○中川
委員 第三十八
国会の六月五日に、これはあなたの時代になるか、椎名さんですか、石炭問題に対して三党共同
決議をしております。そのときにも、ここにありますが、日本の石炭エネルギーについてはどうしなければならぬということがうたってあるわけです。さらに石油また可燃性天然ガスの資源
開発審議会の
答申も、三十六年九月、あなたの在任中ではなかったかと思いますが、これも新五カ年
計画にもっと熱意を入れてもらいたいということを言っているわけです。というのは、
根拠がある。それは、この
答申の
内容を見ますと、三十七年から四十一年の間にもし第二次五カ年
計画を推進したならば、第一次五カ年
計画の実績に徴しての結果ですが、こういう結果が現われるということを示しているのを見ますと、探鉱投資額、これは天然ガスが幾ら、石油が幾らということで、あなたのところに資料があると思いますが、二百三十五億円、約七千万ドル弱、これだけの金をつぎ込めば、生産量はどうなるかというと、約五百四億円になる。二百三十五億円つぎ込んで五百四億円の収入になるから、非常な外貨の節約になる。ですから、総合エネルギー対策の樹立の見地からも
一つうんと国内資源の
開発ということに力を注いでもらいたい。またこれは何かの資料にもございますが、石炭の活用による総合エネルギー対策の見地から見ますと、
政府は五千五百万トン——五千五百万トンと言っておりますが、これをかりにもう一千万トンふやしたならば、一体どのくらいになるのか、六千五百万トンの石炭を活用することに力を入れたら三百八十七億円、外貨において約一億ドル以上の節約になる。これは大臣、大事な点ですから、眠らないで聞いておって下さい。(笑声)石炭は五千五百万トン、——五千五百万トンということを、
政府はばかの
一つ覚えのように言っておる。五千五百万トン、それ以上できないようなことを言っているのですが、私はエネルギーの需要が急ピッチに伸びておるときに、どうして石油だけといわず石炭ももっと需要をふやすことを考えないかと思うのです。もう一千万トンふやしますと、三百八十七億円節約できる。そしてしかも関連
産業を含めると七十八万人の雇用増を招くことになる。だからいずれの面からいっても、これは非常に
国策に沿うことになるのでございますが、
政府は石炭政策の転換は、これは今盛んに問題になっておることですが、
一つ考えてもらわなければならぬ点だと思います。私は一石二鳥だと思うのです。石炭を一千万トンふやすことによって、外貨もこれだけ節約できる。さらに雇用の面においてもこういうふうに七十八万人というものが離職しなくて済むということになるのです。離職対策を今盛んに石炭対策
委員会でやっておるわけなんですが、そういう点も緩和することになって、一石二鳥の成果をおさめることになると思うのですが、そういう点について
一つ十分にお考えを願いたいと思うのであります。
そこでこの石油業法につきましては、そういうような観点から
一つ十分に考えていただいて、先ほど来私が申し上げておるような供給
計画に次ぐ資金
計画をどうするかという問題、それからその次にお尋ねした買取
機関の問題、これらの問題、やはり一応大臣は慎重に考えるからとおっしゃるのだが、むろん慎重に考えるべき問題でございますが、この問題は
一つ早急に
政府のお考えを発表していただいて、これができないというとちょっと石油業法、非常にまずいのじゃないか。それから自由化というものを少し延ばせば、何も石油業法を今あわててやらなくてもいいのです。今まで外貨割当でやっているのですから、何もここであわててこの石油業法を作らなければ、日本の石油
産業はめちゃくちゃになるとか、需要と供給のバランスがめちゃくちゃになるわけではありません、貿易の自由化さえ延ばせば。だから貿易の自由化は、私も午前中ちょっとお尋ねしたように、別に文書の上で三十七年の十月からは日本の石油は自由化するということの約束は何もしてはいないでしょう。岸内閣以来そういうふうに、けさ大臣がおっしゃったように、岸内閣のとき以来そうい5政策で進んでおる
計画であったというだけで、
計画通りに世の中のことはいきませんよ。ですからもっと準備を十分にして、もう心配ないというところでこの石油業法をやればいいのですから、今私が申し上げた資金
計画と買取
機関の問題、これは
一つ十分にこの業法通過前に
政府の
意見を発表していた、だきたい。それに基づいて私はこれに賛否のなにを表したいと思います。これはいろいろな点がありましょう。党との
関係もありましょうけれ
ども、しかしこれは重大な問題ですから、た、だ
審議会、総務会でヒヤヒヤできめられる問題ではないと思います。またそういう点が総務会なり
審議会で行なわれた場合には、私も出かけていって十分にこれを慎重に考える、へきであって、簡単に考えてはいかぬぞということを私も言うつもりでありますけれ
ども、それらの点について具体的にどうするかという点を大臣のおっしゃるように慎重にお考えになって、そうしてそれをお示し願った上でこの問題に対する態度をきめたいと思います。それまで質問を保留しておきます。