精神並びにその経過を考えてみる場合には、当然、物価上昇によっては、当該建設者業法登録を受けざる範囲であり、並びに事業税対象とならない、という小規模建設事業というものをうたっている以上、現に二〇%の予算において値上げを認めているならば、今度その額までは認めるべきであるということは当然です。建設大臣諮問機関である中央建設業審議会はその計数、数字というものを無視して政治論的な、請負業者であるならばことごとく登録をすべきではないか、という議論も最初から起きている問題です。立法精神はそういうものではないのです。小規模の請負そのものは業という利潤追求事業として行なわないでも、職人が賃金だけでもって取りまとめができるという規模をさしておるのであって、私はそれで少しも不当ではないと思うのです。言葉中央建設業審議会等答申に藉口して、それに対する意見を差しはさむのは困ると思うのです。もしもこういう考え方が……現在予算化されている二〇%の値上がりというものを認めて予算編成をしている以上は、検討するという余地はあるはずだ。したがってこの請願採択をすべきが私は正しいと思うのです。百万という額を示しておるけれども、これは検討してくれればよろしいのであって、昨年の予算委員会におきましても、現在の建設大臣はこの問題は十分に検討いたします、ちょうど二月の建設業審議会でそういう答申があったというけれども、昨年の私の質問は五月ごろの質問です。六月か七月か近い将来に必ずこの問題に対しましては審議会にかけて検討いたします、ということを約束しているのです。昨年の暮にも中央建設業審議会があったはずでありますけれども、これはそのまま付議されなかったらしいけれども、ひとつ議事録を調べて下さい。昨年の予算委員会建設常任委員会建設大臣が六月ないし七月に必ず中央建設業審議会のほうに、私の要求がむっともであるか検討するように付議するということを約束しておるのですが、それは御存じないですか。
  28. 関盛吉雄

    政府委員関盛吉雄君) ただいまの御発言のように、この問題は先ほど昨年の二月の建設業審議会審議の模様を申し上げたのでございまして、われわれといたしましても経済情勢の推移に従って、この問題は検討すべき問題だと考えております。ただ経過を申し上げた、こういうことでございます。
  29. 田中一

    田中一君 採択をしていただきたいと思います。
  30. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御質疑並びに御意見ございませんか。   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  31. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それでは三、四、五の請願取り扱いに対しては他に御意見ございませんか。   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
  32. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それでは採択と決定いたしました。  それでは六から十三まで八件一括審査いたします。説明を求めます。
  33. 田中一

    田中一君 六と七と分けてやって下さい。
  34. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それでは六、七と別に分けまして説明を求めます。
  35. 武井篤

    専門員武井篤君) 整理番号の六のほうは請願の一八一〇号でございますが、宅地建物取引業法について登録制度を二種類に制限してくれということ、それから保証金を増額しろということ、それから供託金世襲を認めろ、それから業界の浄化を望むということ、試験制度資格付与取引員会設立などには賛成しないというような意味のことであります。
  36. 田中一

    田中一君 ついでに七も説明して下さい。
  37. 武井篤

    専門員武井篤君) 七は二〇三五号でありますが、これは法の名称不動産取引業法改正されたい、それから無登録者取り締まりを強化されたい、使用人の雇用に制限を加えられたい、それから第四は、法第二十二条の三の取引会員には取引員強制加入とするよう改正されたい、第五は不動産登記法の一部を改正されたい、第六は罰則の適用については取り締まりの所管を改められたい、七は登録実施については各事務所を有する都道府県知事登録申請をするよう改められたい、八は登録申請をなす場合各都道府県に設置されている取引員会を経由するように改正されたい、九は宅地建物取引員会連合会長宅地建物鑑定評価の権限を付与せられたい、こういう請願であります。
  38. 田中一

    田中一君 ついでに八から九まで一括して専門員説明さして下さい。
  39. 武井篤

    専門員武井篤君) 八から十三までは三五五八、五九、三五七九から三五八〇までであります。これは十四項目にわたっておりまして、改正要求している点が、宅地建物取引業法の定義を変えろ、宅地建物取引業法名称保証金供託限度、それから取引員加入義務制、それから罰則その他を改正してくれということであります。新しく団体組織事務実習制度取引員名称詐称禁止、それから試験合格資格制裁規定従業員規則誇大広告禁止というような新しい項目を設けて下さい、こういう請願でございます。
  40. 田中一

    田中一君 六と七のかがみはどういうふうな要求になっておりましょうか、項目がわかりますか。
  41. 武井篤

    専門員武井篤君) 六はかがみと申しますか、項目として一つ出ておりますが、宅地建物取引業法施行後の現況につきまして、登録業者と無登録業者、それからセミ・プロ、その三者が入り乱れて職場の争奪戦が激しくなっている、そういうことが非常にこの不動産取引業混乱に陥れておるということが書いてあります。
  42. 田中一

    田中一君 だからどうしてくれというのですか。
  43. 武井篤

    専門員武井篤君) それで登録制度を二種類改正し、それから保証金を増額し、それから供託金世襲を認める、それからそういった取引員会というものの設立には反対なんだということが書いてあります。
  44. 田中一

    田中一君 七は。
  45. 武井篤

    専門員武井篤君) 七は昭和二十七年六月十日法律第百七十六号宅地建物取引業法制定以来二回にわたり改正されたが、実施上左の点につきさらに改正の必要を認められるので、一部改正方を請願する、こういうかがみでございます。
  46. 田中一

    田中一君 この八から、十三まで整理番号になっておる請願書は同じものだと見ておりますが、大体において全国的な視野で、全国的な組織で請願されているものであります。うち六の請願が京都の松栄義久さんという人になっていますが……。
  47. 武井篤

    専門員武井篤君) 六の請願は、京都市中京区東堀川通御池南入日本宅建株式会社代表取締役小倉寅之助。
  48. 田中一

    田中一君 政府見解は。
  49. 関盛吉雄

    政府委員関盛吉雄君) ただいまの第六の請願の中では、二級登録業者という制度を設けまして、一定金額以上の取引を取り扱わせないような方式を主張されておりますが、こういう点は問題があろうかと思っております。さらに営業保証金世襲を認めるという点につきましても、これは問題があろうかと思っております。  それから第七の請願はこの宅地建物の取引のみに限らず、農地、山林、原野等の取引をも総称しておるわけでございまして、この点も問題があろうかと思っておりますのと、さらに強制加入についての規定を置くことを要請せられておりますので、そういった点についてもこの二つの請願は問題があろうかと思っております。  それから第八から十三にかかる請願は同趣旨のものでございまして、この請願関係の全国的な規模における団体のまとまりをもって主張せられておりますが、現在の現行法の業法、さらに取引員を中心とした制度登録制度に結びつけました内容請願されておりますが、いろいろな点におきまして示唆に富む内容がその中に入っておるものだと、こういうふうに考えております。
  50. 田中一

