○平田説明員 私から概略御説明申し
上げたいと思いますが、
開発銀行の
資金は御
承知の
通り自己資本としまして、見返り
資金その他から払い込みを受けました払い込み資本金でございます。それと、その後年々利益の中から一定額を積み立てておりまする積立金、それからもう二つございまして、一つは
資金運用部分から借り入れております借入金、それから先ほどから話が出ております見返り
資金の貸付を開銀で引き継いだ分の借入金と申しますか、そういうものがございまして、
資金としましては全部包括いたしまして運用いたしておるわけでございます。来年度の運用し得る
資金は幾らかということは、毎年
国会の
予算の付属の説明書に書いてありますような
考え方でいたしておりまして、運用の方法といたしましては、御
承知の
通り大体開銀としましてはどういう
方針で運用してほしいというごく大きな
方針を
政府からいただきまして、それに即応しまして、各
企業に対する貸付を実行しておる、こういうことにいたしております。従いまして、見返り
資金の分としてはっきり分離できますのは、見返り
資金特別
会計から引き継いだ分でございます。これは勘定も特別にしておってはっきりいたしております。それから資本金の分は一括になっておりまして、これはほかの今申し
上げました一括して運用しておる、こういうことでございます。
それで現在の残高、三十七年の三月末現在におきましての残高を申し
上げますと、国内
資金の貸付分が全部で六千十四億円になっております。なおそのほかに、ちょっと申し落としましたが、世界銀行から外貨を借りまして国内の
会社に、電電
会社等に転貸している分等がございまして、つまり外貨貸付と称しておりますが、その分が全部で千四十六億円でございます。全部合わせますと、本年の三月末現在で七千六十億円
程度になります。そのうち電力に貸し付けておりますのが、外貨を含めまして全部で三千二百六十二億で約四六%になっております。これは御
承知の
通り料金の値
上げその他に若干問題がございますが、元利ともいまだかつて一ぺんも延滞があったことございません。期限
通り完済されております。それから
海運がその次大きうございまして、千八百十二億円、全体の二五%に当たっております。その他石炭が三百六十二億円で五・一%に当たっております。それから鉄鋼は大部分さっき申しました世界銀行からの転貸借貸付金ですが、それが五百九十八億円、全体の八%。その他比較的大きいところでは、最近は特定機械と申しまして基礎的な機械工業に対しまして貸し付けております。それが百三十九億円、全体の二%。あとはいろいろございまして、全部加えまして結局七千六十億円ということに相なっておる次第でございます。
最近の回収状況でございますけれ
ども、まず利息につきましては、三十六年度の実績を申しますと、全体で三百七十七億五千百万円の三十六年度中に利息の収入をあげております。それに対しまして三十六年度末で利息の延滞になりましたのが三億八千三百万、一%くらいが年度末で利息が延滞になっておる、こういう状況でございます。それから元本の方もおおむね順調でございますが、ただ
海運につきましては、御
承知の
通り海運政策に協力するという
意味で、期限をそれぞれ設けて貸付いたしておりますが、収益の状況によりまして、年度末に査定をいたしまして、あまり無理を来たさない範囲内で回収をはかろうということをいたしております
関係上、内入猶予と申しておりますが、それが三月末で三百億ほどになっております。その分が若干今後問題があるとすればあると思いますが、
海運につきましては特に担保金融という点を重視いたしまして、
計画造船についてはすべて第一順位の担保を実はつけておりますので、私
ども見ましたところ、まず元利の回収については御心配はかけなくて済むのじゃなかろうか、また御心配をかけないように私
ども管理者といたしましてできるだけ勉強して参りたい、かように考えている次第でございます。