○
森本委員 辞表を出しても、それを受け取る、受け取らぬということは、
郵政省が判断をするわけであって、それを直ちにどうこうせよということを私は言うわけじゃないが、これだけの
事件を起こして、しかも、これは
自分の
ねえさんである、
自分の
お母さんがこういうふうな
犯罪を起こしておる。それからこれがほんとうの
特定郵便局であるということから考えた場合、その
辞表を受け取る、受け取らぬは別として、われわれが普通考えた場合には、こういうときには、その
処分も、大きな
事件が全部済んでしまってから
処分するというのがあたりまえのことであります。しかし、その前に、
国民に対して申しわけないという考え方があるとするならば、一応自発的に
辞表を出して謹慎の意を表して、
郵政省から通達があるのを待っておるという謙虚な気持ちがあってしかるべきだ。大体
郵政省の
人間というものは、そのくらいきまじめな
人間ばかりであるというふうに思っておるわけでありますが、今の
官房長の話を聞いて、まことに残念に思うわけであります。こういう点は、あなた方の
行政指導が足らぬだろうと思う。実際問題として、
当該局長としても、もう少し謙虚に反省をし、その態度を内外に表わすということが、非常にほしいわけであります。今そういうことを言ったところでしょうがないが、
国会でもこういう
意見が一部にあったということをあなた方も
十分記憶にとどめておいてもらいたいと思うわけであります。
それから今後の
対策でありますが、今後の
対策については、
郵政省としては、
新聞報道によりますと、
窓口の改善、
局長代理を置く、
局員の再教育というようなことで、今後非常な
努力をするというふうに書いておりますが、、要するに、
私設貯金みたいなことをやられると、下手な
監察官が調べたところで全然わからないわけです。これは
出納日報にも全然載らないわけであって、よほど熟練した
監察官でないと、テアテアな
監察官が行って、昼飯でもごちそうになってほいほいやってきたのでは、さっぱりわからぬことになる。そういう
貯金の
事故を防ぐ。それから
保険です。
保険はまだ比較的わかりやすいわけであります。満期になって掛金を戻すという場合にわかりやすいわけでありますが、この
私設貯金をやられると、下手をすると、十年くらいは絶対にわからないということになるわけでありまして、よほど技術的に考えていかないと、この
犯罪を未然に防ぐということはなかなか困難じゃないかと考えるわけであります。特に、私は次の
委員会でもあなた方の回答を待ちたいと思うのでありますが、いました
貯金の
事故、特に
私設郵便貯金に
犯罪が多い。これを防ぐ
方法はなかなかむずかしい。これは
郵政省としても積極的に
研究をして、
次会にその
研究の
内容をぜひ発表願いたいと思うわけであります。
それからもう
一つ、これはそういうことを言うと
全国の
特定郵便局の方に怒られますし、また言いたくもないわけでありますが、現に
全国の一万三千ないし一万六千の
郵便局の中で、無
集配郵便局というものは六千ないし八千あると思いますが、その中で、
局長と
局長の奥さんだけでやっておる
郵便局はかなりの数に上っておると思う。これは非常にまじめにやっておられる方がほとんどでありまして、事実私はそういう
犯罪がないと考えておりますし、またまじめに操作しておると思いますけれども、こういう点については、ちょっと魔がさせば簡単にできる
職場にあるわけであります。だから、こういうふうな
職場に対するいわゆる職域の
指導をどうするか、これは
事故が起こって、
あとになってしもうたということではどうにもならぬわけであって、こういうふうな
関係の
郵便局がどの程度あるかということについては、おそらく
郵政省で調べればすぐわかるわけでありますので、こういう無
集配特定郵便局の、しかも
家族従業員だけでやっておるというようなところについて
——私は、そういうところに全部
犯罪が起こるとは考えません、またまじめにやっておると考えますけれども、万が一というととがあるわけでありますから、そういう面の消極の
運営に対する
郵政省としての
指導方法を
いかようにするかということについては、十分に
研究しておいていただきたいと考えるわけであります。そういう点について、
次会に十分に聞きたいと思うわけであります。
それから
最初に申し上げました
資料が出ましたならば、その
資料に基づいて、私ははっきりと申し上げておきますが、その当時の
監察官、さらにその上司、これは当然
東京郵政監察局長あたりは
責任をある程度感じてもらわなければならぬ。それから当時の
本省の
監察局長なんかは、どこかの会社の重役になっておると思うけれども、やはり私は一応
責任を感じてもらわなければならぬと思う。そのくらいの
責任態勢を
——下の者が
責任を感ずるだけでは、今後どうにもならぬと思う。一
事務員の
事件であっても、これだけ大きな
事件が起きた場合には、
上の者に至るまですべてが
責任を感ずるという、上から下までしっかりした
責任態勢をとって、初めて打って一丸となった
郵政行政ができると考えるわけでありますので、その
責任のとり方についても、
郵政省としてはこの次の
委員会で発表できるようにしておいてもらいたい。
いずれにしても、私が本日特にこの問題を
質問いたしましたのは、何もこの
犯罪が起こったその
内容について徹底的に究明し、
郵政省を論難しようという意図ではなくして、今後二度と再びこういうふうな
事件を起こして
国民の
信用を失うようなことはしてもらいたくない。できる限り
——できる限り外、なしに、こういう問題については絶無にしてもらいたい。こういう
方針を
郵政省がとってもらいたい。今後真剣にこの
対策を考えてもらいたい。
それからもう
一つ申し上げておきたいと思いますことは、これは
郵務局長の
所管でありますが、きょうは出てきておりませんけれども、赤行のうの
郵袋がこのごろひんぴんとして
盗難にあっておるわけであります。この
新聞報道を見ましても、赤行のうの
郵袋が
盗難にあうということが、なかなか多いわけであります。この
事件も、
郵政省が
国民に対する
信用を失うところの
一つの大きな原因になっておるのでありまして、次の
委員会あたりでは、過去一年間の赤行のうの
郵袋の
盗難事件の概況と、それからこれに対する
対策、こういう問題についても、十分に
説明ができるようにしておいてもらいたい、こう思うわけであります。
以上で、私は、この
貯金の
事件については
質問を終わりたいと思います。