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湯山委員 委員長にまたお願いしておきたいのは、今の
局長の御
答弁は大へん私
ども満足できるような御
答弁ですが、問題は基本的な態度としては
一つは文部省側にあると思うのです。ことに今度法改正の中で、学校給食ということが出ておりますので、どなたかの御
質問のときにでもけっこうですけれ
ども、ぜひ文部大臣の出席をこの
審議中に
委員長の方から要請していただいて、学校給食についてのことを
質問したいと思いますから、
一つお願いいたします。
最後に、これは
法律案と直接
関係はありませんけれ
ども、
価格とは
関係がありますので、簡単にお尋ねいたしたいと思います。
先般、香川県で、
農林省の高知の種畜場から初光号という種牛を香川県に貸与いたしまして、それから精液をとって千頭余りの雌牛に人工授精を行なったわけです。それから生まれた子供、褐色の系統ですが、その生まれた子牛に白い斑点のあるものが大体四十頭近く、今県内に残っておるのが二十七、八頭ですけれ
ども、ほかへ行ったのもありますから四十頭ぐらい白斑のある種類が生まれました。ところが、
農民の方も知識がなかったのと、御存じのような家畜の取引状況のために、相対取引のために、それぞれそういう子牛の場合も、斑点のあるものは買いたたかれまして、数万円から四、五千円程度の損害を受けたのが相当件数ございます。そこでそれについて
農民の側から、県の方から世話を受けたので、県の方で賠償あるいは損害の補償をしてもらいたい、こういう申し出がありましたが、県の方としては、賠償とか補償ということはできない、ことに法的には何の間違いもないことだからというので、多少問題になっておりました。ただこの件については、
農林省の方もすぐにかわりの牛を送っていただくし、初光号は廃牛というか、それを廃止した。高知の場長さんの方は、すぐ香川県の方へおわびに行っていただいておるし、その間に別に手落ちがあったとは思いません。
農林省の方も善意でよかれと思ってやられたことだし、香川県庁の方も善意でおやりになったことだし、
農民の方もまたそういうことを予期しておったとは思いません。だれが悪いということはないわけですけれ
ども、ただ残念なことには、そのしわ寄せが、みんなの善意の中から生まれた、そういう災難のしわ寄せが、結局子牛を安くたたかれたという
農民だけにかかっている、こういう事態は何とかならないだろうかということで、私
どもも話をしますし、
農林省の方からも話をしていただいて、県の方では、確かにどこにどうという手落ちはないけれ
ども、ただ農家の人にそういう損害を与えるということは忍びないというので、損害賠償とか補償という形ではなくて、別途にそういう損害をかけないような措置をとっていただいた。この計らいは私は大へんけっこうだったと思うのです。そこで、ここでお尋ねして御善処願いたいことは、今後人工授精が大幅に実施されるということになると、よほど種牛というものの精選が必要ではないか。ことに聞いてみますと、初光号はシンメンタールという本来白い斑点の出る系統の牛であった。そういう種牛を使えば、当然隔世遺伝なりあるいは劣性
因子であっても、それを誘導する
因子があるものに、つまり雌牛のいかんによっては出るおそれが皆無だとは言えないと思います。そうすると出た場合の指導、肉牛としてはあるいは役牛としては、これはちっとも影響はないのだというような事前の指導も必要だと思いますし、あるいは市場方面への指導も必要だと思いますし、さらに人工授精で多量にやっていけば、こういうケースは今後も出る可能性はないとは言えないと思います。そういう場合に、いつも農家の方が、今度のように
農林省なり香川県なりが、非常に行き届いた配慮をしていただければいいのですけれ
ども、必ずしもそういうことを全部に期待することができないといたしますと、これは種牛の選定なり、場合によってはそういうものが出た場合の措置、そういうものについて何らかの対策がこの際必要ではないか。昨年この前の
法律審議の過程では予期していなかった事態がもうすでに出てきておるわけでして、このことも
価格にも影響がありますので、どのようにお
考えなのか、御
答弁をお願いいたしたいと思います。