○石山
委員 新聞も普通の宣伝物も同じような取り扱いになっておるとすれば、これは
新聞社で何か別な措置を講じなければ、ニュース価値が全然ないようなのが郷土
新聞の今の現状のようです。これはやはりどこかで工夫してもらって、
新聞のような場合は別個のものを何か
考えなければならぬと思うのです。
それはきょうの課題ではないので、私は申し上げませんが、そのほかに遅配になる原因として私
たちが
考えていることは、あなたは遠慮深く、おっしゃらぬでいるようですが、指摘される面としては、概括的にいえば労務対策がうまくいっていないというふうなことです。その労務対策ということは、私は何も下の方だけ言っているのじゃないのですよ、全般のことを言っているのです。特に地方の現業に行った場合、
課長代理とか係長とかの級の素質が悪いということを指摘してよろしいと思う。この級がいわゆる統率力がない、信頼を得ていない、それを忘れちゃいかぬですよ。
大臣も
官房長も今まで
人事を扱っていられこのですから、この点は忘れてはいかぬですよ。そうでないと現場の人は動きません。そのことを
一つ私は指摘申し上げたいと思う。
それからどう
考えても、さっきも基礎算定の基準の
お話を申し上げましたが、最近われわれが受け取るPR用のいろいろなものがまことに多い、
膨大と言ってもいいほどPR用のものがどっと来るわけですね。ですから、人員がそれに追いつかぬということです。簡単にいえば、人員の不足だと言い得るけれ
ども、その急激にふえた事務に対する
考え方が、皆さんの場合には平均化された人員という見方をしているのです。それでは集中的に来る大都市のものは、必要量の人員と実際の物量というものの差がますます大きくなってきたというのが、私はやはり遅配を大きくした
一つの要素をなしていると見ているのです。
それから責任の度合いの問題ですが、非常勤が多いと私は申し上げたい。臨時雇ですよ。しかも、皆さんのところを聞いてみますと、よそのお役所の非常勤、臨時雇よりも安いのです。それで、私は自分のことでいえば一番早くわかる。年末にこういうことがあったのですよ。僕は、うちへ帰れば小さい町の町内会長をやっているのですが、郵便
局長さんから親切な依頼状が来たわけです。年末に、年始状が
膨大なものだから、その日配達する郵便袋ですか、これを預かってくれ、こういう依頼状が来た。そうしたら次の日、でっかいやつを若い学生さんが持ってきて、何ともいわないでどんとほうって行った。それっきりですよ。非常勤、臨時雇というものはこういうものだ。これは年始の状だからどうということはないでしょうけれ
ども、これだってやはり信書です。なくなったら大へんな問題でしょう。ですから、抜き取り事件がある、為替がなくなると云々といろいろなこともあるようでございますが、これは皆さんのところに大へんな責任があるように思っているのです。年始の状を一例に引いたわけですが、預かってくれでもないし、あるいはもっと厳格にいえば、大切なものだったら判取り帳みたいなものを持ってきて、受け取りましたというような判こをもらって帰るぐらいの、何かそこら辺の処置があってもよろしいんじゃないかと思ったのです。それは、持ってきた人間を信用できないということです。お早ようでもなければ頼みますでもない、どんと置いて帰っていくというような臨時雇がいるわけなんですね。ですから、こういう点も
考えていただかなければ事故も防げないのではないか。私の申し上げたい点は、遅配とか事故の問題というものは、私が今あげたようなことからもかなりにあるだろうということを申し上げたいのです。それはなぜかというと、皆さんの場合は、事故や遅配が起きますと、すぐ労働
組合だというふうに結びつけるでしょう。そういうのを私
たちは責任の転嫁と言っているのですよ。責任の転換だ。皆さんの労務対策を見てみると、おおむねそういう傾向が免かれない。これは
大臣、
民間じゃそんなばかげたことをしませんよ。たとえばせっかく自分のところで十年ぐらい使って能力もできた人を、何か事故があったからといってばっさり首切るなんて、そんなばかげたことは絶対しない。だけれ
ども、あなたのように公務員法だとかなんとかいうやつを無理に使って、さっきも私の方の
山内委員が言ったように、結婚式に行った者まて処罰しなければいかぬというようなやり方をしている。
民間ではそんなことはしませんよ。
民間ではよほどのことがない限り、企業が成り立たぬというときでなければ首を切りません。なぜかというと、あなた、金をかけてせっかく熟練工に仕立てた者の首を切るなんて、そんな非能率的なことをしない。事故を起こすこと、郵便を遅配することは、さきにもあげたように皆さんの責任にあるようなことが大へんあるわけなんですね。あげてみても、中級幹部が非常にだめだということ、非常に急激にふえていく事業量に対して人員の採用が不足だということ、責任の度合いのない非常勤を数多く低賃金で雇っていること、これは労務者の責任じゃないですよ。
大臣、あなたの責任なんです。そういう責任を果たさないで、言うところの遅配事故が起こると、それはどうも労働者の責任だというふうな格好で、これまでばっさりやってきた。だけれ
ども、
民間じゃそういうことをやらぬということを私は申し上げたい。十年、十五年と使った人をもっと大事にして下さい。処分の仕方というのはいろいろあるだろうと思うのです。その処分の仕方が、まことに人情のないやり方で処分をしていると私は思うのです。それは感情論ですよ。感情論でなければ、官僚の悪い、いわゆる権力を背景にして圧迫して団体を規制していくという古いやり方です。ですから、これはこの
人事局などができる前提として、非常にやはり私は
考えていただかなければならぬと思うのです。それからこの法案を見てみますと、やはり労務対策だということは歴然としているのです。この
条文に触れていることを見ましても、
人事局の事務、第十条の三をこう見てくると、変わっているのは八と九だけだ。
あとは前の
人事部と何も
内容は変わってないのですよ。八と九は何を言っているかというと、「八
職員の結成する労働
組合その他の団体との交渉に関すること。九
公共企業体等労働
委員会に対する調停及び仲裁の請求に関すること。」というふうに、これは
性格からしてあたりまえのことなんですよ。
性格からしてあたりまえのことなんだけれ
ども、部を改めて局にするのに、たったこの二つぐらいしかふえていないようなことでは情ないと思う。だから労働
組合の諸君は、これは労働強化をさせるだろう、労働
組合運動を弾圧するだろう、こういうふうにいっているんだ。なるほど見てみたら、そんなふうにも思われる節もございます。私は
大臣にお聞きしたい点は、勘どころというか、
人事局を作る
ほんとうの
意味というか、それのよさというふうなものですね、そういうものは一体何だろう、こう思っておるのです。
それからもう
一つは、私が二、三申し上げた事項に対しては、至急やっていただけるかどうか。至急という言葉はこの際適切かどうか知らぬけれ
ども、やはりそれは改善の必要ありと認める、たとえば中級幹部といいますか、この中級幹部が
ほんとうに現場において働く
人たちの民心を把握する統率力を持つ、こういうふうなことをやらなければいかぬということ。それから事故を防ぐためには、身分をきちんとし、相当な賃金を与えている人でなければ事故はなかなか防げないということ。急速にふえた郵便物の物量に対しては、これに即応したような人員をば充当するということ。それから基礎算定、
行管から指摘されております算定基準が少し古いから、この算定基準を改めるということ。五つばかりあげてみましたが、
一つ一つお答えにならぬでもいいのでございますけれ
ども、いずれにしてもそれらの事項に対してはやっていただけるという御
答弁をいただきたいと思います。