○藤原(節)
委員 私は、あまり時間をとらないで、簡単に二、三点伺います。
今までの各
委員の質問に対する御
答弁で、大体今回の
改正をもって必ずしも完全なものではない、なお幾多の問題が残っておるので、さらにこれを充実し、完全なものにするよう努力をするということを、はっきり
恩給局長も
答弁され、
総務長官も同様の趣旨のことを述べられた。その点はまことにけっこうでありますが、具体的に申しますと、なかなかまだ問題が多い。まず
ベース・
アップの問題は、再三論ぜられたところでありますが、これは今後また引き続いてやるとして、さしあたり二万四千円
ベースと二万円
ベースの不均衡是正の問題が出て参ると思います。なお、傷痍
軍人の
関係につきましても、従来から間差の是正とか、家族加給等の問題が、多年の懸案として出ております。それからまた、未亡人、遺児の問題、これも大きな問題として今後起こってくるだろうと思われるのでありますが、これらの問題が起こって参りまして、従来のように、遺族会とか傷痍
軍人会とか、その他の遺族
関係の団体が、いわゆる圧力団体といわれながら、非常に盛んに運動、陳情をする、これをしないとなかなか実現しないし、いかにも運動によって事が実現するような形は、あまりどうも望ましいことではない。これは積極的に進んで
政府側でこれらの問題に取り組み、解決をしていただきたい。これもすでに述べられて、そういう努力をなさるという趣旨の御
答弁があったと思いますから、重ねて御
答弁は求めません。再確認をさせていただいて、
一つ具体的な問題でちょっと気になる点をお伺いしておきたいのでありますが、今も受田
委員からお話のありました
恩給と
共済年金の
関係、今回の
ベース・
アップが二万四千円と二万円というようなことになっておることについても、再三の御
答弁で、諸般の
事情によりというような御
答弁であった。
恩給局長は、
共済組合による
退職年金の
関係もあってということもちょっと言われたようであります。三十四年の十月から実施された
共済年金が、わずかの数であろうが、二万円
ベースの人がおるということが、
恩給を二万円
ベース以上に持っていくについて、何かもう非常に不均衡ということで、障害になっているのじゃないかというふうに考えられる。
共済年金と
恩給との間のバランスをとっていかなければならぬということは、これははっきり今もおっしゃったことで、けっこうでありますが、将来すぐ起こってくるこの
恩給の不均衡是正で、二万円
ベースの人は二万四千円に上げてもらいたいという話が出たときに、これはどういうふうになるのか。
恩給の方は、これは国が
予算を計上すればそれでいいわけですから、さっそくこれは前向きでやっていただけると期待しておりますが、
共済年金の方はそう簡単に参らぬのじゃないか。いろいろ掛金の問題等もあるようであります。その場合に、これはまあ
共済が大蔵省の所管であるとかなんとかいうことでありましょうが、今おっしゃった
公務員法の
改正が実現して、内閣に
人事局ができて一元的に扱われるようになれば、それはまた処置もしやすいのでありましょうが、現状のもとにおいても、
総務長官が、やはりこれは
政府における
公務員関係の一番総合的な行政
機関であるというふうにわれわれは考えております。そういう趣旨でまた
総務長官というものは置かれた。現職たると
退職しておると、また遣族たるとを問わず、
公務員に対する
国家の
処遇というものについては、これは
総務長官において常に考えていただき、処置をしてもらわなければならぬと思うわけです。そういう
意味におきまして、将来——ただいまのお話でも、この切りかえにおける今までのやり方では十分考慮して、不均衡のないようにやってきた、それによってわかりますが、将来
ベース・
アップが起こって、
恩給を上げようとするが、
退職年金の方がそのままだから上げにくい、
退職年金を上げようと思うが、
恩給の方がそのままで上げにくい、両方で足を引っぱり合うようになってもまことに困る。そこのところを、これは
一つ国の配慮として、
共済組合の
退職年金をもらう
退職公務員といえどもやはり国の
退職公務員でありますから、これはやはり国がしかるべき配慮をしていいのじゃないかと私ども思うのであります。その点について
一つ総務長官から……。