○山本
説明員 信用保証制度と信用保険制度の現状の概要について御
説明申し上げます。
昭和三十二年に初めて国家
資金十億というものが保証協会に投入されることになりまして、三十三年に私
どもの方の保険
公庫が発足したわけであります。地方の公共団体、あるいは協会自体の努力といったようなものがありまして、保証協会は非常に成長いたしまして、保証規模というものも飛躍的に
増加しているわけであります。お
手元にお配りしましたこういう
資料の八ページの中段のところに、保証の平均残高がどんなに
増加したかということをしるしてございますが、三十三
年度に六百八十六億円でありましたものが三十四
年度には八百三十一億円になっておりまして、前年に比べて二一%
増加しております。それから三十五
年度になりますると、千七十五億円になりまして、やはり前年に比べまして二九%
増加しております。三十六
年度はまだ
年度末になりませんので、集計ができておりませんが、見込みを申し上げますると、千四百五億円になる見込みであります。こういう数字になりますると、前年に比べて三一%
増加するというようなことになるかと思うわけであります。
それから、一
中小企業者に対する保証限度の額であります。これは、個人に対しては、制度としては七百万円が最高限になっておりまするが、協会によりましては、協会の規模の
関係上、従前はそれ以下の五百万円といったようなところもありまして、現在二、三のものが七百万円までに至っておりませんが、大体制度の最高限近くまで引き上げられる
状況になっております。制度としては、個人では七百万円が最高限、それから法人では一千万円ということが最高限になっておりますが、協会の実力のあるところは八百万円以上一千万円以下といったような協会が九協会もありますし、それどころか一千万円以上の保証もやっておるといったような協会も四協会あるわけでありまして、こういった実力のある協会は、保険の限度以上については、
自分の責任において保証をしておるわけでございます。
それから保証料でございますが、八ページの下段に書いてあります。この実収保証料というものが、三十一
年度には年に二分三厘一毛でありましたのが、三十二
年度には二分一厘八毛になりまして、前年に比べて五・六%引き下げになっております。三十三
年度には年に二分一厘二毛になりまして、三十四
年度になりますると二分に引き下がりました。三十五
年度にはさらに二分を割って一分八厘九毛ということになっております。三十六
年度は、これは見込みでありますが、さらにそれを下回って一分七厘九毛くらいになるんじゃないかという見込みを持っておるわけでございます。それから信用保険制度の方でありますが、信用保証協会の保証規模の増大に対応しまして、保険規模も増大の一途をたどって参っております。ことに三十六
年度からは全面的に包括保険制度になりまして、その規模が一そう飛躍的に増大を示しておるわけでございます。保険につけられた付保の
総額は、三十四
年度には九百十三億でありましたが、三十五年になりますと千四百二十億、三十六
年度の見込みでは二千六百八十億といったようなふうに、飛躍的の増大を示しておるわけでございます。それから、昨年の十二月末の保証付の融資の
状況でございますが、これは合計しまして千八百億でありまして、従前の最高のレコードを示しております。前年の同期に比べまして五百三十億の
増加でありまして、四一%の
増加ということになっております。
保証協会も近年非常に成長しまして、ことに国会の附帯
決議で、小規模協会のレベル・アップといったような附帯
決議をいただいたのでありますが、われわれの方でも、貸付金の融資にあたりましてはそういう点を十分考慮しました結果、小規模協会も非常に成長いたしまして、前年に比べて、保証平残において五割以上伸びた協会が十九協会もあります。保証平残が十億未満といったものを一応われわれの方では小規模の協会としておったのでございますが、それが前年には二十二ほどあったのが十三くらいになっているというふうに非常に成長してきておるわけでございまして、保証協会の成長発展につれまして、地方の銀行の協会に対する信用度も非常に増しまして、保証協会としては大いに
中小企業者のために仕事がしやすくなっております。
それで最後にお願いなんですが、国家
資金の地方の保証協会に対する貸付金は現在八十八億でございまして、さらに予算に二十五億計上されておりまして、これが成立しますると、合計しまして百十三億になるわけでありますが、地方の保証協会に対する力の入れ方は、出捐金で約五十八億、貸付金で百二十億、合計しまして百七十八億という力を入れておるのでありまして、国家としては地方に比べてまだまだ力の入れ方が少ないのじゃないかと思いますので、諸先生方の御支援によりまして、なお一そう地方の保証協会が成長するように、融資
資金の
増加についてこの上とも御尽力をお願いしたいわけであります。
簡単に現状を
お話し申し上げました。