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説明員(
兼松学君) 御
指摘の点について若干お答えいたします。
中央線の場合に、現在代々木−千駄ヶ谷間がラッシュ時に一番込んでおります場合は、昨年の十一月の調査で二八八%ということになっておりまして、定員にいたしまして三倍に近い乗り方でございます。また
緩行線のほうは、現在一番多いところが一九八%、二倍に近い数字になっております。ところで御案内のように、ラッシュ・アワーの一番込みますときのこの
輸送力をふやしていくということは、二分十秒のぎりぎりのところでございますので、その時期ではできませんので、ただいまでは時差
通勤の御
協力を願うとともに、
車両を増備いたしまして、ラッシュ帯に動かす
電車の総数をふやしまして、そうして御
協力願いました結果、この冬は一番——これは平均でございまして、毎日の完全な調査ではございませんけれ
ども、二月の末のおくれのない時期をいろいろとりまして調査いたしましたところでは、最高が二八〇%程度で約八%、一番の山は減っておりますけれ
ども、これは前後の時間帯に
電車を入れまして御
協力をいただいたという結果でございまして、一番込む時間における
電車数は、もうこれ以上現在では入らぬという、実情でございます。ところで、この
地下鉄五号線との連絡
運転ができました場合の旅客の推移にどの程度転移するかということにつきまして、いろいろ数字を
研究いたしておりますけれ
ども、なお具体的にはまだ完全なところまで検討されておりませんが、大体二百三、四〇%までは下げられるのではないかということでございます。
なお、現存の
地下鉄の四号線、たとえば
中央線を例に申しますと、荻窪まで開通いたしましたが、まだ連絡
設備の不完全等のために十分なまだ転移がございません。これも連絡
設備が
改善いたしますれば若干増すと思いますが、根本問題といたしましては、現在の定期運賃というものが、一番
国鉄線に乗ることが、同じ線の場合に有利なようにきめられておるような事情でもございまして、こういう点は何か
都市交通全体について、運賃問題についてもプール計算なり何なり、決して
国鉄の運賃を値上げするとかいう話じゃなくて、都民の方に公平にいろんな便宜な
交通機関を利用していただくようにというようなことも政治的に御配慮願って、できるだけ総合
輸送力が発揮できるようにしていただきたいということを、私
どもとしては政府にもお願いいたしておるような次第でございます。これはわれわれといたしましても、なお今、ごく近い将来におきましては、必ずしも御
期待に沿うような
緩和ということはなかなかむずかしいのではないかと思います。
常磐線、
総武線の例につきましては、今
地下鉄の
完成期とともに連絡
設備を徐々によくして、東武から来るものをいろいろ
考えておりますけれ
ども、これの転移によっての
緩和ということはまだそう大きな
期待はできませんで、むしろ増加する輸送量をさばいていくのが
精一ぱいと
考えております。
国鉄といたしましても、現在の
設備の許す限りにおきまして、
常磐線で申しますと、北千住、南千住の最高が二四〇%でございますが、二号線ができましたときには、大体
昭和四十年度には、前のほうは移りまして一六二%程度、一番多いところでも二三〇%以下に下げたいというようなことで現在
努力いたしておるような次第でございます。