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村山議員
改正の要綱につきましては、御承知のように
法律の一部
改正の要綱をお手元に差し上げておるわけでございますが、四カ年間で同学年の児童生徒で学級を編制する場合においては、児童数をそれぞれ四十名といたすことにいたしております。なお異なる学年の児童で編制する一学級の児童数は、二つの学年で編制する学級は二十名、三つまたは四つの学年の児童で編制する学級は十五人、五つまたはすべての学年の児童で編制する学級は十人。これは小学校の場合でございます。
中学校の場合は、二つの学年の生徒で編制する学級は二十人、すべての学年の生徒で編制する学級は十五人、なお特殊学級は十人、盲ろう学校の小学部、中学部の一学級の児童生徒数はそれぞれ十人ということにいたしたわけでございます。
なお、それに見合いまして教員の勤務量を一応の計算の基礎に置いたわけでございます。これは御承知のように
文部省の
調査によりましても明らかになっておりまするように、教科指導と教科外指導が、
文部省の資料の実態によりますと四時間二十五分と五十三分、それに教材研究、指導準備、整理に二時間六分、学級運営事務、学校の管
理事務にそれぞれ四十五分と一時間四十二分、個人研究研修に一時間十六分、合計いたしまして十一時間七分になっておる。日教組の方で
調査いたしましたのによりましても十一時間という勤務量でございます。それで御承知のように教師の勤務時数は一週四十四時間ということでございますので、その四十四時間の定時の中において勤務をしていくということで、今日においては超過勤務手当も支払いがなされていないわけでございます。この勤務時数の中において授業時数というものも
考えていかなければならないということで、要求といたしましては、小学校の場合は二十二時間ということで押えてあるわけでございます。中学校については二十時間というのが授業時数、いわゆる教科指導と教科外指導の時数として押えました。これはさきに制定をされました高等学校の標準に関する
法律の中において、一教師当たりの授業時数は十八時間以内とするということが編制の基準になっておりますので、それをもとにいたしました点からもこういうような数字は客観的に見て妥当性のある数字だと確信をいたしているわけでございます。このようにいたしまして一日の勤務時数を八時間に押えまして、一週の勤務時数を四十四時間の
範囲内においてやった場合においては、一体どれだけの教師が必要になるかというようなことで計算をいたして参りました。
それと同時に
考えなければならないのは、先ほど申し上げましたように新しい教育課程が実施をされることになりましたので、
文部省が基準として要求をいたしております実例をいろいろと——実際にその基準を適用して行なっている学校に参りまして、東京の麹町中学校あるいは永田小学校の例やその他の例を参考にいたしまして、一体どれだけの授業時数というものが必要になるのかというようなことで、この点を計算をいたしまして、その結果、東京の場合には配置基準が非常によろしゅうございますので、大体麹町中学校の場合で一人当たり二十五・四時間ということになるようでございます。それを一人当たり二十二時間という数字に合わせまして各学級ごとの授業時数というものを押えて参りました。それによって教員数を勘案をいたして参ったのであります。御承知のように、小学校の場合にはそういうようなのが平均値として求められるわけでございますが、中学校の場合には、それぞれ教科ごとの指導時数というものが出されておりますので、ただ二十時間以内ということで押えましても、教科によりましては、たとえば音楽とか美術というのは全学年を通じて五時間とか四時間とかいう数字でございます。そういうよう場合等をも勘案いたしまして、いわゆるその補正係数を加えたものを小規模学校の場合には置いたわけでございます。そういうふうにして打ち
出しまして、今日国の要求にかかわります
日本の教育水準というものを保っていくと同時に、それと現行の定員の問題とを比較
検討をいたして参りまして、御承知のように、学校教育法の
施行規則の二十二条、二十三条には、一学級一人以上の教諭と専科の先生を置くようになっておりますし、中学校の場合には、一学級当たり二人の教諭を置くようにすることが基準として示されておりますので、そういうような点を勘案をいたして参りまして、最終的に数字として出されて参りましたのは、小学校の場合は、これは校長、養護教諭、事務職員を除く、いわゆる実際教壇に立ちまして教鞭をとっております教員の一学級当たりの係数は一・三三と押えました。中学校の場合には一・八三という係数で押えまして、それを現在の配置基準との関連において年次別に増員をして、その学級の児童生徒数の減に見合って激しい異動がないように、教員の数が減少しないような方向において
考えたものであります。