○吉村委員 関連して大臣に
質問いたしますが、郵政省の処分の問題について、僕が過般来の
委員会でいろいろ質疑が行なわれておるのをずっと聞いてみまして、特徴的に一貫していると考えられることは、昨年の春闘ですか、この時期から郵政省当局が全逓との労使
関係について、処分をもってやっていきさえすれば、自分
たちの考えているような、そういういろいろな政策が行なわれ得るのではないかという考え方が、非常に根強く働いているのではないかというふうにどうも私には感じられてならない。今の人事
部長の答弁等を聞いてみましても、きわめて挑戦的だというふうに私は受け取るのです。たとえば当時の
組合の闘争の状況がどうであったとかこうであった、あるいはこの前の「新しい
管理者」の中に見られるような問題、こういう
ところを見ますと、
組合との間について、協調的に現在の
事態というものを解決していこうという熱意よりは、
組合を弾圧することによって、自分
たちの考えている政策を押し通すことができるのではないかという考えを持っているのではないかというふうに私は思うわけです。過般この
委員会で、田邉委員だと思いますけれども、やはり処分の問題について、下部
機関の
組合役員であった者が闘争の現場に参画をしなかった、そういう者が処分の対象になっているんだけれどもという
質問をした際に、あなた方の方では、
組合役員が、そういった不法な行為が行なわれるような状態の場合には、それを阻止する役割を持っているというふうに考える、そういう阻止をしなかったから処分をしたのだというような答弁を行なっておるわけです。今回の場合には、特に重要だと思いますのは、いろいろ具体的な公労委の判断の二つの問題よりも、あなた方がいわゆる被申請人として公労委で述べた
ところの証言、こういうものは全然取り上げられなくて、そうして申請人が日常活動というものを活発にやったということからこの処分が行なわれたんだという判断を公労委がしているということは、私は今までのあなた方の答弁を聞き、ここ一、二年来のあなた方の対
労働政策というものを考えると、この判断は当たっておるというふうに思います。しかも、この判断が出たのに対して、今大臣あるいは人事
部長等は、これに従うとかなんとかいうことは言うていない、これについては十分検討して
態度を表明するというふうに言われておるのでありますが、そういう
態度をとること
自体によって、今後の郵政省の労使
関係を正常なルートに乗せ得るかどうかということについては、私は非常に疑問なしとしないのです。ですから、第三者
機関が正当な判断をしたという場合には、多少問題があなた方にあったとしても、それに従っていくという
態度を省みずからが示すことによって初めて第三者
機関が尊重される、あるいは
組合もそういうような慣行になれてくることになるのではないかと思うのでありますけれども、そういう
態度すらとられない
ところに、実は非常に問題があるのではないかと思うのです。郵政省の労使
関係の中にはいろいろ多くの問題があるのでありますけれども、昨年の年末に用員問題が、一応ああいう紆余曲折を経ましたけれども、大臣の英断によって解決をした。それ以来は、前と違っていわばよい労使
関係になっておるという答弁が、この前の
委員会においては人事
部長からなされておるわけです。そういう矢先に、しかもこういう問題が残っておって、第三者
機関からこのような判断が出た場合に、あなた方がむしろ非は非なりとして認める
態度で、率先して従っていくという
態度を示していくことがなくては、この前の
委員会におけるあなた方の答弁の趣旨とは大へん食い違ってくるんじゃないかと思うのです。そういう意味で私が今までのこの労使
関係をずっと見てみますと、ややもすると権力をもってすべての問題を解決しようとかかってくる。これは無意識であるかもしれませんが、自分
たちが困ってくるとその権力を利用しがちになるという傾向が、現在の郵政省の中に出ているんじゃないかというふうに危惧されるわけでございます。そういう点について、もしそうでないとするならば、この種の問題については、先ほど申し上げたように率先してこれに従っていくという
態度をとるべきではないかと考えるのです。われわれも田邉委員と同じように、労使
関係についてはできるだけ
話し合いでやっていきたいということで、この
委員会に大臣に御足労をわずらわしていろいろ
見解を聞いているわけですから、そういう場合にはあまり好戦的と見られるような言辞を捨てて、ほんとうに
話し合いの中で現在の労使
関係をよくしていくという
立場に立っての真剣な
態度で臨んでいただくことが必要じゃないかと考えるわけです。二、三の例をあげながら、今までのあなた方の答弁の中から私が感じたもの、そうして将来の郵政省の労使
関係についての、あなた方にとって今非常に大切だと考えたものを私は申し上げたわけでありますけれども、こういうことについて大臣はどのように考えられておるか、承っておきたいと思います。