    田中一君 これは六と七は保留とし、八から十三までを採択していただきたい。
  51. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に別に御質疑、御意見等ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  52. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それじゃ最初に六、七を一括して取り扱いたいと思いますが、保留ということで御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  53. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それじゃ保留に決定いたします。  次に、八から十三まで一括取り扱いといたしまして審査に入りたいと思います。
  54. 田中一

    田中一君 八から十三までは採択していただきたい。
  55. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 御異議ないようでありますから、八から十三まで採択することに決定いたしました。  次に、都市局の十四から十六、三件を各別に審議いたしたいと思ます。説明を求めます。
  56. 武井篤

    専門員武井篤君) 十四は九六二号でございますが、東京都阿佐ケ谷駅の南口改正道路を甲州街道まで延長してくれという請願でございますが、これは前回には保留になっております。
  57. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) 本地区は、一帯に都市計画幹線街路のほかに、将来の市街地等を予想いたしまして、細街路網を計画いたしております。でございますので、今すぐこの路線だけを計画決定をし、事業実施することは困難だと思いますが、もし将来細街路網を再検討する必要があります場合には、また再検討いたしたいと思います。
  58. 田中一

    田中一君 保留。
  59. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御質疑、御意見ございませんか。——じゃ十四は保留とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  60. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。十五番。
  61. 武井篤

    専門員武井篤君) 二二〇一号でございますが、福島県常磐市の立体交差標の現在建設中の場所は八仙黄金町、横町というところに立体交差が計画されているのでありますが、これを変書して南部踏切、すなわち関船踏切を中心とするようにしてもらいたいという請願であります。
  62. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) その請願は、ただいまの八仙踏切の除却に対しまして、立体交差をする個所をもっと南のほうにつけ変えろというのでございますが、こういう御意見もありますけれども、当市の当局を初め相当大多数の方々は、現在のこの建設省計画しておりますところの踏切の除却を要望せられておりまして、すでに昭和三十六年度から事業実施しておりますので、御採択いただくことは困難と考えております。
  63. 田中一

    田中一君 これは何か請願者の大村正男さんから条件をつけているのじゃないですか。
  64. 武井篤

    専門員武井篤君) 条件はついてございません。
  65. 田中一

    田中一君 現実にこういう問題でこれを保留にするといっても、これはなかなか妙なもので、こういう性質のものは、これは委員長の出身地であるけれども、保留というよりも採択をしないという決定をすべきだと思うけれども、どうだろうか皆さんの意見は。
  66. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それじゃ不採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  67. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それじゃ十五番は不採択に決定いたしました。  それじゃ十六番。
  68. 武井篤

    専門員武井篤君) 二六八二号でございますが、これは銀座の昭和通りに駐車場ができますにつきまして、銀座東一丁目から銀座一丁目に至る横断道路、東二丁目から二丁目、東六丁目から六丁目、東七丁目から七丁目、東八丁目から八丁目に至る横断道路が廃止になるのだそうです。これを現存のままにしておいてほしい、こういう請願です。
  69. 田中一

    田中一君 それば東銀座から西銀座への横断道路という意味ですか。
  70. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) この請願は、昭和通りの両側の地区が横断道路の数が少なくなるから現状でおいてくれという趣旨でございますが、都市計画といたしましてすでに決定いたしまして、最近の都心部、特に昭和通りにおける交通対策といたしまして、地下鉄の工事に関連いたしまして駐車場を設置し、同時に横断道路を整理いたしまして、昭和通りの交通難を緩和し、あわせて駐車需要に対応させようということで、すでにこれも計画を決定し事業実施しております。横断道路の数は少なくなりますけれども、そのかわり立体交差になり、横断道路の整理によりまして、むしろ残った街路を利用することによって利用者の交通をはかることができますので、これも計画どおりに実施をさしていただきたいと思います。
  71. 田中一

    田中一君 ちょっと都市局長に伺いますが、これは昭和通りのこの地点を立体交差にするのですか。
  72. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) さようでございます。一部を交体交差にする、現在全部平面交差でございますけれども、そのうちおもな通りを立体交差にするということでございます。
  73. 田中一

    田中一君 ちょっと、もう少し親切に説明してくれないかな。
  74. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) 昭和通りは現在平面で通っておりまして、それに交差する道路が数本ございますが、そのうちおもなところを選びまして、その道路について昭和通りを下に下げて走らせる。そういたしますと、昭和通りを通行する車はその立体交差によりまして、従来の平面交差がうんと減るということにいたしまして交通をはかる。そのかわり従来の各道路につきましては、一部は立体交差の付近におきましては、従来のようにそこを平面上交差できないようなことになるということであります。
  75. 田中一

    田中一君 そうすると、昭和通りのある部分を穴を堀ってしまって、それを駐車場にして、昭和通りだけはそれに橋をかけて渡れるけれども、横断道路がなくなってしまう、こういうことですか。
  76. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) 昭和通りが地下になります。
  77. 田中一

    田中一君 ちょっと図解してくれませんか。
  78. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) 今図面を持ってきますから、しばらくお待ち下さい。
  79. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それではそれはあと回しにしまして、次に十七から二十二まで六件、各別ごとに審査いたします。室長の説明を受けます。
  80. 武井篤

    専門員武井篤君) 八六号でございますが、これは熊本県の緑川の上流の鮎ノ瀬ダムというものを早期実現をはかってもらいたいという請願です。
  81. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) 現在調査をやっているダムでございまして、早く実施をしたいとは思っておりますが、地質が問題でもございまして、できるだけ本年度も十分調査をして、よければ実施に移したい、こういうふうに考えております。
  82. 田中一

    田中一君 採択
  83. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御質疑、御意見ございませんか。採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  84. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに決定いたしました。
  85. 武井篤

    専門員武井篤君) 次に八六一号でございますが、岩手県四十四田ダム建設に伴いまして、水没者に対する代替の補償と特殊地域の観点から、高額補償及び例外補償を認めるようにという請願であります。
  86. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) このダムは本年度から実施に移るダムでございまして、本内容も従来からいろいろ話し合いをしております。ことしも引き続いてやりますが、できるだけ地元の要望に沿うような適正な補償をして参りたいと思っております。
  87. 田中一

    田中一君 そうするとこれは特定公共事業として指定するのですか。
  88. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) 現在できるだけ納得の上補償解決をして参りたいと思っております。そういう段階でございまして、公共用地の特例を適用するかどうか、そういう段階に至っておりません。
  89. 田中一

