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足鹿委員 これはあとで
事務当局にお尋ねをしたいと思うのですが、ここに私の手元にある
資料によりますと、これは古い話でありますが、みながみなとは言いません、言いませんが、いかに
政府がわれわれ
国会に
提出をなさる
資料というものが信憑性と
具体性に欠けたものであるかという一つの事例として私は申し上げたいのでありますが、三十年この
公団が
発足当時に
国会に
提出をされました経営収支に関するものをあらためて見直してみると、まことにでたらめという一語に尽きるのであります。たとえば収入の場合でありますが、国庫補助金の例をとってみましても、われわれ
国会に示された当時の
資料によりますと、三十
年度はゼロですが、三十一
年度に五千万円、三十二
年度に三百万円、三十三
年度に八百万円、三十四
年度はゼロ、三十五
年度は八百万円、三十六
年度が九百万円という数字であった。実際上に
政府が支出したものはこういう数字でありますが、当時の
計画によりますと、三十一
年度は七千九百万円、三十二
年度は六千二百万円、三十三
年度が六千一百万円、三十四
年度も同じく、三十五
年度も同じく、三十六
年度も同じく、こういうことになっております。支出の面を申し上げますと、なおひどいのですね。こういう
事業収支、経営収支というものは、立てたときからもう全くなってない。そういうものを
国会に
提出をして、短時間の間に審議をせよと言っても、これは審議に疎漏があり、十分目の届かないことは当然なんです。だからこれから立てられようというはっきりとした根拠のある、絶対に
赤字は出ない、
事業効率も十分上がって、
大臣が今言われたような成果の上がる具体的な
計画が、当時出されたようなこの資金及び償還
計画の欄の中にある
公団の経営収支のようなでたらめなものであれば、こういうものはわれわれは断じて承服できません。これはあえて現在のあなた方を責めるわけではありません。あなた方の
責任ではないわけです。その点は役人さんはかわられればそれでおしまいですから、あえてこれをあなた方の
責任として私は追及するわけではない。が、しかし、この事例の上に立って、先ほどから言いますように、
公団は充実したわ、借金のしりをぬぐったわ、一体ほんとうにあなた方が前向きで
公団に仕事をさせる気なのか、気でないのか、その
内容をここで明らかにしてもらわないと、この問題は解決がつかぬと思うのです。もうすでにこの
公団の出発当初から、これは
資料の面から見ても全くでたらめしごくなことになっておるのです。かりに支出の面を申し上げましょうか。実際のあなた方が
考えられましたものとは、当初の
計画があったものが十倍以上に支出されておるものもあるのです。全くもう驚き入るほかはないのです。特にこの差益金の事例を申しましても、われわれに示しておられたところの
資料というものは、たとえば三十一
年度のごときは——まだ三十一、三十二年、三十三
年度程度は、
公団が
根釧といい、上北といい、その他の地区において相当活躍しておる当時なんです。その当時においても、剰余金の計算が三十一
年度において一億七千一百万円を見込んでおった、とれが八千二百万、
決算面によりますとそういう開きになっておる。一億七千一百万というものと八千一百万の差、四億三千五百万と七千八百万の差なんです。五億八千五百万と二億九千五百万の差なんです。
昭和三十四
年度は七億五千四百万と四億四千三百万の差なんです。三十五
年度に至っては十一億一千六百万に対して四億四千五百万、三十六
年度においては十億五千七百万に対する二億三千万というように、それは全くもう
お話になりません。こういうでたらめというか、ずさんというか、不十分な
運営によってこれが
運営されれば問題の起きてくることは、私は当然だと思うのです。こういうような事例から申し上げて、今後この
公団を充実、前向きの姿勢にするんだと誓われますが、そのために大きな国費を投入するわけでありますけれ
ども、どういう具体案を持って、誤差のないような、ほんとうに日本の農地造成や草地改良あるいは災害の復旧——あってはならぬことでありますが、災害対策、そういったことに対して対処されようとしておるか。
年度別、地域別のものがあれば——これは
公団あたりも当然良心的にあなた方に迫って、そのものをとるべきであるし、またあなた方も進んでこういうことであるから過去は確かに間違っていました、失敗でした、がしかし、今後はこういたします、こういうものが当然出されてしかるべきものだと私は思うのです。そういう点について
大臣の
答弁は大まかで抽象的でありまして、これ以上
大臣に申し上げても益ないことだと思うのですが、少なくともあなたの御意図と中身とはだいぶん食い違っておると私は思う。どのような御
決意で私が
指摘したような大きな食い違いが起きない
運営をなさる御所存でありますか。かつての成田
理事長は、月に二、三回の登庁であったそうですね。月に二、三回登庁すればいいという程度——真偽のほどを確かめようと思ってわれわれは昨日
参考人としての出席を要求したら、支障によって御出席がなかった。これはうわさでありますから、われわれは真偽を確かめたかった。一体月俸の百分の六十五もの退職金がとにかく勤めてさえおれば月給のほかに毎月つく、こういううまい商売はないでしょうね。しかも
赤字を出そうが、欠損をしようが、とにかくもらえるものだけはやめるときもらえる。これは農林省からただいまいただいた
資料によりますと、ほとんど大部分が百分の六十五、こういう退職金を
農林大臣の
認可によって受けることになっておるようですね。ですから
大臣は御存じないはずはない。今度はまた畜産
事業団も出てくるでしょうが、まだ退職金の規定がないようであります。ないのも若干あるようですが、一体その
業務運営その他についてやはり信賞必罰といいますか、功績のある者とない者ということは、役人としては退職給与金等については当然
考えてしかるべきだし、第一、百分の六十五も一カ月に、たとえば成田さんの場合は何にも仕事をしないでも二十三万円の百分の六十五、十四万九千五百円の退職金が毎月ついてくるのです。こういうばかばかしい話は、私はないと思う。そこに
公団をたくさん作っていく上においても批判を受ける当然の理由が出てくると思うのです。ですから、これはやはり特別会計、公営主義、こういうもので愛知用水等も性格を転換すべきだ、こういうふうに思うのです。これらを総合して
大臣はどのようにお
考えになりますか。その辺のしかとした御
見解を明らかにしていただきたい。仕事をほんとうにさせる気ならば、どういう具体的な指示を与え、今後
事務局が案を練ったものに対してもどういうふうに決裁を与えられ、そしてこの
公団が前向きにされるか、余談でその面に言及いたしましたが、質問を戻しまして重ねてその点を御
答弁願いたい。もし次の機会においてこういう
事態が起きたら、それこそこれは
責任問題ですよ。それが出る要素は多分にあるということをこの際はっきり
指摘しておきます。その点もしかと承っておきたい。