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佐藤芳男君 ただいまの御
答弁で、私は満足をするのでございますが、何しろ日本といたしましては、この
潜水艦につきましては十年以上の空白もあった。それから、
性能がネコの目の変わるように変わってきておる。そういうようなことも大きな原因だと——これはちょうど
藤枝長官の
答弁を補足するようなものでございますが、有利なことを申し上げますが、したがって、私はただいまの御
答弁に満足はいたしますが、技術面における特段の督励とか、そういうことにつきましても、今後とも子分奮起していただきたい、かように希望を申し上げておく次第であります。
最後に、私から、この三十四
年度の
決算に関連する問題ではございませんけれども、私どもの
決算審査の方針からいたしまして、当面の問題についてただ一つだけ御所見を承っておきたいと思うのでございますが、それは、御承知あらせられるように、今日、日本におきましては、所得格差の一番激しいのは中小商工業者であると思うのであります。非常に苦衷にあるのでございます。これは申し上げるまでもないところでございます。ことに、池田内閣は所得格差の緩和ということを一つのファクターとして政策を打ち立てておいでであるのでございますことは、御承知のとおり。したがって、先般新聞で拝見をいたしたのでございますが、おそらく
長官の御創意であろうと思うのでありますが、有名な歌手にお頼みになって、
防衛庁に二つの歌をお作りになる、これも非常に御卓見である。愛される
自衛隊というような立場から、私は大いに賛成をするのでありますが、それと同時に、池田内閣の重要なる政策のファクターでもあり、また何としても、
国民といたしましても、特に政治に携わる者が今日関心を持たなければならないこの中小企業の育成の問題に対して、
防衛庁が協力をさるる面がありまするならば、その協力を惜しんではならない。しかるに、ほのかに聞くところによりまするというと、
政府が中小企業基本法を提案せんとして、
関係各省といろいろ協議をなさっておる。その際における
防衛庁の態度がきわめて冷たいものがあったというように——ほんとうかうそかは知りませんけれども、うわさに流れたのでございます。私も中小企業の基本法の草案に八カ月前から
関係をいたしておる一人でございまするが、私どもは別に、大砲とか、鉄砲とか、そういうものを中小企業のほうに発注なさいと申すのではないのでございまして、たとえば被服でありますとか、あるいはいす、テーブルでありますとか、こういうささやかなものは、しかも全部でなしに、ある程度は心して、中小商工業者にもやはり愛さるる
自衛隊となっていただきたいというようなことで、
考えて立案等をいたした。すでに衆議院に議員発案で提案になっております内容の一部にも、これが盛ってあるわけなんです。したがいまして、許さるる範囲においてこれに協力の実を示さるることが、池田内閣のもとにおける
藤枝長官であられ、
政府の組織の一つであります
防衛庁といたしましては、これに対して熱意を傾けられることが私は当然である、かように
考えているのでありますが、うわさは必ずしもそうじゃなかったものですから、ことに今衆議院で審議中と聞いておりまするので、この際この問題に対する
長官のはっきりし、御
答弁を承っておきたいと思うのであります。