    田中一君 しかしこの代替地ということは現物補償という意味でしょう、この意味は。
  90. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) この内容を読んで参ったのですが、いろいろどこか土地を世話してくれというふうにもとれるわけでございます。そういう意味ならよく話し合ってやって参りたい、こういうふうに考えております。
  91. 田中一

    田中一君 採択することに賛成いたします。
  92. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御意見ございませんか。採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  93. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 十八は採択することに決定いたしました。
  94. 武井篤

    専門員武井篤君) 文書番号一五〇、災害応急対策費全額国庫補助に関する請願でありまして、現行の制度では、住民に対する直接の救助または災害復旧に要する費用については、おのおの国費の補助対象となっているが、災害の防護、応急対策に要する費用についてはなんら措置されていないから、災害を未然に防ぎ、または災害による被害を最少限に阻止するために要する費用については、全額国費で補てんされたいという請願であります。
  95. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) この災害応急対策という意味もちょっと明瞭でないのでございますし、なお全額国庫補助というのは相当問題がある、こういうふうに考えております。
  96. 田中一

    田中一君 私もそういう考え持ったのですがね。災害応急対策事業は何を指しているのか不明確だし、全額国庫負担ということは私の希望するところでありますけれども、どうも請願趣旨が具体的になっておらないので、どうも採択し得ないじゃないかと思いますが。
  97. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御意見ございませんか。保留することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  98. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留に決定いたします。
  99. 武井篤

    専門員武井篤君) 一五一号でございますが、第二室戸台風による災害早期復旧に関する請願であります。
  100. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) これは三十六年災でございまして、特例法をきめていただいて促進をして参っているわけでございますが、今後なお促進をして参るべく努力して参りたいと思っております。
  101. 田中一

    田中一君 採択
  102. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  103. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定います。
  104. 武井篤

    専門員武井篤君) 一五五号、山梨県富士川、それから釜無川、笛吹川等の堤防を補強してこの改修工事促進してもらいたい、こういう請願でございます。
  105. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) これは内容が二つあるのでございますが、第一点は改修工事促進でございまして、この点は大いに努力をして参りたいと思っておりますが、もう一点は大原河川改修機を使用してもらいたい、この点は機械の内容がよくわかりませんし、はたして使えるかどうかという点は今後相当検討してみないとわからないと思います。
  106. 田中一

    田中一君 大原式ってなんですか。
  107. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) よく内容わからないのです。
  108. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  109. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  次、二十二。
  110. 武井篤

    専門員武井篤君) 第三五八一号でございますが、茨域県の久慈川改修工事促進でございます。久慈川の河口が氾濫してついに豊岡の砂浜が決壊しているので、屈曲部と河口改修計画を再検討されたい。それから支川の玉川の直轄施行を促進されたい。内水排除施設を増設されたい。それから久慈川本流の富岡橋下流左右岸の堤防は、住民の強い対立の関係もあり、均衡上三十七年度から同時に着工され、同時に竣工されたい。それから久慈川の河床低下のため、有ケ池の揚水機場の揚水が困難となったので河川事業費による復旧をはかってもらいたい。里川の床固め工事をやってもらいたい。それから久慈川左岸の新地花房地内の改修を促進されたい。それから山田川薬谷以北の改修を促進されたい。こういう項目が出ております。
  111. 田中一

    田中一君 ちょっと河川局長の説明を聞く前に、この提案者は同僚議員の武藤常介君になっておりますが、この請願者はどういう身分でやっておるのでしょうかね。かりにこれが個人の身分だとちょっと問題だと思うのですが。
  112. 武井篤

    専門員武井篤君) 申し上げます。久慈川改修期成同盟会内の武藤常介君であります。
  113. 田中一

    田中一君 そうですか。
  114. 山内一郎

    政府委員山内一郎君) 内容は八点ございますが、いずれも調査検討してみたい事項、それから本年度やる予定のところもございます。なお今後実情調査いたしまして施行するよう努力してみたい、そういう個所もございます。いろいろございますが、今後の努力あるいは現在やっておるもの、いろいろまざっておりまして、予算の許す限りはこういう方向で進めて参りたいと考えております。
  115. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  116. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。  それでは次に住宅局関係の二十三から二十六まで四件を審査いたします。
  117. 武井篤

    専門員武井篤君) 一四九号は、公営住宅の建築基準単価の引き上げと、それから国庫補助を増額してくれ、こういう請願であります。
  118. 斎藤常勝

    政府委員斎藤常勝君) 公営住宅単価の適正化につきましては、今後とも引き続いて努力をいたして参りたいと考えております。
  119. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  120. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  次。
  121. 武井篤

    専門員武井篤君) 一五六号でございます。  住宅建設促進に関する請願でありまして、公営、公庫、公団住宅を大量に建設すること、それから公営住宅の建築基準単価改正すること、それから宅地開発を推進すること、市街地の不燃化それから不良住宅地の改良、それから中小企業勤労者に対する住宅対策の確立、修繕に対する助成措置を講ずること、こういうことであります。
  122. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  123. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  次。
  124. 武井篤

    専門員武井篤君) 二六〇号。  第二室戸台風等による被害対策に関する請願でありまして、特にこのうちで開拓者住宅及び施設の復旧に対する全額国庫補助、それから災害復旧公営住宅建設促進のための融資ワク及び対象の拡充、復旧資材の確保などを請願しております。
  125. 斎藤常勝

    政府委員斎藤常勝君) これにつきましてはすでに住宅関係の対策は済んでおります。
  126. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  127. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  その次二十六番。
  128. 武井篤

    専門員武井篤君) 二五六八号であります。五点ございます。公営住宅の貸借関係を私法方の貸借関係として法制化すること、第二、公営住宅の地代、家賃の物価スライド制を廃止すること、第三、公営住宅居住者の収入超過者に対する措置を廃止すること、第四、公営住宅の分譲を制度化し、益金による公営住宅の増設と質的向上をはかること、第五、公営住宅法上の事業主体の管理義務を明確化し、居住者及び居住者団体との交渉機関を法制化することという請願であります。
  129. 斎藤常勝

    政府委員斎藤常勝君) 二十六の請願につきましては、根本的に使用関係が私法上のものであるという前提に立ってのいろいろな事項になっておりますが、私ども従来この賃貸借関係というものは営造物の使用関係であるという解釈をとっておりまして、解釈にいろいろ対立しておる点がございますので、今にわかに私法上のものであるということで議論をすることはできないと考えております。
  130. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  131. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  次に道路局、二十七から四十五までの十九件を審議いたします。
  132. 武井篤

