○佐竹
説明員 はなはだ遺憾なことでございまして、従来とも検査等を通じまして、そういうことを発見いたしました場合には、極力是正させる
ように指導して参ったわけでございます。ただ何分にも、いわゆる通達の
限度というものが御
承知の
ように直接
法律に基づくものかと申しますと、
法律上の制限はまた別にございます。通達はその中で一種の内
ワクの
ような形で、一種の行政
措置として行なわれております。従いまして、それに対する罰則とか取り締まりといった
ようなものは、これは直接
法律事項に基づくものとは、若干そこに相違があることは
先生御
承知の
通りであります。そこで現実にそういう超過
貸し出しがあるからそれに合わせる
ようにしたというお話でございますけれ
ども、そこはつまり経済の実態の方がそういうものを要求してきたのに、いわゆる通達というものがあまりにもかたくなであって経済の
実情に合わないためにそういう無理な形が出ている。従って、信用金庫としても、しいて通達違反をしたいとは思っていないと思いますが、何分にも経済の
実情が非常に強い力で迫ってくるということでございます。従ってこれは形式的には確かに遺憾なことでございますけれ
ども、実態としてはある
程度やむを得ない面がある。そこで、そういった経済の実態に合う
ような衣もやはりこしらえなければならぬということが、先ほど
政務次官のおっしゃった点かと思います。そういう
趣旨で三千万円というものができた。それでは三千万円にしたら三千万円超というものがさらに出やせぬかという御懸念でありますが、その点については私
どもも実は非常に心配いたしております。そこで、三千万円を一銭一厘たりとも出ないことを期待し得るかと申しますと、これまた先ほどの
政務次官のお話の
ように、十年前の一千万円は今でいうと五千万、六千万に当たらないということもあります。そこで三千万円で全面的に押え得るかどうか、若干の落ちこぼれということがある
程度出てきやせぬかということはある
程度予想されるわけであります。さればといって、これがあまり多くなってくるということではいけないと思いますので、全体の
貸し出しの中で占める三千万超の部分が実際に現在どのくらいあるか、将来にわたってこれがどの
程度動くかということをある
程度予測いたしまして、適当な比率で、全体のうちの何%以内のものであるならばやむを得ないのじゃないかという
考え方もあろうかと思います。そこで全体として何%がいいのかということを実際に検討いたしておりますが、これは実態調査をいたしまして現実の姿を十分把握した上でやろうということで、実は現在調査が進んでおります。この結果が大体五月の半ばから末ごろには出
ようかと思います。それをもとにいたしまして、いわゆるアローアンスといいますか、一種の許容
限度的なものとして、一定割合というものを出して、それをこえてはならない。一方小口についても同じ
ような問題がございまして、小口の貸出比率というものを確保しなければならぬ。それには全体のうちの何割くらいがいいのか、これも実は実態調査をして、その結果に基づきまして一定比率を設けたい。これは両者いずれも、再び通達を出しましてはっきりさせて参りたいと思っておりますが、現在まだ調査が進行中でございますので、結果が出ておりません。