○角屋
委員 ただいまの問題については、やはり
災害立法としての柱になる重要な問題でありまして、私どもの希望といたしましては、この
災害対策の問題は、従来もそうでありますけれども、与党、野党の立場を離れて、超党派的に
災害対策の万全を期するという、そういう気持でやってきた性格の問題でありますから、できれば
法律案提案までに、要綱の段階で、いろいろそれが実際に
法律案の
内容に百パーセント織り込まれるかどうかということについては、これはやはり
政府・与党として最終的には処理されるということであろうと思いますけれども、しかし、この種
法案については、やはり
法案提示までに、要綱の段階でも十分こういう
災害対策特別委員会あるいはその
理事というところの懇談会を通じてりっぱなものを仕上げる、こういう気がまえで
一つやってもらいたい。これは担当の人に申し上げるのは筋でありませんから、せっかく農林、建設の両
政務次官がおいでになり、また特に
委員長にもそういうお気持で
一つこの問題は今後配慮願うように要望申し上げておきたいと思います。
そこで、すでに提示されております四
法案の問題につきまして、いろいろお
伺いしたい点が多々あるわけでありますが、冒頭に申し上げましたように、この四
法案については、
内容的に私ども強く希望したり、あるいはまた、修正を要望したりする点等も、従来の
審議の経過から御判断の通り、気持としてはあるわけでありますけれども、
法案を最終的に処理するという立場から、数点に限ってこの機会にお
伺いをいたしたいと思います。
まず第一は、
建設省関係の問題でありますが、過般、十月下旬の
災害調査のため、本
特別委員会からそれぞれ現地
調査をいたしました際に、私は大阪、
京都あるいは
三重、こういう方面の視察をいたしました。そこで、建設
関係で特に重要な課題になって参りますのは、申し上げるまでもなく、
淀川の
治水の総合
対策という問題に相なります。これは現実に第二室戸のときにおける大阪湾を中心にした高潮
対策の問題ももちろん含まれますけれども、
京都方面の
災害地を視察してみたり、あるいは
三重県の上野を中心にした
災害地を視察したりして、
淀川治水総合
対策というものの重要性を今さらのように再認識をしたしたわけであります。特に
三重県
関係は、私の出身県でありまするから、関心も従って深いということに相なるかもしれませんが、上野を中心にした伊賀盆地といわれるところの
治水問題、こういうことに相なりますると、御
承知のように、あそこは長田川、服部川あるいは柘植川という三川の合流地区に相なるわけでありまして、過去しばしば大
災害をこうむっております。たとえば
昭和二十八年八月の東近畿の大
水害、あるいは同年九月の
台風十三号の
被害、さらにまた、その後におきましても、
昭和三十四年の大
災害、さらには三十六年の十月下旬の大
災害、こういうふうなことで、何度となく、伊賀盆地を中心にした上野市地区は、いわば
災害時の雨の滞留地区として、今日まで非常な
被害を受けておるわけであります。過般、
河川局長もわざわざ上野の方面を御視察になったということを聞いておりまして、大へんけっこうなことだと思うのでありますが、これは本
特別委員会でも現地
調査をして、現地の
災害民の切実な要請というものについては十分
承知をし、また、
委員会の報告を通じて明らかにしておるわけですが、とにかく伊賀盆地における
治山治水対策、特に
治水対策ということになって参りますると、所要の地区に所要の防災
ダムを作るというふうにいたしましても、なかなか相当なキャパシティを持った防災
ダムを作るという適地が比較的少ない。従って、相当大量の防災
ダムを準備しなければならぬ。さらにまた、この合流点のすぐ下流に岩倉峡というものが控えておる。しかも、この三川にわたる河川改修という問題にについては、少なくとも八億円くらい要るのじゃないかといわれておりますけれども、年々
予算的裏づけというものは一千万円前後にすぎないということで、遅々として
治水対策が進行しない、こういうふうなことでありまして、今次の大
災害にあたりましても、一面湖水のような
状態になりまして、現地の罹災民としては、いわゆる
淀川の下流地区の犠牲に伊賀盆地のものはいつまでならなければならぬのかということを切実に訴えておるような
状況でございます。従いまして、この際、岩倉峡を開さくすべきじゃないか、また、開さくすべきだというふうな強い要請等も出ておりますし、また、
災害を受けた
関係地区においては、今までしょっちゅう
災害を受けた地区についてはこの際国家で用地を買収してもらいたい、あるいはまた、集団移住問題について真剣に考慮してもらいたいというふうなことであるとか、各般の強い要請が出て参っておることも、御
承知の通りであります。
河川局長は幸い上野の方に参られたわけでありますので、特に
淀川の総合
治水対策の中で、伊賀盆地を中心にした問題については現実にどのように今後処理されるというお
考えであり、また今後の長期の形の中でどういうお
考えを持たれているのか、こういう点を
一つお
伺いをいたしたいと思います。