    専門員武井篤君) 二二〇号でございますが、道路整備に関する請願でありまして、道路整備事業予算の三十六年度繰り延べの中止及び三十七年度予算の一般財源の投入、主要路線の昇格、高速道路計画の推進、道路整備事業に対する特別失対事業及び臨時就労対策事業の廃止、バス及びトラックの定期路線の改良促進、積雪寒冷対策道路事業の拡充強化、これだけのことをやっていただきたいという請願であります。
  133. 河北正治

    政府委員河北正治君) 第一点につきましては、昭和三十七年度に事業上繰り越される事業がございますので、この措置により特に事業促進がはばまれることはないと考えます。またガソリン税以外の一般財源の投入でございますが、昭和三十七年度におきましては財政上できる限りの努力をいたしたつもりでございます。それから第二点は、先般五月一日付の政令一級国道及び二級国道につきまして、それぞれ昇格公布されております。それから三点につきましては、高速道路計画は御趣旨に沿うよう鋭意検討中でございます。それから四点の道路整備事業、特別失対事業及び臨時事業につきましては、慎重に検討したいと思います。バス、トラック路線の計画につきましては、五カ年計画の推進により対処いたしたいと考えております。それから六点の積雪寒冷対策道路の路線追加、延長については目下検討中でございます。また除雪に対する国庫補助は三十七年度より実施いたすつもりでございます。
  134. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  135. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  二十八。
  136. 武井篤

    専門員武井篤君) 二五九号でございます。積雪寒冷特別地域における道路交通の確保に関する特別措置法に基づく道路事業のうち、除雪作業に要する経費に対する国庫補助を実施されたいという請願であります。
  137. 河北正治

    政府委員河北正治君) 実施済みでございます。
  138. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  139. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 決定いたします。  次。
  140. 武井篤

    専門員武井篤君) 一一〇三番であります。これは道路予算で大蔵省に対する要望事項ということがついておりますが、道路整備事業実施の合理化をはかるために、臨就と特失は計上しないこと、オリンピック関連道路は七五・四%の進捗をはかるよう予算計上すること、それから積雪寒冷地帯の五カ年計画実施をはかるとともに、それを強化するための適正予算を計上してくれ、国土開発縦貫自動車道の本格的調査実施するため、東北、中国、九州の各自動車道調査費を公共事業費に計上すること、日本道路公団の施行する有料道路事業のうち、名神高速道路、東海道幹線自動車道及び中央道の各自動車道及び第三京浜、船橋千葉道路実施を推進するため必要とする予算を計上してくれ、阪神高速道路公団を設置し、阪神高速道路建設に着手すること、以上第二項以下を実現するため道路整備特別会計に道路費の特定財源以外の一般財源を四百二十億円計上してくれ、四都府県、三市に対する国庫負担率を現行どおりとするとともに、北海道直轄事業は従来どおり全額国庫負担してくれ、こういう請願であります。
  141. 河北正治

    政府委員河北正治君) 第一点はその前の請願と同じことだと思います。それから第二点のオリンピック関連道路事業進捗率は、昭和三十六年度二〇・三%、昭和三十七年度四三・九%、昭和三十八年度以降、残量は三五・八%となり、おおむね計画どおり進捗する予定でございます。それから第三点は、予算計上については関係局とも連絡いたしたいと思います。それから第四点、これは公共事業費で計上してございます。それから第五点は……。
  142. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  143. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに決定いたします。  次、三十番。
  144. 武井篤

    専門員武井篤君) 一六七号。これは山形県でございますが、二級国道の二〇号線と一一二号線の間に、天童と寒河江までの間に約八キロ、連結する道路を作ってくれこういう請願であります。
  145. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  146. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに決定いたします。  次、三十一番。
  147. 武井篤

    専門員武井篤君) 三五三五号でございますが、門司駅と恒見との間に新しい道路を作ってくれという請願であります。
  148. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  149. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。  次、三十二番。
  150. 武井篤

    専門員武井篤君) 七〇六号と七二三号、同文でございます。一級国道二〇号線の整備の促進をしてもらいたいという請願であります。
  151. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  152. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。  次、三十四番。
  153. 武井篤

    専門員武井篤君) 八五九号でございますが、一級国道四号線のうち、特に盛岡以北の建設省直轄の道路舗装工事促進するために、昭和三十七年度舗装工事事業費の大幅な増額をしていただきたいという請願であります。
  154. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  155. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。  次、三十五番。
  156. 武井篤

    専門員武井篤君) 八八九号。これは県道花巻六郷線の改良工事なのでございますが、秋田県の……。(「採択」と呼ぶ者あり)
  157. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに決定いたします。  次、三十六番。
  158. 武井篤

    専門員武井篤君) 一二九三号でございますが、鹿児島県内の一級及び二級国道全線を早期に舗装してもらいたいということ。それから九州縦貫高速道路早期着工。それから老朽橋のかけかえに対しては補助と起債を認められたいということ。それから河川改修事業の適債の指定についていっております。それから、都市計画事業による国道に対しては補助率を引き上げられたい。それから下水道整備促進について。それから土地区画整理法に伴う施行については、国庫補助の対象とされたい。それから市町村道のうちバス運行路線については、地方交付税の算定基礎を引き上げられたい、こういうことをいっております。
  159. 田中一

    田中一君 これは都市局長、今の土地区画整理法は補助対象になっているでしょう、事業費は。
  160. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) 土地区画整理につきましては、事業費は、道路に関する部分につきましては、補助対象としております。
  161. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  162. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに決定いたします。  次、三十七番。
  163. 武井篤

    専門員武井篤君) 二六六六号、佐野行田線館林寺岡線のうち、特に館林から渡良瀬大橋まで、それから館林から上早川田までを早く舗装してもらいたい。(「賛成」と呼ぶ者あり)
  164. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  165. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択されました。  次、三十八。
  166. 武井篤

    専門員武井篤君) 一七六六号でございますが、桜島鹿児島線のうち、鹿児島市と西桜島の袴腰の間に橋梁を架設してもらいたいと、こういう請願であります。
  167. 河北正治

    政府委員河北正治君) 鹿児島から桜島へ橋をかけるということでございますが、この間は橋にいたしますと、橋長約三千メートルになります。橋とすれば、つり橋でいくほかはないと思いますが、そういたしますと、ピアの位置といたしまして、一番水深の深いところが六十メートルになる。現在までの世界で施工済みのもので一番深いので三十メートルでございます。それから風速が六十メートルという悪条件が重なりますので、技術上いろいろ問題の点がありますが、現在までのところ、まだ架橋に関する調査は何もされておりません。(「保留」と呼ぶ者あり)
  168. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  169. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留と決定されました。  次。
  170. 武井篤

    専門員武井篤君) 五七八号、府道福知山宮津線国道に編入していただきたい。
  171. 田中一

    田中一君 これは道路局長、先だっての道路審議会では、入っていないの、国道の編入には。
  172. 河北正治

    政府委員河北正治君) 今回の指定に入っておりませんです。(「保留」と呼ぶ者あり)
  173. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  174. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留されました。  次、四十番。
  175. 武井篤

