○石川
委員 岡本委員が大へん熱心に
質問されたために、時間が経過しておりますので、私もあとの予定がありますものですから、簡単に二、三点お願いをしておきたいと思います。
今
質問がありました宅地制度審議会についての要望を
一つしておきたいと思います。ということは、学識経験者を集めてこういうものが発足したことは、非常におそきに失したということはあるけれ
ども、われわれとしては非常に期待をしておる。そこで問題になりますのは、現実に対処してどうするかというこの現実的な
対策だけでは、この問題の解決にはならないのではないかというふうに
考えられます。ということは、地価がどういうもので形成されているかという理論的な根拠、なぜ地価というものが現在上がりつつあるか、高騰してとまらないかという現実的な問題、そうして地価というものはどうあるべきかという
一つの理論的な根拠というものをここではっきり確立をしてもらいたい。そしてその自信を持って確立した理論の上に基づいて、国家権力をある
程度強化発動をいたしましても、自信を持って対処できるところの理論的な根拠というものの上にその
対策をどうするかということに発展をしてもらわないと、現実に堕した
対策というものではまたうやむやになってしまうということを非常に懸念いたしますものですから、この点について
一つ注意と要望を申し上げておきたい。
あと
一つ、これはきょう解決をしようということではございません。公営住宅その他の公共事業につきまして、ある
程度の値上がりが認められております。これは木造は一九%とか、住宅については用地費は一九%プラスというようなことで、若干の値上がりというものは見られておるようでございますけれ
ども、私は別に業者の
立場を擁護しようというような
気持は毛頭ございませんが、この
程度では私はなかなか公共事業というものは
推進できないのではないかと思う。業者の実態を見ましても、ある
程度赤字になっても、公共事業の需要というものは前からの因縁も
相当古く長いし、また赤字を忍んでも将来に備えて
一つやろうじゃないかというふうなことのために、ある
程度手を抜くというような実態が出てきているということも、私は偽らざる現状ではないかというふうに
考えるわけであります。この公共事業のいろいろな値上がりを見込んだところの根拠が一体どうなっているのかということの資料をこの次までに出していただきたいということとあわせて、はたしてこれでもってできるかどうかということについては、私はしろうとでよくわかりませんけれ
ども、どうも赤字でできないということになる懸念が非常に強いのではなかろうか、そうなると公共事業それ自体が、予算に盛っても
推進はされないということを懸念をいたしますものですから、この点について、たとえば大蔵省の主計官かだれか知りませんが、その
関係者の方をここに呼んでこの点について徹底的に
一つ究明しなければならぬというふうに
考えるのですが、この
措置をこの
委員会においてとるように、この次の
理事会にでも議題に載せて善処をされたいということを要望申し上げておきます。
それから最後に一点、都市局の
関係でございます。実はこの前の
国会におきまして市街地改造法という法案が非常に熱心な審議の上でもって成立を見たわけであります。われわれもちろん非常に問題は多いと思う。現実的には立体換地ということはぜひ必要なことであります。それによって道路を拡幅をいたしまして、そうして
東京都の交通難に対処するという、アイデアとしては非常にけっこうであるけれ
ども、現実の問題として立体換地というものはいろいろな点で難点が出てくるという点を懸念をしておりましたことは、今さら申し上げることもないのであります。ところで市街地改造の昨三十六年度の予算では、大体三軒茶屋あるいは
大阪の駅前というふうに
考えておりますが、その内訳はどうなっておって、三十六年度の三月の末までに一体どのくらいこれを消化できるという見込みがあるか。新聞などによりますと、市街地改造法の適用ができない。強制発動をやってしまうというようなことも新聞の記事には出ておるように思うのでございますけれ
ども、現状について
一つ伺いたいと思います。