○藤野
参事 最初の六品料の問題でございますが、これは月三百二十円、年額にいたしますと約三千八百円くらいになりますが、これは低過ぎるといえば低過ぎると申されましょうが、現在の給与としてこれを現品で換算いたしますと、私は必ずしも不当に低過ぎるという額ではないと思っております。といいますのは、同じようなことが今横の
関係で比較してみますと、警視庁
あたりでは、数年来年額二千円
程度を現品でまかなっておるという状況がございますので、これは大量生産の利益ということも
考えられますが、この点は個々に検討いたしまして、非常に無理であるということであればまた改善の方策も
考えられると思いますが、先般来、そういう横の
関係で、どんなものがどの
程度に支給されておるかということも検討しておりますので、なお研究さしていただきたいと思います。
それから次に宿料の問題でございますが、これは慣行といたしまして、私どもの方の衛視には、今申されました五十円という時代離れした宿料が出ておりますが、この問題は、現在の住宅状況から申しまして、ひとり衛視の問題だけではございません、
一般の職員につきましても、
各省と違いまして、特に緊急を要し、かけつけなければならない職員というものはほかにもございますので、こういうものもかねて平等に
考えていかなければならない問題でありまして、今
金額に換算して幾らやったらそういう間に合うような近在居住の
要求を満たせるかということは、すこぶるむずかしいのでございまして、むしろこの問題は
公務員全般の問題にもなると思いますが、
一般的に
考えて参るという面が
一つでありまして、これは宿舎手当というような形のものをもう少し合理的に
考えられないか、これはどうしても衛視だけに限って
考えられる問題じゃなくて、もっと広い面から
考えなければならない。それからもう
一つ考えられるのは、ほんとうに緊急なもので、たとえば若い衛視ですぐはせつける最小限の人員、たとえば二十人なり三十人、軍隊でいえば一個小隊ということになるのでしょうが、そういうものだけは近在に住まってもらわなければいけないということであれば、
予算的な措置をいたしまして、独身宿舎というか、警察官の寮みたいなものを近在に作るとか、そういうふうな物質的な面で解決する、そういう方途も
考えられるので、これは、実は私も架空なことを申しているわけではなくて、ある
程度計画的に、これは近いうちにぜひその
程度のものは、
一般的な面からも、また若い職員の待遇の面からいっても、解決しなければいけない問題だと思って、鋭意研究しております。それから第三点、例の
事務補助職員の問題でございますが、これは実は非常に微妙な沿革がございまして、現状においては、仰せの通り、
参議院では
公務員、衆議院では非常に不合理な形に残っているということは、私も率直に認めるわけでございます。実はこの問題は、私ども昨年もかなり研究したところでございますが、従来衆議院におきまして、高輪、赤坂、九段、この宿舎に十七名、こういう種類に属する部屋付きとかいう人があったわけですが、これは主たる身分は、そこにあります食堂の従業員でございまして、これが同時に議員さん方の部屋の掃除とか、あるいは簡単な整理ということに携わっておりますので、私どもの方から若干の謝礼を出すという形でまかなっておったわけであります。従って、職務の
内容も、食堂の従業員であり、関連して議員さん方のお世話をするという形になっておりますので、これはそういう形で従来からずっと引き続いてきたわけでございますが、いろいろの事情、特に最近の賃金というような面もありますし、それから女子従業員そのものの人の集まらないという点もございまして、これを
公務員に移すか、あるいは何らかの手を打たなければいけないということで、昨年来問題になってきたのでございますが、
参議院の場合と比較いたしまして、職務
内容を分析してみますと、直ちに
公務員に移すべき要件を備えているかどうかということについてはまだ研究を要するのではなかろうかという面があります。といいますのは、たとえば、
参議院の方では、
公務員であるということで、食堂の従業員とは全然別個に
考えている。従って、そういうことには携わらない。それから、こちらで申しますれば、宿舎の用人がやっているような仕事も女子従業員がやっているというような面もありますし、とにかく、こういう複雑な勤務
内容を持っているものを直ちに
公務員に持っていくということによって、食堂自体の女子従業員を引き揚げてしまうという結果になれば、結局食堂の方が困難な場面も
考えられますし、初任給で雇った場合に、現在給せられている給料だけ
国家公務員として支給できるかどうかという問題もございます。といいますのは、今衆議院として出している金は、ほぼ先生のおっしゃった通りでありますが、そのほか、食堂からのものと、議員さん方の拠出金と申しますか、そういうものを総合しまして、六、七千円から一万円ちょっとくらいまで出されておりまして、しかも食事つきでございますので、全般的な待遇からいって十分とは
考えられないと思いますが、そういう面もいろいろ
考え合わせまして、やはり
予算定員という問題だけではないと思います。そういう勤務
内容、それから宿舎の実態、たとえば、夜勤ということを
考えますために、私もどの方の職員としては男の職員が昼夜交代制になっておりますので、三倍の人を要する。
参議院の方は、宿舎の門限というものは比較的早くきめられておりますので、そのための人員が非常に少なくて済む。つまり、そういうことが相殺されてほぼ同様の職員が充当されておりますので、そういう点を
考えますと、これは緊急に調査いたしまして、どれが合理的な方策かということを
考えなければならない問題だ、かように
考えております。