    専門員武井篤君) 八六〇号、主要地方道の盛岡毛馬内線、同大鰐毛馬内線を二級国道に編入するということに対する請願であります。
  176. 河北正治

    政府委員河北正治君) これも今回の指定に入っておりません。(「保留」と呼ぶ者あり)
  177. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  178. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留決定されました。  次、四十一番。
  179. 武井篤

    専門員武井篤君) 八六二号、岩手県内の大更停車場八幡平鹿腸線を有料道路として実現していた一きたいと、こういうことであります。
  180. 河北正治

    政府委員河北正治君) 本件につきましてはまだ有料道路としては検討いたしておりません。
  181. 徳永正利

    徳永正利君 今入っていないとか、あるいは今度は採用されていないとかということなんですけれども、しかし、住民の願いとしては、それはもう百年先のことを今というなら話は別ですけれども住民の願いの筋は僕は妥当だと思うのですよ。そういう意味で、こういう請願は、はなはだとてつもないものなら別として、願意は僕は妥当として賛成すべき筋合いがあると思うのですがね。
  182. 田中一

    田中一君 ごもっともだと思うのですよ。だから、不採択でなくて保留して、来年また出してもらって、時期がきたならば採択しよう、こういうわけだ。何と言っても行政権というものがありますから、一応行政権を認めて、考えてもないというものをやったところが、強制になりますからまた来年出してもらって、いい時期に採択する。だから保留でございます。
  183. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに御異議ございませんか。
  184. 田中一

    田中一君 いや、ちょっと待って。これは違うよ。これは道路局長、これは調べてないと言うけれども道路公団でも調べてないのですか。政府が調べてないというのか、道路公団が調べてないのか、どっちなの。
  185. 河北正治

    政府委員河北正治君) 有料道路といたしましては調査いたしておりません。
  186. 田中一

    田中一君 そうするとこれは、政府としてはこれをしてみようというつもりでおるの、登山道路として。有料道路というのは御承知のように道路公団の埋め合わせですね。したがって、政府としてはそういう登山道路としてこれを実施したいという気持でいるの、無料道路ならば。
  187. 河北正治

    政府委員河北正治君) 県道でございますから、県道を改良しろということになりますとこれは別の観点から検討しなければならない。
  188. 田中一

    田中一君 これは保留だな。
  189. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  190. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。  次。
  191. 武井篤

    専門員武井篤君) 一〇六一号でございます。これは、横浜新道戸塚支線、通称ワンマン道路といわれているこの道路の有料を解除していただきたいという請願でございます。
  192. 田中一

    田中一君 道路局長に聞きますが、これは問題の道路なんです。この野谷長蔵さんの請願はおそらく正しいと思う。しかし、従来ともにこうしたごまかしというか便法というか、うまいことを政府はやるものだと思うんですが、当然これはもう一、二年でこの道路だけはこれを無料公開の、法律立法精神に沿うならばもう無料となるべき時期が一、二年うちにくるはずなんです。しかし横浜新道と合わせて一連の工事ということになるから、まだ延長されるということになるんですけれども、この点は今後ともこういう問題があると思うので、政府として正しい見解というもの、間違いない見解というものを一ぺん表明する義務があると思う。私どもはこれをいつも見ておりまして、まあでき上がってから八年ぐらいのものだな、それだけにもうこれは近々、有料道路の原則にのっとってこれはもう無料になるべきはずのものなんです。しかし、それがさっき言ったように、横浜新道と合わせて一連の有料道路ということになるものだから、あと二十年ぐらい先になるかもわからぬけれども、その点はどうなんですか。  それからもう一つは、戸塚バイパスですね、これはこれだけで単独で考えた場合にはどういう工合に計算されておるんですか。これは無理ないと思うんです。  委員長ちょっと速記とめて下さい。
  193. 大河原一次

    委員長大河原一次君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止
  194. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記をつけて。
  195. 河北正治

    政府委員河北正治君) 請願趣旨は、ここでは本道路を国は買収してすみやかに解放しろということでございますので、そうなりますと、現在の道路整備特別措置法では、買収して無料解放することは困難と考えられます。しかし地元の御趣旨はもっともでございますので、私どもといたしましてはこういう問題は十分検討しなければならないかと考えております。
  196. 田中一

    田中一君 私がさっき質問したのは、事実一年か二年……それじゃ戸塚新道だけを考えた場合には、今のような状態で料金をとっているといつごろこれが事業費をペイしますか。
  197. 河北正治

    政府委員河北正治君) 戸塚の部分だけでいつ徴収を開始されたか私記憶しておりませんが、たしか戸塚バイパスだけにつきましては十七、八年くらいかの償還計画が立っていたと思います。それでこれまでの実績から見ますと、あるいはそれが一、二年縮まるのじゃないかというような見込みを持っていたことがあったように記憶しております。
  198. 田中一

    田中一君 そういうことは困るな。そういうような答弁は困りますというのです。買収しないでも戸塚新道だけを考えた場合には、おそらくもう一、二年でもってこれは建設費を料金収入で補ってしまうはずなんですよ。その場合にそれを無料公開にするかどうかということをここで今問題にしておるわけですよ。しかしながら、そういうものは関連する道路として、あそこからの料金を取り上げて、横浜新道そのものを一日も早く無料公開にしようということならばなるように考えなければならぬし、あるいは切り離してこれだけは別だという考えならば、当然これはもう無料にしていいはずなんです。それは法律精神はそうだったのです。どうするかという方針をきめてくれという……。
  199. 河北正治

    政府委員河北正治君) ただいま私お答えしましたのは、田中先生が戸塚バイパスについてだけだったらどうかという仮定がございましたので、お答えしましたのですが、現在では計画変更をしまして横浜新道として一本になっておりますので、先ほど申し上げましたように、現在の道路整備特別措置法では、この部分だけを買収する、大体買収するということそのものが特別措置法で非常に問題があるかと考えますので、なおさら解放するということは現在の特別措置法だけでは困難ではないかということであります。
  200. 田中一

    田中一君 そうすると、そういう関連事業が新しくできた場合には、借金の多いほうにくっつけて、それにもかせがせようということの方針が政府道路政策ですか。
  201. 河北正治

    政府委員河北正治君) かせがせようというようなことではなくて、戸塚バイパスを計画変更いたしまして、横浜新道として一体に運営をしていこうという現状を御説明したわけでございます。
  202. 田中一

    田中一君 それは現在見ておりますと、横浜バイパスというものは戸塚バイパスの途中に乗り込んできておるわけなんです。それだけのことなんですよ。戸塚バイパスをとってみた場合に、立体交差として多少乗り込んできておるにすぎないのですよ。建設費は、いわゆるワンマン道路、戸塚バイパスのほうに乗っかってきておるわけじゃないのですよ。枝のように戸塚バイパスに横浜バイパスがくっついておるというにすぎないのですよ、立体交差でもって。その場合に戸塚バイパスというものに料金はかせがして、横浜バイパスのほうに建設費を誘導していこうという今の政府考え方なのかと、そうならばそういうように一応理解しますから。これは重大な道路政策なんです。道路というものはみんな関連を持たなければ道路にならないものですから、そういうへ理屈をくっつけますと、どこでもそれはなってきて、もう将来有料道路建設費を取り返してもそれは無料公開しないのだ、あくまでも有料道路でいくのだ、そうしてその料金で新しい道路整備をやっていくのだ、こういう方針なら方針でよろしい。まあ意見が合わなくても、そういう説明するなら説明して下さいというのです。これは建設大臣説明すべきだな。
  203. 河北正治

    政府委員河北正治君) 趣旨からいえば、確かに道路建設費を償却したら無料公開すべきであろうと思いますが、しかし現実にこのような場合は戸塚区でなく、横浜市全体をバイパスするという一つの見方からすれば、これをまた一区間と考えてよろしいのじゃないかと思います。それを推し進めていけば全部が関連して、いつまでたっても有料道路で料金を徴収されるのじゃないかということでございますが、その間にはおのずから限度があろうかと考えます。
  204. 田中一

    田中一君 私が言っておることが筋ならば、政治に筋以外はないんです。限度なんていうあいまいなことでなくて、かくかくの場合にはかくかくするという答弁をすべきだと思います。道路政策の一つとして、政府としては当然便法じゃなくて、それが筋でございます、かくかく将来参りますという答弁をすべきです。横浜新道と戸塚新道は何ら特別の関係はない、建設省の場合におきましては。ただ戸塚新道に立体交差で乗っているに過ぎないんです。戸塚新道と横浜新道は、直接に経済的な建設上の関係も関連もないわけですよ、それほど。一環のものとして政府道路政策でそう考えるという方針ならば、そのように答弁をいただきたいということです。道路というものは常に関連するもので断続されるものじゃないんですよ。政府の方針がその方針ならば、その方針だということを言っていただきたい。
  205. 河北正治

    政府委員河北正治君) 私といたしましては、この横浜新道は横浜市をバイパスするという一つの目的を持った区間であろうと考えます。
  206. 田中一

    田中一君 大臣にひとつ。われわれはどういうふうに解釈し、理解したらよいのですか。今後ともそういう方針でいくというのか。そうするとわれわれには、法律を作るときにはそういう説明をしておらない。
  207. 内村清次

    ○内村清次君 ちょっと関連で。今大臣が答弁する前、これはやはり一つの今後の道路政策に関連して参りますが、ただ局長に戸塚新道と横浜新道の建設の経緯といいますか、どちらのほうが先にやって、そしてどちらのほうが何年ぐらいおそくやったか。これによって私ははっきりすると思うが、おわかりですか。
  208. 河北正治

    政府委員河北正治君) 時間的なずれは記憶いたしておりませんが、現在の戸塚のバイパスを先にいたしまして、それからたしか共用開始されてから数年後に横浜新道が接続して共用開始した、というふうに記憶いたしております。
  209. 田中一

    田中一君 大臣、どう思いますか。
  210. 中村梅吉

    ○国務大臣(中村梅吉君) 田中先生のおっしゃるように、前からできておった有料道路に対する投資金額を、すでに回収する時期がくれば、無料にすべきではないかというひとつの着想、これはまことにごもっともなことではあると思いますが、ただ、こういう問題があると思います。戸塚バイパスができましたときには、戸塚の踏切の遮断時間が非常に長いので、踏切で大量の車両が停滞する、危険でもある。そこでこれをなくするために戸塚バイパスを作った。次いでできました横浜バイパスは、横浜駅のほうを回わります、混雑する既成市街地のほうの麻痺状態を緩和しようというねらいで、あとからできたと思います。要するにこういうバイパスや有料道路を作りますのは、道路のないところへ観光道路その他産業道路を作るということもあり得ますが、また一面において戸塚バイパス及び横浜バイパスのように非常に道路交通、自動車交通のネックになっておるところを解決しようというねらいがひとつあると思うのです。  そこで問題点は、現在戸塚バイパスができましてからでも、トラックその他料金を払うのがいやで、回り道をして戸塚踏切を通過する車は相当量あったわけです。今度戸塚のほうよりももっと迂回でないほうの横浜回りのほうは、もし戸塚バイパスが無料になってしまったら、せっかく混雑緩和、ネック解決のために作った横浜バイパスの利用度が低まりまして、そうして古いほうの無料になった、前有料道路経過して横浜の混雑するほうを通過する車が非常にふえるのじゃないかと思うのです。私どもしろうと考えではありますが、そういった角度からいいますと、有料道路を作った精神からいえば、やはり混雑の緩和という使命は果たさなければならぬというようなことから考えますと、全部が全部こういうケースが起こったときにやるかと言われますと、それが正しいとも私ども考えませんが、やはりケース・バイ・ケースで考えて、このような場合には一貫した料金政策をやって、そうして交通のネックになっておるところの緩和をはかる、そうして使命を達成して、一貫して投資額が回収できたならば全面無料にするということによって、私は本来の建設の使命が達成できるのじゃないか、こういうように考えますので、そういう考え方もできると思うのです。そこでこの問題につきましては、請願趣旨は戸塚バイパスを買収してというのですか、ちょっと見当が違っておりますが、それは別として、田中先生のおっしゃるような御趣旨につきましては、私ども今申し上げたような考え方も成り立つと思いますが、ひとつ今後われわれとしては十分研究をいたしたいとこう思うのであります。
  211. 田中一

    田中一君 しかしあの法律を作るときには、これは議事録をごらんになればわかりますけれども、必ずこれによって料金を回収すれば無料にいたします、という前提に立ってあの法律ができているわけなんです。今お話のこれはあなたは言葉のあやで言ったのでしょうけれども、ただのほうを通るというのなら、現在戸塚バイパスを通らないでも通れる通はあるのです。しかし政府道路政策の方針としてそういうものをとるのだという答弁ならば、それでも一応それはそれとして伺いますということなんです。それを一貫しないでただ料金を早く回収したいからということなのか、あるいは新しい道路のほうに金がかかろうから通らないで、わきの安いただのほうを通るのだというような考え方でもってそれをしたというようなことでは、道路政策としては不十分であります。政府が、ほんとうにはっきり言うならば、もう少し飛躍して言うならば、今日の有料道路をどこまでも全部有料道路のままで、大体二十年程度でもって回収できるであろうという予定、これを全部五十年なら五十年に延ばして、そうしてその料金を資金源として新しく道路を作るという政策を出すならば出すで、また一つの出し方の問題で受け取り方もございます、ということなんですよ。あいまいな態度で、今まで法律を作ったときの提出の精神というものを、国会でしている政府当局の答弁というものを無視して、そういう形のものはあり得ないということなんです。政策が変わったならば、もっと飛躍して、今まで二十年程度でもって償却の見込みを立てているものを三十年にしても五十年にしても、場合によればそのほうがいわゆる混雑混和とか道路整備という真の目的を達するために必要ならば、あえてそれでも私はよかろうと思うのです。したがって、その国の政策的な態度というものを明らかにしていただきたいというのが私の願いなわけなんです。したがって、この請願で買ってくれというなら、これは買うことなんかできません。だからこれは不採択でもいいけれども、この次この問題について、まあ今月閉会中の委員会もございますし、それから七月にある委員会もありますから、その際でもひとつその態度を明らかにひとつお示しを願いたい、こう考えます。(「保留」と呼ぶ者あり)
  212. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留に御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  213. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに決定いたします。
  214. 武井篤

    専門員武井篤君) 次に一一〇二号でございますが、国土開発縦貫自動車道九州自動車道につきまして、これを早期実現していただきたい事項が四点ございまして、調査費の大幅増額でございます。昭和三十八年に調査を完了するよう、昭和三十七年度予算において調査費一億二千二百万円を措置せられたい。それから調査体制の整備強化、それから国土開発縦貫自動車道九州自動車道の予定路線を定める法律、仮称でございますが、それの制定。右自動車道の建設促進、このことを陳情しております。(「採択」と呼ぶ者あり)
  215. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 採択することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  216. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。
  217. 武井篤

    専門員武井篤君) 二六一一号でございますが、これは九州縦貫高速自動車道を都城を通過さしていただきたいというのでございます。
  218. 河北正治

    政府委員河北正治君) 九州縦貫自動車道につきましては三十六年度から調査実施中でございますが、路線の決定につきましてはこれらの調査の結果を待って検討いたしたいと考えております。(「保留」と呼ぶ者あり)
  219. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  220. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに決定いたします。
  221. 武井篤

    専門員武井篤君) 二九六三号でございますが、名神高速道路の高架下の空地貸与に関する請願でございます。これは京都の深草商店街会というのがございまして、これは協同組合になっておりますが、この場所を名神高速道路を通るのでございます。それで外から資本力を持つ生活協同組合とかスーパーマーケットが進出しますと、自分らが非常に困ってしまう。戦後十七年築き上げてきた企業が危機に陥る。だから昭和三十七年六月名神高速道路高架路線の完成のときには、当商店街に対して国有道路高架下空地の払い下げまたは貸与をせられたい、こういうことを言っております。
  222. 河北正治

    政府委員河北正治君) 高架構造下の専用でございますが、これにつきましては、だれにするかということは慎重に検討いたしたいと考えております。(「保留」と呼ぶ者あり)
  223. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 保留することに御異議ございませんか。
  224. 田中一

    田中一君 異議あり。これね、現在の首都高速道路公団も大体において補償対象の相手方に対して考慮されるという行き方をするんだということを言明しているんです。いいですか、それは今まで従来そういうことを言明しているんです。したがって補償対象にならない特定なるどっかの人がこれを貸してくれというならいざ知らず、少なくともこの人たちは優先されなくちゃならぬと思う。そうしなければ今後そういうものは事業は推進いたしません。したがって政府としての態度をやはり明らかにしなければならぬ、それには当然直接利害関係のある人たちを優先して考えるということが前提に立たなければならぬと思う。したがって僕はこれは採択すべきものと思います。
  225. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記をとめて。   〔速記中止
  226. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記を始めて。
  227. 田中一

    田中一君 それは補償対象になるかならぬかはわからぬけれども、そういうものであるならば補償と見合って考慮するという態度を明らかにして、採択したらいいでしょう。
  228. 河北正治

    政府委員河北正治君) いまの請願者が補償対象になった方であるとすれば、いろいろな専用の申請が出てきましたときには、これらの方とは区別して考えなければならぬと思います。(「保留、採択」と呼ぶ者あり)
  229. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記をとめて。   〔速記中止
  230. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記を始めて。  意見書を付して採択することにして、その自後は委員長に一任していただくということで御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  231. 大河原一次

    委員長大河原一次君) そういうことで決定さしていただきます。  次に、四十六から四十八まで三件を一括して審議いたします。
  232. 武井篤

    専門員武井篤君) 一〇八号から一一〇号まで、一部事務組合工業団地取得造成のための土地収用権付与に関する請願でありますが、これはすでに先日立法済みでございます。
  233. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それでは第四十六番は不採択にすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  234. 大河原一次

    委員長大河原一次君) さよう決定いたします。  次に、四十七、四十八。(「同様」だと呼ぶ者あり)
  235. 前田光嘉

    政府委員(前田光嘉君) 先ほど御質問ございました昭和通りの立体交差のことについて申し上げます。
  236. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記をとめて。   〔速記中止
  237. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 速記つけて。  それでは先ほどの請願案件十六に対してあらためて審議をいたします。御質疑並びに御意見のある方……。
  238. 田中一

    田中一君 いろいろ図面によって説明を受けましたけれども、どうも都市計画の指定ができて、都市計画事業が進んでいるというなら、当然採択にするわけにいかぬと思うのです。受理じゃなくて採択するわけにいかぬと思うのです。私はそう思います。
  239. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御発言ございませんか。   〔「異議なし賛成」と呼ぶ者あり〕
  240. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 不採択にすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  241. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 不採択とすることに決定いたしました。  それでは、以上の採択いたしました請願はいずれも議院の会議に付し、内閣に送付を要することと審査決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  242. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 御異議ないものと認めます。   —————————————
  243. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 次に、建設事業並びに建設計画に関する調査を行ないます。
  244. 稲浦鹿藏

    稲浦鹿藏君 本日は四十国会の最終の委員会でありますので、この機会に自由民主党、日本社会党、民主社会党、無所属、同志会の共同で、国土建設の推進に関する決議を提案いたしたいと思います。
  245. 大河原一次

    委員長大河原一次君) ただいまの稲浦君の動議に対して、御意見のある方は……。   〔「異議なし、賛成」と呼ぶ者あり〕
  246. 大河原一次

    委員長大河原一次君) それではただいまの稲浦君提出の国土建設の推進に関する決議案を議題といたします。まず趣旨説明を願います。
  247. 稲浦鹿藏

    稲浦鹿藏君 決議案を朗読いたします。    国土建設の推進に関する決議(案)  最近におけるわが国産業、経済の発展、民生の安定向上には見るべきものがあるが、さらにこれが一段の伸長を期するためには国土の保全、開発、利用を促進し、国土建設の積極的推進を図る必要がある。   特に近年頒発する風水害にかんがみ、国土の保全と防災の万全を期し、道路交通需要の激増に対処して道路整備促進し、また国民生活においてもつとも立遅れている住生活の安定向上を図ることは、現下喫緊の課題と考えられる。   よつて、政府は、この際、次の事項につき特段の考慮をはらい万全の措置を講ずべきである。  一 すみやかに治山治水事業十箇年計画を再検討し、その抜本的拡充を期すること。  二 道路整備五箇年計画を再検討し、すみやかにこれが大幅拡充を期すること。  三 すみやかに住宅建設計画並びに宅地供給計画を再検討し、その抜本的拡充を期するとともに、下水道その他の都市公共施設の画期的整備を図ること。   右決議する。  次に提案の理由を説明申し上げます。  近年わが国産業、経済の発展には見るべきものがありますが、国民所得倍増計画に即応して、さらにこれを促進し、あわせて所得格差、地域格差の是正と民生の安定向上を期するためには、これが基盤となる国土建設の積極的推進をはかる必要があることは言うまでもないことであります。最近における風水害の発生状況を見まするに、狩野川台風、伊勢湾台風、さらに昨年度においては梅雨前線豪雨、第二室戸台風等の大災害が相次ぎ国民生活に対してはもちろん、わが国経済の発展に重大な影響を及ぼしておるのであります。このような実情のもとにおいては、現行治山治水十カ年計画はきわめて不十分であって、国土の保全の万全を期しがたい状況に立ち至っておると思われるのであります。かかる事態にかんがみ、政府はこの際すみやかに治山治水事業十カ年計画を再検討し、抜本的にその拡充をはかるべきであるのであります。  次に現行の道路整備五カ年計画は、昭和三十六年度以降五カ年間に総額二兆一千億円を道路整備に投資するものとしているのでありますが、この道路整備五カ年計画が完遂されたとしても、都道府県道以上は改良率三七%、舗装率二〇%ときわめて低い整備率であって、激増する道路交通需要に対処するためにはきわめて不十分であります。特に都市における交通の麻痺、停滞を解消し、また地方開発促進して地域格差の是正をはかるためには、道路整備促進をはかることが急務であります。この実情に対処するために抜本的交通対策を樹立し、この方針に即応して道路整備五カ年計画を再検討して、すみやかにその大幅拡充を期すべきであると思うのであります。  最後に終戦からすでに十七年を経まして、衣食を初め国民生活一般は戦前の水準を上回るめざましい復興を遂げておりますが、住生活のみはまだ戦後の状態を脱しておらず、現在約二百万戸に及ぶ住宅不足があり、居住水準も低劣であります。さらに今後世帯の増加、住宅の建てかえ、社会移動に対処するための住宅等、住宅需要がますます増加することは明らかであります〇政府はかかる現状にもかかわらず、国民生活の重要な部門である住宅の建設については、十年後に一世帯一住宅を実現すると称してはいるものの、毎年僅少の政府施策住宅建設しているにすぎないのであります。かつまた住宅建設の隘路が宅地の需給の不均衡にあるにもかかわらず、政府施策による宅地造成供給等の対策はきわめて不十分であります。かかる事態にかんがみまして、この際政府はすみやかに住宅建設計画並びに宅地供給計画を再検討し、抜本的にその拡充をはかるべきであると思うのであります。  以上、本決議提案の理由を申し上げました。何とぞ御賛同下さるようお願い申し上げます。
  248. 大河原一次

    委員長大河原一次君) ただいまの決議案につきまして御意見のおありの方はどうぞお述べを願います。
  249. 田中一

    田中一君 私は、今稲浦委員から提案された国土建設の推進に関する決議に、全面的に賛成をするものであります。ことに先般政府が発表いたしました三十六年度の税の自然増収というものは、三千七百億を数えております。少なくとも明年度以降自然増の税金というものは、全部あげて公共事業に投入すべきものであると考えるものであります。したがってこの決議案も文章はずいぶん重複して言わずもがなを言っておりますけれども趣旨としてはまことに妥当なものでありまして、建設大臣並びに大蔵当局からも政府委員が見えておりますから、はっきりと第一の治山治水十カ年計画を再検討する——特にこの面を考えてみましても、治山治水事業を急ぐために、まだまだ施策としてせねばならない国民への義務が放任されておる。たとえば河川改修における河川流域内にある民地、これの買収はいたしておりません等、数々の問題点があるので、これらも必ず国民公共事業の振興とともに、特別な負担をかけないような措置をとっていただきたい。同時にまた権利を侵害することのないようにしていただきたい。道路整備五カ年計画の再検討は当然でありまして、かつて建設大臣から当委員会で再検討すべきであるというような御意見もいただいておりましたから、この点もひとつ考えていただきたい。しかしながら事業の推進が急なために、国民のこの事業によるところの損害等、補償の問題は十分に考慮されていただきたいと思うのです。ましてや、ここに明らかになっておりませんが、砂防事業等は当然優先すべきものであって、治山治水十カ年計画というもののほかに、内容として別に砂防計画十カ年計画くらいは立てるようにしていただきたいのであります。三千七百億の自然増収というものは決してアメリカからもらったものではなく、国民が負担して得たものでございますから、これは当然公共事業として国民に還元すべきものである。かように考えて稲浦君提案の決議案に大賛成をするものであります。
  250. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 他に御意見はございませんか。——他に御意見もないようでありますから、これより本決議案に対する採決を行ないます。  稲浦君提出の国土建設推進に関する決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕
  251. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 全会一致であります。よって本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  それではただいまの決議につきまして建設大臣の所信をお聞かせ願います。
  252. 中村梅吉

    ○国務大臣(中村梅吉君) ただいま御決議のありました国土建設の推進に関する決議におきまして、御指摘されておりまする事柄は、いずれも非常に重要な公共事業でございまして、私どももきわめて重視をいたしておる次第でございます。つきましては諸般の情勢を勘案いたしまして、極力御決議の趣旨を尊重いたしまして、善処をいたしたいと思っております。
  253. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 続いて大蔵政務次官から所信をお述べ願います。
  254. 堀本宜実

    政府委員(堀本宜実君) ただいまの御決議の御趣旨を十分に尊重いたしまして検討いたしたい、かように考えます。
  255. 大河原一次

    委員長大河原一次君) 別に御発言もなければ、これにて本日は散会いたします。   午後四時十五分散会    ————・————